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つとめを終えても、発電炉はぽくらが死んだあと…も燃え続けてゆく。燃える棺桶だ(水上勉「故郷」から)
http://www.asyura2.com/12/genpatu24/msg/663.html
投稿者 gataro 日時 2012 年 6 月 14 日 08:47:09: KbIx4LOvH6Ccw
 

<潮流> 「故郷」と名づけた小説を書くとき、作家はどんな思いを込めて筆を握る、あるいはパソコンに向かうのでしょう。昨年来、故水上勉さんの1980年代の作品『故郷』が、あらためて読み手をふやしています

▼アメリカで日本料理店を開いて成功した夫妻が、30年ぶりに帰国する。老後を故郷で暮らしたい。夫の故郷は、京都の丹後。村に帰った彼はいう。「不思議なことだが、…妙にここが中心に感じられて、京都もアメリカも遠い国になる」

▼故郷の山河に抱かれた時、そこから巣立って生きてきた歳月の重さ長さが、こう語らせるのかもしれません。夫は続けます。
 「生まれ故郷というものの力があるのかなァ」。確かに、思い当たる感覚です

▼妻の故郷は、福井県の若狭です。いまや“原発銀座”だと、アメリカにも伝わっています。夫妻の息子は、原発を「文明のお化け」とよび“脱原発”を唱えています

▼妻が、夫とともに若狭に帰ってきました。原発銀座で近代化した村を、村人も「まばゆいような変わり方」といいます。一方、さびしがる人もいます。人のつきあいが薄くなった。カネに目の色が変わる生活…。若狭で暮らしたい妻ですが、夫は自然の美しさに魅せられながらも、現実を受け入れられません

▼夫は語ります。原発事故がないとはいえない。核廃棄物の捨て場もない。「つとめを終えても、発電炉はぽくらが死んだあと…も燃え続けてゆく。燃える棺桶かんおけだ」。水上さんの故郷は、今のおおい町、大飯原発のある町です。

(「しんぶん赤旗」 2012.06.14 日刊紙 1面)

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【関連サイト】

泊、下北、若狭を結ぶもの 〜 水上勉 『飢餓海峡』 ― 2011/08/18 21:44(原発危機を考える)
http://tomtittot.asablo.jp/blog/2011/08/18/6055310
 

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コメント
 
01. 2012年6月15日 06:40:44 : IUWJZ23g1o
廃炉は高放射線のためできないといわれます。だ、とすると、すくなくとも墓標の
ように原発は立ち続けていくでしょう。数十年ごとに補修補強を永遠につづけながら。

しかも、100年や200年は運転しながら管理していかなくてはならない。発電は
しないので、金だけ出て行く。それは困るので、運転機関の延長をしようと、政府・
電力会社は考えている。

そして、老朽化した原発は事故をおこし、たっぷり溜め込んだ死の灰を撒き散らし
日本全土を棺おけにするでしょう。


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