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12年間変化した日本経済の裏で変化していないこと(JMM)
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/272.html
投稿者 愛国日本 日時 2012 年 2 月 27 日 15:30:20: lk6NacGf5j0m2
 


 http://ryumurakami.jmm.co.jp/
 

 津田栄   :経済評論家

「12年間変化した日本経済の裏で変化していないこと」

 JMM開始以後これまでの12年間、日本経済は、大きく変化したといえます。し
かし、一方で、変わっていないこともあります。というよりその変わっていないこと
があるがゆえに、日本経済をここまで変化させてきたといえます。その変わっていな
いものとは、旧態依然たる日本政治・経済・社会構造と考えています。その日本の政
治、経済、社会の古い構造とは、戦前から続いている、官僚主体の行政中心の中央集
権的構造であり、全てが東京に集中し、東京中心に決定する構造です。

 12年間を振り返れば、当初、97年に三洋証券、山一証券、北海道拓殖銀行と大
手銀行、証券の破綻を機に、それまで耐えてきた日本経済が、金融システム不安を起
こし、急速に悪化しました。その後、小渕政権時に大量の国債を発行して大規模な公
共事業を中心とした景気刺激策を行ったものの、日本経済が一向に上向かず、どこま
で落ちていくのか不安と閉塞感が国民の中に広がるなかで、90年にバブル崩壊して
以来浮上しない日本経済に対して「失われた10年」と言われていました。

 2001年、こうした閉塞した経済状況をなんとか打破してほしいという国民の思
いが、日本の経済構造を変えて再び成長しようと訴える小泉政権を成立させたといえ
ます。そして、小泉首相に起用された竹中大臣が、金融再生プランのもとに、遅々と
して進まない不良債権の処理を、銀行など金融機関に期限を設けて迫り、一気に解決
したことで、日本経済の重しとなっていた設備、債務、雇用における三つの過剰が解
消に向かいました。

 その結果として、成長の基礎が築けたといえます。実際、不良債権処理が終わって
みると、これまで金融機関が苦しんでいたバランスシートは改善し、その後起きるア
メリカのサブプライム問題や欧州の財政問題による金融・経済危機において、日本の
金融システムは大きく傷つくことがなく、機能しています。また、金融機関の不良債
権処理とともに、非効率で不採算の企業は破綻や廃業などで淘汰され、生き残った企
業は、経営に支障をきたしていた過剰設備や過剰雇用をリストラなどで整理する一方、
債務処理も進めることができ、負担が軽くなって、企業活動がしやすくなったといえ
ましょう。

 それが、住宅バブルにより長期の経済成長していたアメリカとそれに牽引されて拡
大していた新興国などを含む世界経済に乗って、輸出を中心に日本経済は回復の道を
歩み、企業業績が改善し、株式市場は、日経平均で03年4月の7603円を底に0
7年2月18300円を付けて、倍以上の上昇を見せるまで至りました。しかし、日
本経済は、グローバル化により急速に変化していく世界経済に合った構造に改革して
いなかったため、見かけだけの回復にとどまりました。その後、小泉・竹中コンビに
よる構造改革は、06年で終え、その後の自民党政権、政権交代してできた民主党政
権は、改革を維持することができず、それまでの改革を後退させてきました。そして、
以前にもまして古い構造が堅固になって、今や日本経済をむしばんでいます。しかも、
国民の先行きへの不安、閉塞感は12年前よりも強まっているような気がします。

 つまり、経済のグローバル化により需要、供給において市場が一つに収斂する方向
へ向かい、中国、ブラジル、インドなどの新興国の台頭、欧米の伸び悩みという形で
急速に変化していく世界経済に対して、日本経済は、戦前からの古すぎて機能不全に
陥っている構造を抱えたままです。その結果、バブル崩壊により日本経済の足かせと
なっていた金融機関の不良債権、企業の設備、雇用、債務の三過剰が処理されても、
それは日本経済の回復につながる基礎を作っただけで、グローバル化した世界経済に
合わせて政治・経済・社会における旧来構造を改革して本格的に回復へ進めるための
条件や環境を整えることをできないまま、急変する世界経済の中で、日本経済はつい
て行けず、バブル崩壊時よりも経済状況が悪化し、縮小、衰退していく姿をさらけ出
しています。

 すなわち、バブル崩壊後金融システム危機以降のデフレ状態から一向に脱却できず、
正社員の減少・非正規雇用の増加などにより雇用環境が悪化し、家計の所得が年々減
少して、日本経済の中心である個人消費の伸び悩みがこの12年間続きました。その
結果は、名目国内総生産(GDP)は1999年度の498兆円から2011年度の
470兆円(予想)へと約28兆円減少、一方で実質GDPでは99年度489兆円
から11年度537兆円(予想)と増加、その間GDPデフレーターは-14.1%
も下落して、水準的には1981年度に戻った形なっています。

