★阿修羅♪ > 経世済民76 > 522.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
ジャンケ氏「ギリシャではなく独がユーロ離脱を」 vs スティグリッツ氏「ユーロ圏に独FRBを」
http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/522.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 6 月 13 日 11:18:20: EVQc6rJP..8E.
 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M5FUJ36JTSEE01.html

6月12日(ブルームバーグ):ギリシャのユーロ圏離脱の是非をめぐる議論はどれも的外れだ。むしろドイツの離脱の方があらゆる方面に良い結果をもたらす可能性がある。

ユーロ圏は崩壊へと向かっており、・・ギリシャとアイルランド、ポルトガルの危機は、ユーロ圏4位の経済大国スペインに波及した。しかしユーロ圏には、これら諸国全てを救済する財政的余裕はない。追加借り入れも、根本的な問題である過剰債務をさらに悪化させるばかりか、域内の南北対立をさらに強める恐れがある。多くの国は、健全な経済成長を実現しない限り、ソブリン債再編を余儀なくされるだろう。2年間にわたったギリシャの債務再編を振り返れば、今後数カ国が債務再編を余儀なくされた場合、極めて困難なプロセスが予想される。

ギリシャがユーロを離脱した場合、状況はいっそう悪化するだろう。ギリシャに限らず、どこの加盟国が次となろうとも、それをどのように扱うかの決定や対処のメカニズムが存在しないからだ。離脱を管理できたと仮定しよう。しかし、もっと恐ろしいシナリオは、危機に見舞われている他の諸国で、銀行の取り付け騒ぎや破綻、無秩序状態など制御不能なパニックが生じて離脱に追い込まれることだ。この場合、数千億ユーロの債務の履行が拒絶され、欧州金融システムは過度に緊張し、ドイツさえも混乱にのみ込まれるだろう。次はどのドミノが倒れるかと誰もが戦々恐々となり、世界経済はまひ状態となる。

★ではドイツがユーロ圏を離脱した場合はどうだろうか。統合や多様な再編が不可能な上、ぜい弱な加盟諸国の離脱も困難だとしたら、ドイツ離脱というシナリオは実際のところ、考え得るあらゆる選択肢の中で最善かもしれない。
***パニック引き起こさない
ドイツのような大国が一国だけ離脱するのは、比較的迅速に実行できるため、他の諸国でパニックが起きないうちに完了できる。どこが離脱してどこが残留するといったことで悩むこともない。ドイツは強い輸出を失い、ユーロは急落するだろうが、例えば再導入された場合のギリシャのドラクマのように実質的に無価値になることはないだろう。ユーロが急落すれば、ギリシャの離脱や切り下げが持つ意味も小さくなるので、危機の波及や取り付け騒ぎも起こらない。新たな為替レートの下で非ユーロの金融安全圏通貨はすべてが著しく上昇し、低価値の自国通貨への切り替えを余儀なくされるという脅威は取り除かれる。従って南欧諸国の預金者は他国に逃げ出す必要もなくなるというわけだ。

★さらにドイツの離脱は、残留したすべてのユーロ圏諸国に即効性のある恩恵をもたらす。ユーロ急落によってこれら諸国の国際貿易競争力が大幅に向上することになる。これはまさに南欧諸国に最も必要だと指摘されてきたことだ。ユーロ圏の国際収支が改善すれば、対外債務の返済に必要な資金を手に入れられる。こうしたことはユーロ圏全体の安定にも寄与するだろう。
***オランダ
ドイツ以外に比較的財政基盤が強いオランダなどの国が、ドイツに追随して離脱することをおそらくちゅうちょするだろう。離脱すればユーロ安による貿易面での恩恵を放棄することになるし、自国通貨の再導入には費用と煩雑な手続きが必要となるからだ。
もちろん、ユーロ建て資産を保有する海外投資家にとってはユーロ安は打撃だ。しかし、この損失は同時発生的に生じ、全ての債権者に均等に配分されるものであり、また南欧諸国がユーロを離脱した場合と比べれば少なくて済む。

★スペインの不動産バブル崩壊やスペイン銀行への影響などは確かに為替以外の要素も絡んでいる。ユーロが下落すれば、海外からの新たな投資を呼び込むというプラス面があるとはいえ、各国政府は不良資産やユーロ安に苦しむ欧州銀を救済せざるを得ないだろう。またギリシャなどに対する国際支援は、ドイツが離脱したとしても依然必要だろう。ドイツにとって、欧州経済の生き残りと繁栄は常に死活問題であるため、離脱後でもこれらの国を支援する理由がある。
再起のために
世論調査によると、ドイツ国民の大多数がドイツ・マルクの再導入を歓迎している。しかし、そのドイツもユーロを離脱すれば無傷でいられるわけではない。マルク再導入後の新たな為替相場によりドイツの輸出品は割高になり、輸出は縮小すると予想されるし、戦後の欧州統合の理念を裏切ったと批判されるだろう。
しかし、ドイツのユーロ離脱という大胆な行動によって、現在の危機を回避する可能性が生まれる。また、欧州統合への取り組みの終えんを必ずしも示すものではない。米国には「再起のため逃げるものの、最終的に勝利する」という独立戦争以来の精神が宿っている。まさにドイツも今、離脱することで将来の強い結束の下地を作る可能性がある。教訓を学び取り、現実の経済を受け入れることで、ユーロ圏各国は次の機会には見事に統合を成し遂げるかもしれない。
(このレッド・ジャンケ氏は、コネティカット州のコンサルタント会社タウンゼント・グループ・インターナショナルのプレジデント。寄稿の内容は同氏自身の見解です)


