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リビア国民評議会、カダフィ大佐の死亡を発表  AFP
http://www.asyura2.com/11/warb8/msg/266.html
投稿者 ダイナモ 日時 2011 年 10 月 21 日 09:54:03: mY9T/8MdR98ug
 

【10月20日 AFP】(一部更新、写真追加)リビアの反カダフィ勢力の連合体「国民評議会(National Transitional Council、NTC)」は20日、ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が同日、出身地のシルト(Sirte)で殺害されたと発表した。

 マハムード・ジブリル(Mahmud Jibril)暫定首相は首都トリポリ(Tripoli)で会見を開き、反カダフィ勢力の連合体「国民評議会(National Transitional Council、NTC)」のムスタファ・アブドルジャリル(Mustafa Abdel Jalil)議長が21日までにリビアの解放を宣言し、殺害の経緯も説明すると述べた。

 当初は大佐拘束のニュースが流れたが、殺害されたとの続報に、人々は道路を埋め尽くして歓喜した。NTCの戦士らは自動小銃を空に向けて撃つなどして祝った。

 世界のリーダーたちも、独裁体制と圧政、そしてリビアの戦争の終焉(しゅうえん)を決定づけるものとして大佐の死を歓迎した。8月にカダフィ政権を崩壊させた8か月にわたる戦闘の犠牲者は2万5000人以上にのぼるとされている。

■四男も殺害

 サウジアラビアのテレビ局アルアラビーヤ(Al-Arabiya)とカタールの衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)は、殺害される直前のカダフィ大佐を撮影したビデオを放映した。

 それによると、血だらけの大佐はNTCの戦士らに引きずられるようにして歩き、戦士らに取り囲まれる。大佐は叫ぼうとしているように見える。1人の戦士が大佐の頭に銃を当てるが、発砲したかは定かではなく、混沌としたシーンの中で大佐は車の前面に弾き飛ばされる。

 なお、NTCの司令官は、大佐の四男、ムタシム・カダフィ(Mutassim Kadhafi)氏もシルトで殺害されたと発表した。

 ジブリル暫定首相は、大佐の次男セイフイスラム(Seif al-Islam Kadhafi)氏に対しても、シルト付近の村で包囲網を狭めていると述べた。(c)AFP/Daphne Benoit and Jay Deshmukh


http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2836275/7963880
 

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コメント
 
01. 2011年10月21日 10:29:07: S57QJHub3w
この所業、俺は忘れずによく覚えておこう。人は忘れゆく生き物だがいつまでも忘れないように目に焼き付けておこう。
リビアの今後にやがて起きる混乱で口を拭うやつらが出てきたときのために。
生みの苦しみで混乱は仕方がないとか、民主主義に移行するまでの苦難の道だとかいうイイワケをこの投稿氏が言い出したときのために。
そしてシリアにも同じことを見出そうと画策するやつらを許さないために。

02. 2011年10月21日 11:15:53: aIjrukObbg
かだふぃのこの映像『特ダネ』でモザイクなしで見たよ。

まぁ、なんだ、リビアの変で

以前では見えなかった色々な背後関係も見えて勉強になった。

所謂、『飼い犬の末路』が主な感想。


03. 2011年10月21日 13:15:59: N032dli6LY
【カダフィ大佐殺害後の世界】2011年10月21日 12:35
http://eagle-hit.com/

カダフィ大佐殺害は、周到の計画によるものであることは間違いない。
殺害の経緯は、まずフランス軍の空爆から始まり、カダフィ派の軍用車を攻撃、その後配水管に隠れていた大佐を確保し、生け捕りにされた。
その移動中に銃撃戦が起き、カダフィ大佐の頭部に銃弾を受け、死亡した。その後、市中引き回しにされたという・・・。

さて、フランス軍の空爆から始まったということだが、すでに大佐の所在をつかんだ上での攻撃である。
それを裏付けるのが、この18日にクリントン国務長官が電撃的にリビアを訪問したことである。
つまり、この時点ですでに米国とNATOはカダフィの所在を突き止め、国民評議会にカダフィ殺害か生け捕りの後ろ盾を与えたということである。

クリントン長官は、当時次のように述べている。
「自由になったトリポリの地に立てることを誇らしく思う。これはリビアの勝利で、未来はあなた方のものだ」と完全勝利、新生リビアを祝福している。(ロイターより)

