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***金融市場不均衡をリセットするのは、「戦争」か?
***リーマン・ショックとユーロ危機の関係…返り血を浴びた米国
8月から9月中旬過ぎまでは国際経済ウオッチャーとしては、なかなか油断のならない季節である。
筆者が経済記者として駆け出しの1971年、8月15日にニクソン米大統領(当時)のドルと金(きん)の交換停止声明、「ニクソン・ショック」が起きた。次は1985年9月22日の日米欧5カ国によるドル高是正協調「プラザ合意」である。記者会見場で、2メートル近い身長のボルカー米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、背比べをしておどける小柄な竹下登蔵相(いずれも当時)を見下ろしているシーンを今でも思い出す。
97年夏のアジア通貨危機勃発時には香港駐在で、夏休みどころではなく、タイ、インドネシアなど東南アジアを取材で駆け回った。2001年8月下旬にニューヨークの世界貿易センタービルで米金融機関幹部にインタビューしたが、9月11日の米中枢同時テロが起き、取材先も犠牲になった。07年夏に久しぶりにニューヨークを再訪したら、市場はざわつき始めていた。リーマン・ショック(08年9月)の伏線となったサブプライム・ローン(米国の低所得者向け高金利型住宅ローン)危機が始まったのだ。
なぜ世界的な金融市場動乱がひんぱんに起きるのか。米国は純債務国として世界の余剰貯蓄を取り込んでは経済を成長させる金融債務主導経済モデルを確立したが、そのプロセスはまるで景気の波のようだ。
そこで作成したのがグラフである。「資本必要額」とは、米国の貯蓄不足額つまり経常収支赤字額と、米国の対外投資額の合計額である。その数値の米名目国内総生産(GDP)に対する割合を算出した。
資本必要額のGDP比が増加しているとき、米経済もニューヨーク市場も活況を呈するが、いつかの時点で突如市場危機が起き同比率は急降下する。87年の株式大暴落「ブラック・マンデー」、97年アジア通貨危機、01年の同時中枢テロ、07年サブプライム危機がそうだ。
その大降下が底を打つきっかけとなるのは米主導の戦争である。91年の湾岸戦争(クウェートに侵略したイラクのサダム・フセインの追討)、あるいは03年の対イラク戦争も、起きた後は米資本必要額が再上昇している。それだけ米国は世界から余剰資本を集め、グローバルな金融ネットワークを通じて世界に資本を再配分している。言い換えると、戦争は米債務経済モデルのリセット手段のように見える。
★リーマン・ショックとは形を変えたリセットではないだろうか。米国発の金融大津波であるが、欧州の金融機関が米並みに巻き込まれた揚げ句に、共通通貨ユーロの危機へと転じた。欧州から資本は米国へと逃避し、基軸通貨の座に向けてドルに挑戦していたユーロは息も絶え絶えだ。「通貨戦争」とでも言うべきか。もっとも、立ち直りかけた米株式市場はユーロ危機の返り血を浴び、米実体景気回復を妨げているのだが。(田村秀男)
■PIMCO:連邦準備制度は米経済への逆風を阻止できず
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M8JW4X6K50YZ01.html
8月10日(ブルームバーグ):世界最大の債券ファンドを運用する米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバル戦略アドバイザー、リチャード・クラリダ氏は、米連邦準備制度は米経済に対する大きな下押し圧力を解消することはできないとの見方を示した。
クラリダ氏はブルームバーグテレビのインタビューで、「米国が直面する難題は金融の問題ではない」と指摘。「われわれが直面する逆風は財政の崖、中国の減速や欧州の混乱によるものである。どれも金融政策に関わるものではない」と述べた。
米商務省が先月27日に発表した実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比1.5%増だった。第1四半期は2%増に修正された。
米国ではいわゆる「財政の崖」が迫っており、議会が行動を起こさなければ、増税のほか国防費など政府プログラム向け歳出削減が年末に発効する。米議会予算局(CBO)によると、歳出削減と増税の規模はGDPの約4%に相当する6070億ドルに上る。
中国では7月、輸出の伸びが大幅に低下し、新規人民元融資は予想を下回った。
クラリダ氏は「連邦準備制度は少なくとも変えることができると考える範囲で行動するだろう。ただし、金融政策当局はこれらの課題に対して、金融政策が究極の解決策とはならないことも同時に認識している」と述べた。
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