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原発短信・・・医療被曝の問題  武田邦彦 
http://www.asyura2.com/12/genpatu24/msg/667.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 6 月 14 日 10:10:18: igsppGRN/E9PQ
 

原発短信・・・医療被曝の問題
http://takedanet.com/2012/06/post_3c67.html
平成24年6月13日 武田邦彦(中部大学)


【343】 原発短信 ... 医療被曝の問題 / 武田 邦彦


上の図に示したように「被曝は足し算」ですし、その中で「医療被曝」はかなりの部分を占めます.原発事故が起こらなければ医療被曝はお医者さんにお任せしておけば良いのですが、どうしても原発の被曝が1年1ミリを超えるようなところは、できるだけ医療被曝を減らすようにしなければならないでしょう。


このブログに前に出した「被曝の4階建て」の図はそれぞれの被曝の幅が少し厳密ではなかったので、今回は自然被曝1.5ミリ、医療被曝2.2ミリ、核実験被曝0.3ミリ、そして原発被曝1.0ミリの寸法を数値に合わせています。

・・・・・・・・・

先日、ランセットという世界で最も権威のある医学雑誌で「CTスキャンを3回から7回程度受けると脳腫瘍や白血病が3倍程度に増える」という論文が出ました.脳腫瘍の方が少ない被曝量(CTスキャン回数)で発症するようです.

この指摘は、2004年にでた同じランセットの論文(日本の医療被曝でガンの発生が多い)に次ぐ医療被曝の警告です.自然被曝や医療被曝などを単純にミリシーベルトだけで比較することは出来ませんが、おおざっぱに言って日常的な被曝でもっとも多いのは医療被曝です。

「医療」は「良いこと」なので「医療被曝」も「良いこと」ということはありません。被曝の原因が良いことでも悪いことでも、被曝による人体への影響は同じです。その点では、「医療被曝は適正なのか?」は常に医師側でも関心を持つ必要があります。

一方、被曝側は、「原発での被曝が多いときには医療被曝を減らす」という方法があることもわかります。できるだけお子さんの健康に気を配り、医療被曝を受けないように生活することは自衛の一つになります。

・・・・・・・・・

ところで、医療被曝が減らない原因は二つあります。
一つは、検査や治療で患者さんや一般人を被曝させる医師は、その後の診断をしていない例が多いということです。よく「被曝は健康に問題は無い」と言っておられる医師で、被曝させた人の健康を追跡している医師はほとんどいません。

医療に放射線を使いたいから安全と言うという不誠実な人も見られます。つまり被曝による障害は確率的に起こるので、自分の患者さん100人は大丈夫だったというだけではダメなのです。むしろ「検査や治療のために必要だから被曝させるが、その後は追跡調査をしていない。患者もどこかに行ってしまうから」というのが普通なのです。

もう一つは「放射線を使うと儲かる」という現実的な問題です。放射線治療は検査も簡単で、点数も高く、患者も検査をすると安心するので儲かるし、便利です。しかも機械の値段が高いので業者との癒着も問題です。

医師がお金と無関係に人の健康だけを考えてくれると良いのですが、すべてはお金の世の中ですから、被曝と健康の関係がよくわかっていない現在では「被曝させても病気になることは少ないが、確実に儲かる」ということになると、その誘惑に勝てない医師も出てくるのです。

とくに日本の医療被曝が欧米の3倍程度というランセット論文について日本の医師はもっと謙虚にその影響について検討する必要があるでしょう。何かにつけてアメリカが、ヨーロッパがという日本の医療界が、被曝になると欧米より格段に高くても「問題ない」という姿勢に疑いを持つのは私だけではないと思います。

この際、日本の医師はもう一度、被曝と医療について深く考え、研究する必要があると思います。

また政府は国民を被曝から守ってくれません。このような時は医師という社会的に大切な職業から見ると、福島原発事故で被曝量が増えているので、患者さんがそれ以上の被曝をしないように配慮していただきたいと思います。


 

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コメント
 
01. 2012年6月14日 10:28:17 : yAiFzrZK5U
あれ、上のほうに発症レベルの線があるけど、武田氏は閾値仮説の論者なの?
で、閾値の数値はいくつなの?
LNT(線形閾値なし)仮説では、こういうレベルは表示できないと思うんだけど。
医療被曝の問題は、メリットとデメリットの比較なのだから、一概に外国より多いというだけで批判はできない。メリットを超えた被曝デメリットの状況になっていることを示すべき。

02. 2012年6月14日 10:47:07 : qlic5Khr9o
そもそも、被曝要因がこれより複雑だ。それに、最大で60程度の核種が、福島から流出したとアレバ社が紹介している。所詮、原発推進のための、批判者である小出さんと同じで、事態の本質を理解しないまま、身内を擁護しているにすぎない。

03. 2012年6月14日 18:32:13 : z5uQPVPWWg
放射線治療や検査が多いのは、診療報酬で点数が高く設定されているからだという事を再認識。

もう余命いくばくもない患者になぜレントゲン撮影をして更なるダメージをあたえるのか、その理由がわかった。


04. 2012年6月15日 02:56:00 : yG6mI4bOAE
>01
なんとわかっとらんくせに人に難癖つけないこと。知的レベルが疑われる。
「放射線の健康影響は、放射線防護上、しきい値のある確定的影響の
発生防止と、しきい値なしとした確率的影響の合理的な制限を達成するため、
二つに大別される。」
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-02-03-05
つまりある閾値を超えた高い放射線量では確定的に影響が出る。
それ以下だと確率的に出る。

