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日本国債の「暴落」 財政ファイナンスはしていないというバーナンキ議長 中国がIMF・世銀総会に欠席するという誤解
http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/804.html
投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 04 日 13:34:46: cT5Wxjlo3Xe3.
 

日本国債の「暴落」
 
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■今回の質問【Q:1280(番外編)】

 ギリシャの債務危機以来、日本国債暴落のリスクが語られることが多くなった気が
します。そもそも長期金利がどのくらい上昇すれば、「暴落」なのでしょか。またど
んな状況において、「暴落」が起こると考えられるのでしょうか。

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                                  村上龍
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 ■ 北野一   :JPモルガン証券日本株ストラテジスト

国債にかかわらず、あらゆる価格が激しく動くのは、大きくなった価格と価値の乖離
が修正される時ではないでしょうか。例えば、1980年代末の日本の不動産価格は、価
値からずいぶん乖離した高水準にあったために暴落しました。普通のサラリーマンが、
一生働いても買えない価格になったのですから、後は値下がりするだけでした。もっ
とも、その渦中にいた当時の日本人は、それでも我先にと家を買いに走りました。今、
買わないと、3ヶ月後にはもっと値上がりして、もう二度と家を買えなくなると言う
恐怖感が支配的でした。「それでも家を買いました」というドラマがTBS系列で放映
されていたのは、1991年の春でした。

いま、そういう状態に近いのは、日本の国債というよりも、アメリカやドイツの国債
でしょう。アメリカの国債は、その価値に比して価格が高すぎる、すなわち利回りが
低すぎると思います。そのアメリカの国債が暴落する時に、日本の国債も、それなり
に巻き添えになるでしょう。近い将来に起こるとすれば、このパターンだと思います。

アメリカの10年国債の利回りをアメリカのファンダメンタルズで説明する簡単なモデ
ルをつくってみましょう。このモデルで使うのは、アメリカの物価(CPIコア前年
同月比)と、雇用者数(前3ヶ月比)だけです。そもそもFRBの使命は、物価の安
定と雇用の拡大ですから、この二つで十分でしょう。この二つの変数だけで推計する
と、アメリカの10年国債の利回りは4.5%程度になります。しかし、現実の利回り
は1.6%程度です。その差は約3%です。

過去20年間、この推計値と実際の利回りの格差の平均は0.2%、1標準偏差が
0.9%ですから、3%という格差がいかに異常なものか、おわかり頂けると思いま
す。こうした価値と価格の差を一気に埋める格好でアメリカの金利が上昇するなら、
アメリカの国債は暴落したと言われることになるでしょう。それにしても、なぜ、3
%も乖離しているのでしょうか。二つほど仮説があると思います。仮説1は、アメリ
カのファンダメンタルズで説明できない金利の低下は、欧州の信用リスクに対する
ヘッジとしてアメリカ国債に資金が集まっているからだというものです。仮説2は、
アメリカの金利の低下は、FRBのQE2やオペレーション・ツイストといった金融
政策によって人為的に低く押さえられているというものです。

私は、仮説1だと思います。図表をお見せできないのが残念ですが、ここ1年間のア
メリカの金利とスペインの金利を並べて描くとほぼ逆相関になっていることがわかり
ます。スペインの金利が上げれば(下がれば)、アメリカの金利が下がる(上がる)
というきれいな関係が認められます。一方、QE2やオペレーション・ツイストを決
定した日をみると、アメリカの金利は、むしろその日を境に上昇に転じています。実
際、FRBの金融政策に関係のない、ドイツの長期金利がアメリカの長期金利とほと
んど同じ値動きをしている点からも、FRBの金融政策ではなく、欧州の信用リスク
の影響であることはあきらかでしょう。

もっとも、その欧州の信用リスクが実体を反映したものならば、アメリカの金利は、
アメリカのファンダメンタルズを反映はしていないものの、世界的な金融市場の緊張
を反映しているという意味で、価値相当の価格になっているとは言えます。ただ、9
月6日のECBの理事会後の記者会見でドラギ総裁は、次のように言いました。「根
拠のない恐怖感に基づく著しい歪みを是正するために、無制限に国債を購入する用意
がある」と。

マスメディアは、「無制限に国債を購入する」という箇所を中心に報道しております
が、重要なのは「著しい歪み」でしょう。この「歪み」は、価値と価格の乖離のこと
です。実際、スペインの格付けは今のところBBB(トリプルB)です。しかし、ス
ペインの国債の利回りはB(シングルB)以下のデフォルト率(破綻確率)を織り込
む水準にまで上昇しております。市場は、格付け会社のつけているBBBという格付
けを無視しているのに、スペインの格付けがBB(ダブルB)に引き下げられるのが
心配だと言います。矛盾でしょう。

誰も、本当の価値を知らないということです。そうしたなかで、金利が上がるからデ
フォルト率が上がり、デフォルト率が上がるから金利が上がるという循環論法に従い、
スペインの国債の価格がどんどん下がりました(利回りは上昇しました)。こうした
循環論法は、バブル相場につきものです。私は、欧州の信用不安も行き過ぎだと考え
ています。仮にそうなら、行き過ぎた信用リスクへの懸念から、アメリカやドイツの
国債は買われすぎ、利回りは低すぎる状態になっていることになります。これは、時
間の問題で暴落するでしょう。

そして、その際に、日本の国債も少しは付き合うと思います。ここで、アメリカやド
イツを見ずに、日本の国債の下落だけを取り上げて、ついに日本国債が暴落したと騒
ぐ人も出てくることでしょう。本当にそうなのかどうかは、日本とアメリカの国債の
利回り格差に注目しておれば分かります。アメリカの国債利回りから日本の国債利回
りを差し引いた値が大きくなっているのなら、問題は日本ではなく、アメリカの国債
にあるということです。その問題とは、価値の割には買われすぎたということです。
従って、次に来るアメリカやドイツの国債の暴落は、高くなりすぎた国債価格の「正
常化」と言えるでしょう。

ところで、冒頭で住宅の話を書きました。アメリカの住宅市場には底入れの兆しが認
められます。日本とアメリカの「住宅バブル」の違いは何か?日本は、所得の上位層
でも、住宅を買えなくなるくらいに土地の値段が上がりました。アメリカは、所得の
下位層でも住宅が買えるくらいに金融がおかしくなったのです。住宅価格そのものの
値上がりはそれほど大きなものではありませんでした。「みんな買えなくなった」の
か、「誰でも買えるようになった」のかは、同じ「住宅バブル」でも全く違うもので
す。その違いも、よく理解しておく必要があると思います。

                 JPモルガン証券日本株ストラテジスト:北野一

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 ■ 真壁昭夫  :信州大学経済学部教授

「国債暴落」

 資産の価格が急激に下落するときに、よく暴落という言葉が使われます。しかし、
暴落という現象について、特に明確な定義はないと思います。下落する価格のマグニ
チュード=大きさと、実際にそれが起きる時間との相対的な関係によって暴落という
言葉が使われるのだと思います。一般的に、暴落とは、投資家の多くが思ってもみな
かったほど急激に、特定の資産が売り込まれる現象を一般的に意味すると考えます。

 金融機関で債券ディーリングなどを行っていた経験から考えると、今まで、日本国
債が大きく売り込まれた主要ケースはいくつかあると思います。その内、いくつかは
暴落と呼ばれることになりました。恐らく、そうした過去の実際のケースが参考にな
るでしょう。

