★阿修羅♪ > 経世済民75 > 144.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
消費増税議論(その6) なぜ5年間赤字でも生き延びる 放置されたままの赤字法人課税問題  「法人成り」と「2重控除」
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/144.html
投稿者 ts 日時 2012 年 2 月 13 日 01:01:41: kUFLMxTYoFY0M
 

http://diamond.jp/articles/-/16100
森信茂樹の目覚めよ!納税者【第21回】 2012年2月13日 森信茂樹 [中央大学法科大学院教授]
消費増税議論(その6)なぜ5年間赤字でも生き延びる放置されたままの赤字法人課税問題
 消費税率の引き上げにあたって、なくすべき既得権益の第2弾として、赤字法人への課税の問題を取り上げる。
なぜ7割以上の法人が
赤字なのか
 私は、外国人投資家に、日本の税制の話をする機会がたびたびあるが、その際日本の税制の問題点として必ず質問されるのが、赤字法人の問題である。
 わが国にはおよそ260万の法人があるが、そのうち71.5%(08年度)が赤字(税務会計上の欠損)である。資本金1億円未満に限ると、この割 合は何と78.1%になる。さらに驚くべきことは、国税庁のサンプル調査によると、5期以上連続で赤字法人(欠損)の割合が半数を占めている。
 なぜこのように赤字法人(税務上)の数が多いのか、5年以上赤字でどうやって法人として生き延びているのか、もし税負担を逃れるためだけに赤字に出来る制度があるのであれば、それは改めるべきではないか、これが彼らの正直な疑問・感想であり、私も賛同する。
 実は、なぜこうも赤字法人が多いのか、その原因については、国税庁もさまざまなサンプル調査を行っているのだが、きちんとは解明されていない。しかし、カギを握るのが、「法人成り」と「2重控除」と言うコンセプトであることはほぼ定説化している。
2重の控除を
受けるための「法人成り」
「法人成り」というのは、個人事業形態で事業を行うより、法人形態で行った方が税負担が有利なことから、法人形態になることである。法人形態で事 業を行った方が税金面で有利な理由は、税率の差異や家族への所得を分散するなどいろいろあるが、最たるものは、経費の「2重控除」である。
次のページ>> 「法人成り」はなぜ得か
 法人はその役員に対して給与を支払うが、その支払い給与は、法人にとって「経費」となり課税されない。給与をもらった役員は、給与所得として、そ の「経費」相当の給与所得控除を受けることができる。つまり、法人段階で「経費控除」を受け、個人段階で「給与所得控除」を受けることとなる。
 個人事業であれば、自らへの給与支払いは事業経費として控除できないが、法人形態では2度の控除ができるので、オーナーが自ら給与を決め、税負担 の調整を図ることが可能な同族法人、とりわけ一人オーナー会社では、利益が出そうな場合、(あらかじめ)役員の給与をそれ以上取ることにより、法人の決算 を赤字にすることが可能となる。
 そこで、赤字法人への対応として、2重控除を制限すればよい、ということになる。
民主党政権でうやむやになった
一人オーナー会社の課税問題
 2005年に新会社法が成立し、最低資本金規制や一人会社禁止規制が撤廃され、「法人成り」が容易になったので、財政当局は、この機会に2重控除を廃止しようと考えた。
 そこで、06年度に法人税法を改正して、一人オーナー会社(特殊支配同族会社)の業務主宰役員給与については、給与所得控除相当額として計算され る金額を経費として損金算入することができなくする制度(「一人オーナー会社課税制度」)を創設し、役員給与の「2重控除」の道を閉じたのである。
 ところが、この方法には税理論上の問題があった。2重控除は、本来所得税法で、給与所得控除の問題として対応するほうが望ましい。しかし、諸般の 事情から、法人税法での対応となった。そこで、2重控除を是正する手法として適当ではないのでは、という疑問・批判が、日本税理士会連合会などから相次い だのである。
次のページ>> 守られなかった約束
 このような中で政権交代が起きた。そして、民主党政権はこの規定を廃止した。廃止の決定過程はきわめて不透明で、政府税調での公開議論ではなく、密室での幹事長室と政府税調幹部との会談での決着となった。もちろんなぜ廃止するのかという議論の議事録は残っていない。
 2010年度(平成22年度)税制改正大綱は、「本制度は平成22年度税制改正で廃止します。その上で、給与所得控除を含めた所得税のあり方につ いて議論をしていく中で、個人事業主との課税の不均衡を是正し、「2重控除」の問題を解消するための抜本的措置を平成23年度税制改正で講じることとしま す。」とのみ記されている。
守られなかった約束
2重控除問題は残ったまま
 問題は、平成23年度税制改正で措置を講じるという約束が守られていないこと、したがって、今日まで2重控除の問題が残っていることである。
 実は、2011年度税制改正大綱で、「役員給与等に係る給与所得控除の見直しとして、収入金額が2000 万円を超える役員給与の給与所得控除額については、超える部分の12%を逓減する……」と記されたにもかかわらず、闇に葬られたままである。
 背後に既得権益を守ろうとする勢力が、民主党に強い要望を出していることは間違いない。オーナー企業が、網の目のように、あらゆる場面を通じて既成政党に要望しているのかもしれない。
 赤字法人対策は、わが国の税制を公平なものにする上で、きわめて重要なものである。親族への給与支給を利用した所得分割への対策や、留保金課税制度の問題とも関連しているので、総合的な検討をする必要がある。
 また地域社会の会費的な性格を持つ、法人住民税(地方税)均等割の引き上げによる対応も必要かもしれない。
 一日も早く公平な税制に手直しすべきだ。

質問1 「法人成り」すると得な税制が続いていることを知っていましたか?
知っていた
なんとなく知っていた
知らなかった

質問2 法人を優遇する税制は廃止すべきですか?
廃止すべき
縮小すべき
存続すべき
一概には言えない

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年2月13日 05:55:01 : 8UzFzDXlxw
>利益が出そうな場合、(あらかじめ)役員の給与をそれ以上取ることにより、法人の決算 を赤字にすることが可能となる。

ソニー4期連続大赤字でも年収8兆円のストリンガー会長始め高給を出してたのも
そのせいなのだろうね。

ソニー従業員数(連結)168,200人で平均年収 9,230千円

2200億円の赤字を168,200人で作ったと考えて、一人当たり赤字を幾ら作ったのかみると、
2200億円÷168,200人=1,307,966円
約130万8000円
つまり全社員の給料を平均131万円引き下げれば黒字化できる。

ストリンガー会長とか年収8億超なのだから、成果報酬で役員や管理職給与大幅カットすれば
社員1人当り100万円カットくらいで黒字化できる。
つまり、存亡の危機とか言ってるけれども、平均年収900万円を800万円にすれば黒字化できる。
税金対策の死んだふり(赤字だと法人税かからないので)の可能性も有る。
株価も〔大赤字〕決算発表後上昇してる。


02. 2012年2月13日 09:18:36 : IOzibbQO0w

「法人成り」と「2重控除」は、典型的な例だが、既得権者を守る規制や暗黙のルールは、宗教法人優遇や兼業農家優遇、漁業権など、公私含めて山のように存在し、意欲のある優秀な起業家の参入を阻み続けてきた

日本の成長が鈍ってきた最大の原因の一つだが、かなり経済が悪くなっても、そうした既得権層に有利なシステムは変わらない

じきにギリシャを笑ってはいられなくなる



  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民75掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民75掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