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<特別号:中央銀行とガイジン買いによる金融相場に注意>
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/422.html
投稿者 MR 日時 2012 年 3 月 20 日 19:07:20: cT5Wxjlo3Xe3.
 

ビジネス知識源(本マガジンは無料版です)
【良質な、経営・IT・ビジネス・経済・金融知識の提供を目標に】

        2012年3月20日:Vol.270
     
<特別号:中央銀行とガイジン買いによる金融相場に注意>

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  著者:Systems Research Ltd. Consultant 吉田繁治
45,267部
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おはようございます。2011年の冬以来、PIIGS債の3月危機が言われ
ていたにもかかわらず、日米欧の株式相場が上がっています(10〜
15%)。通貨では、同時に、ユーロ高(=円安)にも向かってきて
います。

多くの方にとって、
(1)日米欧の株価が10〜15%上がり、
(2)2011年の秋から冬には、ユーロとドルの下落リスク回避のた
めに買われ、80円割れという史上最高に上がっていた円が、12%安
くなった主因が何か、見定めるのに困難を感じるのが普通でしょう。

とりわけ、今後も、株高と円安が続くのかどうか、関心の所在は、
ここでしょう。2011年の、円高、株安での損を回復する機会が来た
と、思われている方も多いかもしれません。

わが国で、株式投資を行う個人は約700万人、通貨先物やオプショ
ンのFX(外為)口座を持っているのも、6業者合計で700万人です。

FXには、30代から40代が多い。女性も20〜30%です。2011年は、
おそらく90%の方が、損をしています。

2011年冬には、損のためほぼ50%が休眠口座になっていましたが、
2012年の円安と株高を見て、2月、3月から、やおら再開している人
が多い。後追い(少し下がったときに買う押し目買い)の懸念も感
じます。本当は、ヘッジ・ファンドに先行せねばならないのです
が・・・

いつまでが、回復の機会になるのか? 2012年度の経済にも大きく
関係します。

以降の論を進めるため、最初に、2項の事実データの確認をするこ
とから始めます。マネーの動きつまり金融から、経済を先行して理
解できます。

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<中央銀行とガイジン買いによる金融相場に注意>
無料版 2012年3月20日号

【目次】

1.為替相場、つまり、各国通貨の売買市場
2.日本の株式相場、買いと売りから見る
3.2012年の、投資家別売買を分析する
4.結論
5.明確に、政府・中央銀行が主導した「金融相場」である
6.今後はどうなるか・・・

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■1.為替相場、つまり、各国通貨の売買市場

円は、2011年9月から2012年1月末までの約5ヶ月間、1ドルが76円か
ら78円の間を波動していました。

【昨年冬の、超円高の原因】
11年の8月から12年1月に、円が高騰した主因は、ヘッジファンドに
よる、(1)ユーロ債とドル債の売りと、(2)円国債(短期債)と
日本株の買い越しでした。海外から、円が買い超になっていたので
す。

とりわけ2011年は、ガイジンのヘッジファンドが、世界で最低の名
目金利の円国債(短期0.12%:長期1%)を買い越すという、
2010年まではなかった、特殊な動きを見せていました。

特殊と言うのは、ヘッジファンドが円国債を買い越す(2011年に約
30兆円:驚き)ことは、かつて、なかったからです。

このため、外人の円国債の手持ちは、60兆円から100兆円に膨らん
でいるでしょう。2012年も、円国債を買い越しているからです。

円が最高値(=ドル・ユーロが直近の最安値)をつけていたのは、
いずれも、12年1月中旬でした。この、ヘッジファンドによる円国
債の買い越しこそが、$1=75円、1ユーロ97円の円高の理由です。

円が高くなることは、円が買われて(=ドルやユーロが売られ)、
わが国に、海外の資金が流入することです。本来、通貨が高いほう
が国益です。通貨安は、その国のマネーが、外為市場で売り超にな
って、マネーが海外に逃げることだからです。

円安になって輸出額が増えるより、原油を筆頭に資源・穀物国際場
が上が、わが国の貿易が恒常的な赤字になると、日本経済は、大き
く沈みます。海外からの資金流入に依存する経済になるからです。

ただし、わが国は、2010年までは輸出超過の経済であり、しかも
20年の経常収支の黒字から累積した海外投資(563兆円:主はドル
の証券)があるため、ドル安では損をする会社と金融機関が多い。
このため、円安・ドル高を歓迎する風潮が強い。

