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「幸福感」を得るための経済政策目標
http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/583.html
投稿者 MR 日時 2012 年 9 月 12 日 23:16:26: cT5Wxjlo3Xe3.
 

Q:「幸福感」を得るための経済政策目標

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■今回の質問【Q:1277(番外編)】

 国民が「幸福感」を得るための経済政策目標として、すぐ思い浮かぶのは、「安定
した雇用」ですが、他にはどんなものが考えられるのでしょうか。

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                                  村上龍
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 ■ 北野一   :JPモルガン証券日本株ストラテジスト

幸福感を維持するために、政策担当者が留意すべき経済指標は、「雇用」に加えて、
やはり「物価」でしょう。そもそも、米国の中央銀行であるFRBは、「雇用の拡大」
と「物価の安定」を目指すべく法律で定められております。その意味でも、この二つ
は特別に重要なのでしょう。

ここで、「幸福感」に近い指標として、「国民生活に関する世論調査」(内閣府)の
生活満足度の推移をみてみましょう。2010年の時点で「満足」しているとの回答
比率は63.9%です。これは、1964年以降の平均値(63.1%)とほとんど
同じです。この満足度の推移を図表でお見せできないのは、残念ですが、不思議なほ
ど安定しております。「高度成長期」も「失われた20年」でも、さほど変わりませ
ん。ちなみに、1964年時点での満足度は61%でした。現在との差は、3%弱で
しかありません。

では、次に、この満足度が短期間に比較的大きく悪化した局面を見てみましょう。三
カ所あります。一つめは、1970年から1974年です。この4年間で満足度は
64.9%から50.4%まで急低下しております。二つめは、1985年から
1990年です。この5年間で満足度は70.6%から63.1%へと低下しました。
そして、三つ目が1996年から2003年です。この間に、満足度は72.7%か
ら58.2%に低下しております。

それぞれの要因は、おそらくこうでしょう。まず、1970年代前半は、オイルショ
ックに起因する狂乱物価です。1974年の消費者物価の上昇率は前年比25%でし
た。当時の日本人は一気に貧しくなったと感じたことでしょう。次の1980年代後
半も、ある意味で狂乱物価の時代です。一般物価はそれほど上がりませんでしたが、
地価が高騰しました。「一生働いても、家は買えない」という貧しさを味わった局面
でした。

それに対して、1990年代後半から2000年代前半は、失業率が急上昇しました。
それまで、3%が失業率の上限だったのに、1990年代後半以降は、3%が下限に
なりました。失業率の水準が、非連続的に上ぶれてしまいました。この時に、やはり、
生活満足度は大きく低下しました。今は、この時の記憶があるものですから、どうし
ても幸福感を客観的に測る指標として「雇用」は重視されるのでしょう。

ところで、雇用で不思議なのは、男女の意識の差です。日本の就業者数を男女別にみ
ると、男性が3502万人、女性が2595万人です(7月現在)。男性が1000
万人多く働いております。しかし、男女別の生活満足度をみると、20〜69歳まで、
あらゆる年齢層で女性が男性の満足度を上回っております。興味深いのは、仕事面で
女性が最も不利益を被りがちな30歳代で特に女性の満足度が上回っていることです。
むろん、このアンケート調査が実体を反映していない危険性もありますが、幸福感と
いうのは一筋縄ではいかない代物であることをうかがわせます。男女差の背景につい
ては、正直に言って、私には、よく分かりません。

このように、幸福感というのは、難しいテーマですが、最後に、もう一度、繰り返し
ておきたいのは、物価への注意です。我々日本人は、良くも悪くも「物価の安定」が
長く続いてきたので、物価への配慮が乏しくなっている危険性があります。ただ、過
去50年間で、生活満足度が大幅に低下した3回のうち2回は物価の乱高下によるも
のでした。一応、そのことだけは記憶の片隅に置いておくべきでしょう。

                 JPモルガン証券日本株ストラテジスト:北野一
  


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■今回の質問【Q:1277(番外編)】

 国民が「幸福感」を得るための経済政策目標として、すぐ思い浮かぶのは、「安定
した雇用」ですが、他にはどんなものが考えられるのでしょうか。

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                                  村上龍
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 ■ 水牛健太郎 :経済評論家

