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4号機とセシウムの基礎知識(3) 4号機の再臨界と危険性  武田邦彦 
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/286.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 1 月 17 日 13:30:25: igsppGRN/E9PQ
 

4号機とセシウムの基礎知識(3) 4号機の再臨界と危険性
http://takedanet.com/2012/01/44_7d07.html
平成24年1月17日  武田邦彦(中部大学)


最初にセシウムの状態を見てから4号機の話に進みます。

http://takedanet.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2012/01/17/bandicam_20120117_082522955.jpg

地表に落ちてくるセシウムはこのグラフに示したように少し落ち着いて来ました。1月2日の400ベクレル(1平方メートルあたり)に比較すると、最近では100以下になってきたことが判ります。しかし、この値を落ち着いていた9月、10月、11月と比較してみると(次のグラフは11月のものですが、グラフの縦軸を1月のグラフと同じように500ベクレルを最高にしてありますので、同じ尺度で視覚的に見ることができます)、まだかなり高いレベルにあると言うことが判ります。

http://takedanet.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2012/01/17/bandicam_20120117_082359738.jpg

セシウムの降下量が急に高くなったことに注意しなければならないのは、1)もし、地表に落ちたものが舞い上がったとしたら、この状態が数年続く可能性があり、地表近くの空気を吸う子供は注意が必要なこと、2)もし、原発からなら東電の発表が必要であり、3)粒径、他の核種などの分析を政府が発表してくれれば原因が特定できる、などがありますが、いずれもハッキリしないからです。

風の向き、アメダスのデータなどを見ると、地表から舞い上がったにしては風の強さに関係がなく、原発からとすると風の向きで説明ができず、福島第一以外の原発からかという奇妙な結論になりますが、それも変です。もう少し、緩い警戒をするのが良いでしょう。

また、先回の(2)までお読みいただいた方は、「福島で急に増えた定時降下物にヨウ素があれば原発から、なければ土から」というのは間違っていて、「急に増えたものにヨウ素が含まれていれば、新たに核爆発(運転中)している原発から、そうでなければ3月に止まった原発から」ということがわかります。

また、止まったばかりの原発から襲ってくる死の灰は恐ろしいけれど、止まってから10ヶ月もたった原発から飛んできてもヨウ素はもう無いから、子供の甲状腺は大丈夫ということもおわかりになったと思います。

・・・・・・・・・

一応、これだけ準備して、4号機の問題に入りたいと思います。4号機は一昨年の11月(2010年11月)に定期検査のために止めて、燃料を炉心からプールへ移動していました。だから3月に爆発したときには、すでに4ヶ月を経ていたので、ヨウ素などは含まれていませんでした。

原発には3つの状態があります。一つは、ウランなどの燃料は持っているけれど、まだ爆発(運転)前のものが入っている状態、次に、爆発中(運転中)、最後に爆発後(運転中や運転後)のものがある場合、です。

ウランは核燃料ですが、放射線は弱く、しかもアルファ線しか出しませんから、防御も楽です。3号機はプルトニウムとの混合燃料を使っていましたから、またすこし違います。でも、運転をしていない核燃料はそれほど問題となるような危険性はありません。

これに対して、運転を始めると核反応が始まります。そうすると急激に核分裂生成物(死の灰)ができますので、ものすごく危険になります。ここで、前に説明したことがありますが、「臨界」というのと、「爆発」について説明しておきます。

・・・・・・・・・

科学は「ある状態」と「変化」を区別して整理をしていきます。あとえば、「氷」の場合、マイナス5℃の氷を、プラス5℃まで暖めますと、氷が融けて水になります。この場合、「氷」というのは水の分子が固体になっている「状態」であり、融ける温度0℃を「融点」、融けることを「融解」と言い、こちらは「状態の変化」です。

また、ガソリンや灯油が燃えるのを、燃焼もしくは爆発といい、目で見る時には「燃焼」と言うことが多いのですが、物が燃える条件のことを「爆発限界」と表現するのが正しい技術用語です。あまりこのような専門的なことは言いたくないのですが、技術用語の使い方をバッシングして本質が見えないようにしようとする人も多いので、一応、解説をしておきます。

これを原子力に当てはめますと、「臨界」というのは、「融解」のように「変化」を表すもので、いわば「ウランが静かにじっとしている状態」から「爆発的に核反応が進む状態」に変化することを言います。そして、臨界を超えると「爆発状態」になりますが、それが「徐々に起こる場合(原発の通常運転時)」と「小規模に爆発する場合(東海村の事故の例がこれに当たりますし、第二次世界大戦中ではアメリカのハンフォードなどで小規模な核爆発が何回もありました)」、そして「原爆のように大規模爆発の3つがあります。

だから「臨界を越えて爆発する」=「危険である」ということではなく、徐々に起こるか、規模はどうかによって異なるのです。4号機が「再臨界」に達するから「危険である」と即断できないのがそこにありますので、正確に理解をしておく必要があります。