では、次に画策されているのは何か。
これもクリントン国務長官の行動をみればわかる。
リビアを電撃訪問した後、アフガニスタンへ飛んでいる。
そこでカルザイ大統領と会談し、パキスタンとの関係についても協議したと報じられている。
だが、真の目的は、イランの背後を押さえることである。
大使館暗殺計画問題でイランとサウジアラビアが険悪のムードになっており、さらにイラクの権益に対して両国はしのぎを削っている。

ここにシリアの問題が加わる。
反政府デモが続くシリアでは、つい昨日、大統領支持派が大規模なデモを行っている。そして、デモ行進の中でロシアや中国の国旗を降る市民もいたという。
シリア制裁の国連決議に反対したロシアと中国への敬意だとされるが、実は昨日、シリア中央銀行のマヤレフ総裁が次のような発言をしている。

「シリア中央銀行が毎日発表する外国為替レート表に、ルーブルもまもなく加えられることになる。また人民元についても同じだ」(「ロシアの声」より)

おわかりだろうか。
中央銀行が動き出しているのである。
つまり、カダフィ殺害は、シリア・アサド大統領に対する脅しであり、次の戦火のターゲットであることを示唆しているのだ。
その計画を知るシリア中銀が、決済通貨を事前にルーブル、人民元に変えようとしているのである。

NATOが軍事的展開を始めるべく、シリアに工作を仕掛け、テロや凶事が起き、リビアのようにゴリ押しの空爆が始める可能性があるのだ。
これにより、シリアの後ろ盾であるロシア、中国が対抗し、イランが動き出すだろう。すでにアデン湾に集結している軍艦が動き出しているという情報もある。
当然サウジ、イスラエルも動きだし、一気に中東は大紛争状態となる。
そればかりではない。隣国トルコも触発され、対立するギリシャにも飛び火するのだ。
国難に遭っているギリシャにとって格好の目くらましになるだろう。

大国同士が戦わないまでも、その代理戦争によってアラブ中東の地図が大きく塗り替えられる可能性があるのだ!
そして、"イスラム大帝国"のごときブロック圏が誕生するだろう。
無論、原油高騰により全世界では餓死者が続出することになろう...。


04. 2011年10月21日 15:43:45: B93ZYBQSHY
そうか。そうゆうことになるか。

同時に宗教の派閥や部族の単位での争いが起こるかもしれない。


05. 2011年10月21日 17:44:36: B93ZYBQSHY
日本の政治家は第3次世界大戦が目の前に迫ってきているのを理解しているのでしょうか?

06. 2011年10月22日 00:35:35: E3yk2oYHOg
カダフィさん、痛いたしいな。
リビア人を欧米の搾取から救い、
豊かにした英雄がこんなことになるのか。

このままでは、中国もロシアも危ない。

ソビエト連邦の再構築か゜米国の横暴を抑える
ことになる。

必ず、第三次世界大戦は勃発する。

ロシアが滅亡を回避するためには

米国といくさするより方法なくなる。

ソビエト連邦の崩壊が米国の一極支配を早めた。


07. 2011年10月22日 22:05:04: p9B89YgNYw
CIAにやられたと言えるだろう、

強権だけでは統治は無理と経済発展を狙いCIAと和解したのが躓きのはじまり、
核を放棄したカダフィは脅威でも何でもなくなってしまった。
好きなようにやられる空爆に手も足も出ない。

なにも発せずに死んだところを見るとCIAに最後まで騙され続けたように思える。

アメリカの戦略は遠大、
戦後日本の姿がカダフィに重なる


08. パルタ 2011年10月22日 22:41:53: BeExvDE2jO5d2 : KWEa32Be12
アサドはカダフィと同じ死に方をする事は許されない。
アジアの国と共に戦ってくれ。一人で戦うな。
カダフィは一人で戦って死んだ。アサドは一人ではない。
アジアの国がいっぱいいる。シリア一人では動くな。
アジアの同調者を巻き込め。

09. 2011年10月29日 18:01:19: QaZhLSwjVE

 本当にカダフィ本人かな?
 
