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協同組合が「お金の暴走」を止める(FACTA online2012年2月号 by吉原 毅(城南信用金庫理事長)
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/142.html
投稿者 元引籠り 日時 2012 年 2 月 13 日 00:48:36: dkOnWN./sADdA
 

今年は国連が定めた「国際協同組合年」。お金がすべての株式会社より協同組合組織が人間社会にとって望ましい理由。

吉原 毅
城南信用金庫理事長
1955年東京生まれ。77年慶大経済卒。同年城南信用金庫へ。2010年11月より現職。自らの年収を支店長(1200万円)以下に抑え、理事長・会長任期を最長4年、停年を60歳とする経営改革を断行。「原発に頼らない安心できる社会」の実現をめざした独自の活動を展開。信用金庫業界をリードする論客である。

2012年は国連が定めた「国際協同組合年」です。私たち信用金庫も協同組合にルーツを持つ金融機関ですが、その他にも、労働組合や生活協同組合、農業協同組合など、さまざまな協同組合が、日本で、そして世界で独自の活動を展開しています。ではなぜ、国連が今、「国際協同組合年」というものを定めたのでしょうか。

2008年にリーマン・ショックが起きた際に、アメリカの国家戦略である金融資本主義を担っていた大手証券会社が、サブプライムローンの影響で、ことごとく倒産しました。その結果、市場原理主義や資本主義経済のメカニズムが、人間の幸福にとってプラスにならないのではないかという疑念が湧き起こったのです。

個人主義が生んだ妄想

「お金がすべて」という考えが蔓延した資本主義社会は、「人の幸せとは何か」「国家社会とは、そして人間同士の関係とは本来どうあるべきか」といった人間社会の本質的な問題から外れていく性格を持っています。人々の間にさまざまな格差を生み、人と人との繋がりを断ち切ってしまいます。

しかし、こうした問題は、何も今、初めて分かったことではありません。古くは、プラトンが『国家論』の中で指摘し、またアダム・スミスが『諸国民の富』の中で、「株主の利潤を追求する株式会社は、国家社会にとって望ましくない」と警告しています。マルクスもケインズも「市場を野放しにすることは危険だ」と警鐘を鳴らしていたのです。人間とは、元来、我が儘で自分勝手な生き物です。だからこそ、お互いに話し合い、道徳や倫理、良識を持ち、健全な社会、健全なコミュニティーをつくらなければならない。そうした健全なコミュニティーの中でこそ、お金も健全に使われるのです。逆に、人と人がお金だけの関係になり、市場を野放しにすると、お金は人の心をばらばらにし、孤独にし、狂わせ、暴走させます。良識やモラルが崩壊し、拝金主義に陥り、バブルや多重債務、犯罪など、悪いことでも止まらなくなります。現代社会の問題は、要はお金の暴走です。そして、お金の本質は、実は個人主義が生んだ最大の妄想であり、一種の麻薬です。そうしたことを再認識しなければならない。そのためには、「利潤のみを目的とする株式会社よりも、人々が話し合って良識ある経営を志向する協同組合の方が、人間社会にとって望ましい」という考えから、今年が「国際協同組合年」に指定されているのです。

協同組合のルーツは、1844年にイギリスで創立された「公正先駆者組合」です。当時のイギリスでは、産業革命が急速に進展した結果、貧富の差が拡大して、社会の混乱を招いていました。労働者は安い賃金で長時間労働を強いられていました。こうした中で、マンチェスター郊外のロッチデールで、労働者や庶民がお金を出し合って会社をつくり、一人一票の平等な原則で経営を始めました。そして、皆がお互いに話し合い、助け合って、豊かで安定した生活を営める理想社会をつくるという協同組合運動が、世界中に広まっていきました。

