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略奪と模倣とで成長著しい中国 STARBOCS、HargenDezsなどのお店もコピー 
http://www.asyura2.com/12/china3/msg/613.html
投稿者 大江戸温泉 日時 2013 年 9 月 03 日 23:45:11: 0wZTpd9.h13xA
 

中国遼寧省の瀋陽市の中心に位置しているワンダプラザは、
よく知られた西洋ブランドにそっくりな店を構え、劣悪で安価なコピー商品を売っている。

店舗の幹部に、「何故、HERWES、CNANEL、PRΛDΛ、HargenDezsとStarbocksとつけているのか」と質問したところ、
彼は「似通ったお店の名前は、集客のためのマーケティング目的だ。店舗内では他の商品を販売している」と述べた。
さすが、略奪と模倣で成長を続けているお国だけのことはある。

もしブランドメーカーが、この違法業者に対して国際裁判などを起こしても、政官複合シフトの国なので、勝訴できるはずがなく、最高でも行政指導による建物の撤去ぐらいかと思う。
 

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01. 2013年9月05日 09:10:49 : niiL5nr8dQ
JBpress>海外>The Economist [The Economist]
中国の大手銀行:行く手に待ち受ける厳しい現実
2013年09月05日(Thu) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年8月31日号)

世界最大の金融機関の一角を占める中国大手銀行4行は、おぞましい現実と向き合わなければならない。

 「中国の銀行は本当の銀行ではない」。先ごろ中国の中信証券(CITICセキュリティーズ)に買収された証券会社CLSAのアンディー・ロスマン氏はこう話す。中国最大の金融機関は政府の支配下に置かれているため、実質的に財務部の出先機関になっている。

 これらの金融機関は競争から身を守ってくれる規則に甘やかされ、好況時に巨額の利益を上げる。銀行の利益は昨年、中国の国内総生産(GDP)比で3%近くに相当していたが、米国の銀行がここ数十年間で達成した最も高いGDP比はわずか1%だった(2006年)。不況期には、1990年代に不良債権が急増した時と同じように、国が後ろ盾になって問題を片づけてくれる。

 だが、中国銀行界の「ビッグフォー」を世界ランキングのトップに押し上げた有利な条件は、崩壊しつつある。これらの銀行は今は高収益を上げているが、近く新たな不良債権の波に襲われるだろう。中国経済のリバランス(再調整)が進むにつれ、国は家計や民間企業を犠牲にして国有企業に信用をつぎ込むのを控えるようになる。

 ロスマン氏の言葉は、永遠には当てはまらない。中国の大手銀行は、徐々に本当の銀行になりつつある。

規模では世界トップに入る中国大手銀行


 この状況は中国国内だけでなく中国国外でも大きな意味を持つ。何しろ中国最大手クラスの銀行は世界の銀行業界の巨人だ(図1参照)。

 昨年500億ドル近い税引き前利益を計上した中国工商銀行(ICBC)は最近、業界誌ザ・バンカーによって、中核資本の規模に基づく世界最大の銀行として名前を挙げられた。

 ICBCの中核的自己資本(Tier1)は2000年にはわずか220億ドルだった。それが昨年末には1610億ドルまで急増し、JPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカを抜いている。

 残る中国大手銀行3行もトップ10入りを果たしている。中国建設銀行(CCB)、中国銀行(BOC)、中国農業銀行(ABC)の3行だ。

 これらの金融機関の規模には目を見張るものがある。ICBCとABCには、それぞれ40万人を超える従業員がいる。40万人と言えば、世界最大の自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)の従業員数にほぼ匹敵する規模だ。ICBCの法人顧客数は400万社を超えている。CCBには約1万4000店の支店がある。

 4大銀行は1980年代に中央銀行である中国人民銀行の組織から誕生した――ただしBOCの前身の歴史は清王朝までさかのぼる。これらの銀行は、表面上は民間商業銀行のように運営されることになっていた。4行すべてが香港証券取引所と上海証券取引所に株式を上場している。