▼世界の外為の売買額

円を中心に見て円高や円安とは言いますが。本当は、国際基軸通貨
の米ドルが、1日500兆円の外為の売買で、変動しているのです。
円・ドルの間の、世界市場での売買は、その1/10の50兆円に過ぎ
ません。1日50兆円といっても巨額ですが・・・。

その多く(77%)は、通貨の実需ではないデリバティブの投機です。
貿易の実需のための必要な通貨の売買(世界で1年に1200兆円)に
対し、通貨デリバティブの残高は$64兆(5120兆円)と、4.3倍も
あります。しかもこれが、年々大きくなっているのです。

この通貨デリバティブの未決済の残高の内容は、
(1)先物売買の残$31兆(2480兆円)、
(2)通貨スワップ$22兆(1760兆円)、
(3)通貨オプション$11兆(880兆円)です。
(2011年6月:BIS)

こうした、世界の店頭デリバティブ取引が、各国通貨の水準を決め
ています。店頭(OTC)とは、一般が参加できる公開市場ではなく、
金融機関の間の、相対(あいたい)で行われるデリバティブ取引で
す。

契約者と損益の内容が分からない金融の闇(=シャドー・バンキン
グ)とも言えます。ほとんど全部が、企業年金を2000億円も飛ばし
たAIJも使っていたオフショア金融(ケイマン島など世界の100カ所
のタックスヘイブン)です。

株の売買でも、公開されていない店頭売買のデリバティブ分の決済
前の残高が、$6.8兆(544兆円)もあります。

日本の東証の売買の2年分と言えば、株式デリバティブの大きさも
わかるでしょう。統計データは、BIS(国際決済銀行:スイスの
バーゼル)に、半年サイクルで掲載されます。(注)拙著『国家破
産』ででは、こうしたデリバティブ化した金融の全体を論述してい
ます。

(注)期限日の決済を待つデリバティブの残高が6京円(2011年6
月)にまで巨大化したのが2000年代の世界金融です。2%の含み損
でも1200兆円です。このため、2000年代の、世界の金融機関の本当
の損益は、AIJやオリンパスのように、分からなくなっています。
AIJやオリンパスの損失飛ばしは、1000億円や2000億円とは言って
も、デリバティブの残高6京円から見れば、ほんの一滴です。
http://www.bis.org/statistics/otcder/dt1920a.pdf

【相場の反転】
円高の2011年1月中旬は、
(1)欧州中央銀行(ECB)が、PIIGS債危機を回避する目的で5000
億ユーロ(約50兆円)の追加投入を決める前であり、
(2)日銀が、資産買い受け基金を55兆円から65兆円に増枠して、
1%のインフレターゲットを言う前でした。

この政策表明の後、相場は反転しています。

(注)欧州ECBは11年12月に、5000億ユーロを投入しています。今
年との合計で、1兆ユーロ枠(100兆円)の政策資金です。これは大
きい。

ECBがなりふりを構わず、ユーロを増加発行し、欧州の金融機関が
もつPIIGS債を買うか、あるいは担保にして貸し付けているのです。

普通の時期は、中央銀行による、こうした通貨の巨大な増加印刷
(金融の緩和)は、その国の通貨の価値が下がる原因になります。

しかし、2011年秋から冬のユーロはPIIGS債危機の非常時でした。
金融機関が切望していたECBによる1兆ユーロのマネー投入によって、
ユーロの3月危機が回避されたとの市場の認識から、2012年1月中旬
までは売られていたユーロ債が、買い戻されたために、上がってい
ます。

直近の12年3月19日は、1ドルが83.4円(2ヶ月で12%上昇)です。
ユーロは110円(同13%上昇)です。

【円債の売り超】
円は、2月と3月で、ほぼ12%下がっています(=ドルは12%上昇、
ユーロは13%上昇)。

これは外為市場で、円債の売り超の分(円安要素)が、米欧債の買
い超(ドル・ユーロ高要素)になったことを示します。

▼わが国財務省の、為替介入も加わっていた

日本の財務省が、1ドル75円の円高阻止の目的として、2011年には、
16兆円の「円売り・ドル債買い」の介入をしています。介入の中心
は、11年11月の、緊急だった9兆円の円売り・ドル買いした。