 また、国税庁の民間給与実態統計調査によれば、99年度の461.3万円から1
0年度の412.0万円へと49万円強減少しており、11年度は景気が一段と悪化
したことを考えれば、さらに減っていると予想されます。失業率も、リーマンショッ
ク後5.5%まで上昇した後直近では4.6%まで低下していますが、失業者にカウ
ントされていない人を入れると、8〜9%とも言われています。そして、生活保護世
帯は99年度70万世帯から11年度150万世帯へ、生活保護受給者も99年度1
00万人から11年度207万人と倍増しています(若干不正受給もあるでしょうが)。
こうした調査から、この12年間、デフレで日本経済を傷め続けられてきたこと、そ
の中心が個人であることが窺えます。

 そして、その原因は、変化していく新しい世界経済に合わすように、日本の政治・
経済・社会構造を改革してこなかったことにあります。一方で、バブル崩壊から生き
残り、身軽になった企業は、世界経済の変化に合わそうとして、コスト削減として雇
用、給与などを抑制する動きを変えていません。むしろ、規制が多く旧態依然の非効
率でスピードの遅い日本の古い構造の中では生き残れないとして、企業は、海外への
移転を図り、人員を海外からも採用する動きを取る方向にあります。それが、個人に
しわ寄せが行く形となり、日本経済の基盤を崩し回復力を奪っていっています。そう
したことで、日本経済のなかに構造的なデフレが内包する結果となっています。

 一方、輸出企業は、依然として国内を主要な拠点としてきましたから、リーマン
ショックやギリシャショックによる世界的な経済不況において、輸出が急激に悪化し、
そのことが、日本経済を大きく落ち込ませる状況にしています。もちろん、昨年の輸
出の悪化は、東日本大震災やタイの大洪水などによる影響も大きく、ギリシャショッ
クによる欧州景気悪化だけによるものとは言えませんが、輸出に依存している日本経
済がいかに弱いかを見せています。しかも、家計が弱体化しているだけに、日本経済
の脆弱性が以前にまして大きくなっています。

 また、デフレ構造の日本経済のもとでは、個人所得が減少し、個人消費が伸び悩む
中で、税収が増えず、しかも、輸出企業以外の内需中心の企業では利益が出ないなか
で、一旦輸出が伸びないと、税収の悪化を招き、財政赤字が膨らむことになります。
それも、小渕内閣時代に行われた景気刺激策のための大量の国債発行が財政赤字を膨
張させ、継続的な景気刺激と不良債権処理などのバブルの後始末に、膨らむ社会保障
費も加わったなかで、デフレ構造と輸出依存の日本経済における税収の慢性的な伸び
悩みにより、構造的な財政赤字体質になっています。(結局、今の欧米も同じですが、
バブル崩壊後の金融・経済危機を抑え込むために、国が国債を発行して金融機関や企
業を救おうとした結果、企業の抱える債務が国と国民に移転し、その負担の苦しみか
ら企業が解放されて、逆に国、最終的には国民がその苦しみを負うことになったとい
えましょう。)

 しかも、少子高齢化、人口減少という構造的な社会問題を抱えて、今の日本の構造
がこのままでは、社会保障費の増加、税収の伸び悩みから財政赤字は増加し続け、増
税しても、構造を改革しない限り、いずれ維持できなくなる日が来ることになります。
結局、日本の抱えている問題は、日本の古い政治・経済・社会構造が残っている限り
は解決せず、日本経済を悪化させ続けているといえます。そして、これまでは、その
古い構造を維持するために、小手先の政策で目先の問題を解決することで、パッチワ
ーク的につぎはぎをしてきたのであって、今回の社会保障と税の一体改革も、増税で
旧来の構造を変えないことに終始する一例であり、それも限界が近いといえましょう。

 したがって、この12年間の日本経済は、官僚主体の行政中心の中央集権的な構造
が改革されず変化していないために、規制などによる非効率が続き、経済のグローバ
ル化によるスピードに追いつけず、また変化に対して柔軟に対応できず、しかも少子
高齢化、人口減少、デフレ、地方の疲弊、財政赤字問題などの構造的問題を抱えて、
縮小し、衰退する状況へと大きく変化していて、限界に近付きつつあるといえましょ
う。

 最近、維新の会を率いる橋下大阪市長が、もはやこの国は機能していないという発
言や船中八策という政策概要から、この日本の抱える中央集権的な構造に根源的な問
題があり、それを変えない限り、日本経済の復活はないと考えていて、そのことが今
の閉塞感から現状を変えてほしいという国民の願いに通じ、既存の政党、あるいは政
府への不信と相まって急速に橋下市長および維新の会への支持につながっています。
つまり、国民は、そうした日本が抱える構造的な問題に気づき始めていて、その解決
と変化への期待が、橋下市長と維新の会への支持の形で表れてきているのではないで
しょうか。