 だが、国は4大銀行および第5位の交通銀行の過半数の株式を維持した。4大銀行の経営に当たっているのは共産党の序列上位の党幹部で、経営幹部らは銀行と規制機関との間を簡単に行き来する。

 CCBの董事長、王洪章氏は、以前は人民銀行の副総裁であり、同行の規律検査委員会書記を務めていた。BOCの元董事長、肖鋼氏は現在、株式市場を監督する中国証券監督管理委員会(CSRC)のトップを務めている。

 こうした近親相姦的なつながりは、中国の経済政策において4大銀行が特別な役割を果たしていることを示す証拠だ。有り体に言えば、これらの銀行は金融抑圧の主要な手段になっている。政府が預金金利に上限を設定しているため、大手銀行はひいきにしている国有企業や政府の他部門に融資できる割安な資金源を持つ。

4大銀行の特別な役割とそのツケ


 ICBC、CCB、ABCは昨年、世界中のどの銀行よりも多くの純受取利息を計上した(図2参照)。

 だが、こうした上辺の数字は、数多くの罪を覆い隠している。中国が2009年に国内の最大手銀行を使って景気刺激策を実施したことで、不透明な会計、簿外取引、危うい融資の遺産が後に残った。

 不良債権に関する公式統計は、不良債権の水準は銀行資産のわずか1%だとしているが、誰もそんな数字は信じない。

 8月末に発表された最大手銀行の四半期決算は、引当金の増加がほとんどない状態で利益が出ていることを示していた。だが、投資銀行モルガン・スタンレーは、不良債権に関するより現実的な数字は、すべての銀行で10%、最大手銀行で6〜8%ではないかと考えている。

 過剰生産能力を抱えた多くの産業では、状況はもっとひどい。例えば、製造業向けの融資は、景気が悪化した場合、全体の17%が不良債権になる可能性があるとモルガン・スタンレーは言う。

 大手銀行は以前にも同じ経験をした。1990年代には、4大銀行の資本を増強し、不良債権を資産管理会社に移すために、複雑な救済策が編み出された。もう1度同じような状況が生じた場合、中国の大手銀行が破綻するのを認められるとは思えない。それでも、これらの銀行の市場シェアは、間違いなく脅威にさらされている。

 特に3つの変化が、大手銀行の立場を弱くしている。1つ目の変化は、民間部門の「バンブーキャピタリスト」の力強さと好対照を成す国有企業の低迷だ。

 シンクタンク、ピーターソン国際経済研究所のニコラス・ラーディー氏の試算では、国有企業は過去10年間で非常に多くの価値を損なったため、これらの企業は全体としてマイナスの実質使用資本利益率(ROCE)を生み出しているという。だが、大部分の雇用と多くの経済成長を生み出している民間企業は、大幅なプラスのリターンを上げている。

 景気減速を受け、中国の指導者たちは、資源がこのような形で浪費されるべきではないと判断しており、最近の公式の声明は、肥大化した国営産業への投資を削減すると言明している。そのため、中国の大手銀行はビジネスのやり方を変えなければならない。もっとも、破綻が許されないと思われる大企業に融資を続ける誘惑に駆られるだろうが。

 政策立案者たちは、シャドーバンキング(影の銀行)部門の拡大についても懸念している。貯蓄家たちは銀行預金でほとんどリターンを得られないため、不動産から婉曲的に「理財商品」として知られる影の投資商品――その中にはねずみ講同然のものもある――まで、よりリスクの高い選択肢を探している。

 格付け機関フィッチ・レーティングスのシャーリーン・チュー氏は、シャドーバンキングは金融仲介機能を一握りの大手銀行から何万社にも上る金融会社、リース会社、保証会社その他のより規制の少ない非公式な組織にシフトさせていると指摘。その結果、金融データが曖昧で信頼性の乏しいものになっていると言う。

預金金利の上限撤廃があれば革命的

中国で今年4度目の追加利上げ、インフレ抑制へ
〔AFPBB News〕

 中国の指導部が預金金利の上限を撤廃することがあれば、それは銀行業界における革命を意味する。

 短期的には「ほとんどすべての銀行の利益が減少するだろう」と中欧国際工商学院のオリバー・ルイ氏は言う。だが、長期的には、その結果生じる競争がより良い銀行を健全な利ザヤを得られる状態に戻すと考えている。