 いずれにしても、モザイクなしの衝撃的な写真だ。

 リビアだけが、なぜ空爆を受けるのか。

 この疑問を解き明かしていくことで、海外の大手メディアが「中東の春」と持ち上げる一連の政変劇の本当の姿が見えてくる。

 チュニジアやエジプトでの革命の影響を受け、2011年2月後半、リビアでもカダフィによって抑圧されてきた東部地域のベンガジなどの人々が決起。首都トリポリにいるカダフィの政府を転覆しようと西部に進軍を開始し、内戦が始まった。

 ところが、3月初旬にはカダフィの政府軍が優勢となり、3月17日には政府軍が反政府派の最大拠点であるベンガジの近郊に接近。反政府派は、東のエジプト国境に向けて敗走しそうだとも伝えられるようになった。

 すると翌日の2011年3月18日、国連の安全保障理事会はリビア上空に飛行禁止区域を設定。リビア軍機が反政府勢力を空爆することを禁止した。この決定を受けて、19日にはフランスが戦闘機でリビア軍の車両や施設を空爆し、英米もリビア軍の地対空砲基地などに向けて海上から巡航ミサイルを発射。北アフリカの地で戦端が開かれた。

 この戦いは国連安保理の決議を経ているため、名目上「国際社会」とリビアとの戦争となる。だが、安保理決議を棄権したロシアや中国、インド、ブラジルというBRICs4カ国とドイツなどは戦争に参加しないことを表明しており、事実上、フランス、イギリス、イタリア、アメリカ対リビアの戦争といっていい。

 しかし、ひとつ疑問が残るのは、当初、リビアへの軍事制裁に及び腰だったアメリカが急に態度を変えたことだ。財政難からくる軍事費の縮小と、アフガニスタンやイラクへの過剰派兵によって、アメリカはリビア派兵につながりかねない軍事制裁に消極的だった。国連安保理の場において、フランス、イギリスが飛行禁止区域の設定に積極的だったのとは対照的に、ゲーツ国防長官(当時)は「飛行禁止区域を設定することはリビアとの戦争を意味し、利口な人間がすることではない」とまで言っていたのだ。

 ところが、カダフィの政府軍が東部ベンガジを奪い返す勢いを見せた途端、「市民を守る」というお題目を持ち出して方針を変更。フランス、イギリスと歩調を合わせ、リビア沖にいる駆逐艦や潜水艦から110発以上の巡航ミサイルを撃ち、リビア西部に設定した20カ所の目標を攻撃した。

 そこに世界でも指折りの高品質で採掘しやすい油田と天然ガス資源がある一方、カダフィは金本位制の新しい通貨を作ろうと計画していたからだ。もしこの計画が実行されていたら、金(ゴールド)の現物不足に陥っているフランス、イギリス、イタリア、アメリカはリビアの資源の取引相手から排除されてしまう。その狙いを頓挫させるために、反政府勢力の蜂起という形を取らせたのだ。

 リビア国内で進行している出来事は、一見エジプトやチュニジアでのものと同質に見えるかもしれない。エジプトもチュニジアも独裁政権だったが、リビアもカダフィによる42年間の独裁が続いていた。人口が急増し、若年層が国民の大半を占めている点も共通しており、食糧価格の高騰や失業に対する不平等感が国民の間で高まっていたのも同じだ。

 だが、リビアの状況は重要な点で、エジプトやチュニジアと大きく異なる。

 そのひとつは、エジプトやチュニジアでは政権が転覆されても国家が分裂する恐れはなかった。それに対し、リビアには首都トリポリを中心とする西部地域と第2の都市ベンガジを中心とする東部地域の間に強い部族間の対立がある。強権で対立を抑え、統合してきたカダフィがいなくなれば東西対立は決定的になり、国家を二分した内戦に陥る可能性は高い。

 空爆を開始した欧米各国の狙いは、まさにそこにある。

 内戦状態を保ったまま石油資源の豊富な東部を分離独立させ、実行支配すること。こうした手法はこれまでに何度も実行されてきた。

 すぐに思い出されるのは、アメリカが主導しEUの協力で実現した2008年のコソボの分離独立だ。民族対立を煽って発生させた1999年のコソボ紛争後、旧ユーゴスラビア解体の最終章として、信教の自由がある民主的な多民族国家となり、再出発するコソボをアメリカが後押しした形になっている。

 だが、ユーゴスラビア解体によって強引に引き直された国境線は、奇妙な形をしている。とくにコソボは、周辺をセルビア、モンテネグロ、アルバニアなどに囲まれ、ポツンと孤立しているかのようだ。