 最後に、金融業界に身を置いていた私は、80、90年代において金融の世界から
バブルとその後の崩壊を体験して、日本の政治経済が抱える問題は何かを考え、その
問題の奥に構造問題があるのではないかと感じ、そうした視点から読者の皆さんに伝
えたいという思いで、JMM開始以来、ほとんどを回答してきました。その間にも、
もっと真実を見極め、またその解決のために何かしらの力になれないかと考え、生ま
れ故郷の地域支援や若者たちへの支援などを行いながら、現実を、断片的ではありま
すが、見てきたと思います。そうした経験を踏まえ、JMMの読者の皆さんには、今
の現状を私個人の視点から説明し、半歩先でもよいので、その問題の本質、今後の成
り行きを考えてもらえたらという思いで自分の意見を書いてきました。これからも、
こうした姿勢を持ち続けたいですし、また少しでも変化につなげ、今より明るい未来
を築いていけたらと考えています。
        
     経済評論家:津田栄


(私のコメント)
津波、地震の被害だけでも大変なのにフクシマ原発事故の処理を抱え、日本は未曽有の危機です。夏ごろから深刻な影響が出てくると思います。それなのに政府、経済界、大学のこの陣容で解決できるのだろうか。しかもカルトに張り付かれて身動きの取れない人も多いのです。
          

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コメント
 
01. 2012年2月27日 16:41:11 : Pj82T22SRI
今回の質問【Q:1252】

 JMM開始以後の、これまでの12年で、日本経済には何かしら変化があったのでしょ
うか。あったとしたら、どのような変化なのでしょう。

----------------------------------------------------------------------------
                                  村上龍
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ■ 中空麻奈 :BNPパリバ証券クレジット調査部長


「クレジット市場から見えた変化とは」

 次男はJMMと同じ12歳です。12年というと、生まれたばかりの子供が小学校を卒
業してしまうだけの時間です。3月には彼も小学校を卒業します。

 しかし、日本経済の変化について考えたとき、ドラスティックな構造変化はこれと
言って思いつかず、いわば、不連続な変化が見いだせません。携帯電話やフェース
ブックなど多くの技術的不連続がそこにはあるのに、です。財政赤字問題も、高齢化
問題も、あると知っていて、手がつけられず、そのまま来たというだけに感じられま
す。それだけの歳月に何らかの変化がないとすれば、それはそれですごいことであ
り、問題があっても、これといって日本経済に変化がないなら、日本経済の底力は大
変強いということなんだとも思えます。

 私自身にとっては、この12年は自分の外資系金融機関生活の時間と重なります。そ
の間、一貫してクレジットアナリスト稼業をしてきました。クレジットスプレッドと
して捉えると、2000年以降の12年で、三回の山がありました。1回目は、2001年から
2003年まで。エンロンの粉飾決算と破綻をきっかけとしたクレジットリスクの上昇で
したが、りそな銀行に対する公的資本の注入によって、クレジットリスクが安定化し
ました。2回目は、2008年をピークとする歴史的高水準をつけたクレジットリスクの
山です。サブプライム問題に端を発したリーマンショックなど一連の流れがクレジッ
トリスクを顕在化させました。3回目は、まさに今。ユーロ危機によるクレジットリ
スクの増長です。もちろん、単なるマーケットだと割り切れば、ボラティリティが高
くて当たり前、ということではあります。また、結局日本のクレジット市場は欧米の
クレジットリスクに呼応しているだけ、といえばそれも真実だと思います。しかし、
12年の間に山場が三回もあり、その一つ一つを眺めれば、日本独自のクレジットリス
クにもそれなりの変化はありました。そこで、今回の問いを、クレジット市場から見
た日本市場での変化ということに捉えなおし、どのような変化があったかを整理する
ことにします。

 第一に、日本が得意とする製造業の凋落です。韓国・中国勢のキャッチアップが激
しく、かつ、これまでのような右肩上がりの成長を果たせなくなった日本市場を主戦
場にしていると収益があがらない構造ができあがってしまいました。そうした代表例
と言えるのが、電機セクターおよび自動車セクターです。電機セクターは、第1回目
の山の際に、総合電機という総花的ビジネスモデルの終焉と言われ続けましたが、結
局それ程形を変えないでこれまで引っ張ってきました。秩序ある、自発的な再編機運
が高まることが好ましかったのですが、なかなか自浄作用は働きません。三洋電機が
事実上破綻したということを除けば、競合環境はあまり変化なしです。しかしなが
ら、取り巻く環境は様変わりしているわけですから、日本勢の収益性は低下、今更な
がら、白物家電からの撤退などを余儀なくされています。また自動車セクターも同じ
です。日本市場での自動車販売台数が落ち込む中(自動車がかっこいいとは思わなく
なる若者と相変わらずそれなりのステータスを自動車にもとめるおじさん世代との世
代間ギャップも12年間の仕業といえるかもしれません)、アジアに活路を見いだすわ
けですが、その切り替えが遅れれば、世界のトヨタといえども、収益の低下に見舞わ
れるということがわかりました。