「幸福」とは何か、は人それぞれですから、「国民を幸福にする」ことを真正面から
追求する国家にはどこか、価値観を単色化する全体主義の匂いが漂いもします。「偉
大な指導者のおかげで幸福です」と叫び、満面に笑みを浮かべながら踊らなければな
らない国、というのも日本の近くに実在します。

 そこで編集長も、「幸福」ではなく、「幸福感」という言葉を使われているのだと
思います。近代経済学でも「幸福」ということは追求せず、ただ「便益」(utility)
などと言って済まし、経済的な豊かさについてのみ考えているのも、本来の趣旨は同
じです。近代経済学の背景には禁欲的なプロテスタンティズムの思想がありますから、
「人間にとって本当の幸福とは」といった問題は「神の領域」と考えてカッコに入れ
ているのです。

 その意味で言えば、国民の所得の向上や経済の成長を目指す通常の経済政策はすべ
て「幸福感」の向上を目指しているのだとも言えます。ただ、それでは答えとしてあ
まり面白くないので、少し突っ込んで「幸福」ということについて考えてみたいと思
います。

 その場合にまず、「明らかに不幸」という状態でないことが「幸福」の第一の条件
であることは確かです。経済的な意味でこれを言えば、貧困の問題ということになる
と思います。つまり、貧困を解消することです。

 仮に貧困を解消したとして、次に何が問題になってくるでしょうか。このような時
によくつかわれる図式に「マズローのピラミッド」というものがあります。人間の欲
求を基本的なものから階層として積み上げたもので、ウィキペディアによれば下から
順に「生理的欲求」「安全の欲求」「所属と愛の欲求」「承認の欲求」「自己実現の
欲求」ということです。貧困の問題は、ひとまずは「生理的欲求」の問題だと考えら
れます(もちろん実際には上位の階層も含めた複雑な問題ですが)。

 「安全」は経済というより主に治安の問題ですので置いて、「所属と愛」「承認」
というのはつまり、家族や社会の中での位置づけ、コミュニケーションの問題という
ことになります。

 ここでまた「明らかに不幸」な例を考えてみますと、年間三万人を超える自殺者の
問題があります。自殺者は40代から60代の中高年男性が多いことはよく知られていま
す。警察の統計によれば、原因としては健康問題が約半分、次いで生活・経済問題、
家庭問題となっています。ただ、健康問題にはおそらく「うつ」が含まれるものと思
われ、「うつになった原因」まで考えますと、より複雑多岐になってくるでしょう。

 いずれにしても、こうした問題を抱えても自殺しない人も当然います。自殺するし
ないの境目がどこにあるのかは難しい問題ですが、家族や友人など周囲との関係が大
きいのは想像に難くありません。たとえば、なぜ男性は女性よりもはるかに自殺が多
いのか、その中でもなぜ「働き盛り」と言われる中高年男性の自殺が多いのか。私の
勤労者としての経験から推測できることは、中高年男性は仕事が忙しく、重い責任を
負わされる一方で孤独に陥りやすいということです。気を張っているが、相談したり、
弱音を吐ける相手がいない。家庭内でも忙しさのせいで、子供や妻との日常的なコ
ミュニケーションが持てず、居場所を失いがちです。

 マズローのピラミッドが示すように、人は「所属と愛」「承認」を求める社会的な
動物なのですが、中高年男性はその対象を仕事に絞りがちで、社内でのポストなどに
よる承認、一方、家庭に対しては「収入をもたらすもの」としての承認ということに
偏っています。そこで何か問題が起き、失業したり、事業に失敗したり、あるいは単
に仕事がうまくいかないだけでも、深刻なアイデンティティの危機に陥ったり、「承
認」を丸ごと失ったと感じ、悲観することになるのだと思います。自殺は60代男性が
一番多いのですが、これも、職業生活から引退することに伴うアイデンティティの危
機が背景にあるのでしょう。