 一つは、1979年から80年にかけて、通称"ロクイチ国債"(6.1%のクーポ
ンの付いた国債)が売り込まれたケースです。当時、6.1%クーポンは最低利率で
した。それに加えて、第2次オイルショックなどの影響で公定歩合が引き上げられた
こともあり、金融市場の金利水準が大きく上昇しました。

 そうした状況を反映して、"ロクイチ国債"に対する投資家間での需要が低下し、
1980年の4月には同国債の流通利回りは12%を越える水準まで上昇したと記憶
しています。"ロクイチ国債"は6.1%のクーポンで発行されたはずですから、僅か
1年間に国債の流通利回りは6%台から12%台まで上昇したことになります。

 1985年に、国債の先物がわが国で初めて上場された時も、国債の流通利回りが
大きく上昇したことを覚えています。その当時、プラザ合意によって日銀が金利を高
めに誘導したことと債券先物の初の上場の時期が重なり、ごく短期間の債券市場が大
きく混乱したと記憶しています。

 もう一つの国債市場の混乱は、何と言っても"タテホショック"が印象に残っていま
す。1987年には資金が潤沢に供給されていたこともあり、国債市場に多額の投資
資金が流入し、国債の流通利回りは2%台の半ばまで下がりました。公定歩合が
2.5%であったことを考えると、当時の市場では一種の国債バブルが発生していた
と言えるでしょう。

 バブルは永久に続くことはありません。どこかで必ず崩壊します。その年の9月、
タテホ化学が、債券先物の取引で280億円を超える損失を被ったことが明らかにな
りました。タテホは、債券先物の買いポジションを手仕舞うとの観測が流布しました。
その結果、多くの投資家が一斉に国債の売却に走り、国債の市場が一時的に大きく混
乱しました。確か、2,3日の間に、国債の流通利回りは1%程度上昇したと思いま
す。その時の価格変動の激しさは、今でもよく覚えています。

 次に、国債の価格が急速に下落する要因について考えます。一つの要因は構造的な
変化でしょう。オイルショックの様に、原油価格が短期的に3倍になるような大きな
変化が発生すると、それに適合するように様々な経済的な要素が調整されます。その
時に、金利水準も大きく変化する可能性があります。金利水準の変化によって、国債
の流通利回りが急速に上昇することも考えられます。例えば、今後、国債の大口投資
家である金融機関が制度的な変更によって、国債の保有残高を抑えなければならない
状況になると、国債市場に大きな変化が起きることも懸念されます。

 もう一つは、"タテホショック"の時の様に、多くの投資家が全員参加で一種の"国
債バブル"を作り上げた後です。バブルの渦中にいると、理論的に正当化できない程
価格が上昇します。ところが、そこに何かのきっかけ=タテホ化学の投機失敗が判明
すると、投資家は一斉に国債の売却に走る可能性があります。

 最初のきっかけは、後から考えると、とても小さなことなのですが、それがバブル
の心理を覚醒させてしまうことはよくあります。これから、何らかの事件が起き、そ
れが国債の売りを誘い、短期間に価格を急落させる可能性はあると思います。

                       信州大学経済学部教授:真壁昭夫
                
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 ■ 水牛健太郎 :経済評論家

 「暴落」というのは、数値的にどのくらいというのもありますが(そもそも変化の
幅が小さければ「暴落」とは言えないわけですから)、それよりも、その背後にある
パニック心理が本質なのだと思います。何か危険なことが起きた時に人々が逃げ出す
のも、当初は危険を直接目にした人が逃げるのですが、次に逃げる人を見た人々が逃
げ出し、さらにそれを見た人々が逃げ出して、周囲に波及していきます。原因も分か
らずに、ただ他の人が逃げているから逃げる人も多いでしょう。

 たくさんの人々がわけもわからずに逃げているという状況が混乱を引き起こし、お
互いにぶつかったりしてけがをする人も出ます。うわさが広がり、不安が混乱に拍車
をかけます。結果として、本来の原因からは想像もできないほどの大きな被害が残る
こともあります。

 国債など金融商品の「暴落」の場合にも、最初は少数のプレイヤーが何かの情報を
きっかけに売り始めるのでしょうが、それによる値動きを見た他のプレイヤーが追随
し、その前日までは考えられなかったほど「暴落」してしまいます。どこかの時点で
皆が冷静になり、価格が戻ることもあるでしょうが、「暴落」の事実そのものがその
金融商品の信用を大きく傷つけてしまい、さらに「暴落」したり、デフォルトなどの
破滅的な状況に追いやられていくこともあります。

 こうした現象が起きるのは、もともと多くの人たちの心の中に、不安や疑いの種が
あり、ある情報や、他のプレイヤーの行動を見たときに、それが一斉に発芽するため
ではないかと思います。たとえば、既に一定期間高値が続いており、それが実態とか
け離れた「バブル」ではないかという疑い。日本の1980〜90年代のバブル経済
の場合はまさにそれで、不動産価格の上昇が社会的な問題にまでなり、「行き過ぎて
いるのではないか」という心理が広まりつつあったところへ、金融政策の引き締めな
どがあり、暴落へと転じていった、という経緯があります。

 そもそも金融商品にしても土地にしても、その価値の多くは「他人がいくらで買う
か」というところにあります。「自分にとってこの土地はかけがえのないものなのだ」
というようなことはあっても、売買の時にはそれは反映されません。「このあたりの
土地はいくらぐらい」という相場があって、それで売買されます。

 ただそれも突き詰めていけば全部「お約束」であって、別に何か永遠不変の根拠が
あるわけではありません。「みんながそう思っている」というだけのことなのですが、
蓋をあけてみれば、「みんなそう思っていたけどそうじゃなかった」というようなこ
とは、世の中にいくらでもあります。

 日本は近々アメリカを抜いて世界一の経済大国になり、東京は世界一の金融セン
ターとなるのだから、オフィスはまだまだ足りない、したがって東京の土地の値段は
まだまだ上がる、といったことが1980年代末のビジネス書には書いてありました。
今から思えば王様が裸で歩いているのを見るような、何か異様な感じがしますが、当
時はそれが「常識」だったわけです。その後、実際にどうなったかは言うまでもあり
ません。

 日本の国債の場合は、日本の財政の持続性とかかわっています。それに対する不安
や疑いの心理は一時期、かなりのレベルまで広まっていたことは確かです。それが消
費税率を上げることが決まって、いったんは落ち着いたのが現状だと思います。もっ
とも自民党新総裁の安倍晋三氏は、政権を獲得した暁には消費税率の引き上げを事実
上凍結する可能性があり、選挙後の政権の行方によっても影響されます。

 日本国債は、国内の、しかも機関投資家の保有が多く、単なる一債券市場というよ
りは、金融行政なども絡めた政治色の強い市場であるということも言えます。ですか
ら、暴落しないように、制度的な安全装置を掛けてあるような状態だと思います。し
かし、それでも絶対に大丈夫ということはありません。

 日本経済が今後低成長から抜け出せない場合には、どこかの時点で国債暴落の事態
に陥ることはおそらく避けがたいでしょう。消費税率の引き上げは、結局は、時間を
稼ぐ以上の意味はありません。もちろん、時間稼ぎも必要な状況だと考えているから
こそ、消費税率の引き上げを支持してきたのですが。

                           経済評論家:水牛健太郎

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財政ファイナンスはしていないというバーナンキ議長
(スピーチの全訳)
2012/10/03 (水) 09:47


 10月1日、インディアナポリスで行われたバーナンキ議長のスピーチを訳しましたので、ご紹介します。

What Are the Fed's Objectives, and How Is It Trying to Meet Them?