協同組織の理想に回帰

日本では、1900(明治33)年に産業組合法が制定され、現在の生活協同組合や農業協同組合、信用金庫のルーツである産業組合が誕生しました。1945年には、城南地区の15の信用組合が合併して、当金庫ができましたが、その実質的な創業者である小原鐵五郎元会長は「信用金庫は公共的な使命を持った金融機関」「金儲けが目的の銀行に成り下がるな」等の言葉を通して、良識ある金融、節度ある金融の大切さを説きました。このように本来、信用金庫とは、地域社会の中で健全なコミュニティーを築き、人々の生活を守り、人々の幸せを実現するという使命を持った、社会貢献のための公共的金融機関なのです。

実は、日本の企業も、「日本的経営」という名の下に、コミュニティーを大切にしてきました。ところが、高度経済成長、バブル経済、日米構造協議、金融自由化を経て、アメリカ流の自由主義、個人主義が浸透するにつれて、日本企業も、目先の利益と効率を重視する成果主義に走り、組織がバラバラになり、元気を失ってしまいました。

現在の日本の企業も、学校も、家庭も、いじめ、幼児虐待、高齢者の孤独死、家庭崩壊、自殺者の増加など、さまざまな問題を抱えています。こうした閉塞した社会だからこそ、人を大切にする、思いやりを大切にする、そしてコミュニティーを大切にするという協同組合の掲げた理想、理念が必要とされているのではないでしょうか。

昨年、東日本大震災が起き、福島第一原発事故により首都圏までもが放射能汚染の危機に晒されました。私たち城南信用金庫の役職員は、「地域の人々の生活を守り、地域社会の発展に貢献する」という協同組合の精神の下に、被災地でのボランティア活動や駅前での募金活動、「原発に頼らない安心できる社会」の実現をめざした活動を積極的に展開しました。

そうした中で、私たちは、人と人との心を繋ぎ、連帯を回復することで、生きる活力や、喜び、希望が生まれることを学びました。私たちの活動に対して、多くの賛同の声が寄せられ、共感と信頼の輪が拡がっていることも実感しています。これからも協同組合の精神に徹して、できるだけ多くの人たちと、共に学び、成長し、日本を、そして世界を明るく元気にして、健全で幸せな未来を築いていきたいと考えています。

http://facta.co.jp/article/201202053002.html  

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コメント
 
01. 2012年2月13日 01:32:16 : FijhpXM9AU
金融機関は預金者から集めた金以外運用できないように法律を改正すればいいだけのことだ。英国の住宅金融組合などもサッチャー以前はそうだったと聞く。サッチャーのビッグバンで銀行が住宅ローンを大規模に扱うようになり、住宅共同組合もホールセール市場から「ボロい」金を調達してギャンブルをやるようになったのだ。だからサッチャー・レーガンの悪のコンビの登場以前の世界に歴史の針を逆戻しする以外に世界を矯正する方法はない。

02. 2012年2月13日 04:13:10 : OIxNYWfJog
城南信金の理事長さんは何時も立派なことを言っておられますが、現実問題として協同組合が大資本に対抗できるでしょうか。

>>01

貸付金を増やせば預金が増える。
これが信用創造です。


03. 2015年2月26日 01:26:15 : iptGRPmHsc

意図的な人生を送るためのレバレッジ・メモ(投資・資産運用・健康管理・脳内活性・人間関係・・ets) 
http://touchtype.exblog.jp/4525659

『下流食い』 須田慎一郎

先進国中でアメリカに次ぐ第二位の格差社会の到来!
東京・大阪の公立学校での就学援助は2006年25%で、2000年以降確実に増加している。
都内足立区では50%になろうとしている。生活保護世帯も2004年10月時点で100万世帯を超えた。2005年自己破産件数は18万4千件と1995年の4倍以上の増加。

消費者金融の利用者数
国内の就業者数8,000万人のうち、25%の2,000万人で平均借り入れ額は101万円。一般にクレジットや消費者金融などの借金がかさみ、返済困難な状況に陥っている多重債務者は、現在、推定で356万人いるとされる。

●日本の富豪リスト
2位 アイフル社長 6,160億円
3位 武富士前会長 6,150億円
5位 アコム会長 5,170億円    2005年6月米雑誌『フォーブス』より