 そして、現在もコソボ独立に反対しているセルビアを抑え込んでいるのが、空爆で破壊し尽くされたコソボで唯一の巨大建設といってもいいアメリカ軍基地、キャンプ・ボンドスチールだ。アメリカ軍にとってヨーロッパ最大規模を誇るこの基地は、チェイニーやラムズフェルドといった軍産複合体の代理人たちが堂々と政権の中枢を占めていたブッシュジュニア時代に作られた。

 当時の目的は、民族浄化の危機にあるとされたコソボ系アルバニア人を救うためのセルビア空爆の拠点というものだった。だが実際には、アルバニア人救援という理由は空爆を行った後に付けられたという経緯がある。

 当時から、基地の規模が大きすぎることが指摘されていた。そして基地の建設を請け負ったのは、チェイニーのハリバートン社の子会社であるケロッグ・ブラウン&ルート社。つまり、基地の建設は空爆のためではなく軍産複合体の需要を生み出すためであり、紛争後の支配を視野に入れたものだった。

 なぜなら、コソボにもまた、潤沢な地下資源が眠っていたからだ。その地中には20年間にわたってアメリカ全体の消費を賄うことができる170億トンの石炭が埋蔵されており、その他にも銀、アンチモン、鉄、ボーキサイト、クロムなどが産出される。

 これだけの利権があるからこそ、ロシアや中国の反対を押し切り、隣国セルビアやモンテネグロの軍事力で黙らせたのだ。

 リビアの石油埋蔵量の80%は東リビアのシルテ盆地に存在すると考えられている。現在、その地域を支配しているのはフランス、イギリス、アメリカが支援する反カダフィ勢力だ。リビアのGDPの70%が石油から生み出されていることを考えると、東部と西部の分割を成功させれば、トリポリを基盤とするカダフィ政権が貧しくなることは自明だ。

 空爆開始後、リビア情勢を伝える欧米マスコミは、今にも反政府派がカダフィの拠点である西部の首都トリポリを陥落させ、リビアの政権転覆を成就させるだろうと伝えた。だが、実際にトリポリを取材した記者たちは、市内は親カダフィの自警団によって平穏が保たれ、価格は高騰しているものの商店は開いており、変わらぬ市民生活をリポートしている。

 今にもトリポリが陥落し、カダフィが殺害され、リビアが反政府派によって「解放」されるのではないかというイメージは、政治的意図を含んだ希望的観測だ。たしかに、カダフィが独裁者であることは間違いないが、トリポリを含む西部の部族は、カダフィ失脚によって、自分たちが享受してきた石油収入を東部に奪われることを理解している。

 カダフィが革命を起こす前のリビアは、東部地域と西部地域が別々の主権を持っていた部族社会だった。西部にもカダフィを見限った部族があるようだが、まだまだカダフィ支持は根強い。事はそう期待通りには進まないだろう。

 そして、フランス、イギリス、アメリカのうち、アメリカはどうもカダフィの死を望んでいないようだ。現在、空爆に積極的なのはフランスで、アメリカはそこから一定の距離を置いている。その背景には、すぐにカダフィを倒してしまうのではなく内戦状態を保ち、資源の乏しい西部を切り離して分離支配を行う方が効率的だという考えがある。

 また、リビアの混乱は中国への圧力という意味でも役立っている。中国にとって、リビアはアルジェリア、ナイジェリアと並んでエネルギー供給面で重要な国だった。今年に入るまで、中国は50件の大規模プロジェクトをリビアで進めていたが、内戦状態になったことですべてが停止に追い込まれている。約3万人の中国人労働者がリビアから避難し、すでに中国企業は数億元の損失を被っているという。

 さらに、アメリカがリビアを狙う3つ目の理由は、リビアとシリアが地中海沿岸国でアメリカの影響力が及ばないふたつの国である、ということだ。CIAが仕掛けた情報ネットワークによる工作は成功し、シリアでも混乱が生じている。もし、アメリカがシリアのアサド政府を転覆することに成功したら、ロシアはシリアのタルトゥス港という地中海基地を失うことになるのだ。

 つまり、リビアでの戦いは意図的に引き延ばされ、空爆だけでは終わらないだろう。なぜなら、一連の混乱の根本にあるのは民衆の自主的な行動ではなく、大規模な投機マネーと金(ゴールド)を巡る争いだからだ。戦争は泥沼の地上戦へ発展する可能性も高い。潤うのは軍産複合体と、ドル石油体制を維持したいと考える闇の権力者たちだけだ。