「何が連銀の目的であり、そして、連銀はそれを如何にして実現するのか?」

The first question on my list concerns the Federal Reserve's objectives and the tools it has to try to meet them.

「最初の質問は、連銀の目的とそれを達成するための手段についてである」

As the nation's central bank, the Federal Reserve is charged with promoting a healthy economy--broadly speaking, an economy with low unemployment, low and stable inflation, and a financial system that meets the economy's needs for credit and other services and that is not itself a source of instability. We pursue these goals through a variety of means. Together with other federal supervisory agencies, we oversee banks and other financial institutions. We monitor the financial system as a whole for possible risks to its stability. We encourage financial and economic literacy, promote equal access to credit, and advance local economic development by working with communities, nonprofit organizations, and others around the country. We also provide some basic services to the financial sector--for example, by processing payments and distributing currency and coin to banks.

「連銀は、国の中央銀行として、健全な経済、つまり失業率が低くて物価が低位安定し、そして経済が必要とする資金需要に応じることができ、それ自身が不安定の源になることのない金融システムを有している経済を促進する責任を有している。我々は、こうした目的を様々な手段を通じて追及する。国の監督機関と一緒になって、我々は銀行やそれ以外の金融機関を監督する。我々は金融システム全体を監視し、リスクが大きくならないようにする。我々は金融と経済の教育に努め、また誰もが等しく融資を受けられるように促し、地域社会やNPO或いはそれら以外の者と協力して地域経済の発展に努める。我々はまた、金融部門に対し決済処理を行ったり銀行に通貨や補助貨幣を供給するなどの基本的なサービスを提供する」
But today I want to focus on a role that is particularly identified with the Federal Reserve--the making of monetary policy. The goals of monetary policy--maximum employment and price stability--are given to us by the Congress. These goals mean, basically, that we would like to see as many Americans as possible who want jobs to have jobs, and that we aim to keep the rate of increase in consumer prices low and stable.

「しかし、本日私は、連銀に特有の機能、つまり金融政策の立案という役割に焦点を絞りたいと思う。金融政策の目標、それは最大限の雇用と物価の安定の実現であるが、それらは議会によって与えられた。こうした目標が基本的に意味するところは、職を求める国民の一人でも多くが職を得、そして消費者物価を低位安定させるということである」

In normal circumstances, the Federal Reserve implements monetary policy through its influence on short-term interest rates, which in turn affect other interest rates and asset prices.1 Generally, if economic weakness is the primary concern, the Fed acts to reduce interest rates, which supports the economy by inducing businesses to invest more in new capital goods and by leading households to spend more on houses, autos, and other goods and services. Likewise, if the economy is overheating, the Fed can raise interest rates to help cool total demand and constrain inflationary pressures.

「通常の状況において、連銀は短期金利を通して金融政策を遂行する。つまり、短期金利が他の金利や資産価格に影響を及ぼす。一般的に言えば、もし経済が弱っていることが問題であるのであれば、連銀は金利を引き下げようとする。そして、金利が低くなれば、企業は設備投資をするようになるし、また家計は住宅や車などの購入にお金を使うようになるであろう。同様に、もし経済が過熱していれば、連銀は金利を引き上げて総需要を鎮め、インフレ圧力を封じ込めることができる」

Following this standard approach, the Fed cut short-term interest rates rapidly during the financial crisis, reducing them to nearly zero by the end of 2008--a time when the economy was contracting sharply. At that point, however, we faced a real challenge: Once at zero, the short-term interest rate could not be cut further, so our traditional policy tool for dealing with economic weakness was no longer available. Yet, with unemployment soaring, the economy and job market clearly needed more support. Central banks around the world found themselves in a similar predicament. We asked ourselves, "What do we do now?"

「この標準的手段に従って、連銀は金融危機が起きた間、短期金利を急速に引き下げた。経済が急速に収縮した2008年の終わりまでに金利をゼロ近くまで低下させた。しかし、その時我々は現実の難問に直面した。ひとたび金利がゼロになると、短期金利はそれ以上引き下げることができないので、もはや景気が冷え込んだときに使用する伝統的な政策手段は用をなさなくなる。しかし、失業率は高騰し、経済や雇用市場は明らかに支援を必要とした。世界中の中央銀行が同様の状況にあった。我々は今何をなすべきか、と自問自答した」

To answer this question, we could draw on the experience of Japan, where short-term interest rates have been near zero for many years, as well as a good deal of academic work. Unable to reduce short-term interest rates further, we looked instead for ways to influence longer-term interest rates, which remained well above zero. We reasoned that, as with traditional monetary policy, bringing down longer-term rates should support economic growth and employment by lowering the cost of borrowing to buy homes and cars or to finance capital investments. Since 2008, we've used two types of less-traditional monetary policy tools to bring down longer-term rates.

「その問いに対し答えるために、我々は多くの研究結果とともに日本の経験から学ぶことができた。日本は、長年金利がほぼゼロである状態が続いていた。短期金利はそれ以上引き下げることができないので、我々は長期金利を引き下げる方法を探った。長期金利はゼロを大きく上回っていたのである。我々は、伝統的な金融政策を用いるように、長期金利を引き下げれば、住宅や車を購入する際や設備投資をする際の借入コストを引き下げることにより経済成長と雇用を支援すると考えた。2008年以降、我々は長期金利を引き下げるために二つの非伝統的な手段を使用してきている」

The first of these less-traditional tools involves the Fed purchasing longer-term securities on the open market--principally Treasury securities and mortgage-backed securities guaranteed by government-sponsored enterprises such as Fannie Mae and Freddie Mac. The Fed's purchases reduce the amount of longer-term securities held by investors and put downward pressure on the interest rates on those securities. That downward pressure transmits to a wide range of interest rates that individuals and businesses pay. For example, when the Fed first announced purchases of mortgage-backed securities in late 2008, 30-year mortgage interest rates averaged a little above 6percent; today they average about 3-1/2 percent. Lower mortgage rates are one reason for the improvement we have been seeing in the housing market, which in turn is benefiting the economy more broadly. Other important interest rates, such as corporate bond rates and rates on auto loans, have also come down. Lower interest rates
also put upward pressure on the prices of assets, such as stocks and homes, providing further impetus to household and business spending.

「非伝統的手段の一番目は、連銀が債券市場で長期債を購入する政策である。長期債とは主に国債とファニーメイやフレディマックなどの政府機関が保証をする住宅ローン担保証券である。連銀が長期債を購入すれば、投資家が保有する長期債の量が減少することになり、そうした債券に対し金利の下押し圧力をかける。そして、そうした下押し圧力が個人や商店などが支払う金利を引き下げる。例えば、2008年の後半に連銀が初めて住宅ローン担保証券を購入することを発表したとき、30年物の住宅ローンの金利は平均して6%を上回っていた。それが、本日は平均して約3.5%となっている。住宅ローン金利が下がることが住宅市場が最近改善している一つの理由である。そうして経済全体に利益をもたらすことになる。社債や自動車ローンなどの他の金利も下がってきている。金利が下がれば、株や住宅などの資産の価格にも上昇圧力をかけ、そうなれば家計や企業の支出を刺激することになる」

The second monetary policy tool we have been using involves communicating our expectations for how long the short-term interest rate will remain exceptionally low. Because the yield on, say, a five-year security embeds market expectations for the course of short-term rates over the next five years, convincing investors that we will keep the short-term rate low for a longer time can help to pull down market-determined longer-term rates. In sum, the Fed's basic strategy for strengthening the economy--reducing interest rates and easing financial conditions more generally--is the same as it has always been. The difference is that, with the short-term interest rate nearly at zero, we have shifted to tools aimed at reducing longer-term interest rates more directly.