このため、財務省が管理する「外貨準備」は、2011年1月の$1.1
兆(88兆円)から、11年11月は$1.3兆(104兆円)へと、$2000
億増えています。

▼相場の価格:金融資産の性格

通貨にせよ、株にせよ相場がこのように、今回のように、短期で大
きく動くときは、当局による介入があります。株にせよ通貨にせよ、
「市場で買い超ななら上がり、売り超なら下がる」からです。

理由は、短期の利益を求めた、市場の買いと売りの差であり、経済
のファンダメンタルズ(株なら次期予想利益、通貨では経常収支と
いう基礎指標)からではないのです。

【介入と追随】
市場で動く総資金に対し、金融当局(中央銀行と政府)の介入額は
下の(注)に示すように少ない。

しかし、通貨や株を売買する投資家・投機家は、一度に大きな資金
を動かす当局の政策的な動きに追随することが(まだ)多いのです。
特に、政府のインサイダー情報も使うヘッジ・ファンドは、直接に、
金融当局の意向を受けて、あるいは反対に、買いや売りに回ること
も多い。(注)PIIGS債(特にギリシア債)では、米国のゴールド
マン・サックスは、CDSをかけた売りでインサイダーでした。

これが、当局の介入(あるいは介入の言明)を先導として、相場が
動く理由です。こうした動きを「当局による金融相場」と名付けま
しょう。

●【結論】11年2月からの円安・ドル高、および円安・ユーロ高は、
金融相場です。注意すべきは「当局の先導」であったことです。

(注)世界の為替相場では1日に500兆円の外為売買です。円とドル
の交換はその10%の1日50兆円と巨大です。当局が1日に数兆円の介
入をしても、後が続かねば、少ないのです。

市場(投資家)に、政府の政策介入の後を追う「追随の売買」があ
ると、相場が動きます。

■2.日本の株式相場、買いと売りから見る

【日経平均の19%上昇】
以上の「金融相場」による2012年1月中旬以降の円安・ドル高・
ユーロ高と歩調を合わせ、全く同じ時期から、日経平均は8500円以
下だった価格が、1万141円(1年3月19日)へと、2ヶ月で1640円
(19%)も上がっています。

【次年度利益の回復期待もあるが・・・】
次年度である2013年3月期の企業利益予想(東証一部上昇1676社の
合計経常利益)が、12年3月期より30%は上がったからだ。相場は
「業績回復相場」であると言う人も多い。

確かに、(1)3.11の大震災、(2)原発問題、(3)秋のタイ大洪
水、(4)加えて1ドル75円の円高という、日本企業の合計利益を減
らす4要素が、2012年は、程度の差はあれ解消しています。

このため、2012年3月期に比べ、政府の復興対策費(5年間で19兆円
:建設需要になる)もあるため、1年後の2013年3月期の企業利益が
好転する可能性は高い。

【リスク要素も大きいが・・・】
しかし、2012年は、「イスラエル・イラン戦争の危機(原油高
騰)」、そして、原発の停止による原油とLNG(液化天然ガス)の
輸入急増から、貿易赤字が大きくなって、海外からの所得収支と合
わせた日本の経常収支の黒字(2011年は9兆6289億円と急減)が、
大きく減る可能性も高いのです。

相場は、科学的なものではなく、心理的なものです。この意味は、
何を要素として大きく見る人が多いかということです。現在の日本
の株価では、2013年3月期には、12年3月期より経常利益が30%大き
くなるだろうという可能性を、大きく見ている人が多い。

何を、大きな要素として見るかは、情報と時間とともに移ろいます。
これを、見極めねばならないのが、通貨や株への投資および投機で
す。

・投資は保有のための買いですが、
・投機は短期のほぼ3ヶ月のキャピタルゲインを得ることが目的の
ものです。買って上がった後に売ります。期間3ヶ月が多いのは、
ヘッジファンドの決算が4半期毎に来るからです。

1万円の大台を回復した株式市場は今、「利益の回復期待」に賭け
ています。この株価の現在と今後を見極めるには、売りと買いの主
体と、金額を見なければなりません。

東証は、約2週間遅れで、投資主体別の売りと買いの金額を公表し
ています。これを見ると、誰が売って、誰が買って上がったのか、
その理由の多くが分かります。公表が2週間遅れであることが難点
です。

■3.2012年の、投資家別売買を分析する

東証の原表は見にくいので、当方で加工し、単純化したものを示し
ます。ここから、投資事情が分かるからです。
http://www.tse.or.jp/market/data/sector/b7gje6000000jkrj-
att/J_stk2_120301.pdf