 第二に、日本国政府によるサポートの希薄化です。本来民間がやることですから、
経営の失敗に際し、いちいちサポートがあったことがおかしかったと考えれば、公的
な関与が減少してきたことは好ましいのかもしれません。しかし、一つ目のクレジッ
トの山がりそな銀行への資本注入で終止符を打ったのは、国は金融システムに対する
サポートなら盤石に行うのだという安心感が浮上したからです。日本にとって必要な
産業であれば、そうしたバックアップがあるのだ、とする考え方がクレジットの見方
として根付いたのは他でもありません。しかし、その後、JALは破綻してしまいま
したし、現在も東京電力に対する政府の考え方があまりに統一しないので、金融市場
は振り回されっぱなしになっています。要は、日本国政府がそうした産業に対してど
うあるべきなのかのスタンスを、本来は民間なので放置しておくべきという考え方と
サポートしなければならないという考え方の両方に常に引っ張られて、すぐにぶらし
てしまうことが散見されるようになったということです。クレジット市場にあるいく
つかのヘッドラインは、国のサポートのスタンスがコロコロ変わることによるもの、
として説明ができてしまうようになったのは、この12年間にあった変化の一つです。

 第三に、消費者金融セクターの消滅をあげたいと思います。一定のルールに基づい
て業務を行い、利益をあげてきた一産業が、上限金利の引き下げや総量規制などの導
入、いわば突然のルール変更によって、経営が立ちゆかなくなる事態が生じたこと
は、日本のクレジット市場におけるこの12年間の変化の中でも、忘れられないことで
した。結局、武富士は破綻し、アイフルは事業再生ADRのプロセス入り、プロミス
はSMBCに完全子会社化、アコムもMUFGグループとしての生き残りとなり、極
端な言い方が許されるなら、業界として一旦消滅させられたというわけです。

もちろん、相変わらずの事が多いのが現状です。“粉飾”問題は、食品業界では2001
年の雪印に始まり日本ハムや牛肉偽装事件へと波及しました。赤福や白い恋人も一連
の流れとして説明ができます。また、山一を破綻させた粉飾まがいのことは、日興
コーディアルやオリンパスへとつながります。こうした粉飾まがいのクレジットイベ
ントは、会計を厳しくし、監査を厳しくし、さらにはリスク管理体制やコンプライア
ンスの徹底を行い対応するのですが、大元が変わらないので、結局また繰り返してし
まうというわけです。財投改革や地方債における破綻法制整備なども、俎上に何度も
上ったが何の進展もなかった、というのが現状です。

 そう考えると、なんだか、この12年間は、ひどい環境だけが進んだ(競合の激化、
日本市場の成長ストップに加え、日本政府のサポートの低下、日本政府によるルール
変更も)だけのような気がしてきました。

“リスクテークの資金がそれなりに増え、活発な金融取引が可能になる。そのために
は、制度設計がきちんとなされ、ルールは粛々と履行され、規制は撤廃され自由な競
争が進むようになることが前提。日本の社債市場に厚みが増し、ハイイールド市場が
形成される。リスクに見合ったリターンが得られる健全な市場として社債市場が発達
する。”これが、クレジットアナリストとして、12年間望んできた日本の社債市場の
あるべき姿でした。しかし、現在の社債市場を見るだに、ほど遠いことがわかりま
す。12年は、生まれた赤ちゃんが小学校を卒業するだけの長い時間です。クレジット
市場にも様々な変化がありましたし、特徴的なことは述べてきた通りです。こうして
振り返ったとき、社債市場のあるべき姿に近づいていないのであれば、大変残念なこ
とではありますが、それは単なる変化であり、成果ではなかったと、言うしかないの
かもしれません。

                 BNPパリバ証券クレジット調査部長:中空麻奈


02. 2012年2月27日 16:42:20 : Pj82T22SRI
菊地正俊  :メリルリンチ日本証券 ストラテジスト

日本の過去12年間を振り返ると、衰退と閉塞感の12年間でした。1999年に504兆円あ
った名目GDPは2011年に468兆円と、7%減りました。最近回復傾向にある日経平均は、
2000年に2万円を超えていましたので、未だに半値以下の水準です。ずっとデフレ基
調でしたので、購買力平価に基づき、円の対ドルレートが110円から80円と3割近い円
高になりました。

2000-11年に1人当たりGDPはドルベースでは3.7万ドルから4.6万ドルに増えましたが、
円ベースでは396万円から367万円に減りました。過去12年間に豊かになったと感じる
日本人は少ないでしょう。総人口は1.27億人と、さほど変わっていませんが、総人口
に占める65歳以上の比率が17%から23%に高まり、人口の高齢化が進みました。

年間国債発行額は1999年度の37兆円から、2011年度に44兆円と大きく増えた訳ではあ
りませんが、毎年の赤字累積によって、公債残高は332兆円から667兆円に倍増しまし
た。これだけ財政状況が悪化しながら、10年国債利回りは1%を中心としたボックス
圏で推移しています。政治的には自民党政権から民主党政権に変わったという大きな
変化がありましたが、政策が大きく変わった印象は持てません。

