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中国の粉ミルク価格が世界で最も高いのはなぜ?:流通コストも付加価値であり、それで暮らしている人も多いという観点も必要
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投稿者 あっしら 日時 2013 年 12 月 11 日 03:11:36: Mo7ApAlflbQ6s
 


中国の粉ミルク価格が世界で最も高いのはなぜ?

 ニュージーランド系の乳幼児用粉ミルクメーカーのリボンヌはこのほど、広東省広州市で記者会見を行い、消費者が伝統的なルートで海外メーカー産の粉ミルク1缶を買うと、価格の約50%が卸売や中継ぎなどを行う流通業者のもうけになるという業界の「秘密」を明らかにした。リボンヌは中国市場に進出して12年になり、米国のナスダックに上場している。専門家によると、今回の「暴露」は中国での乳幼児用粉ミルク価格が世界で最も高いことが発端だという。「京華時報」が伝えた。

 業界の秘密を探ってみた。

 ▽伝統的なルート:海外メーカーの粉ミルク 流通コストが半分

 リボンヌの中国法人・蕊盛蕊乳業集団公司の余丹総裁によると、小売価格が300元の粉ミルクの場合、1缶あたりの価格のうち流通コストが約48%に達する。だが電子商取引(eコマース)のルートなら、メーカーは同じ製品を156元で消費者に提供できる。この価格なら世界各国の乳幼児用粉ミルクの平均価格にほぼ近いものになる。高額の流通コストは粉ミルク産業の「公然の秘密」だという。リボンヌの今回の発表は、ここ数年、価格上昇を続けてきた海外産粉ミルクの最後の砦をうち破るものだといえる。

 余総裁は海外産粉ミルクのコスト配分を次々に明らかにした。市場での小売価格が1缶300元の製品の場合、製造コストが約20%、原産国での輸送費用・倉庫代が約1%、関税コストが約1%、輸入増値税(付加価値税)が約3%、中国での流通費用・輸送費用が約1%、全国の代理販売業者の粗利益が約26%に上り、これで全体の約52%になる。

 余総裁は次のように続ける。この後で伝統的な流通ルートに入ると、そこを通るためのコストが48%になる。製造コストは100元足らずなのに、最終的に消費者の手に渡る時には2-3倍の価格にふくらむ。この背後にある大きな原因は、ルートを通るためのコストが上昇を続けていることだ。

 余総裁は海外産粉ミルクの高価格の内幕を暴露したが、実は今年8月に国家発展改革委員会が粉ミルクメーカー6社に対し、価格独占があったとして6億6873万元に上る巨額の罰金を科し、粉ミルク産業の高額の流通コストの実態を明らかにした。この処分の対象となったメーカーの調製粉ミルクの中国での流通コストは価格の20%から40%にも達し、世界各国の平均水準の4-14%を大幅に上回る。

▽eコマースのルート:流通コストが半分に

 余総裁によると、伝統的な流通ルートのコストは高くつき、これは最終的には消費者が肩代わりすることになり、製品の価格が非常に高額になる。eコマースの優位点はオフラインのルートにかかるコストの分を消費者に還元できるところにある。このためリボンヌは一連のブランドのようなオンラインとオフラインのルートを併用するモデルを取らず、伝統的なルートから完全に撤退することを計画する。

 中国粉ミルク市場でeコマースに勝負をかける企業はリボンヌだけだ。eコマースのモデルに移行した後、同社製品の価格体系をこれまでの伝統的ルートでの販売価格と比べると、その値下がりぶりに驚くことになるとみられる。リボンヌの緑印238シリーズは、従来のルートなら238元だが、eコマースルートなら119.7元になる。

 実際、過去2年ほどの間に、大手乳幼児用粉ミルクメーカーはeコマースにさまざまな「接触」を試みてきた。オンラインで販売すれば卸売コストや販売員の人件費コストなどさまざまな費用をカットできるが、現在の粉ミルクのオンライン販売価格と実店舗での販売価格には1缶あたり10-20元ほどの違いしかなく、価格が同じケースさえあるという。

 専門家は次のように話す。

 ▽eコマースモデルが粉ミルク価格体系を破壊する

中国の乳幼児用粉ミルク価格の高さを批判してきた乳業専門家の王丁棉氏は、普段はあまり記者会見などの場所には顔をみせないが、今回の記者会見には出席して、「世界の乳幼児用粉ミルク市場で、中国の販売価格が最も高い。世界の平均販売価格は900グラム入り1缶が約120元だが、中国では220元だ」と述べた。

 王氏は取材に応える中で次のように述べた。リボンヌの輸入粉ミルクブランドの運営コストは完全に透明化されており、流通ルートの運営コストを切り崩せば、小売価格が大幅に下がる可能性がある。こうした消費者にメリットになる動きは、現在の輸入粉ミルク市場の価格体系に極めて大きな衝撃と驚きをもたらすことになり、ひいては中国の乳幼児用粉ミルク小売価格が適切な市場価格に回帰することにつながり、国際市場と同じような低価格を実現できることになる。

 だが王氏は次のようにも指摘する。一般的な消費習慣を踏まえると、消費者の間には「安い物はよくない物、高い物はよい物」という観念があり、こうした思考の習慣を変えるには長い時間をかけて誘導し宣伝することが必要だ。

 リボンヌの「暴露」について、別の輸入粉ミルク企業の責任者は次のように話す。中国の粉ミルク販売ルートは海外よりかなり複雑だ。通らなければならない代理販売業者の数が増えれば、流通コストは相対的に高くなる。ブランド側に強い価格決定力があれば、流通業者の利益はその分だけ少なくなる。(編集KS)

 「人民網日本語版」2013年12月10日

http://j.people.com.cn/94476/8479386.html


 

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