・証券会社の自己売買、
・銀行・保険・投資信託を含む事業会法人の売買、
・個人投資家の売買、
・海外ヘッジファンドからの売買という4主体に単純化します。

集計時期は、株価が上昇し始めた2012年1月中旬からです。

[薄商いの市場が続いている]
わが国株式市場は、株価が上がった2012年3月でも、1日の売買額
(東証1部)は、1兆1000億円しかない薄商いが続いています。時価
総額(約300兆円)に対し、わずか1/300の売買です。

つまり保有されている300株のうち、1日にほぼ1株が売買されるだ
けの閑散さが続いています。このため、少ない売り越しや買い越し
(週間で2000億円規模)で、相場全体を、大きく動かすこともでき
ます。まずここを認識しておくことです。

(注)毎週の売り超と買い超は、全体を見れば一致しますが、捨象
したものがあるため、下表では一致しません。数値は、売り超をマ
イナス、買い超をプラスにしています。誰が買ったため上がったか
を見るためです。

▼4主体別週間売買と、株価上昇率の相関を分析する

証券会社 金融を含む 日経平均
自己売買 事業法人 個人 外人 週間上昇率
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1月3週 641億 −451億 −4986億 1939億 +3.1%
1月4週 1391億 −795億 −913億 450億 +0.9%
2月1週 599億 −536億 −347億 233億 +0.4%
2月2週 179億 −443億 −643億 961億 +0.2%
2月3週 301億 −624億 −1899億 2364億 +4.3%
2月4週 574億 −1403億 −772億 654億 +1.7%
3月1週 818億 −2136億 −62億 1382億 +1.5%
3月2週 1542億 −1118億 −768億 391億 +2.4%
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
8週合計 6044億 −7506億 −1兆410億 8373億 +19%
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【買い手は、ヘッジファンドと日銀だった】
8週間合計では、証券会社の自己売買の買い超が6044億円、外人ヘ
ッジファンドが8373億円の買い越しです。つまり、日本の2月、3月
の株式市場は、

(1)オフショアからのヘッジファンドの買いと、
(2)証券会社の自己売買と、投資信託(上記事業法人に含む)の
中に覆面買いとして含まれる「日銀の資産買い受け基金」によって、
上がったと言えます。

【売り手は、国内の事業法人と個人】
一貫した売り手は、

・国内の金融機関(保険・銀行・投資信託)を含む事業法人(8週
で7506億の売り超)と、
・個人投資家(1兆410億円の売り超)です。

注目すべきは、1月も2月も、第3週のヘッジファンドの買い超の大
きさ(1月は1939億円、2月は2364億円)によって、週間で3.1%、
4.3%と高騰していることです。

■4.結論

●毎月の第二週の金曜日は、先物取引の精算日です。先物で売って
鋳れば買いの、買っていれば売りの反対売買をせねばならない。こ
の清算の売買をした後、第3週に、ヘッジファンドが大きく買い越
して、相場を上げています。

3月になると、売り越してきた個人に、相場が上がったための買い
戻しが見え、3月の第1週の売り越しは、62億円に減っています。

以上の分析で、明確にお分かりでしょう。

2012年1月中旬以降、日本の株価が上げてきた理由は、
(1)外人ヘッジファンドによる、2011年の損(8000本のヘッジフ
ァンドで合計6.5%の損害)を回復する目的での、欧州ECBが注い
だ100兆円のPIIGS債対策マネーの一部を使った、日本株の買い、
(2)日銀による覆面介入での買いです。

以上2つの買い超の要因で株価が上がったのを見て、2011年の株と
外為での損から売り越しを続けていた個人投資家も、「遅れてはな
らじ」と、3月の1週は売り越し額を減らしています。

■5.明確に、政府・中央銀行が主導した「金融相場」である

【まとめ】
売り手:金融機関を含む事業法人+個人
買い手:ECBの印刷マネーを使うヘッジファンド+日銀

政府の介入を期に下がった円(=上がったドル.ユーロ)と同じく、
2012年の株価上昇は、日米欧の、同時増発されている中央銀行マ
ネーによる金融相場です。もっと言えば、「政府介入の相場」です。

2008年9月のリーマンショックの後(2010年〜11年6月)も、米国
FRBが約200兆円のドルを増加供給し、それが暴落していた米国株、
欧州株を買い支えて、回復させた主因でした。

