http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M608PK6JIJUO01.html
ウォール街がムーディーズに反撃、「不透明」格付けとシティ

　　６月22日（ブルームバーグ）：1998年の誕生以来で最低の水準に格下げされた米銀シティグループは、ウォール街の先陣を切って格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスに反撃した。
シティは自行の２段階格下げについて、根拠がなく裁量的で同行の財務力を認識していないと反論。「不透明」な格付けを無視するよう投資家に呼び掛けた。
シティは「ムーディーズの手法は過去ばかりを見て最近数年のシティの変容を勘案していない」とし、「信用力に関する投資家と顧客の分析がここ数年の間にはるかに洗練されたものとなり、格付け、特にただ１社の格付け会社による格付けに頼って判断をすることはないと確信している」とのコメントを出した。
ムーディーズはシティとモルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ(ＢＯＡ)、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(ＲＢＳ)などを格下げ。各行にとっては資金調達コストの上昇やデリバティブ(金融派生商品)取引で必要な担保の増大につながる重大な問題。ムーディーズは、政府救済を受けたこの４行について、歴史的に「ボラティリティが高く」、リスク管理に問題があると指摘した。
ＲＢＳは発表文で、ムーディーズの格下げは同行が「バランスシートと資金調達、リスク状況について達成した大きな改善を正しく評価していない」と論じた。
シティと共に「Ｂａａ２」に格下げされたＢＯＡは、「当行の体質を転換した結果、顧客にサービスを提供するのに十分な流動性とリソースを備えている」と表明。
３段階格下げを免れ２段階の格下げとなったモルガン・スタンレーは、「ムーディーズの見直し後の格付けは同社が当初示唆したよりは高いものの、当行が最近数年に行った最重要の戦略的行動を十分に織り込んでいない」とし、「リスクを低下させたバランスシート、安定的な資金調達源、多様な事業内容、強力な経営陣で、顧客と株主の期待に応える力は十分だ」と主張した。
原題：Citigroup Leads Wall Street Banks in Moody’s DowngradeDismissal（抜粋）
記事に関する記者への問い合わせ先：ﾆｭｰﾖｰｸ Donal Griffin dgriffin10@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先：Rick Green rgreen18@bloomberg.net
更新日時: 2012/06/22 15:48 JST 　

コメント
01. 2012年6月22日 22:07:34 : RufpgDo1AM 悪党連合とと詐欺師組合との戦いか。 ん、どちらもユダヤ金融の御用聞きであることに 変わりはないのだが。
02. 2012年6月23日 00:08:27 : CPWEEHTXg2 ムーディーズのMスタンレー格下げ、2段階にとどまる 2012年 6月 22日 8:55 JST 　米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは21日、モルガン・スタンレーの長期債務格付けを2段階引き下げ、「Baa1」とした。モルガン・スタンレーは、資金調達コストが上昇することになるものの、ウォール街で懸念されていたほど大幅な格下げは免れた形だ。 　ムーディーズは、世界でトレーディング業務を展開する米最大手銀5行など十数行を格下げした。経済成長の低迷、規制強化、投資家の警戒姿勢を受け、業界の収益性が低下していることを反映した動きだ。 画像を拡大する REUTERS 　Baa1は、「ジャンク級」（投機的水準）より3段階上の格付け。多くの債券投資家が避ける水準だ。モルガン・スタンレーは資金調達コストが上昇し、数十億ドルの現金や高格付け債を担保として提示することを迫られる。 　さらに重大なのは、トレーダーは格付けが高い取引相手を求めるため、デリバティブなど利幅の厚い事業で市場シェアが縮小し、収益力が落ちる恐れがあることだ。大手銀の収益力や、市場の衝撃を乗り切る力に対しては疑問が持たれており、2011年初め以来、金融銘柄の足かせとなっている。 　モルガン・スタンレーは文書で、「ムーディーズの変更後の格付けは、当初ガイダンスの最大3段階（格下げ）よりいいが、われわれがここ数年に講じてきた戦略的措置を完全には反映していない」との見解を示した。 　野村証券インターナショナルのアナリスト、グレン・ショア氏は、いずれ格下げのために新規案件の獲得が難しくなりかねないと述べた。モルガン・スタンレーの株価は、収益見通しに対する疑問が持たれるなか過去1年で39％下落している。 　ただ、格下げが2段階にとどまったことから、世評を落とすことは避けられた。同社は金融危機以来、市場が大きな嵐に見舞われれば大手金融機関の中で真っ先に影響を受けるとの投資家の懸念を払しょくしようと努めてきた。 　一方、ゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェース、シティグループに対するムーディーズの長期格付けは2段階引き下げられた。 　バンク・オブ・アメリカの長期債務については1段階の引き下げ。投資銀行業務が比較的小さいウェルズ・ファーゴは据え置きとなった。 　ムーディーズが世界の主要銀行17行の格付けを見直すと2月に発表して以来、投資家はモルガン・スタンレーがこれをどう切り抜けるのか疑問を抱いてきた。見直しの中心的材料は業界の収益見通し低下だったが、最も小規模で、最大の格下げが予想されたモルガン・スタンレーに注目が集まっていた。

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