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《こちら特報部》「核燃基地六ヶ所村」2012/02/06(東京新聞)
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/752.html
投稿者 夢太郎 日時 2012 年 2 月 07 日 03:24:18: Yfi0V4KFtXPyY
 

平和ボケの産物の大友涼介です。
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11157028178.html


【こちら特報部】核燃基地六ヶ所村 2012/02/06(東京新聞)

<引用開始→

原発から出る使用済み核燃料を再処理するための核燃料サイクル基地・青森県六ヶ所村。再処理の過程では危険な高レベル放射性廃液が残されるが、安全管理が課題だ。事業者の日本原燃(※注1)は先月から、ガラスに混ぜて固める最終試験に再び挑んだものの、不具合で今月三日に中断した。ここには原発の推進、反対を超えて、私たちが避けて通れない「核のごみ」の重い現実がある。その行く末を議論する前に、再処理工場の実態を紹介することから始めたい。(小坂井文彦記者)

※注1日本原燃 青森県六ヶ所村に核燃料サイクル施設を建設するために、1980年に設立された株式会社。原発のない沖縄電力を除く国内の電力会社9社が出資し、資本金は4000億円。従業員約2400人のうち、3割を電力会社からの出向が占める。歴代社長は主に東京電力出身。再処理工場は93年に着工され、既に約2兆2000億円が投じられている。

※デスクメモ 小川原湖方面から北上すると、広大な雪原と湖沼が続く。地吹雪が緩んだのは六ヶ所村の中心部に入ってからだ。それまでの光景とは対照的に近代的な建物が集中し、違和感を覚えた。原発を裏で支えてきた六ヶ所村はどんな所なのか。先が見通せない原子力政策。その縮図の地から読者と考えたい。(呂デスク)

■核のゴミ封印 完成せず


東は太平洋、西は陸奥湾に挟まれた下北半島のつけ根にある六ヶ所村。冬場は海風の影響で天候がころころ変わる。再処理工場を訪ねたのは先月二十四日。気温は氷点下で凍てつく風に身は縮む。太陽はすぐに雲に隠れ雪に変わった。

再処理工場は高い塀に囲われた日本原燃の敷地内にあった。分厚い壁に塗装された青森県のイメージカラーに似せた水色と薄緑色の縦ラインが、雪の中で浮かび上がる。

メインゲイトでまず身分を照会。入口には二〇〇一年の米中枢同時テロ以降、警備する警官が立ち番していた。金属探知扉をくぐった後、一人ずつしか通れない回転扉を抜ける。ドアはIDカードをかざさないと開かない。不審者が大勢で侵入できないようにするための厳重な措置だ。

中核施設「ガラス固化製造溶融炉」は、炉内の温度を上げる「熱上げ」を先月十日にスタート。ちょうどこの日の朝、ガラスを溶かす試験が始まった。稼働試験はトラブルが続発し、二〇〇八年十二月から中断。昨年中に再開を予定していたが、東日本大震災後の電力不足と、地震に対する安全性の再点検に追われ、今年にずれ込んでいた。

溶融炉はバルブのような突起物の付いた三メートル四方の大きさ。内側は耐熱レンガで造られており、下部は円錐形「流下ノズル」と呼ばれる排出口が付いている。

ここで作られるのが、将来、地下深い最終処分場に埋設される予定の「ガラス固体化」だ。高レベル廃液とガラスを混ぜた混合液を、ステンレス製容器に流し込んで固めたものだ。円筒状で高さ一・三メートル。直径〇・四メートルの大きさだ。

高レベル廃液は、使用済み核燃料棒を溶かし、原発の燃料として再利用するプルトニウムとウランを抽出した後に残ったゴミだ。人体に危険なセシウム137などの核分裂生成物が含まれる。

製造工程は、粒状のガラスピースを溶融炉に入れて、タンクからパイプを通じて廃液も投入。側面の主電極と底部の電極の間に高電圧の電流を通して、炉内の温度を一〇〇度以上にすることでガラスを溶かす。

