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日銀の動きに市場も一部の英語メディアも驚き いまやQE競争の時代との説も
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/188.html
投稿者 ts 日時 2012 年 2 月 18 日 01:30:26: kUFLMxTYoFY0M
 

(回答先: FRB委員の一部、追加資産買い入れの必要性主張  日米欧で金融緩和強化の「大競争時代」に突入か〜”劇薬 投稿者 ts 日時 2012 年 2 月 16 日 07:59:31)

http://diamond.jp/articles/-/16135

日銀の動きに市場も一部の英語メディアも驚き いまやQE競争の時代との説も

英語メディアが伝える「JAPAN」なニュースをご紹介するこのコラム、今週は経済の話です。2011年通年の国内総生産(GDP)成長率が実質0.9%減だと明らかになり、その翌日には日銀がデフレ脱却のため「インフレ目標」を初めて設定し、かつ資金供給枠を10兆円拡大すると発表。この日銀の動きは一部の英語メディアにとっては意外で、かつ「嬉しい驚き」だったようです。(gooニュース 加藤祐子)


去年4月の予想はあたったか


 http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html">内閣府が13日発表した2011年10〜12月期のGDP速報値によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は前期比0.6%減、年率換算で2.3%減で、2四半期ぶりのマイナス成長でした。そして、2011年通年の実質成長率は0.9%減、名目で2.8%減。7〜9月期に大幅にプラス成長して震災の影響を脱したかに思えた日本経済は、歴史的な円高や欧州債務危機などによる輸出減少で、景気がまた停滞してしまった様子です。


 振り返って震災直後に2011年の日本経済を専門家たちがどう展望していたかを、昨年4月初めにまとめたhttp://news.goo.ne.jp/article/newsengw/world/newsengw-20110405-01.html">コラムはこちらです。復興特需で一時的に盛り返すが通年ではゼロからマイナス成長という当時の予想が、当たった形でしょうか。


 そして現在。昨年10〜12月期のGDP縮小について13日付の英紙http://www.ft.com/intl/cms/s/0/7f28930c-55da-11e1-9d95-00144feabdc0.html">『フィナンシャル・タイムズ』は「タイの洪水、円高、海外需要の減退によって輸出が打撃を受けた」ためだとして、トヨタや日産自動車といった輸出産業企業の幹部が、現行の為替レートで日本から輸出して利益をあげるのは不可能だと訴えていることも説明。GDPが「予想以上にひどく縮んだのを受けて、さらなる金融緩和を日銀に求める政府の圧力は高まるかもしれない」と予測しています。

 その一方で筆者のベン・マクラナハン記者は、「しかし東南アジアのサプライチェーンが修復され、アメリカ経済がもっと元気よく回復しはじめれば、未来図はもっと明るいはずだ」と楽観。ブルームバーグ社は2012年の実質成長率を1.7%で予測しているそうです。しかもそれは、世界平均の2.2%よりは低いが、1995年以降の日本の平均成長率の倍以上だと。


 この明るい見通しの背景には、そのほかにも10〜12月期に機械受注が10%増え、在庫も増えているという要素があるのだとか。なにより被災地の復興需要があり、これまでは政府が復興用の補正予算を成立させても復興事業の認可が遅れたり建設作業員が不足したりしていて実際の公共投資は遅れていたが、今年の4〜6月期以降は投資額の安定的な増加が期待されているし、復興の最初の5年間で、阪神大震災の復興に使った額の約4倍に当たる19兆円を投入する予定だからだと。


 米紙『ニューヨーク・タイムズ』の経済担当ベッティーナ・ワセナー記者もhttp://www.nytimes.com/2012/02/14/business/global/japans-gdp-shrank-severely-at-end-of-2011.html">13日付の記事で、「停滞する国際貿易、強い為替、タイの深刻な津波被害の影響がいずれも、2011年最後の四半期で日本経済に打撃を与えた」として、景気刺激策を追加するよう日銀への圧力が高まるに違いないと書いています。東日本大震災の後に製造業再開と復興活動で経済はいったん勢いを取り戻したが、いったん回復したものが損なわれてしまったのだと。