●スペイン銀行救済は機能せず=スティグリッツ氏・・ユーロ圏に「ドイツFRB」を
http://jp.reuters.com/article/JPInterview/idJPTYE85A02120120611

[ニューヨーク10日ロイター]ノーベル経済学賞受賞者で米国の著名経済学者、ジョセフ・スティグリッツ氏は8日、インタビューに答え、欧州連合(EU)によるスペインの銀行救済のための資金支援計画について「スペイン政府がスペインの銀行を救済し、スペインの銀行がスペイン政府を救済する」相互扶助だとし、機能しない可能性があると批判した。

スペイン銀行(中央銀行)の報告によると、2011年のスペイン新発国債の主な買い手は中銀を含むスペインの銀行だった。スティグリッツ氏は「これはブードゥー経済学(呪術的経済学)だ。現在もこれからも機能しない」と述べた。

スティグリッツ氏は、欧州はスペイン支援よりも共通の金融システム創設に向けた議論を加速させるべきだと指摘。景気が下降している際、欧州共通の金融システム無しで成長回復に向けた政策を持続的に実行することは不可能だと述べた。

スティグリッツ氏は長年、財政緊縮策への批判を展開している。EUがこれまで実施してきた緊縮策は成長を抑制し債務を増やすとし、「火に油を注ぎながら防火壁を設けても意味がない。根源的な問題、つまり成長を促進しなければならないという問題を直視する必要がある」と訴えた。

さらに、ユーロ圏は財政統合に向けた抜本改革を進め、何らかの形でユーロ圏共同債が発行されれば最も富裕なドイツが最大の保証コストを支払い、公共投資についても最大の財源を提供すべきだと主張。「ドイツは財政規律こそが強化策だと言い続けているが、それは完全に間違った判断だ」と述べた。

★ユーロ圏共同債構想については「機能し得る制度の1つだ。ほかにも策はあり、それは共通財務省だ」と述べ、最終的には「弱小国の景気が悪化した際に支援できるよう、欧州全体で歳入を増やす手段を整えなければならない」とした。
スティグリッツ氏は「ドイツは、ユーロ圏解体が引き起こす代償と、ユーロ圏を存続させるコストのどちらを支払うことを望むのか、という問いかけに向き合わなければならなくなる。私の考えでは、ユーロ圏崩壊の方が維持よりもコストが高くつく。彼らがそのことを理解するよう期待しているが、理解しないかもしれない」と述べた。

★(補足記事)小笠原誠治/http://blogos.com/article/41029/?axis=g:2
スペインなどユーロ圏に属する国は、日本の場合と違って幾らでも通貨を発行することのできる独自の中央銀行を保持していないため(欧州全体の中央銀行は存在しているものの)、その中央銀行に通貨をじゃんじゃん発行させて危機を乗り切るという手法が使えないのです。
では、何故欧州中央銀行が、金融危機を回避するためにじゃんじゃん通貨を発行する手法を採用しないのか?
それは結局、欧州統一という気高い目標を目指しながらも、ユーロ圏がまだ真に一つの国にはなっていないからなのです。つまり、何故ドイツ人がギリシャやスペインのために犠牲にならないといけないのか‥なんて考え方が残っていて、まだまだ理想の姿から遠くかけ離れているということであるのです  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年6月14日 12:38:27 : sgolhP60mA
ドイツがユーロを離脱してユーロが安くなったら
ドイツは実質デフォールトをしたとして非難され
賠償請求の対象になりかねない。

ドイツ国民に対するユーロマルク交換比率で
希望者のユーロを交換すれば別だが、
超長期のフランス国債を持っている人は
どういう扱いにするか?

ユーロ離脱は、協定上、ドイツの判断だけではできないのではないか。
フランスはじめユーロ諸国は、できるだけドイツにたかる
つもりだから、ドイツの離脱を許すまい。
北欧諸国も、ドイツの代わりに自分がたかられるのは嫌。

スペイン・イタリアなどを追い出す方が楽だろう。
もちろん、これらの国の自発的な意思で。
通貨を別にさえすれば、経済が復興できるのなら、それ良い筈。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民76掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民76掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