 このように、仕事に偏った生き方は、いったん事があると危機に陥ります。実際に
多くの自殺に結びついていると推測されることからも、不幸を呼びやすい生き方だと
考えられます。

 かつては地域社会や血縁が強固にあり、中高年男性でもそこで何らかの役割を果た
していることが珍しくありませんでした。お祭りなどの行事、親族の集まりも活躍の
場でした。自殺の増加は、バブル崩壊以降の経済の低迷と結び付けられることが多く、
それはそれで間違いとは思いませんが、地縁・血縁が薄れ、中高年男性の社会的役割
が仕事の場に単線化していることが重要な背景だと思います。それに加え、社内でも
飲みニケーションは衰退し、非正規雇用の増加で人間関係は希薄化し、一方で生き残
り競争は激化していますから、ますますしんどいことになるわけです。

 最近、作家の江上剛さんが日経新聞に書かれたコラムに興味深い一節がありました。
江上さんはかつて大手都市銀行の幹部をしていましたが、仕事の成績がよくない中堅
行員の研修で話をすることがあったそうです。そういう研修に呼び出されてくる行員
はことごとく、地域の少年野球か少年サッカーのコーチや監督をしているのだそうで
す。江上さんはそういう行員に対し、その精力を仕事にも同様に発揮してほしい、と
言ったのですが、今にして思えばよけいなことだった、と述懐していました。

 それは全くその通りで、銀行でばりばり仕事をして出世している人、仕事を適当に
して少年野球やサッカーのコーチをしている人、どちらにも幸福な人もいれば不幸な
人もいるでしょうが、平均していえば、後者の方が幸福な人が多いでしょう。自殺す
る人は少ないと思います。仕事がだめでも野球やサッカーがあり、行内では冷たい目
で見られても、少年たちからは尊敬されています。「承認」の場が仕事以外にあるの
で、打たれ強いのです。もちろん企業の論理としては一生懸命仕事をしてもらわなけ
ればならないし、それを要求するのは当たり前ですが、それと個人の幸福は一致しな
いということです。

 企業は従業員の幸福のために、全力で働くよう要求をしているのではありません。
利益のためです。資本主義だから当たり前です。企業の繁栄が従業員の幸福と重なる
ところは当然ありますが、両者はあくまでも別物なのです。従業員はそこを混同すべ
きではありません。企業の要求をあまり真に受けるべきではありません。

 そういう意味で言えば、今は実は、企業外での「承認」の機会が増加しています。
インターネットの普及により、ブログ、SNSやツイッターなど、バーチャルの世界が
急速に広がっています。学生時代の仲間と日常的にコミュニティを維持することもふ
つうですし、さまざまな趣味や関心を共有するグループが無数にあり、日夜活動して
います。

 リアルとバーチャルとで全く違う人格になっている人の話題など、奇異なものとし
て見られがちですが、「承認」なくして生きられない社会的動物としての人間、とい
う観点から見れば、リアルの世界で満たされない「承認」欲求をバーチャルの世界で
満たすというのも、一つの生き方だと思います。

 そんなわけですから、仕事がうまくいかない人は、仕事はクビにならない程度に適
当にして、ネットにはまってみるのもいいかもしれません。というか、仕事で悩んで
自殺をするよりはずっといいです。ひょっとしたら、そのうちにネットを使った新し
いビジネスのアイディアが浮かぶかもしれません。いま仕事がうまくいっている方も、
いざというときはそういう「逃げ場」があるのだということを、頭の片隅に置いてお
かれるといいと思います。

 経済政策ということからは若干遠い話になりました。やはり「幸福」という概念は、
貧困の解消ということを除いては、経済政策とはなじみにくいものだ、というのが結
論です。

                           経済評論家:水牛健太郎

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 ●○○JMMホームページにて、過去のすべてのアーカイブが見られます。○○●
          ( http://ryumurakami.jmm.co.jp/ )