 ケンブリッジ大学ジャッジビジネススクールのピーター・ウィリアムソン教授は、預金金利の上限が撤廃されれば、大手銀行がシャドーバンキング部門からの市場シェア奪還に動くかもしれないと考えている。

 近いうちに銀行に取引可能な譲渡性預金証書の発行を認めるという決定は、銀行に預金金利の上限撤廃の準備をさせることに向けた措置に見える。だが、この策も、銀行を短期的な資金調達リスクにさらすことになるだろう。

 変化をもたらす3つ目の力は、中国で長く待ち望まれた投資主導型経済から国内消費主導型経済への転換だ。

 過去2年間、実質ベースの消費は総固定資本形成よりも多く経済成長に貢献してきた。国内の中産階級向けのサービスは、輸出志向の製造業よりも力強く成長している。この傾向が加速すれば、銀行は中小企業と中産階級の消費者向けの融資を増やすようになるだろう。

変化の風

 実際そうなれば、これまで顧客サービスや信用度にほとんど注意を向けなかった銀行の企業文化の変化を迫るだろう。

 コンサルティング会社マッキンゼーのジョセフ・ンガイ氏は、「融資はもはや(金融機関が国有企業に強引に信用を押し付ける)売り手市場ではなくなる」と主張する。マッキンゼーは、2006年に合計で融資全体のわずか22%しか占めていなかった中小企業と家計向け融資が2021年には融資全体の57%(金額ベース)まで急増すると予想している。

 こうした傾向をすべて考え合わせると、4大銀行にとって将来の見通しは決してバラ色ではない。

 中国の温家宝前首相は昨年、4大銀行は「あまりにも簡単に利益を上げすぎている・・・こうした銀行の独占を打破しなければならない」と宣言した。最近の人民銀行の声明は、銀行業界で「民間資本」を増やすことについて語っている。銀行業界の主要な規制機関である中国銀行業監督管理委員会は8月9日、民間資本の参入を促すよう作られた銀行免許に関する規則草案を明らかにした。

 競争は、すでに4大銀行の独占を弱めている。民間商業銀行(JSCB)として知られる比較的小さな銀行は、政府と民間部門の両方から資金を調達して、1980年代後半から1990年代初めに設立された。

 中国民生銀行や招商銀行のようなJSCBの野心的な成長は、銀行業界の資産に占める4大銀行の割合が2010年にはすでに50%以下まで縮小していたことを意味している。中小企業や家計の資金需要が増加するにつれ、JSCBがこの分野で培ってきた長年の経験がさらに大きな価値を持つようになる。

 競争は思わぬ方面からも現れている。中国の2大インターネット企業、アリババ(阿里巴巴)とテンセント(騰訊)は、精力的に金融サービスに進出している。テンセントは、ファンドマネジャーにオンライン決済サービスを、そして「WeChat(微信)」(3億人を超えるユーザーを持つ人気のソーシャルメディアアプリ)のユーザーに資産管理サービスを提供している。

 アリババのオンライン決済会社「アリペイ(支付宝)」は、電子商取引の顧客に電子マネーの残高を高利のファンドに転用する簡単な方法を提供する「余額宝」と呼ばれるサービスを導入している。このサービスはわずか数カ月で、10億ドルを超える投資資金を集めた。

 これらの企業やもっと小さな新興企業はごくわずかな市場シェアしか持っていないが、「中国の銀行の総経理は今、この脅威についてしか話したがらない」と金融業界の専門家は言う。中国の金融業界誌「財新」は、「いくつかの大手銀行は、アリババによる自分たちの領域への侵略だと見なすものと戦うために『アリバッシンググループ』を組織している」と報じている。

ビッグデータがビッグフォーを脅かす?

