「週刊現代」１２・１号のＰ．５４〜５７にある「スクープ　丹羽宇一郎前中国大使送別会の問題発言をすべて書く」という記事の紹介である。

　１１月３日に在北京記者クラブの主催で行われた送別会での丹羽前駐中国大使の発言を仰々しく叩いているが、米倉経団連会長の発言と基調は同じであり、是非は論じるべきだが、ことさら問題視するような内容ではない。
　逆に、丹羽氏の発言を問題提起と受け止め、今後の日中関係をどうするかを考える契機とするのがジャーナリストの役割だろう。

　笑えるのは、「複数の記者が大使発言の内容を日本の本社に送ったのですが、本社のほうで『あまりに過激な発言なので発表を見合わせよう』ということにしてしまいました。どの新聞社も、テレビ局も丹羽大便のこれらの暴言を報道していません」というメディアの対応ぶりのほうがずっと問題を孕んでいることに気づいていないことだ。

　駐中国大使という立場だからという反論は理解できるが、丹羽氏の「尖閣の領土問題を認めよ」という発言は、米倉経団連会長も主張していることである。この米倉発言も、メディアはほとんど報じていない。

　丹羽前駐中国大使も、「「大使、今日はカメラが回っています」と注意を促した。すると丹羽大使は、激昂して言った。「だから何だというんだ。これはオンでいいんだよ。放映したらいいじゃないか！」」と書かれているくらいだから、気の迷いではなく確信をもって語ったと思われる。

　丹羽氏の発言を重大視するのなら、その是非をみんなが議論できるよう、国民にその内容を広く報じるよう書くのがジャーナリストとしてまっとうな姿勢であろう。

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「週刊現代」１２・１号のＰ．５４〜５

『〈前略〉
そこまで中国の肩を持つのか

　そして夜8時過ぎ、宴もたけなわとなったところで、花束贈呈と丹羽大便の締めの挨拶となった。ゆっくりと立ち上がった丹羽大使に花束が贈られる。その後、丹羽大使はホロ酔い加減で、日中関係についての所感を述べた。
「日中関係の局面は、ここ最近で大きく変わった。これ以上中国との関係が悪くなったら、40年前の国交正常化前に戻ってしまう。そんな中で北京を離れるのは、正直言って心残りだ」
　最初はこのように全体的な所感を述べていたが、まもなく離任という安心感もあってか、発言内容は次第に過激になっていったのだ。
「だいたい日本政府は、『尖閣諸島について領土問題は存在しない』なんて言ってるだろう。いまどき『領土問題がない』なんて言ったら、世界中の笑いものだよ。こんな主張は、パンツを穿いてないのに、自分だけパンツを穿いてると主張しているようなものじゃないか。外国から見れば、日本がオチンチン丸出しで騒いでいるようなものなんだよ。つまり日本は裸の王様だ。こんな主張は、早く止めるべきだー」

　冒頭にも一部を紹介した（引用者注：「日本は裸の王様だ。尖閣諸島について領土問題は存在しないなどという主張は即刻止めるべきだ！」）、この突然の「尖問パンツ発言」や「オチンチン丸出し発言」に、会場は凍りついたという。ややあって、大使の近くにいた人物が、「大使、今日はカメラが回っています」と注意を促した。すると丹羽大使は、激昂して言った。
「だから何だというんだ。これはオンでいいんだよ。放映したらいいじゃないか！」
　この後も、さらに丹羽大使の“問題発言”は続いた。
「いま中国からの監視船などが、毎日毎日、日本の領海や経済水域に入って来ているだろう。あれは中国からの挨拶なのであって仕方ないんだよ。向こうにも向こうの立場があるんだから。われわれは中国の立場を考えてやらなければならないんだよ」

　別の北京特派貞記者が続ける。
「実は宴会場のひとつ上の階では日本人学校の父兄会をやって、いて、部屋が吹き抜けのため、大使の声は父兄や小学生の子供たちにも筒抜けでした。それなのに大使が『パンツ』だの『オチンチン』だのと大声で語ったのですから、父兄たちはいったいどうやって自分の子供たちに釈明したのだろうと心配になりました」