 リビアへの攻撃は別の形でも行われている。狙われているのは石油や天然ガスだけではないのだ。ドル石油体制を維持したい闇の権力者たちの勢力は、金融危機後、猛烈な資金難に苦しんでいる。

 そこで彼らが狙いを定めたのは、リビア政府が外国で動かしていた政府系ファンドの資金だ。リビア投資庁(LIA)は、総額で約700億ドルにもなるファンドを扱っている。その額は、サウジアラビアやクウェートに比べれば少ないが、成長度は段違いだった。LIAは2006年に設立されたばかりにもかかわらず、北アフリカ、アジア、ヨーロッパ、南アメリカで100を超える企業への投資を行ってきたのだ。

 急成長のきっかけとなったのは、アメリカが「ならず者国家」のブラックリストからリビアを外したこと。欧米からの封鎖が解かれ、巨大石油企業がリビアに回帰すると、リビアは毎年300億ドルの貿易黒字を維持することができた。

 そして、この潤沢な資金のほとんどがLIAを通じて外国への投資に回され、リビアは国際舞台で急速に力をつけていった。

 しかしながら、この政府系ファンドのマネージメントは、閣僚や高官たちの手の中で新しい権力メカニズムと腐敗を生み出し、カダフィ自身のコントロールを逃れる部分もあった。これは2009年に、カダフィが300億ドルの石油収入は「直接リビア人民の下へ」と提案した際に事実であることが確認された。これはリビア政府内のほころびを悪化させた。

 空爆前まで良好な関係を築いていていたイタリアはリビアの主要な投資先となっており、ウニクレーディト銀行の株の7.5%をLIAと中央銀行が保有。繊維会社であるOlceseの株の22%、自動車会社フィアットの株の2%など、主要産業の多くにLIAが食い込んでいた。また、変わったところでは名門サッカーチーム、ユヴェントス・フットボール・クラブの株7.5%もLIAのものだった(経済的にというよりかは(総計54億ドル)政治的に重要な意味を持っている)。

 その他、イギリスの大手メディア、ピアソンの株やフランスの映画会社など、その投資先は多岐に渡っている。

 資金難に喘ぐ闇の権力者たちは、このファンドに注目。エネルギー資源を手にするため、リビアに対する軍事的攻撃を実行しながら、彼らは政府系ファンドの資金を奪った。その事実は、日本の財務省のウェイブサイトでも確認することができる。カダフィの資金源になるという理由から、以下の5つの組織及び7人の個人が財務省の経済制裁の対象となった。

http://www.mof.go.jp/international_policy/gaitame_kawase/gaitame/economic_sanctions/libya_kankeisha_230323.htm

  リビアの政府系ファンドに対する攻撃は、中国のみならずアフリカに特別に強い衝撃を与えることだろう。リビア・アラブ・アフリカ投資会社は、アフリカ大陸の25カ国に投資をしている。その内の22カ国はサハラ以南のアフリカ諸国で、次の5年間で投資を更に拡大する計画だった。

 鉱業、製造業、観光業、情報通信業など、投資の対象はいずれも各国の成長の根幹をなす事業だ。なかでもリビアによる投資によって誕生したアフリカで最初の通信衛星「Rascom(アフリカ衛星通信機構)」は、資本主義最後のフロンティアと呼ばれるアフリカにとって決定的な意味を持つものであった。この通信衛星は2010年8月に軌道に乗ったもので、これによりアフリカ諸国がアメリカとヨーロッパの衛星から独立することになり、数億ドルもの資金を毎年セーブできるようになった。

 また、カダフィは、リビアからエジプト、チャド、スーダンに連なる巨大な地下化石水脈を飲料水と灌漑用に汲み揚げ、配水する巨大人口河川を建設する野心的なプロジェクトを進めてきた。化石水とは、氷河期時代の氷解水がヌビアン砂漠の多孔質層に残存して地下水として滞留したもので、石油探査掘削と同時に発見されたものである。リビア政府の資料によると、リビア国内には地下600メートルの地点に淡水貯水層が5カ所あり、水量は約1万〜1万2000立方キロに達する。現在の需要で計算すると、化石水の埋蔵量は4625年分に達するという。リビア以外でも地下水の汲み上げを行っているが大々的に行っているのはリビアのみである。