「我々が利用している第二の金融政策の手段は、短期金利がどれほどの期間、例外的に低い水準のままであリ続けるかということに対する我々の予想を伝えることである。例えば、5年物債券の利回りは、今後5年間に渡る短期金利の市場予想を反映するのであるから‥というのも、投資家は、我々が長期間に渡り短期金利を低いままに維持するであろうと確信をするので、そのため市場が決定する長期金利を引き下げる一助となり得る。要するに、連銀の市場を支援する基本戦略‥つまり、金利を引き下げ、金融条件を緩和することは、これまで見られたことと同じである。違うのは、短期金利がほぼゼロであるので、長期金利を直接引き下げるという手段にシフトしているということである」

Last month, my colleagues and I used both tools--securities purchases and communications about our future actions--in a coordinated way to further support the recovery and the job market. Why did we act? Though the economy has been growing since mid-2009 and we expect it to continue to expand, it simply has not been growing fast enough recently to make significant progress in bringing down unemployment. At 8.1 percent, the unemployment rate is nearly unchanged since the beginning of the year and is well above normal levels. While unemployment has been stubbornly high, our economy has enjoyed broad price stability for some time, and we expect inflation to remain low for the foreseeable future. So the case seemed clear to most of my colleagues that we could do more to assist economic growth and the job market without compromising our goal of price stability.

「先月、私の同僚と私は、これら両方の手段を利用した。つまり、景気と雇用の回復のために債券の購入と将来の金融政策に関する意思伝達という手段を調合して使用したのである。我々は何故動いたのか? 経済は2009年央から成長を続け、そして今後も拡大を続けると我々は予想するものの、失業率を引き下げるほど十分には経済は成長をしていないのである。失業率は8.1%と今年の始めから殆ど変化がなく、そして通常の水準を遥かに上回っている。失業率は、頑固なまでに高いなかで物価は安定をしており、そして我々は、当分の間はインフレ率は低いままであると予想する。従って、私の同僚の多くにとっては、物価の安定という目標を犠牲にすることなく我々は経済成長と雇用市場の回復のためにさらにやれることがあるように見える」

Specifically, what did we do? On securities purchases, we announced that we would buy mortgage-backed securities guaranteed by the government-sponsored enterprises at a rate of $40 billion per month. Those purchases, along with the continuation of a previous program involving Treasury securities, mean we are buying $85 billion of longer-term securities per month through the end of the year. We expect these purchases to put further downward pressure on longer-term interest rates, including mortgage rates. To underline the Federal Reserve's commitment to fostering a sustainable economic recovery, we said that we would continue securities purchases and employ other policy tools until the outlook for the job market improves substantially in a context of price stability.

「具体的に我々は何をしたのか? 長期債の購入については、我々は政府機関の保証付きの住宅ローン担保証券を月に400億ドルのペースで購入することを発表した。こうした購入に既存の国債の購入策の継続分を合わせると、今年の末まで長期債を毎月850億ドル購入し続けることを意味する。こうした購入によって、住宅ローン金利を含め、長期金利に対し下押し圧力をかけることが期待される。持続可能な経済回復を支援することに対する連銀の固い決意を示すために、我々は物価の安定が続くならば、雇用市場が大きく改善する見通しが立つまでは長期債の購入と他の政策を継続するであろうと言明した」

In the category of communications policy, we also extended our estimate of how long we expect to keep the short-term interest rate at exceptionally low levels to at least mid-2015. That doesn't mean that we expect the economy to be weak through 2015. Rather, our message was that, so long as price stability is preserved, we will take care not to raise rates prematurely. Specifically, we expect that a highly accommodative stance of monetary policy will remain appropriate for a considerable time after the economy strengthens. We hope that, by clarifying our expectations about future policy, we can provide individuals, families, businesses, and financial markets greater confidence about the Federal Reserve's commitment to promoting a sustainable recovery and that, as a result, they will become more willing to invest, hire and spend.

「意思伝達手段については、短期金利が今後どの程度例外的な低さにとどまるのであるかという見通しについて、我々は少なくても2015年央までと予想を延長した。それは、2015年央迄は経済が弱いままであると我々が予想していることを意味しない。そうではなく、我々が言いたいのは、物価が安定している限り、我々は金利を早期に引き上げるようなことがないということである。具体的に言えば、この超緩和策は経済が力強さを取り戻した後も暫くはそのままにしておく方が適当だということである。我々の将来の金融政策に関するスタンスを明らかにすることによって、我々は、家計、企業、そして金融市場に対し、持続可能な経済回復を促進し、そしてその結果、彼らが喜んで投資や雇用や支出に励むようにするため、連銀の決意に関して確信を与えることができるであろう」

Now, as I have said many times, monetary policy is no panacea. It can be used to support stronger economic growth in situations in which, as today, the economy is not making full use of its resources, and it can foster a healthier economy in the longer term by maintaining low and stable inflation. However, many other steps could be taken to strengthen our economy over time, such as putting the federal budget on a sustainable path, reforming the tax code, improving our educational system, supporting technological innovation, and expanding international trade. Although monetary policy cannot cure the economy's ills, particularly in today's challenging circumstances, we do think it can provide meaningful help. So we at the Federal Reserve are going to do what we can do and trust that others, in both the public and private sectors, will do what they can as well.

「私がこれまで何度も言っているように、金融政策は万能薬ではない。今日のように、経済がその資源をフルに活用することがない状態において、金融政策は経済成長を支援するために使用することができる。また、物価を低位安定させることによってより長期の視点で健全な経済を支援することができる。しかし、例えば、財政赤字を持続可能な軌道に戻すことや、税制の改革や、教育制度の改善、技術革新の支援、或いは国際貿易の拡大などの他の政策も、経済を回復させるために使用することができる。金融政策は経済の病を癒すことはできないものの‥特に今日のような厳しい状況にあってはそうであるのだが、しかし、それでも有意義な支援を与えることはできる。従って、連銀にいる我々としては、できる限りのことをするつもりであり、また公的部門と民間部門の関係者が同様に最善を尽くすことを信じる」


What's the Relationship between Monetary Policy and Fiscal Policy?

「金融政策と財政政策の関係はどうなっているのか?」

That brings me to the second question: What's the relationship between monetary policy and fiscal policy? To answer this question, it may help to begin with the more basic question of how monetary and fiscal policy differ.

「そこで第二の質問となる。金融政策と財政政策の関係はどうなっているのか。この問いに答えるためには、金融政策と財政政策はどう違うかというより基本的な質問から始める方が都合がいい」

In short, monetary policy and fiscal policy involve quite different sets of actors, decisions, and tools. Fiscal policy involves decisions about how much the government should spend, how much it should tax, and how much it should borrow. At the federal level, those decisions are made by the Administration and the Congress. Fiscal policy determines the size of the federal budget deficit, which is the difference between federal spending and revenues in a year. Borrowing to finance budget deficits increases the
government's total outstanding debt.