12年前の1998-2000年は小渕政権でした。小渕元首相は当初、冷めたピザと外国メデ
ィアに揶揄されました。小渕元首相は親しみやすい性格と地道な政策で支持率を上げ
ましたが、脳梗塞で死去されました。当時の小沢自由党党首の連立政権離脱が、政権
運営を不安定にしました。自らどじょうと称する野田首相も地味で、政策で成果を上
げるかもしれないという期待がありましたが、内閣支持率は30%以下まで低下してき
ました。小渕優子衆院議員は、野田首相について「決意や覚悟が見えない。似て非な
るどころか天と地の差がある」と厳しい評価を下しました。12年前から変わらないの
は、小沢氏がキャスティングボードを握っているということでしょう。

日本企業の国際競争力は、大きく低下しました。アップルが四半期に1兆円もの利益
を出す一方、日本の家電大手3社は今期に大幅赤字の見通しです。2000年前半にソニ
ーの株式時価総額はアップルを上回っていましたが、今や日本の大手電機メーカーの
時価総額は合計しても、アップルどころか、サムソンを下回るようになりました。日
本の電機メーカーは魅力ある商品を開発できなくなったばかりか、デザインやブラン
ド力でもアップルやサムソンに敵わなくなりました。アップル製品には日本の数多く
の部品が使われていることが知られていますが、日本の電子部品メーカーは強みを維
持しています。自動車も、韓国の現代自動車が2011年に躍進しましたが、円高・ウォ
ン安に歯止めがかかってきたことに加えて、2012年は日本車に多くのモデルチェンジ
が予定されていることから、日本の自動車が復活する年となりそうです。日本の自動
車は、使われる部品や機械を含めて、高い国際競争力を維持しています。

12年前から変わらないのは、長期不況にもかかわらず、日本の平穏さでしょう。大震
災の際に、日本人のチームワーク、冷静さ、我慢強さが世界的に評価されました。ゴ
ールデンリセッションと揶揄されたこともありましたが、東京の街は活気があり、若
者が溢れています。一方、地方都市の駅前は閑古鳥が鳴いています。財政状況や日本
の潜在成長力は確実に低下していますので、いつまでゴールデンリセッションが維持
できるか疑問が呈されます。次期衆院選挙が年内にも予想されますが、改革派が増勢
することを期待します。

               メリルリンチ日本証券 ストラテジスト:菊地正俊


03. 2012年2月27日 16:59:59 : 841xfebeMc
溺れる者は藁にもすがる、すがってはぶくぶくと沈み、沈んでは必死にもがき今度は枯れ枝をつかんでまた沈み、沈んでは流されてまた流されて12年が流れたのだ。

04. 2012年2月27日 19:33:46 : zefeVtAdzU
なに?

竹中が不良債権処理をやったから、日本経済が復活し、
橋下に期待しろだと。

バカ言うな。
竹中のような売国奴が逮捕されない限り、この国の経済は絶対によくならないのだよ。
橋下なんて全く期待できない小物だ。

 日本経済が復活するためには、まず、ゴールドマンサックス、モルガンとかの外資の金融ヤクザを日本から追い出すことだ。それが一番最初にやるべきこと。
 次に、すべての制度を1980年代の日本が強かったころの制度に戻すことだ。

 そうすれば、2年程度で日本経済は劇的に復活するだろう。


05. 2012年2月27日 23:08:06 : Pj82T22SRI
>>04

小泉・竹中路線で、金融村を中心とした既得権に僅かにメスが入り、期待感から日本経済の衰退に多少歯止めがかかった程度だが

結局、麻生以降は、元通りのバラマキ路線で衰退まっしぐらという所だろう

北欧のように、規制・既得権廃止路線に、個人への再分配強化を加えていれば、ここまで円高
で産業が崩壊することもなかったが

政治的な失敗だな



06. 2012年2月27日 23:16:38 : Pj82T22SRI

金持の老人や、税金誤魔化し放題の小企業が既得権者として
再分配され、本当に困っている人々は、順番待ちで
運の良いものだけが、過大な生活保護や、認定保育園の利益が得られる
変な社会

小企業優遇の規制や税制で、スウェーデンのように政府による管理が簡単な大企業への集約が進まないのも
労働者の賃金が抑えられたり、税の捕捉ができず、高い法人税率にもかかわらず
ほとんど税金が入ってこない理由の一つ


07. 2012年2月27日 23:36:16 : tulmPuzNHs
竹中が金融危機を片付けただ?w笑わせるな、金融危機を破局的な水準まで推し進めたのは当の小泉であり竹中だろが!!
小泉政権が発足した2001年以降、2003年にかけて、どれだけ日本経済はどん底に叩き落されたと思ってんだ!!
就任当初14000円台だった日経平均もわずか三年で7000台まで暴落したんだぞ!!
それもこれも、小泉と竹中による強引な不良債権処理によって、
貸し渋り貸しは剥がしを増大させ不良資産を雪だるま式に拡大させた結果だろうが!!
公的資金注入するしないでさんざん市場を揺さぶり疑心暗鬼にさせ、
急に繰り延べ税金資産評価の厳格化を要求し、りそなショックを引き起こし金融危機をさらに深刻化させた結果だろうが!!

