検察審査会はいまや、検察の補完装置とまで言われ始めている。本来は「検察への対抗機関」であったはずなのだが。検察がもろもろの事情で不起訴にしてしまった案件を、事情を一切考慮せず「本当に不起訴でいいのか？」を審査するいわば第三者機関であったのだ。

　だから検察審査会の起訴議決は、検察にとってはプライドを著しく傷つけられる行為になる。「不起訴相当」あるいは百歩譲っても「不起訴不当」程度の議決が、検察にとっては許せる範囲なのだ。不起訴不当なら、再捜査の後に検察が「ノー」と言えばそれで終わりだから。

　しかるに今回は敵である検察審査会に援護射撃を行なっている。田代検事の「捜査報告書」など本来なら握りつぶしたであろうに。不起訴相当を狙うなら、被疑者の供述など二転三転していたほうがかえって都合がいいはずだ。なぜなら、なにが本当だか分からなくなるから。あやふやな供述ばかりではいかに検察審査会といえども、「起訴議決」までは容易に出せないだろう。

　ところが田代検事は石川被告の供述を「再聴取」までして同意の補強をし、それを検察審査会の資料に追加までしているのだ。資料に含まれているのは、議決書要旨の内容から明らかである。こんな「前向きな報告」を見せられたら、審査会がどっちの方向に傾くかは火を見るより明らかだ。検察がこの予測をできないはずがない。

　逆に言えば、検察の援護射撃は「小沢氏を何としても起訴したかった」意思の証明でもある。裁判でもし有罪判決が出れば、「特捜部なんて素人の判断にも劣る」と陰口を叩かれる恐れが充分にあるのに、まさになりふり構わぬ行動だったのだ。このように皮を切らして骨を切る捨て身の攻撃だったことを、まだ小沢氏の意見陳述が妄想だと思っている人に知ってほしい。