この金融相場がQE21の停止(2011年6月まで)として切れたとき、
2011年8月初旬の暴落につながったのです。

●今後の問題は、日米欧の、中央銀行によるマネー供給を、いつま
で増やし続けることができるのかという一点です。

2011年11月から2012年3月までのマネーの増加供給で、もっとも大
きかったのは、欧州ECBによる約100兆円(12月50兆円、2月から追
加の50兆円枠)です。

【大切な参考情報】
(1)2010年1〜4月には、FRBが増加供給したドルを使い、外人ヘッ
ジファンドが日本株を3兆1146兆円も買い越しています。
(2)同じく、2011年1月〜7月には、4兆1720億円もの、日本株の買
い越しを見せています。

しかし、こうした買い越しをいつまでも続けることはできません。

【外人が売り越しに転じると・・・下落する】
(1)の3兆1146億円の買い越しの後、2010年5月〜6月には、1兆
5922億円の売り越しに転じて、株価を下げています。

同様に(2)の4兆1720億円の買い越しの後、11年8月〜9月は、1兆
8182億円を売り越したため、日経平均は8000円の安値に沈んだので
す。

日本の株は、上げも下げも、わが国株式市場の日売買の60〜70%を
占める外人ヘッジファンドによる、買い越しか(上昇)、売り越し
(下落)で決定されます。

外人ヘッジファンドの売り越しを、国内の金融機関、事業法人そし
て個人が買い支えて、買い超にもって行くことはできないからです。

(注)本稿は、株価としては、金融のマクロの動きから判断ができ
る日経平均(225種)を言っています。利益の成長性で買われ、利
益予想が減ると下がる個別銘柄の動きは別です。この個別銘柄の平
均値が、日経平均です。日経平均は、わが国で代表的な225社の株
価の単純平均です。

225種に含まれる小型株だけが上がっても、単純平均値は、上がり
ます。このため、少額の資金で上がる小型株を買って(あるいは空
売りして)、日経平均を上げる(下げる)投資手法も見られるので
す。

●更に言えば、この外人ヘッジファンドが使う資金の源は、欧州
ECBと米国FRBが、株と通貨、およびPIIG債の保有で損失を蒙った銀
行に、資金繰りを助けるために貸し付けたマネーです。

金融機関は、中央銀行から借りたお金を運用し、利益を上げねばな
らない。現金のままでは利益を生まないからです。ヘッジファンド
のマネーは、米欧の金融機関が、ファンドに運用を預託したもので
す。

■6.今後はどうなるか・・・

金融相場と言う理由が以上です。このため、中央銀行が、供給マ
ネーを増やさなくなった時期に上昇が止まり、いずれ来る回収を迫
られる時期には、相場は下落します。

当然に、株式市場だけではなく、資源の代表である原油も1月末の
$95(1バーレル)から2月末には$109(+15%)をつけ、$105〜
$107辺りを波動しています。これも、ヘッジファンドの買いによ
るものです。

1月半ば以降の円安(=ユーロ高、ドル高)も同じです。日本政府
の為替介入が止まる時期に横ばいに入り、介入の短期マネーを回収
する時期が来ると、反転するでしょう。

【米欧の消費者物価インフレは、長期金利より高い】
現在、米国の消費者物価のインフレは3.0%(11年1月)、ユーロ
圏は2.7%(2月)です。10年債の長期金利(米国2.28%:ユーロ
1.96%)より、1ポイントくらいインフレ率が高い。

インフレ率があと0.5ポイントくらいも上がる勢いになると(3.
5%付近)、米国FRBと欧州ECBはともに、急いで金融を引き締めて、
増発マネーを回収しなければならない。肝心なのが、このインフレ
率の動きです。

【後記】
3月9日の東京講演(263名の参加)には行けなかったが、その時の
講演の録画やレジュメを見たいという方から、当方にメールを多く
戴いています。ビデオで撮った2時間半の映像を編集中です。いず
れ、何らかの手段で頒布します。そのとき、またお知らせをします。

本稿で書いたような、1998年の過去から幾度も繰り返してきた相場
の動きも(PKO相場と言っていた)、その原理的なことから書いて
います。金融のPKOは、平和維持ではなく、当局の介入買いです。