 つまり最終的に通年でマイナス成長となってしまった原因は、昨年3〜4月当時に予想されていた要因というよりも、その後に起きた外的要因なのですが、こうした外的要因に常に脆弱なのが輸出主導型経済なわけです。そういう脆弱さからの脱却を目差して内需拡大内需拡大と唱え続けて、もう30年近くでしょうか。


 余談でした。そして、「未来図は明るい」と書いた『フィナンシャル・タイムズ』とは異なり、この記事では「タイ洪水の影響は消えつつあるが、日本製品の海外需要は低迷し続けるだろうとアナリストたちは言う」と悲観的です。日本経済は「上昇気流に乗ろうと苦労としている」とも。また追加策をするよう日銀には圧力がかかっているが、「今週はまだ何もしないだろうと多くのアナリストは見ている」とも書いています。


http://news.goo.ne.jp/article/newsengw/business/newsengw-20120216-01.html?pageIndex=2">続きはこちら)


関連記事

http://news.goo.ne.jp/article/newsengw/world/newsengw-20120118-01.html">日本の失われた数十年は作り話か? 経済危機直面の欧米で議論

http://news.goo.ne.jp/article/newsengw/business/newsengw-20111102-01.html">国際協調と国益の時に困難なバランス、その狭間の円売り介入

http://news.goo.ne.jp/article/newsengw/world/newsengw-20111012-01.html">円高は病か症状か 何をどう治療すべきか

http://news.goo.ne.jp/article/ft/business/ft-20120215-01.html">日本産業の再活性化、政治テーマとして重要度増す(フィナンシャル・タイムズ)

http://news.goo.ne.jp/article/ft/politics/ft-20111004-01.html">日本政府、被災地復興のための増税に取り組む(フィナンシャル・タイムズ)

○ 時代はQE競争に?


この最後の点については多くのアナリストたちの読みが外れて、日銀は翌14日の金融政策決定会合で、物価上昇率のめどを「1%」に定めて事実上の「インフレ目標」を初導入したほか、資産買い入れのための資金供給枠を10兆円増やすという金融緩和策追加にも踏み切りました。

そしてアナリストたちの読みが外れた証拠にたとえばhttp://online.wsj.com/article/SB10001424052970204883304577222063451464968.html" onClick="clickCount('article_business', 'http://online.wsj.com/article/SB10001424052970204883304577222063451464968.html', 'a_article_link', this, '');">米紙『ウォールストリート・ジャーナル』は「Bank of Japan Surprises by Easing, Setting Price Goal(日銀の意外な動き、緩和策とインフレ目標設定)」と見出しにとっています。


いわく、「保守的なことで有名な日本銀行は、長期化するデフレと戦うために新しい措置をふたつ発表し、市場を驚かせた」と。日銀の動きはイングランド銀行や欧州中央銀行の金融緩和措置に続いたもので、欧州の動きはさらに米連邦準備制度理事会(FRB)による超低金利延長の方針に続いたものだと。そしてそれぞれの「中央銀行はそれぞれ異なる国内事情に反応してのものだが、どの対策も弱体化する経済を回復させようとしてのものだ」と。


記事ではFRB出身のエコノミストが、FRBが先頭を歩き各国の中央銀行がその後についていく図式が見えると指摘。ドイツ銀行のエコノミストは日銀の発表を受けて、「『競争的QE』の時代に突入した」とクライアントたちに宛てて書いたそうです(「QE」とは「quantitative easing=量的緩和」の意味です)。


日銀の「意外な」動きについてhttp://www.bbc.co.uk/news/business-17022941" onClick="clickCount('article_business', 'http://www.bbc.co.uk/news/business-17022941', 'a_article_link', this, '');">英BBCは「a pleasant surprise(嬉しい驚き)」だとしながらも「さほど大きな影響はないだろうとアナリストたちは警告している。成長にもっと大幅に影響するには、もっと大規模で大胆な資産買い入れが必要だ」と釘を刺しています。