「簡単に言えば、金融政策と財政政策は、配役、意思決定、道具立てが違うということである。財政政策には、政府がどれだけお金を使うか、どれだけ課税するか、そしてどれだけ借入を行うかということに関する決定が含まれる。連邦政府のレベルで、そうした決定は行政と議会によって行われる。財政政策は、連邦政府の赤字の額を決めるが、その赤字の額とは年間の収入と支出の差を表す。財政赤字を埋めるため借入を行うと政府の債務残高が増えることになる」

As I have discussed, monetary policy is the responsibility of the Federal Reserve--or, more specifically, the Federal Open Market Committee, which includes members of the Federal Reserve's Board of Governors and presidents of Federal Reserve Banks. Unlike fiscal policy, monetary policy does not involve any taxation, transfer payments, or purchases of goods and services. Instead, as I mentioned, monetary policy mainly involves the purchase and sale of securities. The securities that the Fed purchases in the conduct of monetary policy are held in our portfolio and earn interest. The great bulk of these interest earnings is sent to the Treasury, thereby helping reduce the government deficit. In the past three years, the Fed remitted $200 billion to the federal government. Ultimately, the securities held by the Fed will mature or will be sold back into the market. So the odds are high that the purchase programs that the Fed has undertaken in support of the recovery will end up reducing, not increasing, the federal debt, both through the interest earnings we send the Treasury and because a stronger economy tends to lead to higher tax revenues and reduced government spending (on unemployment benefits, for example).

「既に話をしたとおり、金融政策の責任は連銀にある。さらに具体的に言えば、連銀の公開市場委員会にある。その委員会には、連銀の理事会の理事と各地の連銀の総裁を含む。財政政策と異なり、金融政策には課税や所得移転、或いはモノやサービスの購入は含まない。その代り金融政策には債券の購入と売却が含まれる。金融政策の一環として購入する債券は、連銀の資産として計上され、金利を得る。こうして得られる大量の金利収入は、財務省に渡される。そして、政府の赤字を減らす一助となる。過去3年間で、連銀は連邦政府に2000億ドルを引き渡した。連銀が保有している債券は最後には償還をされるか市場で売却される。そこで、連銀が経済回復を支援するために行っている債券購入プログラムは、連邦政府の借金を増やすのではなく減らすこととなる可能性が高い。それは、連銀が政府に納付する金利収入が得られるからであり、また景気が回復すれば税収が増え、また例えば雇用保険の支給が減るなどして、政府の支出が減ることになるからだ」

Even though our activities are likely to result in a lower national debt over the long term, I sometimes hear the complaint that the Federal Reserve is enabling bad fiscal policy by keeping interest rates very low and thereby making it cheaper for the federal government to borrow. I find this argument unpersuasive. The responsibility for fiscal policy lies squarely with the Administration and the Congress. At the Federal Reserve, we implement policy to promote maximum employment and price stability, as the law under
which we operate requires. Using monetary policy to try to influence the political debate on the budget would be highly inappropriate. For what it's worth, I think the strategy would also likely be ineffective: Suppose, notwithstanding our legal mandate, the Federal Reserve were to raise interest rates for the purpose of making it more expensive for the government to borrow. Such an action would substantially increase the deficit, not only because of higher interest rates, but also because the weaker recovery that would result from premature monetary tightening would further widen the gap between spending and revenues. Would such a step lead to better fiscal outcomes? It seems likely that a significant widening of the deficit--which would make the needed fiscal actions even more difficult and painful--would worsen rather than improve the prospects for a comprehensive fiscal solution.

「我々の政策が、国家の債務を長期間に渡って減少させる結果になりそうだとしても、私は時々次のような不満を耳にする。つまり、連銀は金利を非常に低くすることによって、そしてそうなれば連邦政府がより安く借金ができるようになるために、拙い財政政策を継続させてしまう、と。私には、この議論は説得力がないように思える。財政政策の責任は、全く行政と議会にある。連銀は、ただ法に従って、雇用の最大化と物価の安定を促進する政策を遂行するだけである。予算に関する政治的議論に影響を与えようとして金融政策を利用することは非常に不適当である。言う必要はないかもしれないが、そうした戦略は効果的とも思えない。例えば、我々の法的な任務にも拘わらず連銀が仮に、政府がお金を借りる際の金利を高める目的で金利を引き上げるようなことをしたとしよう。そうした行為は、更に赤字を増やすことになろう。というのも、金利が上がるだけではなく、時期尚早の金融引き締めによって経済が弱体化すれば、収入と支出の差が益々拡大するからである。そうした措置の結果、財政状態は良くなるというのか? 赤字が拡大するように見え、そしてそうなれば必要とされる財政措置がさらに困難で痛みを伴うものとなり、結局、財政状況は改善するのではなく悪化するであろう」

I certainly don't underestimate the challenges that fiscal policymakers face. They must find ways to put the federal budget on a sustainable path, but not so abruptly as to endanger the economic recovery in the near term. In particular, the Congress and the Administration will soon have to address the so-called fiscal cliff, a combination of sharply higher taxes and reduced spending that is set to happen at the beginning of the year. According to the Congressional Budget Office and virtually all other experts, if that were allowed to occur, it would likely throw the economy back into recession. The Congress and the Administration will also have to raise the debt ceiling to prevent the Treasury from defaulting on its obligations, an outcome that would have extremely negative consequences for the country for years to come. Achieving these fiscal goals would be even more difficult if monetary policy were not helping support the economic recovery.

「確かに、私は財政政策の立案者が直面している問題を過小評価するものではない。彼らは、連邦予算を持続可能な軌道に乗せる道を探る必要がある。しかし、余りに性急すぎて、短期的に見て経済を危険に晒すようなことをしてはいけない。特に、議会と行政は、来年の始めに起こるとされている急激な税の引き上げと急激な支出の削減の組み合わせによって起きる「財政の崖」に早急に取り組む必要がある。議会の予算局と他の殆ど全ての専門家によれば、もし財政の崖を放置するならば、経済はリセッションに突入するであろうとされる。議会と行政は借入限度額の引き上げもする必要がある。財務省がデフォルトを起こさないためにである。こうした財政目標を達成することは、仮に金融政策が景気回復を支援しないとするならば、より困難なことになるであろう」


What Is the Risk that the Federal Reserve's Monetary Policy Will Lead to Inflation?

「連銀の金融政策がインフレを招くというリスクはどうか?」

A third question, and an important one, is whether the Federal Reserve's monetary policy will lead to higher inflation down the road. In response, I will start by pointing out that the Federal Reserve's price stability record is excellent, and we are fully committed to maintaining it. Inflation has averaged close to 2 percent per year for several decades, and that's about where it is today. In particular, the low interest rate policies the Fed has been following for about five years now have not led to increased inflation. Moreover, according to a variety of measures, the public's expectations of inflation over the long run remain quite stable within the range that they have been for many years.

「第三の質問であり、また大変重要でもある質問は、連銀の金融政策の結果、この先インフレ率が高くなりはしないかということである。これに対し私は、連銀の物価安定策の実績は優れていて、また我々は物価安定のために努力すると言明していることを先ず明らかにしたい。この数十年の間、年間のインフレ率は平均して2%近い水準となっている。そして現在もそうである。特にこの約5年間の低金利政策の結果、インフレ率が高まっていることはない。さらに様々な指標に拠れば、国民の長期に渡るインフレ予想も、過去何年間もそうであったように極めて落ち着いたままである」

With monetary policy being so accommodative now, though, it is not unreasonable to ask whether we are sowing the seeds of future inflation. A related question I sometimes hear--which bears also on the relationship between monetary and fiscal policy, is this: By buying securities, are you "monetizing the debt"--printing money for the government to use--and will that inevitably lead to higher inflation? No, that's not what is happening, and that will not happen. Monetizing the debt means using money creation as a permanent source of financing for government spending. In contrast, we are acquiring Treasury
securities on the open market and only on a temporary basis, with the goal of supporting the economic recovery through lower interest rates. At the appropriate time, the Federal Reserve will gradually sell these securities or let them mature, as needed, to return its balance sheet to a more normal size. Moreover, the way the Fed finances its securities purchases is by creating reserves in the banking system. Increased bank reserves held at the Fed don't necessarily translate into more money or cash in circulation, and, indeed, broad measures of the supply of money have not grown especially quickly, on
balance, over the past few years.

