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40歳定年時代の生き残りマネー術
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投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 14 日 22:27:17: cT5Wxjlo3Xe3.
 

(回答先: クビでも年収1億円を稼いだ男の習慣とは?  Re:見えない選別!これが「価値急落の6種族」だ 投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 14 日 21:37:03)

 
40歳定年時代の生き残りマネー術
2012/10/10 7:00日本経済新聞 電子版
 政府の国家戦略会議が2012年7月上旬に提言した「40歳定年制」については、新聞記事などで取り上げられ、話題になりました。転職を複数回することが普通になるような社会を目指しながら、労働者への支援も用意するというのがこの提言の趣旨でした。今後、40歳定年制がどれだけ現実味を帯びるのかは分かりませんが、既に多くの会社では中高年の収入を抑えたり、役職者を減らしたりする動きが本格化しています。右肩上がりの収入は見込めない今、どのようにして家計を守っていくべきなのでしょうか。今回は、中高年の収入を取り巻く現状と将来展望について解説します。

 雇用流動化へ「40歳定年を」──。7月初め、新聞の見出しを見た50歳のAさんはギクリとした。情報・通信業のある会社に勤め、担当課長にはなったが、40代半ばを境に年収は300万円ダウン。今も現場仕事をするものの、若手の後輩より給料ははるかに高い。数年前に行われたリストラで、同僚が何人も職場を去った。「次は自分の番か」と不安を抱いていたのだ。

 2012年7月、国家戦略会議フロンティア部会が2050年を見据えて描いた構想で、「40歳定年制」もあり得ると提言、波紋を呼んでいる。部会の座長を務めた東京大学の柳川範之教授は「75歳まで皆が働ける社会にするには、雇用の流動化を促す必要がある。40歳定年を学び直しの機会とすれば、力を発揮し切れていない人材がアクティブになるのでは」と語る。

 ある経営者はこれに賛同。「年金支給が始まる65歳まで継続雇用が義務付けられる見通しだが、中高年社員をこれ以上抱え切れない。生涯一社という時代ではない」。

 一方、雇用問題の専門家らは冷ややかに受け止めた。「定年とは年齢による一律解雇、あり得ない」と労働政策研究・研修機構の統括研究員、濱口桂一郎さんは言う。その上で「中高年の人件費負担は重い。年功型賃金の契約をリセットして、働き相応の給料まで引き下げたいというのが経営者の本音だろう」と背景には年功型賃金の問題があると指摘する。

■下がり続ける中高年の給与

 実際にバブル崩壊後、中高年の賃金は下がり続けている。厚生労働省の2010年「労働白書」によると、1990年は20代前半から50代前半にかけて給料は3倍強まで上昇したが、2008年になると2.5倍ほどにとどまる。


中高年の年収は下がり続けている  1000人以上の企業に勤務する人の20〜24歳を100としたときの賃金カーブ(出所:厚生労働省2010年「労働白書」。「賃金構造基本統計調査」を基に厚生労働省労働政策担当参事官室にて推計。中学卒、高専・短大卒、大学卒をそれぞれのウエートで合算し学歴計としたもの)。
 年功型賃金は崩れつつある。若い時は給料抑え目で、中高年となると「後払い分」も含めて給料が上がる――。現在40〜50代前半の会社員は、そうした暗黙の了解をほごにされた格好だ。

 一橋大学の堀雅博教授によると、大手製造業に勤める正社員の実質生涯賃金は、団塊世代だと約3億円、1990年入社のバブル入社組では約2億7000万円と1割減となる見込みだ。

 ところが、給料右肩上がりを前提に住宅ローンを組み、教育費を予定していた人は少なくない。

 大阪の娯楽産業の会社に勤めるBさん(46歳)は、33歳の若さで年収1000万円に到達。さらなるアップを見越して3500万円の住宅ローンを組んだ。ところが30代半ばから給料が下がり始め、今では700万円。仕事内容は30代の頃と変わらず、今は「名ばかり部長だ」と苦笑する。家族は専業主婦の妻に、子供が2人。「さらに年収が減るとローンが心配だ」と表情を曇らせる。

■管理職登用を入口で絞る

 中高年の家計を襲う賃金引き下げ。一体何が起きているのか。業績が低迷する中、右肩上がりの年功型賃金を支え切れなくなった企業は、成果主義の導入や定期昇給の見直しなどで、中高年の賃金引き下げを行ってきた。40代に入ると給料が上がらない仕組みを賃金制度に組み込んだのだ。