 大手銀行が心配するのは当然だ。1つの理由は、投資家が実際に、金融サービスに参入するインターネット企業が提供する商品とサービスを気に入っていることだ。さらに、お高くとまっている中国の銀行家と違って、こうした革新者たちは、オンラインの購入習慣や消費者の信用度に関する大量の独自データをすでに持っている。ビッグフォーは今後さらにビッグデータに混乱させられるかもしれない。

 不良債権が増加し、競争が熾烈になるなか、中国の最大手銀行にはこの先さらに困難な時代が待ち受けている。

 格付け機関ムーディーズが一部出資する調査会社チャイナスコープ・フィナンシャルは、減少するネットの預貸利ざやが中国の銀行にどのような影響を与えるか分析している。同社は、今後2年間に銀行業界の自己資本比率を現在の水準に維持するだけで、500億〜1000億ドルの資本注入が必要になると試算している。

 4大銀行の経営陣はこのことを自覚しており、今後2年間で400億ドル余りの新たな資本を調達するための承認を取締役会から取り付けている。だが、シンクタンク、ファン・グローバル・インスティテュートのアンドリュー・シェン氏は、銀行業界はその後さらに多くの資本を調達する必要が出てくると考えている。その額は今後5年間で最大3000億ドルに上るという。

 大手銀行がこの挑戦を受けて立てば、その後は透明性が高まり、競争が活発化するだろう。そうなれば、中国にとって朗報であるだけではない。かつて視野が狭かった大手銀行は、顧客の後を追いかけて海外に進出している。BOCの資産の4分の1近くは、今海外にある。ICBCの海外資産は、昨年約30%増加した。これは同行全体の成長率の2倍を超える。彼らは、海外の銀行にも投資し始めている。

 中国の最大手銀行は、すでに規模では世界の第一人者だ。やがては世界に通用する銀行になるかもしれない。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38620


02. 2013年9月05日 09:52:25 : niiL5nr8dQ

権力闘争と見るのは中国への「過大評価」

石油閥・蒋潔敏の失脚を解剖−腐敗への危機感は強烈だ

2013年9月5日(木)  遠藤 誉

 中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)は9月1日、国務院国資委員会主任で、同委員会の中国共産党委員会副書記でもある蒋潔敏を党紀律違反で調査すると発表した。「国資委員会」とは「国務院国有資産監督管理委員会」の略称で、蒋潔敏は今年3月18日に当該委員会の主任に就いたばかりだ。

 中紀委とは、「党紀律に違反した者を調査する」党機関。権限は党大会の上にあり、いわゆる「中共中央」こと「中国共産党中央委員会」と同格だ。

 ここが手を着けたら最後、その党員の社会的命運は尽きる。中紀委が動く時は中国の最高指導者のグループ「チャイナ・セブン」の合議を得ているからだ。絶対に覆らない。

 蒋潔敏がいかなる党紀律違反をしたのか、その具体的な内容はこれから明らかになっていくが、「腐敗」であることに間違いはない。

 蒋は、2011年まで代表的な国有企業、中国石油天然ガス集団(China National Petroleum Corporation、CNPC)の総経理(社長)であり、かつ同集団の党委員会書記だったからだ。2013年3月までは中国石油集団(中石油)の董事長兼党委員会書記であった。いわゆる「石油閥」の首魁の一人だ。

 中国の富が国有企業に集中していることは知られているが、石油閥のそれは中国の利権集団の中でも尋常ではないレベルだ。こうした富の集中が、今話題になっている「シャドーバンキング」ともつながっている。改革開放後、国営企業は淘汰されて最終的に「国有企業」となったが、金融機関からの融資などは回収が十分に見込まれる大手の国有企業に向けられ、民間の中小企業にはなかなか回らない。そのため、シャドーバンキングが必要悪として横行していた。

 最近、中国は融資に関する規制緩和に踏み切ると同時に、国有企業に対しても「反腐敗」のメスを入れ始めた。蒋潔敏の失脚はその象徴だ。

すでに「政治の季節」は終わっている

 中国の石油閥のトップには、周永康が「いた」。
 石油閥には主として三つの系列がある。

 まず「大慶系」。
 これは中国油田の中で最大のもので黒竜江省にある。開発は1960年に始まった。

 胡錦濤政権時代の「チャイナ・ナイン(現在は7人だが、当時は9人の集団指導体制だった)」の党内序列ナンバー9、中共政法委員会(公安、検察、司法を管轄)の書記を務めていた周永康は、中国一の「石油男」でもある。