 

http://www8.cao.go.jp/survey/h24/h24-life/index.html
国民生活に関する世論調査


1.現在の生活について

 (1) 去年と比べた生活の向上感
 生活は,去年の今頃と比べてどうかと聞いたところ,「向上している」と答えた者の割合が5.7%,「同じようなもの」と答えた者の割合が72. 0%,「低下している」と答えた者の割合が22.1%となっている。
 前回の調査結果(平成23年10月調査結果をいう,以下同じ)と比較して見ると,「同じようなもの」(70.2%→72.0%)と答えた者の割合が上昇し,「低下している」(24.4%→22.1%)と答えた者の割合が低下している。
 性別に見ると,大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると,「同じようなもの」と答えた者の割合は30歳代で,「低下している」と答えた者の割合は50歳代,60歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「同じようなもの」と答えた者の割合は男性の30歳代,70歳以上で,「低下している」と答えた者の割合は男性の50歳代,60歳代,女性の50歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「低下している」と答えた者の割合はその他の無職で高くなっている。
 職業別に見ると,「同じようなもの」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職,農林漁業職で,それぞれ高くなっている。(図1,図2,参考,表1−1,表1−2)

 (2) 現在の生活に対する満足度
 全体として,現在の生活にどの程度満足しているか聞いたところ,「満足」とする者の割合が67.3%(「満足している」10.4%+「まあ満足している」56.9%),「不満」とする者の割合が32.0%(「やや不満だ」24.7%+「不満だ」7.3%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「満足」(65.6%→67.3%)とする者の割合が上昇している。
 性別に見ると,「満足」とする者の割合は女性で,「不満」とする者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は20歳代, 70歳以上で,「不満」とする者の割合は40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は女性の20歳代, 70歳以上で,「不満」とする者の割合は男性の40歳代,50歳代,女性の50歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「満足」とする者の割合は主婦で,「不満」とする者の割合はその他の無職で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「満足」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で,「不満」とする者の割合は販売・サービス・保安職,生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図3,図4,表2−1,表2−2,参考1,参考2)

 (3) 現在の生活の各面での満足度
 所得・収入,資産・貯蓄,耐久消費財,食生活,住生活,自己啓発・能力向上,レジャー・余暇生活のそれぞれの面で,どの程度満足しているか聞いたところ,「満足」(「満足している」+「まあ満足している」)とする者の割合は,
・所得・収入の面では44.2%(「満足している」6.8%+「まあ満足している」37.4%)
・資産・貯蓄の面では37.4%(「満足している」4.5%+「まあ満足している」32.9%)
・耐久消費財の面では73.3%(「満足している」13.6%+「まあ満足している」59.7%)
・食生活の面では86.4%(「満足している」23.6%+「まあ満足している」62.9%)
・住生活の面では79.1%(「満足している」23.1%+「まあ満足している」56.1%)
・自己啓発・能力向上の面では58.1%(「満足している」8.0%+「まあ満足している」50.1%)
・レジャー・余暇生活の面では58.9%(「満足している」11.8%+「まあ満足している」47.1%)
となっている。
 また,「不満」(「やや不満だ」+「不満だ」)とする者の割合は,
・所得・収入の面では54.3%(「やや不満だ」36.3%+「不満だ」17.9%)
・資産・貯蓄の面では60.0%(「やや不満だ」39.0%+「不満だ」21.0%)
・耐久消費財の面では25.1%(「やや不満だ」19.7%+「不満だ」5.4%)
・食生活の面では12.9%(「やや不満だ」10.2%+「不満だ」2.8%)
・住生活の面では20.3%(「やや不満だ」15.4%+「不満だ」5.0%)
・自己啓発・能力向上の面では35.6%(「やや不満だ」29.5%+「不満だ」6.0%)
・レジャー・余暇生活の面では38.5%(「やや不満だ」27.9%+「不満だ」10.5%)
となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,所得・収入の面で,「不満」(52.4%→54.3%)とする者の割合が上昇している。資産・貯蓄の面で,「満足」(39.4%→37.4%)とする者の割合が低下し,「不満」(57.2%→60.0%)とする者の割合が上昇している。耐久消費財の面で,「満足」(76.3%→73.3%)とする者の割合が低下し,「不満」(21.6%→25.1%)とする者の割合が上昇している。自己啓発・能力向上の面で,「不満」(33.4%→35.6%)とする者の割合が上昇している。レジャー・余暇生活の面で,「満足」(61.2%→58.9%)とする者の割合が低下し,「不満」(35.5%→38.5%)とする者の割合が上昇している。(図5,参考,表3−1,表3−2,参考)