廃液とガラスが混ざったら、流下ノズルから流す。混合液が排出中に冷えて固まらないように、ステンレス容器の間には、電熱線を巻いたような高周波加熱コイルが設置されて熱する。

なぜ、ガラスなのか。日本原燃の赤坂猛広広報部長(57)は「紀元前の工芸品が現在も原形をとどめるほどガラスは安定した物質。割れても廃液は流れ出さない。放射性物質は閉じ込めるのに適している」と説明した。

だが、ガラス固体化体を作る純国産の技術を日本原燃は確立できないでいる。各電力会社は技術のある英仏の会社に再処理を委託してきた。二十四日からの試験は廃液を入れないガラスを溶かすだけの「最終試験をするための試験」なのに、”悲願”は二十五日未明に早くもつまずいた。

排出口から流れるガラスの速度が低下した。炉内の上から直棒で攪拌したが回復しない。排出口が詰まったとみられるが、炉からはがれたレンガか、結晶化したガラスかを確認するために結局、試験は中断された。

溶融炉の作業はすべて、中央制御室からの遠隔操作で行う。工程ごとに六つのグループに分かれ、それぞれ約八十人が三交代で昼夜を問わずに作業を続ける。職員は排出口近くのカメラを監視し、炉内に増やした五つの温度計を見て電流を変えて溶融の度合いを調節する。二十四日は順調だったため、室内からは焦りは感じられなかった。

溶融試験のトラブルは過去に九回も発生している。なんとか百十九本のガラス固体を作り上げたが、一部は水に溶けやすい化合物が混じった”不良品”だ。試験の中断により二十四万リットルの高レベル廃液がタンクに残されたままになっている。

「既に99%完成している」(日本原燃関係者)が、最後の1%をクリアできない。トラブルが最初に起きたのは、初試験の二〇〇七年十一月の直後。今回と同じくガラスが排出される速度が遅くなった。廃液をガラスに混ぜていたが、炉内の温度が安定せずに、廃液の金属製の元素が底部に固まり排出口を塞いだ。

〇八年七月は、排出口にガラスがこびり付いて固まり、排出自体できなくなった。同年十二月には、混合液をかき混ぜる金属製の棒が曲がり、天井のティッシュ箱大のレンガが炉内に落ちた。レンガは一〇年六月、新設したクレーンゲーム機に似た機械で回収できた。

また〇九年一〜十月は三回にわたり、パイプのつなぎ目から百五十リットル以上の高レベル廃液が漏れ出した。廃液が気化し、放射性物質が溶融炉のある部屋全体に付着してしまった。すべての機器を水で洗い流す除染作業に追われ、実験は長期間の中断を余儀なくされた。

溶融炉は実は二つある。それぞれA系とB系と呼ばれ、昨年までの実験はすべてA系で行われた。A系がトラブル続きだったため、今回はB系を使用したのだが、結果は同じに。B系の炉中には三年以上、ガラス原料が入れられたままだったことがトラブルを招いたという可能性もある。

同じ様式の小型溶融炉の試験を、現在の日本原子力研究開発機構が茨城県東海村で成功させている。その上で、原燃が導入したが、生産性を高めるために五倍の大きさにした。「大型化にトラブルの原因があるといわれても否定できない」(原燃関係者)という。

再処理工場は〇八年五月の当初予定を大幅にずれ込み、今年十月の完成を予定している。本格的な稼働後は、A系とB系で一日計五本のガラス固体化を作り、年間で計五百体を目指す。

しかし、試験の再開は三月上旬以降となり、高レベル廃液を入れた安定稼働と性能が確認される条件の十月の完成は事実上厳しい。

与党内から再処理工場の凍結を求める声も上がる。一方、自前でガラス固体化を作れない場合、使用済み核燃料の再処理はもとより、高レベル廃棄液も処理できず、最終処分問題を含め混迷が深まることが予想される。

←引用終了>
 

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コメント
 
01. 2012年2月07日 21:52:46 : chf5K99T2w

10万年管理する前に地形が変わるだろ。

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