 1966年に北京石油学院を卒業後、1967年に大慶油田の技術院として派遣された。その後、遼寧省にある遼河石油で党委員会副書記に昇進し、85年に中央行政省庁の石油工業部副部長(副大臣)に就任。88年から96年まで、「中国石油天然ガス総公司」の副総経理になり、次に述べる「勝利系」のうちの山東省東営市党委員会書記へと進み、そして中国石油天然ガス総公司総経理、党委書記、国土資源部部長と出世コースを歩んだ。これらを経て中国の最高指導層グループ、チャイナ・ナインの椅子に至った。彼は本来は、江沢民一派で「あった」。

 そして「勝利系」の石油閥。
 こちらは山東省東営市を中心とした8つの市から成る大油田で、1961年開発。
 三つ目が「長慶系」。
 1970年に開発。西部の甘粛省慶陽地区長橋鎮を中心として寧夏回族自治区、内モンゴル自治区一帯を覆う。

 今般失脚した蒋潔敏は「勝利系」の人間だ。最近失脚した「勝利系」には、ほかに郭永祥(四川省人代元副主任)、陶玉春(崑崙利用総経理)、李華林(中石油副総経理)がいる。

 「大慶系」の王永春(中石油副総経理兼大慶油田総経理、中共中央委員会候補委員)も8月29日に失脚したばかりで、「長慶系」の冉新権(副総裁)、王道富(総地質師)らもすでに党紀律違反に問われ、中紀委による「調査」を受けていると新華網(8月29日)は報じている。

 石油閥の人間に次々と中紀委の手が及んでいる。となれば最終的なターゲットは石油閥のドンで「あった」周永康、とは容易に予測がつく。
 これをして「汚職摘発を口実に、習近平が仕掛けた権力闘争」であると見る向きが非常に多い。

 しかし、中国の権力闘争が行われるのは、常に5年に1回開催される「党大会」前夜だ。党大会が開催され、新たな中共中央政治局常務委員が決まった瞬間、「5年間」はこの地位は不動だ。絶対に変わらない。つまり新たに決まった「チャイナ・セブン」は、今後5年間は安泰、というのが中国の政治のルールなのだ。

 したがって「権力闘争」をする必要がない。
 新体制が決定したあとは、いかにして民心を掌握するかに全ての関心が注がれる。

 一例を示せば、私が中国要人から得た情報によれば、薄熙来の妻、谷開来を公判にかける前に、習近平は秘かに江沢民(彼は長いこと薄熙来の後ろ盾になっていた)に会い、意見調整を行っているようだ。江沢民は「薄熙来と谷開来の公判を完全に切り離し、薄熙来には重刑を課すように」と習近平に伝えたとのこと。そして江沢民は最近では、自分が胡錦濤政権に放った刺客であった周永康の処遇さえ、「重罪がある」として切り捨てているという。利益集団の代表とされていたあの江沢民が、民心の安定を重視しようとする習近平を支持したのだ。周永康を軸にした、胡錦濤、江沢民の代理戦争、という読み筋もあるが、これはすでに終結した争いなのだ(なので、全て過去形で書かせていただいた)。

 そもそも「権力闘争」説に立つならば、習近平は誰を相手に闘っているのだろう?
 今、中国で起きているのは本当に権力闘争なのか。
 ここを正確に解剖しなければ、中国の現実が見えなくなってくる。

お題目どころか、本音も本音

 胡錦濤・前国家主席は第18回党大会の開会演説(2012年11月8日)で、「腐敗を撲滅しなければ、党が滅び国家が滅びる」と語調を荒げている。

 2012年11月15日、中共中央(中国共産党中央委員会)総書記に選ばれた習近平も、その最初の挨拶で、胡錦濤と同じ言葉を繰り返した。

 「腐敗を撲滅しなければ、党が滅び国家が滅びる」と。
 社会が安定している日本で聞けば、まさしく「(権力闘争のための)お題目、政治的な発言」と受け止めるのも無理はない。しかし、中国の要人にとってはまさしく本音、血を吐くような叫びだと私は思う。道徳的な意識や正義漢ぶってのことではなく、共産党が生き残れるかどうかの瀬戸際、という切羽詰まった思いからの言葉なのだ。