そして日本経済をボロボロのどんぞこに落としたところで最後は結局公的資金注入、結局それは不良債権を国に丸投げしただけだろが!!


08. 2012年2月27日 23:44:51 : 17Sgeyi6y6
>>08
不透明な処理の過程で、外資が「漁夫の利」をガッポリと得たことも
付け加えないと。

あいつらは正真正銘の「売国奴」だ。


09. 2012年2月28日 18:29:45 : coGBoAmnag
現在の世界の危機の根本原因で、世界の危機回避者達のスタンダードのユダ金
の支配と陰謀が頭の中から、すっかり抜け落ちいているこの記事の記者や投稿者氏のような、危機回避者達の賢明な努力の足を引っ張る人達の膨大な存在が、全く情けないことに少しも変化していない≠アとです。

☆危機回避(既存のスタンダードの修正をはかる)と危機回避妨害(既存のスタンダードを修正させない)

このふたつの拠点で、この投稿の内容は後者です。
意欲そぎ落とし狙いの投稿。


10. 2012年2月29日 23:06:52 : UvCQRNQjjs

 過去40年間で、円は1ドル360円から1ドル76〜78円というレンジまで上昇した。つまり、ドルで測った円の価値は4倍強に上がった。だが、1ドル=360円の固定相場制で始まった1970年代初頭にはトントンだった日本の経常収支は、安定的に黒字を確保してきた。つまり、経常収支の悪化という「理論」は初めからウソの塊なのだ。

 1970〜1980年代まで経常収支の主役だった貿易収支は、円が上昇し始めたころから、ほぼ一貫して黒字基調を維持してきた。日本の輸出品は価格弾力性の高い(つまり、値段が上がれば消費量が大きく減ってしまう)最終消費財から、価格弾力性の低い(つまり、値段が上がってもあまり消費量が減らない)資本財・中間財へと製品ミックスを変えている。資本財・中間財というのは、企業が製品を作るときに使う機械装置や、材料の素材・部品のことだ。

 資本財・中間財の分野では、日本製品が圧倒的に優秀だからこそ国際的なマーケットシェアも高い。そして、もし円高によって自国通貨での評価が高くなったとしても、外国企業としては、きちんとした品質の製品を作るには輸入し続けなければならないものがほとんだ。貿易相手国も、経済的に衰退しつつある欧米から勃興しつつあるアジア諸国中心にシフトしてきた。

 今や、貿易黒字が伸びているアジア諸国のほとんどで、世界に対する貿易黒字が増えるほど、対日貿易赤字が増える構造が確立している。これら諸国の輸出は、日本から輸入した資本財・中間財に全面的に依存しているということだ。したがって、東アジア・東南アジア諸国が貿易黒字を拡大すればするほど、日本の貿易黒字は減るのではなく、増える構造になっている。後発諸国に追い落とされて日本の貿易収支が赤字に転落するというのは、この日本・アジア・欧米諸国の貿易構造を見れば、まったく間違っていることが分かる。

 日本の輸出の対GDP比率は15〜16%で、先進諸国ではアメリカの次に輸出依存度が低い。しかも、その輸出製品の中で、値段が高くなれば即売り上げに響く最終消費財は、たった17〜18%しかないのだ。最終消費財のうちで輸出される分の対GDP比率は、たった2.6〜2.9%にしかならない。仮に全部消えてなくなったとしても、日本経済の屋台骨に響く量ではない。中間財や資本財で海外の競合企業には作れないような高品質の製品を作っている企業が順調に成長するだけで、2〜3年でゆうゆう埋められる一過性の落ち込みに過ぎない。

 もし、円安によってこうした最終消費財を輸出している企業の採算が向上したとしても、恩恵はGDPの3%未満の中での売上増や利益率改善だ。それに比べて、円安に鳴なったら国民全体が海外で買うモノやサービス、海外から輸入するモノやサービスの値段が即上がってしまい、国民全体が被害を受けるのだ。

 こういうごく当たり前の反論をすると、往生際の悪い「円高悪玉」論者は、「いや、それでも影響は深刻だ。なぜなら、日本の大部分の製造業の会社が海外への輸出で稼いでいる利益は、国内で販売する製品の利益率より高いからだ」というような議論をして、やっぱり円高は脅威だと言い張る。