 ア 所得・収入
 所得・収入に対する満足度を性別に見ると,「満足」とする者の割合は女性で,「不満」とする者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は70歳以上で,「不満」とする者の割合は50歳代,60歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は女性の70歳以上で,「不満」とする者の割合は男性の40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「満足」とする者の割合は主婦で,「不満」とする者の割合は雇用者,その他の無職で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「満足」とする者の割合は管理・専門技術・事務職で,「不満」とする者の割合は販売・サービス・保安職,生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図6,図7,表4−1,表4−2,参考)

 イ 資産・貯蓄
 資産・貯蓄に対する満足度を都市規模別に見ると,「不満」とする者の割合は大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「満足」とする者の割合は女性で,「不満」とする者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,「不満」とする者の割合は30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は男性の60歳代,70歳以上,女性の60歳代,70歳以上で,「不満」とする者の割合は男性の20歳代から50歳代,女性の30歳代,40歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「満足」とする者の割合は主婦で,「不満」とする者の割合は雇用者で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「満足」とする者の割合は管理・専門技術・事務職,農林漁業職で,「不満」とする者の割合は販売・サービス・保安職,生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図8,図9,表5−1,表5−2,参考)

 ウ 自動車,電気製品,家具などの耐久消費財
 自動車,電気製品,家具などの耐久消費財に対する満足度を都市規模別に見ると,大きな差異は見られない。
 年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,「不満」とする者の割合は30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は男性の60歳代,女性の20歳代,70歳以上で,「不満」とする者の割合は男性の40歳代,女性の40歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「満足」とする者の割合は主婦で,「不満」とする者の割合は雇用者で,それぞれ高くなっている。(図10,図11,表6−1,表6−2,参考)

 エ 食生活
 食生活に対する満足度を年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は20歳代で,「不満」とする者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は女性の20歳代で,「不満」とする者の割合は女性の50歳代で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「満足」とする者の割合は管理・専門技術・事務職,農林漁業職で,「不満」とする者の割合は生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図12,表7−1,表7−2)

 オ 住生活
 住生活に対する満足度を都市規模別に見ると,「満足」とする者の割合は中都市,小都市で,「不満」とする者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は20歳代,70歳以上で,「不満」とする者の割合は30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は男性の20歳代, 70歳以上,女性の20歳代,70歳以上で,「不満」とする者の割合は男性の40歳代,女性の50歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「不満」とする者の割合は雇用者で高くなっている。
 職業別に見ると,「不満」とする者の割合は生産・輸送・建設・労務職で高くなっている。(図13,図14,表8−1,表8−2,参考)

 カ 自己啓発・能力向上
 自己啓発・能力向上に対する満足度を都市規模別に見ると,「不満」とする者の割合は大都市で高くなっている。
 年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は20歳代,60歳代で,「不満」とする者の割合は30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は男性の30歳代,60歳代,女性の20歳代で,「不満」とする者の割合は男性の40歳代,女性の30歳代,40歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「満足」とする者の割合は雇用者で高くなっている。
 職業別に見ると,「満足」とする者の割合は管理・専門技術・事務職,販売・サービス・保安職で,それぞれ高くなっている。(図15,表9−1,表9−2)

 キ レジャー・余暇生活
 レジャー・余暇生活に対する満足度を年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は20歳代で,「不満」とする者の割合は40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「満足」とする者の割合は男性の20歳代,女性の20歳代で,「不満」とする者の割合は男性の40歳代,50歳代,女性の40歳代,50歳代で,それぞれ高くなっている。(図16,図17,表10−1,表10−2,参考)