「もっとも、現在、金融政策は大変に緩和されているために、我々は将来のインフレの種をまいているのではないかと疑問に思うことは不合理とは言えない。私は時々、それに関連した質問を耳にする。それもまた金融政策と財政政策に関連している。それはこうだ。長期債券を購入することにより債務をマネタイズしていることにはならないか、と。要するに政府が使うお金を印刷しているのではないか、と。そして、そうなれば不可避的にインフレ率が高くなりはしないか、と。答えはノー。そうしたことが今起きている訳ではなく、また将来もそうしたことは起こらない。債務をマネタイズするということの意味は、政府の支出のための恒久的財源を貨幣創造によって賄うということである。我々はそれとは対照的に開かれた市場で国債を購入しており、しかもそれは臨時の措置として行っている。目的はあくまでも金利低下を通じた経済回復の支援である。適当な時期に、連銀は必要に応じてこうした債券を少しずつ売却するか、償還を迎えさせる。そして、その結果、連銀のバランスシートは通常の規模に戻る。さらに言えば、連銀が長期債を購入する財源は銀行システムに生じる準備金を利用しているのである。連銀に保有している市中銀行の準備金が増加することは、必ずしも世の中に流通するお金やキャッシュが増加することを意味しない。事実、広い意味での通貨供給量は、過去数年間をみても急速に増加してはいないのである」

For controlling inflation, the key question is whether the Federal Reserve has the policy tools to tighten monetary conditions at the appropriate time so as to prevent the emergence of inflationary pressures down the road. I'm confident that we have the necessary tools to withdraw policy accommodation when needed, and that we can do so in a way that allows us to shrink our balance sheet in a deliberate and orderly way. For example, the Fed can tighten policy, even if our balance sheet remains large, by
increasing the interest rate we pay banks on reserve balances they deposit at the Fed. Because banks will not lend at rates lower than what they can earn at the Fed, such an action should serve to raise rates and tighten credit conditions more generally, preventing any tendency toward overheating in the economy.

「インフレをコントロールするに当たっての核心的な質問は、将来インフレ圧力が強まった時に、それを抑えるための金融引き締めの適当な手段を果たして連銀が有しているのかどうかということである。我々は金融緩和策を必要な時に改めるための必要とされる手段を有していると確信しているし、また、慎重にそして整然とバランスシートを縮小させることができると確信している。例えば、連銀は、仮にバランスシートが大きいままであっても、市中銀行が連銀に預けている準備金に我々が支払う金利を高めることによって金融を引き締めることが可能である。市中銀行は、連銀に預けることによって得られる金利よりも低い金利で貸しつけることをしないから、そうした措置によって金利を引き上げ、融資条件を全般的に厳しくすることが可能であり、そうして、景気の過熱を回避することができる」

Of course, having effective tools is one thing; using them in a timely way, neither too early nor too late, is another. Determining precisely the right time to "take away the punch bowl" is always a challenge for central bankers, but that is true whether they are using traditional or nontraditional policy tools. I can assure you that my colleagues and I will carefully consider how best to foster both of our mandated objectives, maximum employment and price stability, when the time comes to make these decisions.

「もちろん、効果的な手段を有しているということと、それをタイムリーに使用する、つまり早すぎもせず遅すぎもせず使用するということは別物である。パーティーのパンチボウルを何時下げるのか、ということは常に中央銀行の関係者にとっての最大の問題である。しかし、それは、伝統的手段を利用しようとも或いは非伝統的手段を利用しようとも同じことなのである。私の同僚と私は、雇用の最大化と物価の安定という連銀の2つの目標を達成するために、こうした判断をいつするのが最善なのかを注意深く検討することになろうと断言できる」


How Does the Fed's Monetary Policy Affect Savers and Investors?

「金融政策は、貯蓄者と投資家にどのような影響を与えるか?」

The concern about possible inflation is a concern about the future. One concern in the here and now is about the effect of low interest rates on savers and investors. My colleagues and I know that people who rely on investments that pay a fixed interest rate, such as certificates of deposit, are receiving very low returns, a situation that has involved significant hardship for some.

「インフレの可能性に関する懸念は、将来に対する懸念である。今ここでの一つの懸念は、金利が低いことが貯蓄者と投資家にどのような影響を与えるかということである。私の同僚と私は、例えば譲渡性預金のような固定金利が支払われる投資案件に関与している人々は、非常に低い収益しか得られなくなり、そのことによって生活が厳しくなる人々がいることを知っている」

However, I would encourage you to remember that the current low levels of interest rates, while in the first instance a reflection of the Federal Reserve's monetary policy, are in a larger sense the result of the recent financial crisis, the worst shock to this nation's financial system since the 1930s. Interest rates are low throughout the developed world, except in countries experiencing fiscal crises, as central banks and other policymakers try to cope with continuing financial strains and weak economic conditions.

「しかし、私は、現在の金利水準が非常に低いのは、第一義的には連銀の金融政策を反映してのことであるが、大きな意味では金融危機の結果であり、それは1930年代以降の最悪の出来事であったことを皆さんに思い出してもらいたい。金利は、財政危機を今経験している国々を除く全ての先進国経済で低くなっているのである。それは、中央銀行とそれ以外の政策立案者が金融危機と景気の悪化に対応しようとしているからである」

A second observation is that savers often wear many economic hats. Many savers are also homeowners; indeed, a family's home may be its most important financial asset. Many savers are working, or would like to be. Some savers own businesses, and--through pension funds and 401(k) accounts--they often own stocks and other assets. The crisis and recession have led to very low interest rates, it is true, but these events have also destroyed jobs, hamstrung economic growth, and led to sharp declines in the values of many homes and businesses. What can be done to address all of these concerns simultaneously? The best and most comprehensive solution is to find ways to a stronger economy. Only a strong economy can create higher asset values and sustainably good returns for savers. And only a strong economy will allow people who need jobs to find them. Without a job, it is difficult to save for retirement or to buy a home or to pay for an education, irrespective of the current level of interest rates.

「第二の見解は、貯蓄者といってもいろいろな立場があるということである。多くの貯蓄者は、住宅所有者である。なるほど、家計が保有する住宅はもっとも重要な資産であるかもしれない。多くの貯蓄者は働いている、或いは働きたいと願っている。また、事業を行っている貯蓄者もいるだろう。そして、年金基金や401Kを通じて株や他の資産を保有している者もいる。金融危機と景気後退のために金利が非常に低い水準になったのはそのとおりであるが、そのために職が失われ景気回復の妨げとなり、住宅の価格や事業の価値が著しく低下している。こうした心配事に対し同時に取り組むために何をすることができるのか? 最善の方法は、経済を強化する道を探ることである。強い経済だけが資産の価値を高め、そして貯蓄者の収益を増やすことができる。そして、職を必要としている人が職を見つけることができるのも、経済を強化することによってのみである。職がなければどんな水準に金利があろうとも、人々は退職後のための貯蓄をすることも、住宅を購入することも、そして教育費用を支払うこともできない」

The way for the Fed to support a return to a strong economy is by maintaining monetary accommodation, which requires low interest rates for a time. If, in contrast, the Fed were to raise rates now, before the economic recovery is fully entrenched, house prices might resume declines, the values of businesses large and small would drop, and, critically, unemployment would likely start to rise again. Such outcomes would ultimately not be good for savers or anyone else.

