「低入札価格調査基準価格」という言葉が使われています。
従来は、」行政が入札に当たり「予定価格」と「最低制限価格」というものを設定しております。
「予定価格」というのは、その工事の発注の上限価格であり、「最低制限価格」というのは、これ以下で応札する業者は、易すぎて設計図通りの工事を行わない（所謂、手抜きを行う危険性がある）可能性があるので、これ以下の価格で応札する業者には落札させない（失格扱い）というものです。

これに対して、「低入札価格調査基準価格」というのは後で取り入れられた制度で、最低制限価格を少しは下回っていても、自動的に失格とするのではなく、一応は、その会社の信用度を調査してから決めるというものです。

談合が問題になって以来、工事の発注は、「予定価格」が公表されていて、それ以上の価格で応札すれば、それも失格となります。

最近の動向は、工事が少ないので多くの業者は熾烈な受注合戦をします。
「最低制限価格」は公表される場合も、公表されない場合もありますが、公表されれば何としても工事を取りたい業者は、その価格を入れてしまいます。

それで入札に参加した業者の半分位が同一価格で並びます。
これでは業者の決定ができないので、抽選で選ぶことも多発しています。

今回、指摘されている1点というのは、経審の点数と思います。
経営事項審査（けいえいじこうしんさ）とは、日本の建設業において、公共工事の入札に参加する建設業者の企業規模・経営状況などの客観事項を数値化した、建設業法に規定する審査。略して経審（けいしん）とも呼ばれる。

業者は入札指名願いを出すときに経審を添付して出していますので、この内容内容が一番良いものを抽選の変わりに使ったのでしょう。

昔、談合が問題とされてきたのは、落札の上限価格である「予定価格」に近い価格で落札し大きな利益を得るため、業者間で事前に申し合せをして代表となったものが落札する行為でした。

今でも、入札した業者が「予定価格」に近い金額で受注できるように申し合せをしている可能性があり、「予定価格」非常に近い（概ね予定価格の950％以内）業者が最低札であった場合は、談合の調査が行われます。

ですので「最低限度価格」で競争することは、従来の談合とは意味が異なります。
今回でもですが「低入札価格調査基準価格」に4社が並ぶということは自然に良く起きることです。

また「最低限度価格」とは、普通はその工事を受注してもほとんど儲からないことを意味します。
下手をすれば完全に赤字になるような金額が想定されています。
そうでなければ「最低限度価格」の意味がないのです。

このような意味で、投稿文の場合で、不正があるとすれば「工事予定価格」及び「低入札価格調査基準価格」そのものが、実際より上乗せして設定されている場合です。

これは談合と言うよりも、設計の過程（工事金額の算出はあらかじめ設計の時点でされていて、それに基づき発注担当者が決定する）で不正（水増し）が行われていることになります。

行政の組織ぐるみの不正が無いと、これはできません。
橋下に関係する、某業者、ないし某業者に義理を感じるものが、そこまでする力があったか否かの問題です。

可能性はありますが。

　之に対して>>01のコメントでは、
>>｡ﾖ最低制限価格」は
>>公表されれば何としても工事を取りたい業者は、その価格を入れてしまいます。
>>それで入札に参加した業者の半分位が同一価格で並びます。
　と、価格が知らされた場合の話なので明らかに別件です。
　もし赤旗記事に誤りがあるのであれば，訂正すべき情報源の提供をするべきと考えます。