【がれき焼却問題】　広域処理の大前提崩れる―市民の追及でウソ発覚
http://tanakaryusaku.jp/2012/03/0003960
2012年3月26日 21:53　田中龍作ジャーナル

　「被災地は大変な思いで瓦礫処理に取り組んでいます…（中略）…被災地のために力を貸して下さい」。去る18日、川崎市で行われた細野豪志環境相の街頭演説だ。細野大臣に限らず、政府、マスコミはあげて「瓦礫を受け入れることが被災地の復興を早める」と大キャンペーンを張る。

　大概の人は「市街地に瓦礫が残っていたら、復興の妨げになる」と考える。筆者もついこの間までそう思っていた。テレビが紹介する被災地の映像は確かに瓦礫だらけだ。

　26日、衆院会館で開かれた市民団体と環境省の交渉のなかで、政府側の説明にウソがあることが明らかになった。

　環境省の説明はこうだ―「岩手県は（ゴミ）11年分、宮城県は19年分の災害廃棄物（瓦礫）が出た。これを3年で処理しようとしている。今後25機の仮設焼却炉を被災地に設置して処理するが、8割までしかできない。2割（400万トン）が余るので広域で処理してほしい」。

　市民団体側の青木泰氏（環境ジャーナリスト）が「3年」の根拠を追及した。「津波の影響もあり、農地回復のため塩分を抜くのに5年位かかるという。これだけ嫌われている広域処理をなぜやるのか？規模の縮小や中止は考えないのか？」

　環境省廃棄物対策課調査係長・豊村氏はすらすらと答えた―「阪神・淡路大震災が前提にある。仮置き場に瓦礫が積もっているのを見て、周辺住民はどうやって暮らしていくのか。どうしても広域処理が必要」「仮置き場のまわりにも人はいる」。

　すかさず市民側から指摘があった。「ほとんどの仮置き場は（人が住んでいる）街にありませんよ。仮置き場に行ったことがありますか？」

　豊村係長は言葉を失った。「すべて行ったというわけではありませんが…」と誤魔化すのがやっとだ。場内から拍手が上がった。

　仮置き場が住民の近くにないのであれば、瓦礫がすぐさま復興の妨げになるわけではない。３年という現在の処理期限目標をあと数年伸ばせば、広域処理をする必要はなくなる。広域処理を急ぐ政府の大前提となる根拠が崩れた瞬間だった。

　文科省が校庭の放射線量を20mSv/年に設定した時も、市民の追及に政府の役人はタジタジとなった。政府が根拠のあいまいなことを言って国民を欺き、瓦礫を拡散したがる、本当の理由を知りたい。

コメント
01. 2012年3月27日 00:33:03 : xBqy3A7BYM > 本当の理由 もし本当に追究する記ならまず下記ブログを． ブログ「反戦な家作り」 http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-1152.html ブログ「神州の泉」 http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2012/03/post-6d97.html これはどうも本当のようだ．
02. 2012年3月27日 00:35:26 : XDeNMPtXdo 瓦礫の広域処理分は全体の２０％。　広域処理をして３年かかるなら、広域処理なしなら３．６年かかる。この７か月の差がそんなに重要なのだろうか。 一方で南相馬では瓦礫を利用しようとしても、瓦礫を回してもらえないとか。 広域処理を推進したいなら、上記７か月の説明や、放射線を含む煙の影響とか バックデータを開示して説明すべき。
03. 2012年3月27日 02:30:54 : zzenLXuItg みなさんは、もう新聞など取っていらっしゃらないと思いますが うちは両親がパソコンなど全然やらないので毎日新聞を購読しておりますが、 読者投稿のページには毎日のようにがれきの広域処理をしよう、という投稿が掲載されます。 それも被災地ではなく他所の地域で方で、がれきが復興を妨げているという認識で投稿されています。 中には、復興を妨げるのは一部の自分さえ良ければよい人々だというニュアンスの投稿までありました。 私は、間違った世論作りをするな！広域処理に懐疑的な意見も掲載しろと何度かメールしていますが、 今のところなしのつぶてです。毎日は読売などとは違い脱原発に軸足をおいた記事作りを しているのですが、この有様です。マスメディアにはほとんど期待出来ない今、 ネットを使わない多くの人達に正しい情報を伝えなければ自体はどんどん悪い方向に進んでしまっています。
04. 2012年3月27日 06:21:04 : Kcj0zZa4O2 >>01 情報ありがとうございます。 しかしオメガ計画は本当にどこに行ったんでしょうね。 原発推進側にとっては秘密兵器であるはずなのに… この件に限らず、何から何まで胡散臭いですね。
05. 2012年3月27日 13:00:30 : MOmQ35pfqw 北九州では細野の演説は反対派の野次にかき消され 数分で終わったようです！ がニュースでは市民の声は消されている！ マスゴミは本当に日本の恥！ 真実を今も伝えない！ 細野も無能さをさらけ出してるだけ（笑）
06. 2012年3月27日 18:38:48 : FHVyh15Kso 瓦礫を「外に持ち出すため運ぶ事」「運んだ先で処理をする事」「処理をした瓦礫を埋める事」 この３点セットが「利権」である事が本当に知られていない。 問題は、瓦礫の問題をこういった「利権構造」から批判する前に、半年以上もの間 「放射能物質をウチの土地には持ってくるな」と批判してしまったため、 その態度が「自分さえよければいい、我がままだ」と一般市民の目には映った。 （自分達は正義のつもりなのだろうが、「我がまま」としか映っていない） そこに、政府の「絆キャンペーン」によって、「瓦礫問題を批判的な発言は危険厨サヨクの我がまま」という刷り込みが定着してしまった。 国民世論、言い方を変えれば「無党派層」には、瓦礫処理も産廃同様の「利権」である、という事実は全く知らされていない。 いい加減、「危険」とか「放射能」とか「健康」という言葉は止めて、 「瓦礫処理を利権にするな」というキーワードで、利権構造を明らかにしてゆくべきだろう。 でないと、今のままの「瓦礫移動反対運動」は、火葬場やゴミ処理場、墓地などの「迷惑施設反対運動」と同じ扱いにされ、 市民の共感を全く得られないで終わってしまう。
07. 2012年3月27日 20:54:03 : FEC1zKK4NY 日本（アジア）では「利権」はあたりまえなんだと気がついた。 こんなものを利権の材料にすべきじゃないと言われたものに、 自民党「福祉利権」「育児利権」 、こんどは民主党「ガレキ利権」「除染利権」 なさけない。
08. 2012年3月27日 23:31:08 : xW7esSM8Qo 　田中康夫氏の番組でも新井哉氏(危機管理研究社・危機管理ジャーナリスト)が現地 に足を運んで取材した事と今後の対応の有り方をお話しになってます。 　すでに見た方もいると思いますが。 　　http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=Tayr21AfpJM 　番組で使用したフリップ>>＞　PDF 　本当に辻褄が合わない政府の説明に対して言葉が有りません。細野氏は一度現地に行ったジャーナリストの方の説明をお聞きになってはどうでしょうか。
09. 2012年3月28日 02:05:13 : z0A3AA8lyW >>06 政府の「絆キャンペーン」にはそういう裏があるんですね。 なんだか、風評被害をなくそうとかテレビでいっぱい宣伝してるなーと思ってましたが、それをクリティカルに読み解けない市民が結構いるのですね。 困ったものです。
10. 2012年3月28日 04:36:39 : Kcj0zZa4O2 元々絆の強い日本人に改めて政府が絆を強制するようなキャンペーンを張れば、こりゃーなんか裏があるなと怪しむのが普通だと思うのだが、政府の言葉を真に受ける従順な人も相当数出てしまったのだろう。 そういう人たちもあちこちの掲示板で見かけたが、次第に今回の件の不自然さには気がついて来たみたいだ。ただ新聞、テレビが中心の方はたぶん依然として、催眠術にかかったままだろう。