　『この捜査はまさに検察という国家権力機関が、政治家・小沢一郎個人を標的に行ったものとしか考えようがありません。（小沢氏意見陳述抜粋）』
　

コメント
01. 2012年1月05日 11:45:30 : NPBK4fhMis 政権交代時には検事総長はその首を挿げ替えるべきだ。小澤は検事総長人選は国会承認案件の主張だったのだろう。最高裁裁判官も政権交代時に全員新たに任命しなおす必要がある。その判断が間違っていたなら国政選挙で議会の構成を国民が変更する。政権が変わると裁判官の構成をがらりと変えるといい。
02. 2012年1月05日 12:55:47 : 0EZ4BnKpdE 検察審査会とシンクロしてるのは、 大鶴ら過激派なんですが…
03. 2012年1月05日 15:16:32 : lRYfivAqeo 樋渡、大鶴、佐久間を引っ張り出せ！！！証人喚問だ！！！
04. 2012年1月05日 15:47:35 : Zc4LsHROVM 田代検事は訴追されるべきである。
05. 2012年1月05日 17:41:16 : biGc8F4nLM 01>さんの意見に大賛成。 政権交代は無血革命と認識すればこれは当たり前。「官僚の首が政権交代の度に飛ぶのではたまらない」との意見もあるが、首が飛ぶのは、本来の使命を忘れ、政治を左右するのが官僚の使命と勘違いしている高級官僚。官僚は保証された身分を自覚し、国民の代表者である国会議員に奉仕すべし。これが出来ない官僚は、身分保証の対象外としても全く公務員制度と矛盾しない。
06. カッサンドラ 2012年1月05日 18:31:00 : Ais6UB4YIFV7c : HtiqSDYvUI 　単なる内部資料である「捜査報告書」であっても、それを検察庁外の検察審査会に提示するにはトップの決済が必要であろう。東京地検特捜部が勝手に判断できる仕事ではない。だから検察組織全体が疑われるのだ。 　その外にも「いま何を捜査しているか」や「今後何をするのか」などは、必ず検察庁トップに報告が行くはずである。まして小沢氏は普通の人ではない。綿密な打ち合わせが何度も持たれたであろう。「知らなかった」では済ませられない。それを止めなかった事は、すなわち「推進した」と同じ事なのだ。 　名前の分かっている人を弾劾するのは容易いかもしれないが、本当の黒幕は簡単には姿を見せない。「名前をみんなが知っている人」で弾劾をやめれば、すなわち「尻尾きり」にまんまと応じたことになる。
07. 2012年1月05日 20:09:39 : mp6fw9MOwA 田代は検察首脳の指示で虚偽公文書を作成したと推認できる。 前田と同じでトカゲの尻尾切りに合えば、その裁判で検察の闇を白日の基に晒すだろう。 先ず、名前の挙がっている人の罪を問い、組織の闇をあぶり出させ、その上司を罪に問い、組織としての犯罪を告発させる方向に導けばよいだろう。 最高裁事務総局、法務省、政治家、米CIAが加担している事まで暴ければ、日本に民主主義が戻るだろう。
08. 2012年1月05日 23:44:36 : ZrMDpsyito 検察、裁判所、いずれも日本の暗部、恥部だ。 腐った裁判官が支配する日本は救いがたい。 何が法の番人だ。法を破る暗黒機関ではないか。 司法の解体、再生が必要だ。
09. 2012年1月06日 08:55:46 : eJcwQUA9aU 検察審査会は検察が不起訴にした事件を審査するが、 検察が起訴した事件も何故審査しないのか？ 冤罪を防ぐためにも必要度がより高いと思う。
10. 2012年1月07日 02:20:54 : 5MZ11DrzCE インチキ検察審査会は粉砕するしかない 不起訴になった小沢先生を抹殺する為に作動 こんな裁判は即刻中止 検察の偽調書も発覚　裁判を左右するが そもそもはインチキ審査会が引き金の裁判

11. 2012年1月07日 03:57:05 : Ll9WvOQ9xQ 検察審査会と検察の関係 東京高検に高橋真検事を刑事告訴　この不起訴処分を不服として　東京第一検察審査会に審査申立をした　そしたら一週間後に検察審査会ではなく 特捜からこの通知があった　 http://suihanmuzai.web.infoseek.co.jp/100512.jpg.html 思想検事・高橋真の虚偽有印公文書作成・行使を民事で追及する 偽造署名の高橋真検事は公安調査庁にいた！！！ http://suihanmuzai.web.infoseek.co.jp/111226..jpg.html
12. 2012年1月11日 22:38:26 : CGaB34XTl ＞今回は敵である検察審査会に援護射撃を行なっている そうかな〜？ 私にはその逆に見えるけど。 つまり検察は証拠が無くて小沢氏を起訴出来無かった、だがなんとしても小沢氏を権力の座から引き摺り下ろさなければならなかった検察は、検察審査会の手を借りた。 審査員に嘘の情報をインプットし、いかにも小沢氏は黒である印象を植え付け、証拠は何も無いにもかかわらず、印象で二回の起訴相当議決を出させた。 何しろ検察とは違って検察審査会ならすべては闇の仕事人。 どこの誰が検察審査会の委員なのか、どうやって選ばれたのかどういう風に議決に至ったのかすべては秘密の組織。 誰にも調べる事も出来ない闇の組織。 たてまえは検察を取り締まるべき検察審査会、だがその実態は検察審査会とは検察の手足機関。 今回は検察審査会は水を得た魚のように、本来の検察の手足になり検察が出来なかった、つまり証拠の無い小沢氏を起訴という検察の痒いところを搔いてやったという仕事っぷりにしか私には見えない。 敵同士と見せかけて実は検察と検察審査会は ♪おてて〜繋いで〜裁判やれば〜 みんな〜かわい　ことりのように 冤罪　推定　起訴　出来る〜

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