 リビア政府は、水を無駄にしないために新しい細流灌漑技術を採用している。配水量の70%以上が補助金の交付される農業分野で利用され、残りが飲料水に向けられる。工業用水としては利用されないという。リビア政府は農業向け配水に多額の補助を行っている。農民の負担は1立方メートルにつき62セントに過ぎず、 一般市民が支払う金額のほぼ半分となっている。

 その大事業がようやく完成間近に迫っている。プロジェクトには26年を費やした。総事業費は195億8000万ドルと言われる。リビア政府はこの灌漑プロジェクトによって砂漠で16万ヘクタールの農地開発を計画している。

 中東・北アフリカでは砂漠を耕作地に変える努力が続けられているが、飲料水問題の影に隠れてしまっている。そのなかでリビアは、化石水の利用で砂漠を耕作地に変える大灌漑プロジェクトを進めてきた。現在、地勢を変える程の勢いで緑化が実現している。河川、湖もない年間平均降雨量さえ254ミリしかない国の砂漠大地の真只中に、緑豊かな果樹園が延々と広がっている。そこではぶどう、アーモンド、洋梨が開花し果実をつけている。カダフィが野心的に進めてきた大灌漑事業の成果である。

 リビアは極度に乾燥し真水の水源が少なく、年間を通じて水を湛えている河川や水流もない。国の最大の試みは、水不足に対処するため大規模な灌漑計画や大人工河川(GMMR)計画が進められていることだ。 実際、リビア南部の砂漠地帯の幹線を走ると、オアシス地帯の緑のベルト地帯が切れ目なく続き、砂漠でありながら、水の豊富さを感じる。 巨大なスプリンクラーシステムを使った大規模な砂漠式農業も必見だろう。 石油やガス資源だけでなく、サハラ砂漠の地下に眠る豊富な滞留水を最も有効に活用している別のリビアが見えてくる。

 この河川土木事業にカダフィのリビアは巨大な国費をつぎ込んできました。この計画によってリビアの砂漠が緑化され、国として食糧の安価な自給が可能になることについては多大の支持者が存在する。石油産出からの収入をこのような形で有効に使っている国家は珍しいと言わねばならない。中近東やアフリカの石油産出国では多数の大金持ちが生まれるのが通例であるが、フォーブスの世界長者番付に一人のリビア人の名もないようである。寿命・教育・生活水準などに基づいて国ごとの発展の度合いを示すHDI(人間開発指数)というのがあるが、2011年度試算ではリビアはアフリカ大陸で第一位を占めている。また、幼児死亡率は最低、平均寿命は最高、食品の値段はおそらく最低である。教育費や医療費は、ほぼキューバ並みの低さに保たれているようである。

 いわゆるグローバリゼーションを推し進めて利潤の最大化を目指す国際企業群の常套手段は、まず給水機構を私有化し、安価な食糧を運び込んでローカルな食糧生産を破壊し、土地を買収し、現地で奴隷的低賃金労働者を調達し、そこで輸出向きの食糧生産を始めることである。アフリカ大陸の随所に見られるトレンドである。ところが、リビアでは石油で儲けた金を治水事業に注ぎ、砂漠を緑化し、自国内で安価な食糧を生産しつつある。これは国際企業群のもくろみに真っ向から逆らう動きであり、欧米諸国としては放っておくわけには行かないのである。

 更に重要なのは、アフリカ連合で設立された三つの金融機関の実施にリビアからの投資があることだ。トリポリに本店のあるアフリカ投資銀行、カメルーンのヤウンデに本店を構えるアフリカ通貨ファンド、ナイジェリアのアブジャに本店を構えるアフリカ中央銀行だ。これら金融機関の発展で、新植民地主義的支配の道具である世界銀行と国際通貨基金からのコントロールからアフリカ諸国が免れることができる可能性を秘めていた。そして元フランスの植民地だった14カ国で強制的に使用させられてきたCFAフランの終了を告げるものだった。リビアの資金を凍結することは、これらの一切のプロジェクトに強烈なパンチを食らわすことになった。「渇望する者たち」が使用した武器は「統一守護者」と命名された軍事行動だけではなかった。欧米にとってのアフリカは、今も惜しみなく奪い取るための大陸なのだ。

 わたしたちはリビアについて知らなすぎる。カダフィに関しては、アフリカ人を解放する真の革命、"アフリカ合衆国を作ろう"、そしてそこの初代大統領になろう!とのアメリカを突き放す壮大な夢と、砂漠をぶち抜く大灌漑プロジェクトを実現させたこと、これは絶対に評価する!


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