 成果主義により、差も開いてきた。「大手企業の部長職で1200万〜1600万円と幅が出てきた」と、人事コンサルティング会社ヘイコンサルティンググループ高野研一社長は指摘する。最大3割ほど差をつける企業が多い。

 それでも、今なお「多くの企業が、ミドル層の処遇に頭を抱えている」とリクルートマネジメントソリューションズの藤島敬太郎部長は指摘する。「ポスト不足により部下なし管理職と、役職なしの中高年社員が急増。給料に対してパフォーマンスが見合わない人が増えている」のだ。その中心は、バブル入社組の40代半ばである。

 ある製造業の人事担当者は「担当課長どまりの社員が増えている」と明かす。さらに管理職登用を入り口で絞っており、これからは大卒男子の4人に1人は一生ヒラ社員で終わるという。給料は頭打ち、定年まで700万円台だ。

 この企業の改革はそれだけにとどまらない。5年ほど前に、一部の部長を担当部長、課長を担当課長として、同時に給料を引き下げる仕組みとしたものの「元部長の給料を下げるのは忍びない」と、「移行措置」の運用がなされて賃下げが実行できなかった。そこで現在、同業他社の給与水準と徹底比較をしており、「例外なく賃下げをする」準備を進めている。


大手製造業の年収目安を大胆予測  リクルートキャリア・フェロー海老原嗣生さんは、35歳前後で「一生ヒラ社員」コースに進む人も出てくるとみる。
 総合人材サービス業リクルートキャリアのフェロー海老原嗣生さんは、「中高年の賃下げはさらに加速する」とみる。

 今後は65歳までの継続雇用義務化により人件費がふくらむ。1人当たりの賃金を抑える形で調整する動きが強まるという。

 海老原さんはこんな大胆予測をする。2025年には、大卒社員でも管理職になれる人は4割ほどに絞られる。その選別年齢がより若くなるというのだ。「第1次選抜は35歳くらい、ここで『一生ヒラ社員、給料頭打ちコース』に進む人が出てくる」。

 「大卒ノンエリート社員」が増えるという見立てだ。大手製造業でいえば給料は600万円前後から上がらないが、転勤なしで長期雇用が保障されるという。

 グローバル化も、管理職の二極化を推し進める。当然ながら給与格差もさらに開いていく。

 ある日本メーカーが、シンガポール進出に当たり、現地企業と交渉に当たったときのこと。日本側から出向いたのは、40代半ばの担当課長、課長、担当部長ら5人。シンガポール側の30代やり手管理職は、商談を進めるうち表情が曇っていった。日本側は何を聞いても「本社に聞いて」という答えしかできず、「管理職」の権限が不明確。「この日本企業は本気ではない」と思われたようだ。

 『パラサイト・ミドルの衝撃』の著書があるジャーナリストの三神万里子さんは、「日本企業は昇進速度が遅い上、意思決定できない中高年の給料が高過ぎる」として、このままでは国際競争力が保てないと懸念する。

 海外と比較すると、日本の管理職の給料は課長など入口では高めだが、部長以上となると低い傾向にある。


上級管理職の給料は、新興国に追い越されつつある(注:データ提供はヘイグループ、2011年調べ。今後の予測は、「日経マネー」編集部が加筆)。
■「部下なし管理職」が消えていく


ホワイトカラーの二極化が一層進む(注:取材を基に、「日経マネー」編集部が今後5年、10年の変化予測をまとめたもの)
 「部下なし管理職の人数が多く、これが人件費の重荷となり上級管理職の給与を上げられない」と、ヘイコンサルティングの高野社長は指摘する。既に執行役員クラスの報酬は、シンガポールや中国の企業に追い越されているという。10年以内に部次長クラスの報酬も日中で逆転すると予測する。

 今後、海外で活躍するグローバル人材としても評価される部長以上の給料は、海外標準に合わせて引き上げられていく。一方、国内にとどまる層の多くは給料頭打ちかダウン。給料高めの「部下なし管理職」は徐々に姿を消していく。

 ホワイトカラーの二極化が一層進む中、どのコースを歩むかで、家計戦略も変わる。次回以降では、減収に直面しても家計を守り抜く対策について検討していく。

(日経マネー 野村浩子)

[日経マネー2012年10月号の記事を基に再構成]

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