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《国会事故調》 菅前首相 現場混乱させてもベントの指示したかった (田中龍作ジャーナル) 
http://www.asyura2.com/12/genpatu24/msg/223.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 5 月 29 日 00:10:58: igsppGRN/E9PQ
 

菅直人前首相。身振り手振りをまじえながら当時の事情を説明した。=28日、参院会館。写真:筆者撮影=


【国会事故調】 菅前首相 現場混乱させてもベントの指示したかった
http://tanakaryusaku.jp/2012/05/0004386
2012年5月28日 20:34 田中龍作ジャーナル


 福島原発事故を究明する国会事故調は28日、菅直人首相(当時)を参考人として事情聴取した。「ベント」「海水注入」「東電本店への乗り込み」…権威をかさに現場を混乱させたとされる時の最高権力者が、「3・11」直後の官邸の混乱ぶりを語った。

 櫻井正史委員(弁護士、元名古屋高検検事長、元防衛省防衛監察監)から「なぜ現場視察に出かけたのか?」と問われた菅氏は「対策を取るうえで現地を見ることが極めて大切。官邸に原子力委員会や東電の方がいたが、根本的な状況についての話は全然出なかった」と答えた。

 イラ菅としてはじっとしておられなかったのだろう。首相が来るとあれば、現場は対応で追われる。爆発を防ぐために懸命の作業を続けていた発電所の職員にとっては迷惑だったはずだ。作業が遅れ事故を拡大させたとも言われている。菅氏はそれを顧みようとせず、原子力委員や東電の頼りなさのせいにした。

 最大関心事であり説が分かれるベントについて問われると、菅氏は次のように答えた――

 「“なぜ遅れているのか?”と聴いても“わからない”と言われた。困った。私自身がF1の責任者に直接聞くことが必要だと思った。吉田所長と武藤副社長が同席し、その中で炉の図面などを見せられ状況を聞かされた。“ベントをなんとか早くやってくれ”と言ったら、吉田所長は“わかりました。決死隊を作ってもやります”と言った。この所長ならやってくれると思った」。

 ベントと並ぶ関心事である海水注入をめぐっては、次のように答えた―

 「私が“止めろ”といったのでメルトダウンが起きたといわれているが、東電から派遣された竹黒フェローが、自分の判断で言ったこと。官邸の意向で海水注入を止めさせたわけではない」。

 東電の現場撤退打診から本店に乗り込むまでの話は、舞台裏がのぞけて興味深い――

 「15日の3時ごろだったと思う。仮眠を取っていたら経産大臣から相談があるとのことで秘書官から起こされた。海江田経産大臣は“東電から撤退したいと聞かされた、どうしましょうか?”この原子力事故がどこまで拡大するのか、どこで止まるのか考えていた。6基の原発と7個の使用済み核燃料プールがある。これらすべてが何等かの状況でメルトダウンすれば、チェルノの何百倍もの放射性物質が出ると私なりに考えていた。これは見えない敵との戦いだ。なんとしても抑えなくてはいけない。撤退という言葉を聞いて、とんでもないことだと思った」

 「清水社長から電話が来た時、“撤退はありえませんよ”といった。それに対して清水社長は“はい、わかりました”と言った。勝俣会長は“清水社長は撤退しないと言ったが、自ら言ったのではない、自分(菅首相)が“撤退はない”と言ったことに対して“わかりました”と言ったにすぎない。それでは十分ではないと思い、統合対策本部をつくり、細野補佐官を常駐させ、自分が本部長で東電に置きたい、第一回会合を開きたい、と言って1時間くらい後で東電に行き、第一回の会合を行った」。

 国会事故調の黒川清委員長によれば「菅首相が東電本店に乗り込んだ時のビデオテープは、菅首相が話している所だけ音がない」という。

 最後に黒川清委員長から「野田総理、将来のトップに対して言いたいことは?」と聴かれ、菅首相は次のようにしめくくった―

 「かつてソ連のゴルバチョフ氏が、回顧録の中でチェルノブイリ事故は国体制全体の病根を照らし出したと述べている。今回の福島原発事故は同じことが言える。我が国全体の病根を照らし出したと認識している。

 戦前、軍部が政治の実権を掌握したそのプロセスに東電と電事連を中心とするいわゆる原子力村といわれるものが私には重なって見えていた。東電と電事連が原子力行政40年間に実権を掌握し、批判的な専門家や政治家、官僚は村の掟によって村八分にされ主流から外されてきたのだと思う。それを見ていた関係者は自己保身と事なかれ主義に陥り、それを眺めていた。これは私自身の反省を込めて申し上げている。

 原子力村は今回の事故に対する深刻な反省もないまま、さらに原子力行政の実権を握りつづけようとしている。こうした戦前の軍部にも似た組織的な構造、社会心理的な構造を徹底的に解明して解体することが原子力行政の抜本改革の第一歩だと考えている。原子力規制庁を作るときにアメリカの原子力規制委員会(NRC)などを招へいすることも村を解体するひとつだと思う。」

 なるほど、その通りだ。菅氏が現職の首相だった時にこれを言えば、歴史に名を残す政治家となっただろう。それをさせないところが原子力村の支配力なのである。


 

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