金利のダブル・スタンダード
出資法の上限金利は一律29.2%であるが、利息制限法上限金利は、元本10万円未満20%、元本100万円未満18%、元本100万円以上15%で、この隙間がいわゆるグレーゾーンである。

過払い金返還訴訟の推移
1995年10件、2003年には1万件を超えた。
対象は消費者金融との取引が概ね5年〜6年で、返済経過を細かく記録してあることで返還の可能性が高くなる。ただし時効が10年である。

消費者金融へのメガバンクの進出
『利ざや型ビジネス』から『手数料ビジネス』及び『消費者金融ビジネス』への参入により、収益の6割以上をカード・ローンや消費者ローンといった個人向け消費者金融サービスでまかなっている。

借入金の総額にもよるが、年利で30%近い金利を支払いながら、家計を維持していくことは不可能に近い。いずれ破綻することは目に見えている。

●悪魔的ビジネスの実態
大手5社の1口座あたりの貸し出し残高は平均54万7千円で、平均で年利23.4%の金利。消費者金融の利用者は一人あたり2.4社とされ、単純計算すると、月々の利息だけで25,600円近くをしはらっていることとなる。  200年末現在
20歳の若者が200万円の借入れを、月々の返済可能額の45,000円で返済する場合、
@銀行で金利1.8%で、47回(約4年)
A利息制限法の上限金利18%で、72回(約6年) 
B大手消費者金融の27%では、480回(20年)の歳月で2,160万円を支払ったとしても、元金は変わらない。

多重債務者の平均像 
@多重債務者の借入目的の筆頭は『生活費の補填』で、女性の割合が高い。
A年収の平均は現在240万円で借入れ時より20万円程度減少している。
B債務件数は8件で、現在の債務残高は335万円。
C一月あたりの返済額は14万円。
JCFA金銭管理カウンセリング事業団のまとめより

消費者業界の二極分化
ヤミ金関連の苦情件数の推移は、1997年3,456件から2,000年に7,130件となり、2001年には1万件を突破したことと、消費者金融の大手が空前の業績を上げていく過程とがちょうどパラレルの関係となっている。メガバンクの傘下となるか、中小は淘汰され、ヤミ金化していくトレンドが見出せる。

ヤミ金の手口
@タネ銭
A携帯電話
B銀行口座

自己破産者へのヤミ金業者からのDM
通常は自己破産者や多重債務者は金融機関のブラックリストに載り、金を貸そうとする正規の業者はいない。また一度、自己破産したものは一定期間破産申請が認められない。しかし、そこには確実に資金需要がある。これらを名簿屋を利用することで、ヤミの世界へ引き込もうとする業者が後をたたない。

●『貸すも親切貸さぬも親切』
『銀行は晴れた日に傘を貸し、雨が降ったら取りあげる』
城南信用金庫元会長小原鐡五郎

1991年バブルが崩壊して以降も建設業だけは右肩上がりの成長を維持してきた理由
就業人口ピラミッドの底辺部の単純建設労働者の雇用の維持のため、公共事業投資が総量として削られていくトレンドの中、補正予算や景気対策といった伝家の宝刀で、公共事業のパイを守ってきたことにある。またそこには景気対策としての公共事業には別の意味合いもこめられていた。富裕層からの富の移転でもあった。しかし今日的には『今の仕事をクビになったら、日雇いでもやって一から出直すか』といったことはもはや無理なのだ。
タクシー業界も建設業にかわる雇用の安全弁とされ、新規採用数も他の業種に比べて突出して高いが、その労働現場の実態は悲惨の一言につきる。

消費者金融の影響(毒)はマスコミ全体にまわっている
大手5社の年間宣伝広告費はトータルで800億円規模で、ほぼ一日中テレビコマーシャルが垂れ流し状態である。
日経新聞の一面記事には一回7,000万円がかかるが、各新聞で全面広告を頻繁に掲載している企業は、外資系保険会社か自動車会社か消費者金融の三社しかない。


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