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原発全停止 暗闇から明日が見えるか - 福井新聞
http://www.asyura2.com/12/genpatu23/msg/495.html
投稿者 千早@オーストラリア 日時 2012 年 5 月 06 日 14:53:24: PzFaFdozock6I
 

(2012年5月6日午前9時08分)
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/editorial/34564.html

 1970年3月14日、福井から大阪万博会場に「原子の火」が送られ新時代が開けた。あれから42年。北海道電力の泊原発3号機が定期検査に入り、日本の電力を支えてきた原発が全停止。異常な事態である。東京電力福島第1原発事故の収束に向けた対応や国内原発をめぐる混乱から見えてくるのは、安全装置のコントロール機能不全、「政治的人災」ともいうべき国のお粗末な状況だ。

 国際社会に安全をアピールしてきた日本の原子力政策が破綻し、克服できない現実を示す象徴的な日である。政府は電力需給が厳しい関西圏へ向け、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に必死だが、ますます強まる政府への不信感が安全対策の信頼性を低下させ、地元同意を一層困難にしている。今後のエネルギー政策が定まらない中で原発の暗闇は広がるばかりである。

 ■地元は真剣に議論■

 全電力消費の3割を担う基幹電源の原発が全停止するのは、一時的なのか。枝野幸男経済産業相は先月の講演で「5月6日から一瞬ゼロになる」と発言し、物議を醸した。

 本県や地元おおい町は福島事故発生直後から緊急対策や安全基準を示すよう国に再三要請。一定の対策が示されると、県原子力安全専門委員会などで検証を重ねてきた。地元説明会では経済面と安全面の板挟みで苦悩しながらも率直な意見を述べる住民の姿があった。隣接の小浜市でも真剣な議論を行っている。

 経産相の「一瞬」発言は原発再稼働を安易に考えたものか。政府の描くスケジュールに乗せようとするなら、勘違いも甚だしい。「停止は集団自殺」と言い放った民主党の仙谷由人政調会長代行は枝野氏とともに本県を訪れ、民主党県議らにプレッシャーを掛けた。暮らしや経済への影響があるとはいえ、一度「脱原発依存」を明言した民主党政権が再稼働へ政治力を駆使する状況に、国民の戸惑いや反発は強い。

 ■得られない安心感■

 脱原発を明確に掲げ、過激な発言を繰り返すのは橋下徹大阪市長だけではない。隣県からは「もし福井県で事故が起きれば琵琶湖が汚染される」、名古屋からも「水源の木曽川上流が汚染される」と不安感を増幅させる政治的発言が相次ぐ。福島のような事故が起きれば真っ先に深刻な被害に遭うのは地元である。多様な意見があって当然だが、地元が丁寧な安全検証と議論を重ねる環境づくりも必要なのではないか。

 事故の再発防止へ向けた専門的論議は、当初の暫定対策論から過酷事故の絶対防止へ格段にステップアップ。関電が「福島のような事故は起きない」と強調しても、重要な対策が中長期対策になっている限り、安心感を与えられなくなっているのも事実だ。地元町会や県会は近く本格協議に入るが、課題置き去りの拙速な結論ならば県民の納得を得られないだろう。よほど覚悟が必要だ。

 ■ウミを出し尽くせ■

 「起こるはずのない」「起きてはいけない」事故の発生は、原子力安全規制のずさんさが露呈した瞬間でもあった。場当たり的な政府の初期対応、遅れた情報開示、事故責任が問われる経産省原子力安全・保安院が政府と一体化し、再稼働へ向けた新安全基準を自前でつくる矛盾、ダブルチェックの役割を放棄した原子力安全委員会、それに代わる原子力規制庁設置の大幅な遅れ、40年以上たっても漂流する核廃棄物。
 再稼働に影響を与える福島事故検証は政府や国会、民間でも多角的に実施しているが、結論は出そろっていない。耐震安全性の見直しや津波対応、国の防災指針も明確でなく、地域防災計画も進まない。

 安全の根拠と責任の所在はどこにあるのだろうか。原発リスクを地方に押しつけてきた消費構造を見直し、再生可能エネルギーへシフトする努力は不可欠だ。しかし、議論の短絡的な飛躍は現実を見失う。

 原子力政策のウミを出し尽くし、安全の再構築が可能かを冷静に見極める英知と技術力が必要だ。重大な転換点に立ち、問われているのは、なすべきことをやり抜くごく当たり前の力ではないか。(北島 三男)  

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コメント
 
01. 2012年5月06日 15:22:03 : 4QNZ1Y02gs
>>異常な事態である。

やっと正常な事態に向い一歩踏み出したのだ!
とても喜ばしいことだ。
この全原発停止状態がいつまでも続くよう努力しようではないか。


02. 千早@オーストラリア 2012年5月06日 15:37:01 : PzFaFdozock6I : lvBAIA9Luw
福井新聞にメッセージを送りました。↓

「再稼動」最先端の大飯原発を抱える福井県の新聞社として、今後の日本のみならず世界の安全を考慮して、反原発の方向での記事をいくつか拝見できて幸いに思っている者です。

ネット上でもおおい町の町長がモロ利権で動いてきたことは見えましたし、原子力ムラのこれまで、いや今も続く嘘と隠蔽には辟易しています。原発など最初からやらなければ電力料金だってここまで高くはならなかったし、それより何より事故の悲惨さ(その実態はなかなか貴紙も含め報道されないが)はどんな経済的困難も吹き飛ばすものです。どうかこれからも、放射能の危険性等を訴え、再稼動阻止を目指して戴きたい。