 (4) 現在の生活の充実感
 日頃の生活の中で,どの程度充実感を感じているか聞いたところ,「充実感を感じている」とする者の割合が72.3%(「十分充実感を感じている」11.4%+「まあ充実感を感じている」60.9%),「充実感を感じていない」とする者の割合が26.5%(「あまり充実感を感じていない」21.4%+「ほとんど(全く)充実感を感じていない」5.1%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,大きな変化は見られない。
 性別に見ると,「充実感を感じている」とする者の割合は女性で,「充実感を感じていない」とする者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「充実感を感じている」とする者の割合は20歳代,30歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「充実感を感じている」とする者の割合は女性の20歳代から40歳代で,「充実感を感じていない」とする者の割合は男性の40歳代から70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「充実感を感じている」とする者の割合は管理・専門技術・事務職,販売・サービス・保安職で,「充実感を感じていない」とする者の割合は生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図18,図19,表11−1,表11−2,参考)

 ア 充実感を感じる時
 日頃の生活の中で,「十分充実感を感じている」,「まあ充実感を感じている」,「あまり充実感を感じていない」,「どちらともいえない」と答えた者(6,006人)に,充実感を感じるのは,主にどのような時か聞いたところ,「家族団らんの時」を挙げた者の割合が51.3%と最も高く,以下,「友人や知人と会合,雑談している時」(44.5%),「趣味やスポーツに熱中している時」(43.8%),「ゆったりと休養している時」(43.8%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
 都市規模別に見ると,「家族団らんの時」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
 性別に見ると,「家族団らんの時」,「友人や知人と会合,雑談している時」,「ゆったりと休養している時」を挙げた者の割合は女性で,「趣味やスポーツに熱中している時」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「家族団らんの時」を挙げた者の割合は30歳代,40歳代で,「友人や知人と会合,雑談している時」を挙げた者の割合は20歳代,30歳代で,「趣味やスポーツに熱中している時」を挙げた者の割合は20歳代で,「ゆったりと休養している時」を挙げた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「家族団らんの時」を挙げた者の割合は男性の30歳代,40歳代,女性の20歳代から50歳代で,「友人や知人と会合,雑談している時」を挙げた者の割合は男性の20歳代,女性の20歳代から60歳代で,「趣味やスポーツに熱中している時」を挙げた者の割合は男性の20歳代から40歳代,60歳代で,「ゆったりと休養している時」を挙げた者の割合は女性の20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「家族団らんの時」,「趣味やスポーツに熱中している時」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「友人や知人と会合,雑談している時」を挙げた者の割合は販売・サービス・保安職で,それぞれ高くなっている。(図20,図21,表12−1,表12−2,参考)

 (5) 日常生活での悩みや不安
 日頃の生活の中で,悩みや不安を感じているか聞いたところ,「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合が69.1%,「悩みや不安を感じていない」と答えた者の割合が30.4%となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「悩みや不安を感じている」(67.1%→69.1%)と答えた者の割合が上昇している。
 性別に見ると,「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は女性で,「悩みや不安を感じていない」と答えた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は40歳代,50歳代で,「悩みや不安を感じていない」と答えた者の割合は20歳代, 70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は男性の50歳代,女性の50歳代で,「悩みや不安を感じていない」と答えた者の割合は男性の20歳代, 70歳以上で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は雇用者で高くなっている。
 職業別に見ると,「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は販売・サービス・保安職で高くなっている。(図22,図23,表13−1,表13−2)