 はっきり言えば、中国は今、権力闘争などという、「のんびりしたこと」をやっていられるような状況にはない。前回取り上げた薄熙来事件の裁判と同様、中国共産党の統治の正当性が問われるほどの、危機に追いつめられている、という事だ。今回の一連の失脚劇は、党が宣言した「腐敗撲滅」に本気で着手する覚悟のほどを窺(うかが)わせるものと、位置づけるべきだろう。

 今年3月に開かれた全人代(日本の国会に相当)では、反腐敗運動に関する報告がなされた(2013年3月10日)。

 それによれば、過去5年間で汚職や横領等の腐敗で有罪判決を受けた党幹部の数は14.3万人にのぼるという。ただしこれは村レベルの党幹部まで含めた腐敗件数で、中共中央(中国共産党中央委員会)を訴追することは、一般にかなり難しい。

 しかし、胡錦濤も習近平も宣言したように、「腐敗を撲滅しなければ、中国共産党体制は必ず崩壊する」と筆者も見ている。

 現に中国における年間暴動発生件数は18万件とされ、そのほとんどは党幹部の腐敗や司法の不公平に対する抗議だ。だから中国は、党紀律に違反した党幹部に果敢にメスを入れる姿勢を民衆に見せなければならない。その実行部隊が中紀委だ。

 このたび失脚した蒋潔敏は、中紀委と横並びに位置付けられている中央委員会の委員の一人。昨年の第18回党大会が終わったあとすぐ(2012年12月12日)に、非常に多くの党幹部が中紀委の「調査」に遭って失脚しているが、対象になったのは地方政府の副市長や副書記といったレベルが多い。中央委員会委員が対象になったのは蒋潔敏が初めてだ。

 実は蒋潔敏が中紀委による「調査」を受けるであろうことは、昨年の夏ごろから噂されていた。それなのになぜ中共中央委員会委員などに選出したのか。もちろん党大会での選挙を経ての就任ではあるが、しかし候補者としてノミネートされていなければ当選することはない。

 おまけに今年の全人代閉幕後の3月18日には、国資委の主任に抜擢している。
 国有資産が正しく管理運営されているか否かを監督する部局だ。

 国有企業は国有資産の最たるもの。国有企業であるCNPCでトップを務めていた者を、その国有企業が不正を行っていないかを監督するトップに就かせるというのは、何とも奇妙だ。国資委は2003年に設立されたが、創立以来、トップが中紀委の「調査」に遭うのは初めてのことである。

 これは一種の「人民に対するアピール」ではないかと筆者の目には映る。
 つまり、このような部署の最高幹部でも腐敗があれば失脚させるという「事実」を人民に見せるという「アピール」だ。

 習近平は腐敗撲滅に当たり「老虎蒼蠅一起打(虎も蠅も同じに叩く)」という毛沢東の言葉を用いて、決意のほどを表した。「虎」は「高級幹部」を指し、「蠅」は「末端幹部や庶民」を指す。今は「虎」をターゲットにして、「庶民」に喜んでもらっているというのが現状だ。

 それだけ「腐敗が撲滅しなければ党が滅び国家が亡ぶ」と習近平が本気で恐れているということの表れでもあろう。

王岐山を恐れて海外逃亡する「貪官(タングヮン)」たち

 チャイナ・セブンの中紀委書記は王岐山。胡錦濤時代のチャイナ・ナインの一人で国務院副総理(金融担当)を務めていた。若いころから金融企業を渡り歩いてきた経歴を持つ。中国人民銀行副総裁、中国建設銀行総裁などの要職に就いた経験もある。ということは逆に、大手国有企業に融資する際の「不正の手段」も知り尽くしているということになろう。

