●利回りが急上昇したイタリア国債入札
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/

２７日行われましたイタリア国債入札は、利回りが急上昇するという事実上失敗となっています。
１０年国債　利回り　５．８４％（３月：５．２４％）
　５年国債　利回り　４．８６％（３月：４．１８％）
５年物、１０年物両方とも利回りが３月入札に比べ急上昇しており、ここまで金融市場へ資金がジャブジャブに投入されていましても、イタリア国債のリスクが高まっていると言えます。
※　スペイン２段階格下げの影響は週明けから本格的に出てきますが、オランダの格下げのうわさも根強く、日本が休んでいる間に世界は大きく動く可能性が出てきています。

●ヨーロッパ経済危機を示す27の指標
http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/723/
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/27-statistics-about-the-european-economic-crisis-that-are-almost-too-crazy-to-believe

　ヨーロッパの経済危機はますます悪化して最終的に完全な経済崩壊に至るであろう。ヨーロッパの各国政府は持続不能なほどの負債を積み重ねてきた。政府の支出を大幅に削減すれば、経済の停滞を招く。それでヨーロッパの政治家らは、どうしようもなくなっている。彼らは負債を積み重ね続けるわけにはいかないが、支出削減を続ければ景気は低迷し、人々は暴動に走りかねない。ギリシャはその典型である。ギリシャは既にこの緊縮政策の道を何年も辿ってきたが、今や経済恐慌に陥り暴動が日常化しているのだが、財政は一向に改善していない。ユーロ圏の各国は、緊縮財政を開始したばかりであるが、失業率はユーロが導入されて以来最大になっている。10か月連続で上昇し現在は10.8％になっている。残念ながらこの数字は更に上昇する。ヨーロッパの経済が不景気になるので、金融システムにさらなるプレッシャーとなってくる。ヨーロッパの銀行システムはアメリカのそれのほぼ4倍になる。もしもヨーロッパの銀行システムが崩壊すれば、世界中に影響する。次の金融危機の震源地はヨーロッパであり、刻一刻とその危機は迫っている。　
以下はそのヨーロッパ経済の信じがたい危機を示す27の点である。

■ギリシャ
１．ギリシャ経済は2011年には6％収縮したが、この5年間継続して収縮している。
２．2010年の平均失業率は12.5％だったが、2011年には17.3％となり、現在では21.8％となっている。
３．青年層の失業率は50％である。
４．港湾都市のペラマ市での失業率は60％である。
５．経済危機のため小売店の20％が閉店している。
６．ギリシャの負債はGDPのほぼ160％である。
７．導入された緊縮策は、例えば2010年以来、公務員給与の40％削減など、実に厳しいものがある。
８．緊縮策にも拘わらず2012年には赤字額はGDPの7％になると予測されている。
９．今後もGDPの約800％の一時借入金がまだ必要となる。
１０．貧困層の中にエイズやマラリアなどの深刻な疾病が再来しつつある。

■スペイン
１１．スペインの失業率は23.6％である。
１２．青年層の失業率は現在50％となっている。
１３．不良債権の合計額はスペインのGDPの13％となる。
１４．スペインのGDPは1.4兆ドルほどである。2.7兆ドルほどの資産を保有しているスペインの三大銀行は破綻寸前である。
１５．住宅価格は2011年で11.2％下落した。
１６．差し押さえられた資産は2011年で32％上昇した。
１７．政府の負債額の対GDP比は2012年では11％上昇する見込みである。
１８．最悪なのはスペインでは70年来の旱魃に見舞われていることである。

■ポルトガル
１９．ポルトガルでの失業率は15％強である。
２０．青年層の失業率は35％でる。
２１．ポルトガルの銀行は3月にヨーロッパ中央銀行から563億ドルを借りた。
２２．2012年にはポルトガルの経済は5.7％収縮すると予測されている。
２３．ポルトガルの全ての負債（政府、企業、消費者）を合計するとGDPの約360％となる。

■イタリア
２４．イタリアの青年層の失業率は過去最高の31.9％である。
２５．イタリアの国債発行額は、ギリシャ、アイルランド、ポルトガルのそれの合計より約2.7倍大きい。
２６．2012年に借り換えの必要な国債はイタリアのGDPの23.1％となる。
２７．イタリアの国債残高はGDPの約120％である。

　現在、世界の主要工業先進国の負債額は55兆ドルになる。このリスク、負債、レバレッジの山はどこかでクラッシュすることになる。それは時間の問題である。
　

コメント
01. 2012年4月27日 22:04:40 : Pj82T22SRI 財政政策が統合されておらず、再分配政策が機能しないままでは、 成長率が異なるユーロ圏諸国が、バラバラになるのは避けられないだろう >負債、レバレッジの山はどこかでクラッシュ レバレッジは関係ない ギリシャで起こったように単にデフォルトで国債保有者やCDSの保証者が損をするだけ ECBやドイツが助けなければ、周辺国から順番に緊縮財政に耐えられずにユーロ圏から脱落していくことになる
02. 2012年4月27日 22:07:22 : Pj82T22SRI 脱落した国々は、当初は、ひどいインフレ、人口減や治安悪化に苦しむことになるが 改革が適切に行われるなら、じきにその国の生産力や統治構造に相応しい消費や社会保障に落ち着くことになる
03. 2012年4月27日 22:08:57 : aJYnrJohYA 日本政府の公的負債はGDPよりもはるかに大きく、ギリシア、スペイン、ポルトガル、イタリーよりもはるかに大きい上に、GDPは二十年前の数字よりも小さいだけでなく、失われた二十二年のために国庫は火の車である。しかも、大学生と呼ばれている若者の実態は失業者と同じであり、親の家に住んで食っているからホームレスとは呼ばないが、これは統計が失業者に数えないだけのことだ。また、政府が無能力であることはフクシマの原発の放射能汚染で証明されたが、政府が政治能力を失い政敵叩きに明け暮れていることでは、ギリシア以下であることは犬や猫でも知っている。
04. 2012年4月27日 22:16:21 : hg7b493QFA 日本は特別な国であるからいくら借金しても大丈夫。 それを知らずに消費税を上げようとしている現政府。 こうなったら小沢一郎に期待するしかない。
05. 2012年4月27日 23:44:59 : 8uwuPwSA1g 需要＜生産 の経済では政府が財政赤字を出さなければ破綻してしまう。 しかし際限なく財政赤字を出せないからいずれ破綻する。 需要＞生産 の経済にしなければ成らないのだが、政治家、官僚、エコノミストはバカだから需要を増やす方法を知らない。 だからいつもいつも輸出、輸出と謳ってる。
06. 2012年4月28日 01:03:01 : FijhpXM9AU 教育・医療・警察サービスさえどうにかできればユーロを捨てて地域通貨を全面的に採用すべきだ。ギリシャのような農業国は、GDPは落ち込んでも生活の質はそれほど落ちない可能性（飢えないですむ可能性）は十分あるとみる。海外旅行はできなくなるが、だからどうしたというのだ。
07. 2012年4月28日 12:52:02 : 3CNLte9sGM >>05 輸出も需要です
08. 2012年4月28日 12:55:16 : 3CNLte9sGM 内需も輸出もどちらも重要

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