私が今、整理をしているのは、4号機が再臨界した場合、爆発状態に入るのですが、それが「観測もされないぐらい小さいか」、「中規模で3月の爆発ぐらいなのか」、それとも「大規模爆発があり得るのか」のどれかということです。おそらく、小さな爆発があるかも知れないのですが、それならそれほど危険では無いと思います。

4号機が臨界に達した場合のことを次回に解説したいと思います。

 

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コメント
 
01. 2012年1月17日 14:53:58 : pPJ5gJb78A
またまたデタラメを言っているな。

>だから3月に爆発したときには、すでに4ヶ月を経ていたので、
>ヨウ素などは含まれていませんでした。

4月12日に4号機プールで220ベクレル/cm3 (22万ベクレル/litter)もの
超高濃度のヨウ素131が検出されている。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110413-OYT1T00931.htm

半減期は8日と短いから、3月の爆発によるものではなく、
燃料溶融によるできたてホヤホヤのものだ。

>おそらく、小さな爆発があるかも知れないのですが、
>それならそれほど危険では無いと思います。

あなたは福一で命がけで働いている作業員のことを考えたことがありますか?

ごく小規模であろうと臨界が起きれば、ガンマ線よりもはるかに透過力の強い
中性子線が出て、彼らの体を貫くのですよ。

しかも簡易線量計では中性子線は測定できないからノー・カウントです。

福島の状況を正しく理解していれば、「危険ではない」などという言葉は
絶対に出てこないはずです。


02. 2012年1月17日 15:39:24 : UhzMBzJGTk
>あなたは福一で命がけで働いている作業員のことを考えたことがありますか?

おまえは考えたことあんのか。
人がだれかに放射能の危険性を解説するのに、いちいち福一で命がけで働いている人たちのことを実感していなければ語れないのか。
あほか、おまえは。
他人に極論をぶつけるまえに、おまえ自身が福一で働いてみろ。



03. 2012年1月17日 19:54:12 : Fk78Cn0gvc
オクロ天然原子炉の知見から、水とU−235の濃度が3%以上あれば、規則的に臨界状態を繰り返すことが知られています。
短時間とは言え、核分裂は、崩壊熱と異なって、膨大なエネルギーを作り出します。
メルトスルーして地下にある福島原発の核燃料は、今、このような状態にあると思われます。逃げ場を失ったエネルギーは帯水層に蓄積されます。一種の過熱飽和した状態です。多分、地震によって、その危うい均衡状態が破れ、爆発的な反応が始まります。
地下深く潜った核燃料に核爆弾と同じ状況が作り出されています。爆発的な反応は一種の起爆装置と同じ働きをします。
以上が外国のサイトで読んだ福島原発核爆発のメカニズムからヒントを得て考えていることです。

04. 2012年1月17日 22:26:09 : ecKXZ0gz52
02は他人へケチ着けオシゴトぢ語区域!

1号3号4号2号、それぞれ爆発した時、すぐそばで働いていたひとがいたはずだ。

どこへつれってった?

自衛隊員のけが人は隠し通せ無いので仕方なく発表したが!

4号機たまり水は3/26でもヨウ素131が360Bq/cm^3も検出されたことになってる。

http://atmc.jp/water_plant/


05. 2012年1月17日 23:22:47 : Xcd9KLtvbQ
最も恐ろしいのは臨界ではなく、使用済み燃料棒が水に浸されずむき出しになり、崩壊熱で700度以上まで温度上昇し、セシウムが沸点(641度)を超えて気化、揮発することではないだろうか。
もし今後大きな余震が来てプールの底が割れるか倒壊すれば、水を入れても水につからず、大量のセシウムが長期にわたり大気中に出続けることになる。その量を想像するだけでも恐ろしい。底が大きく割れたり倒壊した場合、セシウムの気化を抑えるための手立てがない。

06. 2012年1月18日 02:31:36 : yzusbgirG6
>>01
>しかも簡易線量計では中性子線は測定できないからノー・カウントです。

そのセリフは、東電と政府にぶつけたらどうですか。

>4月12日に4号機プールで220ベクレル/cm3 (22万ベクレル/litter)もの
>超高濃度のヨウ素131が検出されている。

3月27日の2号機溜まり水での、ヨウ素131の濃度は、1300万ベクレル/cm3
4月12日は、およそ2半減期後ですから、4分の1して、330万ベクレル/cm3
と考えて、プール水とたまり水を比較するのは、ちょっと気がひけますが、
4号機プールのヨウ素131の濃度は、2号機と比べて1万分の1以下と言えます。

”だから3月に爆発したときには、すでに4ヶ月を経ていたので、ヨウ素などは含ま
れていませんでした。”

という、武田教授の文は、保管されている核燃料には、放射性ヨウ素は含まれて
いなかった、と解するのです。


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