一部の「主催者と平日の昼間から現場に行ける人間」だけしか、
官邸前の「優待席」に着く事ができず、
その他の人間は、国会正門前で、薮蚊に刺されながら白い風船を持って「集まった事」だけに満足して帰るだけ。

「抗議活動指定エリア」という箱庭に、金魚のフンの様に「細切れ」にされた時点で、
そこは、官邸前を「タハリール広場」とはさせない、という警察によって管理された空間となり、野田総理にとって「安心な空間」となる。
政治家にとっても「群衆が警官隊と衝突する事のない『政治的に』ノーリスク」の空間となる。

「政治家が群衆を煽って警官隊と衝突を招いた」などというリスクを避けて、群衆の前で「脱原発を語る」
偽善の票集めと批判されても仕方が無いだろう。
政治家が行うべき事は、白い風船を配る事ではなく、国会議事堂前南側と国会記者会館と間の通りを「デモ隊に開放させる事」だろう。

当然「リスク」はあるだろうが、「デモという実力行使の場」に顔を出した時点で、リスクは背負うべきだろう。

私は、官邸前のデモの人々と官邸とを興味深く観察してきた。
どっちが先に手を出すだろうかと。
もちろん、先に手を出したほうが負け。

よーく見ていたら、先に手を出したのは官邸だった。
鉄柵を据え付けることで自ら檻に入り、
群衆の面前で「国営豚舎」を作り上げた。

これで官邸側の負け。あとは彼らが坂を転げ落ちるのを見るだけ。
デモの人たちやデモ側の政治家は、一人で気負って「リスクを負う」なんて不要。