 昨年の第18回党大会が終わると、中紀委は関連の監察部門とともに「全国視察」を始めた。不正融資や大手国有企業およびその末端企業における「腐敗」を洗い出そうという計画だ。

 金融および国有企業のプロだった王岐山を中紀委書記に選出した計算はここにあった。
 筆者は当初、ここまで読めなかったことを、今、反省している。

 慌てたのは腐敗官僚たちだ。中国では「貪官(タングヮン)」という。「貪」は日本語では「貪欲」(どんよく)という言葉に見られるように「欲をむさぼる」という意味であることは説明するまでもないだろう。

 王岐山の「全国視察」を知った「貪官」たちが凄まじい勢いで海外逃亡を始めたのである。

 自分の財産をマネーローンダリング等で海外に貯蓄し、子供を海外に留学させて(妻同伴)、自分自身は「裸」の状態で官位にいることを「裸官」と呼ぶ。この裸官現象に関しては拙著『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』の終章で詳述した。

 今は、「裸官」さまご自身までが海外に逃亡するという現象が流行っている。「貧官大逃亡」だ。

 2013年になるとその「大逃亡」が非常に顕著になってきた。商務部の一部の調査によると、海外に逃亡した人数は約4000人。持ち出した金額は500億米ドルとのこと。

 金融機関の統計によれば2012年の最後の2カ月(すなわち第18回党大会後の2カ月)、11月と12月で海外に持ち出された金額は238億米ドル、2兆円を越える額だ。汚職摘発を恐れた「貧官」の海外逃亡は、激しい国益損失につながっている。さらに中紀委による別の調査では「2013年に海外に持ち出された金は1兆5000億米ドルで2012年と比べると50%の増加」だと報告している。

 これは「権力闘争」などという領域を遥かに超えた国家への打撃だ。
 海外に出張した公職にあるものの内、70%もの者がそのまま逃亡したというケースもある。それくらい「腐敗撲滅」運動が本気度を増してきたということだ。

国防よりも治安維持にお金を使っている中国

 社会主義国家にあってはならない貧富の格差は厳然と存在しているし、あってはならない幹部の汚職は蔓延しすぎている。それを招いたのは一党支配の中で自由競争を許す市場経済を走らせているからだ。

 それでいながら司法を党が「指導」している。
 暴動が年間20万件(一日に約500件!)起きても不思議ではない。
 そしてそれだけ多くの暴動が起きている中で腐敗を撲滅しなければ、中国共産党体制が崩壊しないはずがない。

 だからいま中国は腐敗撲滅に必死だ。
 中国共産党の統治体制を守るためである。

 中国の治安維持費は国防予算(軍事費)を上回る。
 2013年3月に開催された全人代(日本の国会に相当)によれば、中国の今年の国防予算は7406億人民元(日本円で約11兆1000億円)であるのに対して、治安維持費は7690億元(日本円で約11兆5000億円)であった。この治安維持費、2010年から3年連続で治安維持経費が国防費を上回っている。
 それくらい暴動が多く、危険水域に達している。

 貧富の格差を示す指標である「ジニ係数」は危険水域の0.4を上回り、0.5に近づいていることを中国政府はようやく認めた。
 ジニ係数を押し上げている最大の要素は「富の一極集中」。
 その解消には、党幹部の腐敗にメスを入れていくことしかない。
 蒋潔敏の失脚は、中国のこのギリギリの苦悩を浮き彫りにしているのである。

「えっ、日本ではこの流れを我々の権力闘争だと思ってくれているのかい。それはまた、ずいぶんと中国を『過大評価』してくれたもんだね」

 習近平にもしインタビューできたら、こんな台詞が聞けるかもしれない。

このコラムについて
ニュースを斬る

日々、生み出される膨大なニュース。その本質と意味するところは何か。そこから何を学び取るべきなのか――。本コラムでは、日経ビジネス編集部が選んだ注目のニュースを、その道のプロフェッショナルである執筆陣が独自の視点で鋭く解説。ニュースの裏側に潜む意外な事実、一歩踏み込んだ読み筋を引き出します。


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