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過度な期待は禁物、米国のシェールガス個別企業は恩恵を受けるが日本全体にとっては・・・?
http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/328.html
投稿者 MR 日時 2012 年 8 月 13 日 11:14:21: cT5Wxjlo3Xe3.
 

ニッポンビジネス・ななめ読み
過度な期待は禁物、米国のシェールガス個別企業は恩恵を受けるが日本全体にとっては・・・?
2012.08.13(月)
相場 英雄:プロフィール 
福島第一原発の事故以降、世界的に「脱原発」実現の可能性が探られているのはご存じの通り。

 その中で、太陽光や風力発電など再生可能エネルギーへの注目度も上がっているが、現実問題としてコスト高という問題点はクリアされていない。そこで比較的安価とされる天然ガス、特に「シェールガス」への注目度が上がり続けている。

 シェールガスは日本にとっての救世主となり得るのか。日本企業の動向をまじえて考えてみる。

注目を浴びる「シェールガス銘柄」

 2000年以降、米国で開発が活発化したのがシェールガスだ。地中深い岩盤層に埋まった頁岩(けつがん=「シェール」)から採掘する天然ガスだ。

 米国では、天然ガス全体の生産量のうち、シェールガスの占める割合は2000年当時2%程度だったが、今年は25%を超えるなど、その比重が格段に増している。

 米国だけでなく、カナダやオーストラリアなどでもシェールガスの埋蔵が確認されており、「今後20年ぐらいはガスの時代」(証券会社エコノミスト)とする見方も増えてきた。

 現在、株式市場では、シェールガスの権益に食い込んでいる日本企業への注目度が上がっている。米テキサス州で開発に着手した住友商事や、カナダ企業の保有するシェールガスの権益を4割取得することを決めた三菱商事など大手商社が先鞭をつけた。

 また、ガス採掘向けパイプで世界シェア上位の住友金属工業、液化したガスを運搬する専用船舶を製造する三菱重工業、川崎重工業も“シェールガス銘柄”として注目されている。

 また、採掘したガスを運搬用に液化するプラント技術に関しては、日揮と千代田化工建設が圧倒的な存在感を誇っている。

 「韓国のプラント企業がウォン安を背景に安値受注するなど過当競争も見られたが、超大型LNG(=液化天然ガス)プロジェクトについて、巨大な液化プラントを高い信頼性で設計・建設できるのは日本の2社だけ」(外資系証券アナリスト)と断言する声も聞かれる。

 日揮については、国際石油開発帝石とともにカナダ西部のシェールガス権益を取得し、LNG基地を建設することになっており、その存在感は際立っている。

 シェールガスが米国で増産されるにつれ、同国での価格は最近2年で半値近くに下がっている。安価なシェールガスを日本に導入すれば様々な企業の生産活動にメリットが大きい、というのが日本の株式市場関係者が描いているシナリオだ。

 安価なエネルギー、そしてその権益に食い込む日本企業の多さもあって、シェールガスがもたらす“バラ色”の未来図が描かれているのである。だが、事態はそれほど甘くはない。

恩恵を受けるのは個別企業だけ?

 現状では日本はLNG輸入に関し、世界でも割高な100万BTU当たり約16ドルを支払っている。原発を停めた電力各社が火力発電所をフル稼働させているため、「輸出国に完全に足元を見られている」(外資系運用会社幹部)ためだ。

 先の項で、米国でガスの価格が半値になったと触れた。シェールガスの増産がその主因なのは間違いない。だが、これは米国での特殊な事情があるのだ。

 「ガスの生産地に近ければパイプラインを敷設すればいいが、輸出となればLNG(液化天然ガス)にしなければ運ぶことができない」(同)。すなわち、安価なガスを採掘したはいいが、これを液化するコストがかかる上に、特殊な輸送船で運ぶ際の運賃もかさんでしまう、というのが現実なのだ。

 「日本企業が権益に食い込んだシェールガスが日本経済に寄与するまで、あと5年程度かかる」(先の外資系証券アナリスト)との見通しもある。

 また、米国が対日輸出に本腰を入れるような政策を打ち出せば、「インドネシアやマレーシア、オーストラリアなど従来のLNG供給国が値段を下げてくるのは必至。シェールガスとの価格差はいずれ収斂していくだろう」(同)との声も上がる。

 さらに、オーストラリア北西部にあるイクシスという大型ガス田(国際石油開発帝石、日揮、千代化が参加)や、南部アフリカ・モザンビーク沿岸海底の世界最大クラスのガス田(三井物産が権益の一部を保有)も今後数年以内に商業生産開始の見通しだ。

 つまり、米国のシェールガスのみならず世界各地のガス田からの供給増加が見込まれているため、「液化と運賃で割高になったシェールガスのほかにも、従来型LNGで十分に賄える」(同)との見方も根強い。

 先に、今後20年ほどはガスの時代との見方を紹介した。確かにシェールガスは有望な存在だが、様々なコストを上乗せすると、現状では日本経済の救世主となり得るとは言い難い、というのが市場関係者の読みだ。

 シェールガスの開発と安価な値段にのみ注目した株式市場の“シェールガス有望銘柄”の期待感は、個別企業への恩恵にとどまり、日本経済全体の燃料コストの構造変化につながると見るのは早計だ。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35829  

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コメント
 
01. 2012年8月13日 11:39:04 : cqRnZH2CUM

米国など資源国は、安売りはしたくないだろうから
そう日本にとって美味しい話にはならないだろうが

本来イラン・シリアなど中東危機や、原発停止のダメージが、かなり大きかったのが
ユーロ不況と円高とでかなり緩和でき、今後はシェールで大分価格が下押しするのは間違いないだろう

多少心配なのは、また世界中で無駄に化石燃料を燃やして、温暖化が悪化することか


02. 2012年8月13日 14:42:53 : EszHBBNJY2

ロシアからパイプラインを引いて、もってこいよ。
官僚が反対しているらしい。米国ベッタリの官僚。


03. 2012年8月13日 21:12:40 : LWcJ2Rp8kk
値段を維持してボロ儲けしたいからこんなことを言っているにすぎない。
油価連動制だから高い、というウソがばれたら今度はLNGだから高い。
競争入札に変えてみろ。

三菱が格安で仕入れる、それを東電孫会社が買う、そこから高値で東電が買い、
一部は三菱に売り戻す。三菱は買い戻したガスをアメリカに売る。
なんでこんな操作をしているかというと三菱のガス事業が赤字だからで、その
赤字を埋めて利益を出させるために東電が高値で買っている。
だから直接取引を避けて
財閥系企業は経営が優れているから生き残っているのではなく、政治と結託した
政商だから利益が保証されているだけだ。


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