「連銀が景気回復を支援するための方法は、金融緩和策を維持することであり、そのためには、しばらく低い金利が必要となる。これとは対照的に、連銀が仮に今金利を引き上げたとするならば、つまり景気回復が十分でないのに金利を引き上げたらならば、住宅価格はまた低下し、大小どんな事業も価値が低下し、そして失業率はまた上がることになろう。そうしたことは貯蓄者にとって不都合であるだけでなくどんな人々にとっても不都合である」


How Is the Federal Reserve Held Accountable in a Democratic Society?

「如何にして連銀は民主的社会において説明責任を果たすのか?」

I will turn, finally, to the question of how the Federal Reserve is held accountable in a democratic society.

「最後に、如何にして連銀は民主的社会において、説明責任を果たすことができるかについて考えたい」

The Federal Reserve was created by the Congress, now almost a century ago. In the Federal Reserve Act and subsequent legislation, the Congress laid out the central bank's goals and powers, and the Fed is responsible to the Congress for meeting its mandated objectives, including fostering maximum employment and price stability. At the same time, the Congress wisely designed the Federal Reserve to be insulated from short-term political pressures. For example, members of the Federal Reserve Board are appointed to staggered, 14-year terms, with the result that some members may serve through several Administrations. Research and practical experience have established that freeing the central bank from short-term political pressures leads to better monetary policy because it allows policymakers to focus on what is best for the economy in the longer run, independently of near-term electoral or partisan concerns. All of the members of the Federal Open Market Committee take this principle very seriously and strive always to make monetary policy decisions based solely on factual evidence and careful analysis.

「連銀は、議会によっておよそ1世紀前に作られた。連銀法とそれ以降の法律において、議会は、中央銀行の目標と権限を規定し、そして連銀は、雇用の最大化と物価の安定という法的目標を如何に実現しているかについて、議会に対し説明責任を負うとしている。同時に議会は、連銀が短期的な政治的圧力から影響を受けないように工夫している。例えば、連銀理事会のメンバーは、14年間の任期であるが、交互に任命されるようになっており、その結果、何人かのメンバーは複数の政権のために働くことになっている。様々な研究成果と経験の結果、中央銀行を短期的な政治的圧力から解放することがよりよい金融政策つながると信じられている。というのも、政策立案者は、目前の選挙や党派的な事項に関係なく、長期的な視点で何が経済にとってベストなのかに注意を注ぐことができるからである。連銀の公開市場委員会の全てのメンバーは、この原理を慎重に受け止め、金融政策が事実と注意深い分析にのみ基づいて決定されるようにいつも努めている」

It is important to keep politics out of monetary policy decisions, but it is equally important, in a democracy, for those decisions--and, indeed, all of the Federal Reserve's decisions and actions--to be undertaken in a strong framework of accountability and transparency. The American people have a right to know how the Federal Reserve is carrying out its responsibilities and how we are using taxpayer resources.

「金融政策の決定から政治を排除することは重要であるが、しかし、民主主義の社会では、そうした決定や連銀の全ての決定が、説明責任と透明性の枠組みのなかで行われることも等しく重要である。アメリカの国民は、連銀が如何にして自らの務めを果たし、如何にして納税者のお金を使用しているかを知る権利がある」

One of my principal objectives as Chairman has been to make monetary policy at the Federal Reserve as transparent as possible. We promote policy transparency in many ways. For example, the Federal Open Market Committee explains the reasons for its policy decisions in a statement released after each regularly scheduled meeting, and three weeks later we publish minutes with a detailed summary of the meeting discussion. The Committee also publishes quarterly economic projections with information about where we anticipate both policy and the economy will be headed over the next several years. I hold news conferences four times a year and testify often before congressional committees, including twice-yearly appearances that are specifically designated for the purpose of my presenting a comprehensive monetary policy report to the Congress. My colleagues and I frequently deliver speeches, such as this one, in towns and cities across the country.

「議長としての私の目標の一つは、連銀の金融政策を可能な限り透明性の高いものにすることである。我々は、多くの方法で透明性を高めている。例えば、連銀の公開市場委員会は、定例の会合の後、声明文を公表して政策決定の理由を明らかにしている。また、その3週間後には、要約を付けた議事録を公表している。同委員会はまた、四半期に一度、今後数年間に渡り金融政策と経済がどのような方向に向かうかについての情報を盛り込んだ経済予想を公表している。私は、年に4回記者会見を行っているし、議会での証言をすることも多い。そして、それには金融政策を議会に提出するための年に2回の議会証言が含まれる。私の同僚と私は、国中の至るところでしばしばスピーチを行い、これもその一つである」

The Federal Reserve is also very open about its finances and operations. The Federal Reserve Act requires the Federal Reserve to report annually on its operations and to publish its balance sheet weekly. Similarly, under the financial reform law enacted after the financial crisis, we publicly report in detail on our lending programs and securities purchases, including the identities of borrowers and counterparties, amounts lent or purchased, and other information, such as collateral accepted. In late 2010, we posted detailed information on our public website about more than 21,000 individual credit and other transactions conducted to stabilize markets during the financial crisis. And, just last Friday, we posted the first in an ongoing series of quarterly reports providing a great deal of information on individual discount window loans and securities transactions. The Federal Reserve's financial statement is audited by an independent, outside accounting firm, and an independent Inspector General has wide powers to review actions taken by the Board. Importantly, the Government Accountability Office (GAO) has the ability to--and does--oversee the efficiency and integrity of all of our operations, including our financial controls and governance.

「連銀は、財務状況と営業活動について、非常にオープンでもある。連銀法は、連銀が年に一度その業務について報告をし、そしてバランスシートを毎週公開することを求めている。同様に金融危機後に法制化された金融改革法の下で、我々は融資プログラムと債券購入の詳細‥それには借入人と相手方、或いは購入額や担保など明らかにすることが含まれるが、そうした詳細を公にすることになっている。2010年の後半、我々はサイトに金融危機の期間に行った21000件を超す個別の取引を掲載した。そして、先週の金曜日には、初めて公定歩合貸出に関する四半期ベースの個別の情報を掲載した。連銀の財務諸表は独立した外部の会計監査会社によって監査される。そして独立した監査局長が理事会が決定した措置を見直す幅広い権限を有している。重要なのは、政府監査局のGAOが金融監督を含む全ての業務の効率性や適格性を監査する権限を有していることである」

While the GAO has access to all aspects of the Fed's operations and is free to criticize or make recommendations, there is one important exception: monetary policymaking. In the 1970s, the Congress deliberately excluded monetary policy deliberations, decisions, and actions from the scope of GAO reviews. In doing so, the Congress carefully balanced the need for democratic accountability with the benefits that flow from keeping monetary policy free from short-term political pressures.

「GAOは連銀の全ての業務に対し知る権限を有するとともに、批判や勧告をすることができるが、一つだけ例外がある。それは金融政策に関してである。1970年代に議会は、金融政策の決定はGAOの監査の権限から賢明にも除外したのである。そうすることによって議会は、民主的な説明責任と、金融政策の決定を短期的な政治的圧力から解放することによる利益とのバランスを取ったのである」

However, there have been recent proposals to expand the authority of the GAO over the Federal Reserve to include reviews of monetary policy decisions. Because the GAO is the investigative arm of the Congress and GAO reviews may be initiated at the request of members of the Congress, these reviews (or the prospect of reviews) of individual policy decisions could be seen, with good reason, as efforts to bring political pressure to bear on monetary policymakers. A perceived politicization of monetary policy would reduce public confidence in the ability of the Federal Reserve to make its policy decisions based strictly on what is good for the economy in the longer term. Balancing the need for accountability against the goal of insulating monetary policy from short-term political pressure is very important, and I believe that the Congress had it right in the 1970s when it explicitly chose to protect monetary policy decisionmaking from the possibility of politically motivated reviews.