拙著『国家破産』をお読みの上で、講演に参加された方も多く、当
方も感激しています。

アマゾン(紙) : http://www.amazon.co.jp/
紀伊国屋Web(紙+電子) : http://bookweb.kinokuniya.co.jp/
楽天書店(紙) :http://books.rakuten.co.jp/
廣済堂bookgate(紙+PDF版): http://www.bookgate.info/
セブンアイネット(紙) :http://www.7netshopping.jp/
books/

【著者へのひとことメール、および読者アンケートの送信先】
yoshida@cool-knowledge.com

●インターネットで、偶然見つけた、書評サイトでの評価のひとつ
です。気恥ずかしいのですが、当方の意図をよく理解していただい
ていると感じたので、掲載します(掲載の承諾は、頂戴していま
す)

**は今、世界を覆う財政危機や金融不安の本質がどうなのか気に
なっているのですが、
本書はこれ一冊読めば、
・国債の信用リスク
・デリバティブの恐怖
・米ドル安と円高の行方が及ぼす影響
・不動産価格の見通し
・国家破産の可能性
・資産防衛のためにすべきこと
など、すべてが関連付けて理解できます。

とはいえ、ひとつひとつ理解しながら読んだので、読み終えるのに
たっぷり1週間かかってしまいました。この本のすごいところは、
徹底的に数値をもとにした論理展開を行なっていること。

読者をいたずらに怖がらせたり脅したりするような表現は、一切使
っていません。類書では、著者が金融ビジネスに携わっていたりす
ると、自分の商品の販売に結びつけたり、自分の権威を高めようと
したりするポジショントークが含まれていたりするものですが、そ
んなポジショントークも一切なし。

著者の吉田繁治さんは、【ビジネス知識源】というメールマガジン
の発行人で、ビジネスメールマガジンではNo.1の人気を誇ります。

書いてあることは難しそうに見えるのですが、変に楽観論や悲観論
に偏っておらず、データを丁寧に紐解きながら、重要な部分は繰り
返し解説してくれるので実にわかりやすい。

読了した後、もう一度ななめ読みしただけで、理解がさらに深まり
ました。ここに書かれている事実を自分はどうとらえるか、そして
どう行動すべきか。腑に落ちるまで、何度も読み返すべき本だと思
います。

現在、そして今後の世界経済を語る本の決定版ではないでしょうか。
http://blogs.yahoo.co.jp/kit_45104/29108188.html

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【ビジネス知識源アンケート:感想は自由な内容で。以下は、項目
の目処です】

1.内容は、興味がもてますか?
2.理解は進みましたか?
3.疑問点、ご意見はありますか?
4.その他、感想、希望テーマ等
5.差し支えない範囲であなたの横顔情報があると、今後のテーマ
と記述の際、より的確に書くための参考になります。

気軽に送信してください。感想やご意見は、励みと参考にもなり、
うれしく読んでいます。時間の関係で、質問への返事や回答ができ
ないときも全部を読み、共通のものは、記事に反映させるよう努め
ています。

【著者へのひとことメール、および読者アンケートの送信先】
yoshida@cool-knowledge.com

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 →  reader_yuryo@mag2.com

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【有料版の最近号の目次】

<581号:マネーの本質から見れば、世界金融危機の、
今後が分かる>
2012年3月14日号:有料版

【目次】
1.日本の2012年の株価は、なぜ上がったか?
2.中央銀行のマネー増発の効果は、金融危機の飛ばしである
3.ECBとFRBが恐れていることは、PIIGS債の下落ではない
4.中央銀行が刷ることができる、マネーの本質
5.準備銀行の発明
6.ジョン・ローが、ペーパー・マネーを発明し、
フランス王立銀行が発行した
7.20世紀の中央銀行は、国債を買って紙幣を発行した
8.紙幣の増発は、国民(民間企業と世帯)への見えない課税であ
る。
9.古典には、あらゆることで、考え尽くされたものを見つけるこ
ことができる。
   

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コメント
 
01. 2012年3月20日 22:09:17 : mHY843J0vA
>中央銀行が、供給マネーを増やさなくなった時期に上昇が止まり、いずれ来る回収を迫られる時期には、相場は下落 1月半ば以降の円安(=ユーロ高、ドル高)も同じ 日本政府の為替介入が止まる時期に横ばいに入り、介入の短期マネーを回収
する時期が来ると、反転