11. 2012年3月28日 04:48:12 : zzenLXuItg この日、環境省の役人はこう言い放ったそうだ 環境省は廃棄物やガレキの処理は担当するが、 放射能に関しては技術的知見を持ち合わせていない。 佐倉市議　大野ひろみさんのブログより http://kurakurasakura.blog.fc2.com/
12. 2012年3月28日 07:06:20 : AVGPHa0L86 全国で核誘導地震をやってるので 放射線濃度があがっている その対策として がれきを持ち込んで説明しようとしてるんじゃないか あるいは、日本全体が汚染されているという イメージずくりのためかー がれきで騒いで復興を遅らせるためかも 傀儡ホモ政権
13. 2012年3月28日 09:12:26 : 93KzkxnfQc 広域がれき焼却処理は放射能拡散計画の一部だ。 政府は放射能をできるだけ拡散させようとしている。 安全な食べ物がなくなり、安全な土地がなくなる。
14. 2012年3月28日 10:49:30 : ZrMDpsyito シロアリも黒蟻も、がれきに群がる震災後。 税金だろ、湯水のようにあるだろう、消費税もアップ賛成してやるから、俺のとこにがれき処理させろ、天下り先も用意してやるよ、政治献金もしてやるよ、といったことだろうね。
15. 2012年3月28日 17:09:19 : SOo0L36j5Q 本当に大丈夫なのだろうか？ 環境相のコメントを聞くと、更に不安になる・・。 環境省 「放射能の知見もなければ、がれき全体の汚染状況も調べていない」と公言 3/27東京新聞より http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1677.html
16. 2012年3月28日 18:28:57 : rRFxigiO2S PDF「ガレキ受け入れ」の実態 ttp://nippon-dream.com/pdf/120327SPAp1.pdf
17. 2012年3月28日 22:44:46 : VfXr9Y4Oig 保安院・安全委員会、厚労省・旧社保庁、司法、財務省、こいつらすべて無免許運転。 こいつらに任していたらこの国は滅びるかもしれない。 誰か何とかしろ。これらの下には当然ながら社会の役立たずのマスゴミが当然ブラブラぶら下がっているが。
18. 2012年3月29日 16:00:03 : JrPYjVYQO2 宮城、岩手に先週行ってきた人が見たものは被災跡地は掃き清めたように何にも無くなっていて 遠くに見えた瓦礫の山は大きな砂浜にある子供が作った砂山に見えたと。 日頃、新聞テレビで洗脳されている高齢者でも復興の妨げになるようには見えなかったそうです。
19. 2012年3月31日 00:05:39 : 5ifwLrEiRQ ＞「放射能の知見もなければ、がれき全体の汚染状況も調べていない」と公言 であれば、放射能の知見もあり実測も行なう第三者や市民団体に計測させろ、 という交渉もありなんじゃないか？

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