 ア 悩みや不安の内容
 日頃の生活の中で,「悩みや不安を感じている」と答えた者(4,391人)に,悩みや不安を感じているのはどのようなことか聞いたところ,「老後の生活設計について」を挙げた者の割合が55.3%と最も高く,以下,「自分の健康について」(48.3%),「家族の健康について」(41.4%),「今後の収入や資産の見通しについて」(41.3%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)
 前回の調査結果と比較して見ると,「家族の健康について」(38.9%→41.4%)を挙げた者の割合が上昇している。
 都市規模別に見ると,「老後の生活設計について」,「今後の収入や資産の見通しについて」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「老後の生活設計について」,「家族の健康について」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「老後の生活設計について」を挙げた者の割合は40歳代から60歳代で,「自分の健康について」を挙げた者の割合は60歳代,70歳以上で,「家族の健康について」を挙げた者の割合は50歳代から70歳以上で,「今後の収入や資産の見通しについて」を挙げた者の割合は20歳代から40歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「老後の生活設計について」を挙げた者の割合は男性の40歳代から60歳代,女性の40歳代から60歳代で,「自分の健康について」を挙げた者の割合は男性の60歳代,70歳以上,女性の60歳代,70歳以上で,「家族の健康について」を挙げた者の割合は女性の50歳代から70歳以上で,「今後の収入や資産の見通しについて」を挙げた者の割合は男性の20歳代から40歳代,女性の30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「老後の生活設計について」を挙げた者の割合は雇用者で,「自分の健康について」を挙げた者の割合は自営業主,主婦,その他の無職で,「家族の健康について」を挙げた者の割合は主婦で,「今後の収入や資産の見通しについて」を挙げた者の割合は雇用者で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「老後の生活設計について」を挙げた者の割合は販売・サービス・保安職,生産・輸送・建設・労務職で,「自分の健康について」を挙げた者の割合は農林漁業職で,「今後の収入や資産の見通しについて」を挙げた者の割合は管理・専門技術・事務職,販売・サービス・保安職で,それぞれ高くなっている。(図24,図25,表14−1,表14−2,参考)

 (6) 時間のゆとりの有無
 日頃の生活の中で,休んだり,好きなことをしたりする時間のゆとりがあるか聞いたところ,「ゆとりがある」とする者の割合が65.5%(「かなりゆとりがある」19.0%+「ある程度ゆとりがある」46.6%),「ゆとりがない」とする者の割合が34.2%(「あまりゆとりがない」25.4%+「ほとんどゆとりがない」8.8%)となっている。
 前回の調査結果と比較して見ると,「ゆとりがある」(68.0%→65.5%)とする者の割合が低下し,「ゆとりがない」(31.7%→34.2%)とする者の割合が上昇している。
 年齢別に見ると,「ゆとりがある」とする者の割合は60歳代,70歳以上で,「ゆとりがない」とする者の割合は30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「ゆとりがある」とする者の割合は男性の60歳代,70歳以上,女性の60歳代,70歳以上で,「ゆとりがない」とする者の割合は男性の30歳代から50歳代,女性の30歳代から50歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「ゆとりがある」とする者の割合は主婦,その他の無職で,「ゆとりがない」とする者の割合は雇用者,自営業主,家族従事者で,それぞれ高くなっている。(図26,図27,表15−1,表15−2)

 (7) 生活の程度
 生活の程度は,世間一般からみて,どうか聞いたところ,「上」と答えた者の割合が1.1%,「中の上」と答えた者の割合が12.9%,「中の中」と答えた者の割合が55.7%,「中の下」と答えた者の割合が23.7%,「下」と答えた者の割合が5.4%となっている。
 都市規模別に見ると,「中の上」と答えた者の割合は大都市で高くなっている。
 性別に見ると,「中の中」と答えた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「中の上」と答えた者の割合は20歳代,40歳代で,「中の下」と答えた者の割合は60歳代で,それぞれ高くなっている。
 性・年齢別に見ると,「中の上」と答えた者の割合は男性の20歳代,40歳代,女性の20歳代で,「中の中」と答えた者の割合は女性の20歳代で,「中の下」と答えた者の割合は男性の60歳代で,それぞれ高くなっている。
 従業上の地位別に見ると,「中の上」と答えた者の割合は自営業主,家族従業者で,「中の中」と答えた者の割合は雇用者,主婦で,「中の下」と答えた者の割合はその他の無職で,それぞれ高くなっている。
 職業別に見ると,「中の上」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「中の中」と答えた者の割合は管理・専門技術・事務職で,「中の下」と答えた者の割合は生産・輸送・建設・労務職で,それぞれ高くなっている。(図28,図29,表16−1,表16−2)
 

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