>現在、米国の消費者物価のインフレは3.0%(11年1月)、ユーロ
圏は2.7%(2月)です。10年債の長期金利(米国2.28%:ユーロ
1.96%)より、1ポイントくらいインフレ率が高い。


2月の、米国CPIは2.9%ですから、吉田氏の指摘に比べ、ドルは少し弱いですが
今、欧米では通貨保有者への資産課税(購買力縮小)を行っているに等しい状況なのは変わりませんね

ただ、このままFRBもインタゲの2%を無視し、商品バブルを拡大させ続けるということはまずないでしょうから、どこかで金利上昇(国債下落)からインフレ抑制になるのでしょう

http://jp.reuters.com/article/jp_eurocrisis/idJPTYE82F07F20120319
ドル下落、米CPI受け金利先高感が後退=NY市場
2012年 03月 20日 00:58 JST

[ニューヨーク 16日 ロイター] 16日のニューヨーク外国為替市場ではドルが幅広い通貨に対して下落した。ただ目先は重要な経済指標の発表がなく、ドルは勢いを回復する可能性がある。

2月の米消費者物価指数(CPI)はガソリン価格の上昇によって総合指数が10カ月ぶりの大幅な伸びとなったものの、基礎的な物価圧力は高まっていないことが示された。これを受けて金利先高感が後退し、利益確定のドル売りが優勢となった。

シティグループ傘下のシティフォレックスでG10為替戦略部門の責任者を務めるスティーブン・エングランダー氏は、強い米経済指標と金利上昇というトレンドがこの日は一時的に若干反転したとの見方を示した。

終盤の取引でユーロ/ドルは0.6%高の1.3164ドル。

ドル/円は0.2%安の83.34円。

米商品先物取引委員会(CFTC)が16日発表したIMM通貨先物の取組(3月13日までの週)によると、円の売り越しが昨年4月以来の高水準(訂正)となった。

米国債相場の見通しについて、野村証券は10年債利回りが2.40%を上抜ける公算が大きいとし、今後数週間でドルは特に利回りの低い通貨に対して上昇する可能性があるとの見方を示した。

シティフォレックスは、目先は主要な米経済指標の発表がなく、ドルは底堅く推移すると予想している。

来週は米国では住宅関連の指標が発表される。欧州では21日にイングランド銀行(英中央銀行)が金融政策委員会(MPC)の議事録を公表する。また22日にユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)が発表になる。

*16日付で配信した記事で6段落目の「約5年ぶりの高水準」を「昨年4月以来の高水準」に訂正します。


02. 2012年3月21日 11:45:21 : IOzibbQO0w

>このままFRBもインタゲの2%を無視し、商品バブルを拡大させ続けるということはまずないでしょうから、どこかで金利上昇(国債下落)からインフレ抑制

資源国通貨の下落が、一つの指標


03. 2012年3月21日 21:22:41 : k8zEWpc59c

3月になって、急激に 円安(=ドル高)と株高(日と米の両方で)が起きて、ゴールドマン・サックスの ジム・オニールというワル(この男が、BRICS =ブリックス、新興5大国=というコトバを創ったのだ)が、日本の官僚トップの勝栄二郎と武藤敏郎を操って、野田政権を動かして、「日本も株高と円安にしてやる。なんなら日本国債の暴落までやってあげよう」と秘かに日本に何度も来て、金融庁の幹部たちまで操っていた。

ゴールドマンは、ヨーロッパ投資で大失敗して(200兆円ぐらいの損)潰れそうなので、米財務省に屈服して、”世界協調ジャブジャブ”(日銀の白川総裁らも自民党”上げ潮派”=ローレンス・クライン・モデル派にひどく脅迫されている。「もっと金融緩和しろ」と)をやっている。

大銀行がバタバタ、連鎖倒産するのを、世界権力者たちが、黙って放っておくわけがない。アメリカの大銀行もバタバタゆく。だから、彼らは、必死の反撃、すなわち問題の先送り=あと2年、生き延びれない。だから、円安(ドル高)と株高を人工的に演出して、インチキの景気回復を日本でもやっている。日本の輸出大企業の株は、1月16日のドン底から、軒並み、40%も上げた。昨年3月の地震・大津波、原発事故のときに、一斉に投げ売りしたものの買い戻しでもある。

だから、景気回復なのか?

1ドルは、95円の手前まで行く(5月には一度、落とすが)と、ジム・オニールらが指揮するヘッジファンドどもが仕組んでいる。


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