ブログで紹介しましたが、
http://insidejobjp.blogspot.com.au/2012/05/25.html
本職、専門家である医師がチェルノブイリに関する資料を翻訳されました。それなど紙上でご紹介戴ければ幸いです。


03. 千早@オーストラリア 2012年5月06日 15:38:25 : PzFaFdozock6I : lvBAIA9Luw
メッセージを送る画面のURLを入れ忘れました。
これです↓
https://www.fukuishimbun.co.jp/reference/index.php

皆さんも、よろしかったら「再稼動阻止に頑張ってくれ!」と、お願いします。


04. 2012年5月06日 15:40:06 : GRwwzK2nEY
原子力の火が消えて、なんで「暗闇」なんだ?


05. 2012年5月06日 16:00:48 : MU5piKCZQ6
「地元が丁寧な安全検証と議論を重ねる環境づくりも必要なのではないか。 再生可能エネルギーへの短絡的な飛躍は現実を見失う。」
「原子力政策への、安全の再構築が可能かを見極める英知と技術力が必要だ。重大な転換点に立ち、なすべきことをやり抜くごく当たり前の力ではないか。」(北島 三男)

 なんだ、再稼働推進論か。  どおりで「日本の原発全停止は異常な事態」だ。


06. 2012年5月06日 16:58:23 : HkDjpRHO9k
もし再稼働を大飯町が認めたら、過酷事故が起きた時、大飯町の住民はどこへ逃げるつもりだ。
大飯町の住民を受け入れるところは日本にはないと思え。
大飯町出身ですなんて言ったら石投げられるぞ。
唾吐きかけられるぞ。

北朝鮮にでも逃げるのか。


07. 2012年5月06日 17:02:42 : 7HjcrPImBY
1 「原発ゼロ・停止」
5月6日 朝の報道番組では、「原発ゼロ・停止」と、盛んに報道しています。
小生、原子力に関しては全くの素人ですが「原発ゼロ・停止」でも、原子炉には
核燃料が格納されたままです。
福島原発事故で明らかになったように、使用済み核燃料は再処理出来ず、個別原発内に
設置されたプールに、水に浸されて保管されている筈です。
従って停止中でも、核燃料が無力化された訳でなく核燃料の脅威が解消した訳でない!
地震、津波、テロ、etc の脅威から核燃料を無力化するまで(子々孫々まで)
原子力設備を守り抜く事が必修では・・どう守り抜くのか? 
英知を結集して対応すべき課題と考えます。

2 「再稼働論議」
再稼働の理由は「電力不足」「再稼働しないで今夏を迎えたら計画停電を・・」
恫喝とも思える発言を繰り返す経産大臣!
電力会社、政府、所管官庁が再稼働を推進する理由は、
1) 原発停止すると火力発電用の燃料代が嵩む!
2) 燃料代が嵩む事で、電気料金値上げ、収益減!
3) 原発利権の崩壊
等によて、電力会社の経営が行詰(存続)る事が、懸念されるのでは?
経営が行詰ると公的資金(税金)投入に至り結果、電力政策の無策、政権の崩壊等が
予測出来、それを回避する目的で官民挙げて再稼働を推進しているのでは?
日本国民の安心・安全を訴えながら、再稼動により継承されてきた利権保全を図ろうと
するなら、共産主義国家、一党独裁国家、ファシズム政権以下ではないか!


08. 2012年5月06日 17:40:58 : JGHJK4L2Vf
立地自治体は原発乞食だという認識の無さに絶句する。
言っておくが殺人発電機は二度と稼働することはない。
稼働した時は福一4号機建屋倒壊とは別の意味でこの国が亡ぶと思え!

09. 2012年5月07日 06:00:29 : Bvcf2lYBW2
>なんだ、再稼働推進論か。  どおりで「日本の原発全停止は異常な事態」だ。

>>05のいうとおり。以下の方針を推進派はみな参考にしています。

資源エネルギー庁総合政策課、極秘対処方針「エネルギー政策の見直しについて」
=====
『今 回の事故のインパクトの大きさを考えれば『原子力ありき』の予断を持った議論と受け取られないようにする留意が必要。このためエネルギー全体を射程に入 れ、議論に時間を欠けることで、稼働中の原発の継続運転が必要、及び中長期的には原子力は必要という常識ラインに意見の収れんを図る』
=====


10. 2012年5月07日 14:13:09 : dtQOcGjqHc
福井県民です。

困った福井新聞だ。ただただそのような印象しかもたらさない論説であると思っている。何を言いたいのかわからない。いや、何も言っていないに等しい。目新しい意見はひとつもないし、定見のない政府を正面から批判してもいない。

地元で熱心な議論などはなされていない。大飯町議会、県会の中では、ついこのあいだまで再稼動は規定路線だった。県の安全審査委員会も政府方針に概ね妥当という見解を出していた。それがいつの間にか玉虫色の態度にすりかわってしまっただけだ。県民全体には問題意識も希薄で、そのような雰囲気を作り上げてきたマスコミ、特に福井新聞の責任は重い。

福島事故直後に「脱原発などはありえない」と言い放った河瀬敦賀市長を支持した福井新聞だ。微妙に風向きが変わってきて決定的な意見の通りづらい今こそ県民を導く上で「原発推進」の論説を高らかに掲げて欲しい。でもできないだろうな。



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