05. 2012年6月15日 03:02:22 : yG6mI4bOAE
>01
また、人体に害のあるものは極力摂取や被曝を避けるというのは当然のことで、
その意識の持ち方や実態が西欧諸国と日本では大きく違うということだ。
たとえレントゲン撮影やCTスキャンに医療検査上のメリットがあるとしても、
一方で被曝による確率的影響がある以上は、安易に行ってはならないということだ。
定量的なデータの比較から胃がん検診はデメリットの方が多いという指摘さえある。

ある人がイギリスに住んでいたときに、日本のようにすぐにレントゲン撮影は
しないと述べていたことが印象的である。


06. 2012年6月15日 03:03:25 : yG6mI4bOAE
>04の訂正:
「なんとわかっとらん」→「なんもわかっとらん」

07. 2012年6月15日 03:20:22 : yG6mI4bOAE
>02
「所詮、原発推進のための、批判者である小出さんと同じで」
あんた何を考えてそんなこと言ってんの?
工作員が最大の原発批判者にして脱原発推進者の小出氏を
おとしめようとしているってわけ?
氏の著作なり出ている動画なり「たね蒔きジャーナル」での
発言なりを見聞きしたなら、そんなことは決して言えないはずだ。

それに、わかったふうなふりをして武田氏の指摘を批判しているが、
氏の指摘はきちんと読めば論理的にもっともなことだと理解できる。
「福島原発事故で被曝量が増えているので、患者さんがそれ以上の
被曝をしないように配慮していただきたいと思います。」
この結論的な指摘のいったいどこがおかしいというのか?>>04も反原発の論客をコケにして、その影響力を減じようとする
工作員の類と映る。

腐れ原発、腐れ原子力ムラ、腐れ工作員!!
日本の敵、民衆の敵、人類の敵!!


08. 2012年6月15日 06:32:39 : IUWJZ23g1o
>>01
>あれ、上のほうに発症レベルの線があるけど、武田氏は閾値仮説の論者なの?

よい指摘。気がつかなかった。たくみに洗脳操作をするから、注意しなくては。武田氏は
昨年末のテレビだかの番組で、閾値仮説の立場に立っていることをあかしていますよ。
しかも、この記事の図のとおり、かなり高い値をとっています。


09. 2012年6月15日 09:01:53 : qGAqzYZ36c
日本の保険医療制度では、高額のCTやMRIは最初から赤字の保険点数がつけられている。
経済学者が出した保険点数はCT25000円、MRI60000円。実際はその半額。
また、1か月以内にCTとMRIをとると、後からとったほうが半額になるというおかしな制度。
泣き面に蜂とはこのこと。

10. 2012年6月15日 09:48:51 : ZKarffgIqg
一方で、製薬会社が関わる、造影剤の点数はCTの撮影料並みに高価である。
CTやMRIの赤字を解消する為に、せっせと造影剤を使って赤字の解消に励んでいる。
結局、医療機関は決して黒字にならないが、製薬会社が儲ける構図が見えてくる。
その制度を作っているのがXX省。
何処に問題が有るかは一目瞭然。
医療機関に噛みつくのは、棒っ切れに噛みつく犬と同じレベルのB層。
医療機関はお上にコントロールされている。

11. 2012年6月16日 06:00:43 : 3T5nWQZYDg
>医療機関はお上にコントロールされている。

そうであっても、一緒に国民を搾取している同じ穴のムジナ。


12. 2012年6月16日 18:28:11 : eJ338Hawno
 大阪府下の市民病院泌尿器科の放漫な診療の結果重大な神経性後遺症を受けた者です。 当初、尿が出なくなって緊急に駆け込んだにも拘らず、担当医師は患者の申し立てを真摯に聞かず、触診やエコー診断も行わないまま、尿検査、血液検査(PSIのみで、腎、肝機能検査や炎症検査も行っていない)の採血とCT撮影を指示して、病名も告げずに一週間後に来院するように申し渡しました。
 問題はこのCT撮影についてです。病状は他の病院で診察を受け改善しましたが、お尻を中心とした神経障害が残り、当該市民病院の診察に不審を抱き、関係カルテを交付させて詳細に調べました。そして、CT撮影の必要性を含めて数多くの質問状を病院側に投げかけました。
 CT撮影の必要性について述べれば、此れは他の病院での治療方法を体感した結果ですが、通常、初診の患者に対していきなりCT撮影なんて考えられない。CT撮影の範囲が上腹部から骨盤腔に及ぶ広範囲で、被爆量が1,253.2mGYcm(国際放射線学会の換算式で計算すると18.8mSV)でした。そこで、不必要に放射線を浴びせられたと問責しました。その結果病院側から、当時担当医は感染による頻尿と判断して、感染部位を特定するために上部尿路を含めてたCT撮影の必要性を判断したもので適正であったと考えております。との回答を得ました。この回答に納得はしていません。なぜなら、医療のあり方の上でCT撮影の必要性を述べていないからです。
 武田先生の文章を拝読させて頂いて、この病院に限ったことかもしれませんが、今の医者や医療機関が安易にCT撮影を使っていることが分かりました。

13. 2012年6月17日 04:43:17 : 2BkeQuF4eo
18.8ミリシーベルトといったら、公衆の被曝限度の19年分だ。胸部レントゲンは
0.05ミリとかいうから、376回分か。たまらんね。胸部レントゲンですら強い必要が
なかったら避けるというのが正しいあり方だから。

医者の本姓がわかったとおもって、授業料だとするいがいないね。


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