 ちょっと待っていただきたい。「日本の製造業各社は、もう円高でやっていけなくなって、輸出がゼロになる」とか、せっかく輸出をしても赤字が出てしまうので、夜逃げ同然に日本から海外に拠点を移さなければならない」とか泣き言を言っていたのではなかったのか?ちゃんと利益を出しているんじゃないか。しかも、同じ製品を国内で売っている時より高い利益を。

 その高い利益率を少し圧縮することになるが、世界中からの輸入コストが下がって国民全体が潤う円高と、ほんの一握りの消費財輸出企業の利益率は拡大するが、世界中からの輸入コストが上がって国民全体が損をする円安と、どっちがいいのかという問題なのだ。

 だいたい、円高悪玉論者は、経常収支が安定して黒字なのに、いったいどうやって円安にしようと言うのだろうか。そこが最大の謎だ。日本経済が弱ければ、経常収支は赤字になる。赤字の穴を埋めるために円が流出して、諸外国の通貨に対して円の量が過剰になる。市場に出回っている量が多すぎるものの値段は下がるから、円安になるはずだ。「日本経済は弱いのに、円は高くなっている」と主張するのは、経済というのがどういう仕組みなのかをまったく分かっていないと告白しているようなものだ。

 実際には、日本の経常収支は、これから20年や30年は赤字になるはずがないのだ。最近5〜6年の日本経済の立場は、1990年代以上に強くなっている。1990年代以降じりじり拡大し、2000年代に入ってからは経常収支の主役となったのが、所得収支だからだ。

 貿易収支は輸出額から輸入額を引いたもので、その時々の貿易動向に依存する。ところが、所得収支は過去の日本企業や個人が日本で行った投融資に対して支払う配当や金利を引いたものだ。過去の投融資として蒔いたタネが育って果実を受け取るものなので、その時々の貿易動向にほとんど依存しない。

 所得収支で黒字基調が確立されたら、円高で目減りすることはあっても、マイナスになることはほとんどあり得ないような構造になっている。たとえ短期的な要因で貿易収支が多少赤字になっても、所得収支は逆転しない。しかも、年間で10兆円以上をコンスタントに稼いでいるから、貿易収支が相当な大赤字になっても、経常収支の黒字は維持できる。

 こういう環境で、たとえば政府・日銀が円売り・ドル買い(あるいはユーロ買いやポンド買いでもいいが)の介入をやっても、長期的には円を安くする効果は全然ない。短期的には、市場に出回る円が突然増えるから安くなるが、後々経済の強さによって自然に高くなる円を一時的に安値でたたき売りするだけに終わる。外国為替市場に巣食う投機屋たちに、楽して儲ける機会を提供してやるだけのことだ。


11. 2012年3月01日 03:57:30 : MkJUg9TTE2
>>10
>日本の輸出の対GDP比率は15〜16%で、先進諸国ではアメリカの次に輸出依存度が低い。

日本のGDPの産業別内訳を見ると、農林水産業+製造業の割合は21%程度しかありません.
特許の収入などは、貿易収支ではないので、輸出額は物の生産に関わる、農林水産業+製造業で考える必要があると思います.
例えば不動産業は貿易には全く関係しません.小売業、運輸業と言った産業は、製造業があってこそ成り立ちます.
仮に100万円の車に、鉄鉱石と製造にかかわる石油の輸入が10万円含まれるとすると、GDPは鉄鉱石と石油の輸入額を含んだ数値になるため、どの様な計算をしたらよいのか分りませんが、日本の輸出の対GDP比率は15〜16%でではなく、もっと大きな比重になると思います.


12. 2012年3月01日 22:04:49 : LF8MUlbQzo

 日本は世界一の低金利で、10年物国債の金利も0.9〜1.1%で済んでいる。しかもインフレではなく若干のデフレなので、この低金利でも実質金利は1.3〜1.6%くらいと、安全性の高い国債の金利としては十分商品価値のある利回りになっている。多くの金融機関も、無理をしてリターンも大きいがリスクも大きい投資対象で資金を運用せず、安全な日本国債の低金利で良しとする方針の企業が多い。というよりは、日本国債だけはかろうじてプラスの収益を上げているが、その他の外国債や内外の株式投資ではマイナスなので日本国債にしがみついているという機関投資家が多い。

 低金利は一般的に健全な経済の証拠だということだけは、明らかにしておきたい。金利が高いことを喜ぶのは、貸しているだけで高収益を上げられる金融機関と金利収入だけで食べていける大金持ちくらいのものだろう。普通の事業をしている企業や、運用資金の小さな個人にとって高金利で困ることはあっても、低金利で困ることはない。

 特に現在のように、長い不況の中で企業の投資意欲が弱っている時に金利も低くなるのは、市場経済がうまく機能している証拠だ。もし、企業の投資意欲が復活すれば、他社より多くの資金を確保しようとする企業同士が社会全体としては限られた量の融資可能額を取り合うため、自然に金利は上がる。企業の投資意欲が復活する前に金利だけを高くするのは、馬の前に馬車をつなぐようなものだ。