そして14日付のhttp://www.ft.com/intl/cms/s/0/ea720d86-56df-11e1-be5e-00144feabdc0.html" onClick="clickCount('article_business', 'http://www.ft.com/intl/cms/s/0/ea720d86-56df-11e1-be5e-00144feabdc0.html', 'a_article_link', this, '');">『フィナンシャル・タイムズ』は、「他の中央銀行の動きと比べて日銀の緩和策とデフレ対策が不十分だと野党政治家たちが追加策を求めた」後に今回の日銀方針が発表されたと書き、米FRBが2%のインフレ目標値を導入し、ECBがバランスシートを積極的に拡大してきたことなどを指摘しています。日銀に対する政治圧力が高まるだろうと予測したこのベン・マクラナハン記者は、日銀が政治圧力で今回の動きに踏み切ったという見方のようで、「これは政治的には意味があるが、経済的には何の意味もない」というエコノミストの意見も紹介しています。その一方で、資産買い入れの拡大はつまり日銀が「国債市場の需給バランスに今まで以上に関わることを示唆する」というアナリストの意見も紹介していますが。


記事は、白川方明総裁の下で日銀は「いったんインフレ目標を設定してしまうと政策決定者はそれに縛られ、政策の柔軟性が失われてしまうという考えから、インフレ目標の設定には消極的だった」と説明。そして日銀は以前から「国によるインフレの作り方はふたつある。ひとつは産出量ギャップを埋めるやり方。もう一つは通貨に対する信頼を破壊すること。前者は日銀の仕事ではないし、後者は無責任だ」という考えだったと書いています。

けれども今回の日銀の決定がアナリストたちから「意外」と受け止められたのは、「保守的で名高い」日銀がデフレ脱却に積極姿勢を見せたからで、http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C938181E29B8181E3E38DE3E7E2E0E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2;at=ALL" onClick="clickCount('article_business', 'http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C938181E29B8181E3E38DE3E7E2E0E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2;at=ALL', 'a_article_link', this, '');">市場は好感しました。インフレ目標の設定は結果責任も伴います。政策決定の透明性も求められます。http://www.boj.or.jp/about/outline/expdokuritsu.htm/" onClick="clickCount('article_business', ' http://www.boj.or.jp/about/outline/expdokuritsu.htm/', 'a_article_link', this, '');">透明性と結果責任の確保は日銀にとっても課題で、その実現は市場や各国中央銀行の間での日本の信頼性拡大にもつながるのですから、今回の「意外」な動きを市場が好感するのは、それはそうだろうなと思います。


 




◇本日の言葉

・quantitative easing = 量的緩和
・a pleasant surprise = すてきな驚き、嬉しい驚き


http://dictionary.goo.ne.jp/study/newsword/" onClick="clickCount('article_business', 'http://dictionary.goo.ne.jp/study/newsword/', 'a_article_link', this, '');">goo辞書でも読める「ニュースな英語」はこちら


http://news.goo.ne.jp/publisher/newseng/" onClick="clickCount('article_business', 'http://news.goo.ne.jp/publisher/newseng/', 'a_article_link', this, '');" target="_blank">「ニュースな英語」コラムの一覧はこちら

◇筆者について…
加藤祐子 東京生まれ。シブがき隊や爆笑問題と同い年。8歳からニューヨーク英語を話すも、「ビートルズ」と「モンティ・パイソン」の洗礼でイギリス英語も体得。オックスフォード大学修士課程(国際関係論)修了。全国紙記者、国際機関本部勤務を経て、CNN日本語版サイトで米大統領選の日本語報道を担当。2006年2月よりgooニュース編集者。http://news.goo.ne.jp/article/ft/index.html" onClick="clickCount('article_business', 'http://news.goo.ne.jp/article/ft/index.html', 'a_article_link', this, '');">フィナンシャル・タイムズ翻訳も担当。訳書にhttp://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=11999" onClick="clickCount('article_business', 'http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=11999', 'a_article_link', this, '');">「策謀家チェイニー 副大統領が創った『ブッシュのアメリカ』」(朝日新聞出版)など。

 

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