「しかし、最近では、GAOの権限を金融政策の決定を含むものとしたらどうかという提案がある。GAOは、議会の調査機関であり、議会のメンバーの要請に基づいて監査を開始することが許されるので、こうした個々の金融政策の決定に関して監査を行えば、それは金融政策の立案者に対して政治的圧力をかけるものだと思われても仕方がないのである。そうして金融政策に政治の影響が及ぶことが感じられるようになれば、連銀の金融政策に関する一般の人々の信認は低下することになろう。というのも、金融政策は長期的視点で何が経済にとって良いのかという厳密にそれだけの観点から判断されるべきもだからである。説明責任と金融政策から短期的な政治的影響を
解放することのバランスをとることは非常に重要であり、私は、1970年代に議会が、金融政策を政治的な意図が含まれた監査の対象から外すこととした決定は正しかったと信じる」


Conclusion

「結論」

In conclusion, I will simply note that these past few years have been a difficult time for the nation and the economy. For its part, the Federal Reserve has also been tested by unprecedented challenges. As we approach next year's 100th anniversary of the signing of the Federal Reserve Act, however, I have great confidence in the institution. In particular, I would like to recognize the skill, professionalism, and dedication of the employees of the Federal Reserve System. They work tirelessly to serve the public interest and to promote prosperity for people and businesses across America. The Fed's policy choices can always be debated, but the quality and commitment of the Federal Reserve as a public institution is second to none, and I am proud to lead it.

 結論として、私は、過去数年間はこの国にとってもそしてこの国の経済にとっても大変な時期であったと記憶に留めることになろう。連銀としては、未曾有の難問で試されることとなったが、私はこの組織を信じている。特に、連銀の職員たちの技能、プロ意識、そして献身的態度を認めたいと思う。彼らは弛まずに公益と、アメリカ中の国民と事業者の繁栄のために尽くす。連銀の政策判断は常に議論の対象になり得るが、公的機関としての連銀の質と決意は誰にも負けない。そして私はそのリーダーなのである」


 最後までお読みいただきありがとうございます。
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2012/10/03/017219.php

中国がIMF・世銀総会に欠席するという誤解
2012/10/03 (水) 15:14


 10月9日から東京で開催されるIMF・世界銀行総会に中国が欠席するというニュースが流れ、多くの人々は、中国ってどうしようもないね、と思っていることだと思います。

 何も東京で開催されるから‥つまり、日本がホストになるからというそれだけの理由でこんな重要な会議を欠席しなくてもと思っていると思うのですが、如何でしょう?

 しかし、その前に、皆さんは少しばかり誤解している可能性があるのです。

 それは何か?

 それは、中国は、今回東京で開催されるIMF・世銀総会には必ず出席をするということです。

 はい、そこの貴方! そんなはずはない、ちゃんとニュースで報じているではないか、と今思ったでしょう? 違います?


 しかし、報じられているのはこうなのです。

 「中国大手銀行が不参加へ、東京のIMF世銀総会」(ウォールストリートジャーナル日本版)

 「中国大手銀、欠席へ=東京のIMF・世銀総会」(時事通信社)

 「中国大手行の一部、IMF・世銀会合への参加取りやめ」(ロイター)


 これで、もうお分かりだと思います。欠席するのは、中国の大手銀行の一部である、と。

 そして、欠席の対象になるのは東京で開かれるIMF・世界銀行の総会だ、と

 しかし、よーく考えてみて下さい。そもそも中国の大手銀行は、IMFや世界銀行のメンバーである
のか?

 答えはノー。メンバーは、飽くまでも各国を代表する財務大臣や中央銀行総裁であるのです。もちろん、世界経済や国際金融に関わる重要な会議であるために、世界中の主要な銀行の代表が参加するのはそのとおりであるのですが、彼らはあくまでもその総会に付随して行われる会議や催し物に参加し、それぞれが旧交を温めあったり情報を交換したりするだけなのです。

 では、もう一度ニュースをよく読んでみましょう。

 「中国の大手銀行は来週から東京で開かれる国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会やその関連行事への参加をキャンセルしたことを明らかにした」(ウォールストリートジャーナル日本版)

 「複数の中国国有大手銀行が、9〜14日に東京で開かれる国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会の関連行事を欠席する方針を固めた」(時事通信社)

 ということで、中国の正式のメンバーが、今回東京で開催されるIMF・世銀総会に欠席するとは一言も言ってはいないのです。

 多分、日本人の多くが、そのことについて気が付いていないのではないでしょうか。

 私は、中国の代表が必ず来ると信じています。何故なら、総会に出席しなければ、中国は言いたいことが一言も言えないからです。

 では、何故中国の大手銀行の関係者は欠席するのか?

 それは、やはり尖閣が関係していると思うのです。今、日中間でこんなことになっているのに、大手銀行の代表が日本を訪れ‥そして、総会やその関連の催しに参加することになれば、大勢と一緒に写真を撮られることもあり‥そして、その際、シャンパンか何かを飲んでいい気分になっているかもしれず‥そして、そのような光景が中国で報じられたら、若者たちから何と思われることか?

 つまり、あの小国日本と仲良くしやがって、と若者たちの反発を招くことが十分予想されるので、ここは最小限度の出席にしようというのが、当局の考えだと思うのです。

 もう一度言います。中国は必ず正式の総会には出席するでしょう。そして、例えば、IMFや世銀に
おける中国の発言権をもっと高めることを認めるように要求することでしょう。しかし、その一方で、
オブザーバーとして参加する予定だった大手銀行には欠席させ、今回の東京での総会がイマイチ盛り上がりを欠くように演出し‥つまり、中国の関係者が少ないために会議が盛り上がらないことを世界中の関係者に分からせ、日本を相手にするよりも中国を相手にすべきだと言いたいのでしょう。

 でも、それは大きな賭けであるのです。

 本当に海外の参加者が中国にシンパシーを感じるのか?

 そうではなく、こうして日中間でもめ事が起きても、日本が冷静にそして紳士的に振る舞っている姿をみて、むしろ日本を見直すかもしれないのです。

 もっとも、日本の大臣は度々入れ替わるので、恐らく日本の財務大臣だと言っても、殆ど誰も知っている人はいないと思うのですが‥その代り、海外が言うことをよく聴くように努めれば、それだけでも好感を抱かれる可能性はあるのです。

 海外の人々が自国の話をしたら、少なくても真剣にその話を聞いてあげましょう。そして、貴方の国も大変だな、という言葉を添えましょう。

 もちろん、自己主張して日本のプレゼンスを高める努力が必要だという意見もあるでしょうが‥
しかし、海外でも、自己主張ばかりする人なんて本当は好かれることはないのです。それよりも真剣に人の話を聞いてあげる人の方が皆から好かれるのです。

 For He's a Jolly Good Fellow という歌をご存じかと思うのです。多分、歌を聴けばすぐ思い出すでしょう。

 フォー ヒーザ ジョリー グッ フェロー

 フォー ヒーザ ジョリー グッ フェロー

 フォー ヒーザ ジョリー グッ フェロー

 フィッチ ノバディ キャン ディナイ

 この歌で歌われている人の好い友達というのは、のべつ幕なしに喋りまくる友人ではなく、いつも笑顔を絶やさない、そして人の話をよく聴く友人だと思うのです。

 そんな人になりたいものです。
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2012/10/03/017225.php

 

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