 普通、低金利の弊害として金融機関の安易な借金拡大を挙げる人が多い。金利が低いと、ついついしないでもいい借金をして、そのカネをハイリスク・ハイリターンの投融資で運用して、結局は穴を空けてしまうというわけだ。

 その点で、日本の金融機関、大手企業は、1989年末に諸外国よりはるかに早くバブル崩壊を経験し、その後も延々と続く資産デフレの中で、長い敗戦処理を余儀なくされた。低金利の資金を引っ張ってきてハイリスク・ハイリターンの投融資をして、利ザヤを抜くといういわゆるキャリートレードも驚くほど小規模に保っている。単なる臆病だったのかもしれない。だが、2012年中にもこの慎重な姿勢が報われる日が来るだろう。


13. 2012年3月02日 16:07:32 : ARblrocOpE
日本のバブル崩壊後の竹中・小泉の対応、リーマンショック後のオバマ政権の対応。
比べてみるとまるっきり逆の事をやっている。
結果、竹中・小泉の素人経済運営を引きずって日本は未だにデフレから抜け出せず、かたや180兆円に上る景気刺激策を実施して3年目で景気回復の兆しが見え始めているアメリカ。
日本の不幸は、優秀な経済ブレーンを見極められない経済オンチの政治家が多いことに起因する。

14. 2012年3月02日 21:05:48 : OuklVBwliU

 デフレ環境下では、名目金利は低くても実質金利は高いので、金利生活者も極端な不利はなく、所得が一定のまま増えない多くの給与所得者も、それほど生活が困難になるわけではない。デフレの害毒としては、「経済全体が縮小再生産過程へと転落する」、「借金が不利だから、貧乏人にも不利な経済環境になる」、「賃金の下方硬直性があるため、失業者が増加する」の3点が挙げられることが多い。

 だが、日本では1990年代後半から15年程度デフレが続いているが、3点ともまったく当てはまらないことが、はっきりしてきた。

 日本経済は、実質ベースでは伸び続けている。そもそも、「少しでも値下がりしたものはもっと値下がりすると思って買わない人が増えるので、悪無限的に価格と数量が下がり続ける」という主張が本当なら、経済学の大前提としての価格理論は成り立たない。世界中どこでも安くなっているモノほど需要量が大きくなり、値段が変わらなかったり高くなったりするモノは需要量が小さくなる。

 17世紀以降、市場経済が定着し、過剰な金融投機でインフレが起きるたびに、反動としてデフレも起きてきた。だが、1873年〜1895年の大不況までのデフレ期は、経済も拡大し勤労者の実質所得も向上する、インフレからの健全な自然治癒過程だった。

 一方、1930年代のアメリカ大不況だけは正反対で、勤労者の少なくとも1/4、おそらく1/3が職を失い、国民全体の生活水準が約30%低下した。何が違っていたのか?

 1873年〜1895年の大不況までは、基軸産業が競争市場であり、どんなに大きな企業でも生産縮小をすれば他社にシェアを奪われるのが怖くて、極端な生産削減はできなかった。ところが、1920年代半ばには自動車産業における事実上の独占を確立していたGMは、1929年〜1932年までで生産台数を1/4に減らす(つまり75%の大削減!)といった無茶苦茶な生産削減をやってのけた。その結果、鉄鋼、ガラス、ゴムその他まで生産縮小が波及し、未曾有の国民経済の収縮が起きてしまったのだ。

 確かにデフレは借金の実質負担が増えるので、借金に不利な経済環境だ。だが、普通の貧乏人は好きな時に欲しいだけ借金ができるわけではない。「いつでも、いくらでも、何回でも」という戦略的な借金ができるのは、大金持ち、金融機関、一流企業と国や自治体だけだ。インフレは確かに借金に有利な経済環境だが、その環境で得をするのは強者で、弱者は損をするのだ。つまり、インフレは貧困税なのだ。

 直近の労働市場の数値を日本と欧米で比べてみよう。不況でも金融機関だけは潤い、インフレと高金利が共存している欧米の失業率は軒並み8%〜10%台で、中にはスペインの20%とか、同じスペインの若年失業率48%というようなすさまじい数字も出ている。

 日本の失業率は最悪期でも6%には至らず、現在5%台を割る水準に落ち着きつつある。また、若年失業率も一時9%前後まで上がったが、2011年末では6%台に下がっている。

 事実に即してみれば、「デフレなのに、労賃だけは高止まりしているから、心ならずもクビを切らざるを得ない」というのは、勤労者を犠牲にして自分たちだけが、儲かればよいという金融機関や一流企業経営者の、本音とは正反対の言い訳に過ぎない。むしろ、不況下でもインフレの持続を許してしまうような大衆の弱い経済圏では、大量クビ切りが横行する傾向が強い。だが、不況下でのインフレは許さないような大衆の強い経済圏では、大量クビ切りを許さないという傾向が強い。


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