　別の参加者も、怒り心頭で語る。
「この人はまるで中国政府の役人のような物言いをするなとはっきり言って呆れてしまいました。それで複数の記者が大使発言の内容を日本の本社に送ったのですが、本社のほうで『あまりに過激な発言なので発表を見合わせよう』ということにしてしまいました。ど
の新聞社も、テレビ局も丹羽大便のこれらの暴言を報道していません」

〈以下略〉』
　

コメント
01. 2012年11月28日 14:45:14 : qUQvMCZ642 パンツを穿いてないのに、自分だけパンツを穿いてると主張しているようなものじゃないか。外国から見れば、日本がオチンチン丸出しで騒いでいるようなものなんだよ。つまり日本は裸の王様だ。
02. 2012年11月28日 22:13:46 : QKj2V8oUfM この大便が言っていることは一理ある。確かに、今さら「領土問題は無い」は通用しない。それだけ。やはりこんな人物じゃダメ。所詮は商売の延長でしか物事を考えられない人。根本的に人選ミス。日本って、本当に人材がいないのかなあ。正直、東大卒とか言っても保身の才能だけに長けた無能ばかり。町役場の職員なんかの方がむしろ能力があるような気がする。
03. 2012年11月28日 22:33:42 : 3t3XVeraUY 半年前まで、北京日本人学校の父兄会にいたけど、問題なし！ このくらい言ってもらってOKよ。
04. 2012年12月09日 20:01:19 : 6kuobrWeYc いまのマスメディアは戦中と同じだね。 大本営発表、政府の公式見解のみを伝えそれ以外はシャットアウトする存在と 成り下がってしまった。 これでは中国のメディアを笑えないよね。
5. 2018年6月28日 01:29:31 : kzCqM0KzDc : 7t_4JvBgfSk[5] ▲△▽▼ 福田某と同じだ。 台湾は日本の生命線！ 中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。もし我が「不沈空母・台湾」が「中国の空母」と化せば日本は･･･。政府･媒体が敢えて語らぬ生命線防衛の重要性を考えたい。 有害ドブネズミ「丹羽宇一郎」（前中国大使）にエサをやるな 2013/02/17/Sun http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2046.html 昨秋駐中国大使を退任した丹羽宇一郎氏。大使就任前の伊藤忠時代、「日本は中国の属国として生きていけばいい。それが日本が幸福かつ安全に生きる道」と明言していたとされる丹羽氏。まるで中共の政治宣伝を聞くようだ。それがどれほど誤った考えであるかは、チベット人やウイグル人に聞けばすぐにわかる。 ●こうした発言を平然と行えるあたりからも、この人物が当時すでに中共に取り込まれていたことが想像できる。在任中も尖閣諸島の問題を巡り、日本の実効支配強化の動きに進んで反対を表明するなど、日本と言うより明らかに中国政府の立場に立った売国的言動が目立ったが、向こうに取り込まれていたとなれば、みな説明が付く。 （略） ・・そして二月十七日放送のテレビ朝日系『報道ステーション SUNDAY』にも丹羽氏が出演。尖閣諸島問題を論じたが、やはり既述の持論を展開した模様。 ●ドブネズミに餌をやるメディアもまた同じくドブネズミだ。どれもこれも中共に飼い慣らされ、プロパガンダ感染を広げているではないか。 （略）

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• 中国の日本不要論「大変傲慢」 丹羽大使が離任会見：一応の収束を踏まえ穏当な発言で済ましたようだ あっしら 2012/11/27 03:50:56 (1)
  • 丹羽氏発言は「誤り」　中国外務省報道局長：丹羽氏なら、中国外交部も“原則的立場”でそう言っただけと説明 あっしら 2012/11/28 22:23:22 (0)

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