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ブラックマンデーから25年、我々は誤った教訓を引き出してしまったのか?・・それが世界経済を苦境に陥いれている!
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/212.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 10 月 22 日 11:34:30: EVQc6rJP..8E.
 

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1210/22/news027.html

1987年10月19日、ニューヨーク証券取引所でダウ平均は508ポイントも下落した。それから25年を機に英エコノミスト誌最新号に載った記事によると、この大暴落から誤った教訓を引き出したことが、世界経済を苦境に陥れた最大の原因であるという

 1987年10月19日、月曜日。その日、僕はワシントンにいた。メイフラワーホテルのレストランで昼食を取っていた。隣のテーブルで投資銀行家らしきビジネスマンが大荒れだった株式相場について話していた。いくら下がったのか尋ねると200ポイントだと言う。大幅な下げだ。用事をすませて夕方、日本の新聞社の支局に寄った。友人と会うためである。そして相場を聞いた。友人はニューヨーク支局に電話をし、508ポイント下がったと聞いて、「大暴落だ」とつぶやいた。1日で23%の下落は史上最大だった。

 この暴落を受けて、日本でも株価が暴落した。下げ幅は約15%である。しかし日本は当時バブルの真っ最中。翌日にはたちまち大幅に値上がりして、下落した分の3分の2ぐらいを戻してしまった(そしてバブルがはじけるまでまた一直線に株価も上昇していった)。 翌日、僕はニューヨークでニューズウィーク誌の編集会議に出ていた。編集長以下、幹部がずらっと並んでいる。電話が鳴った。編集長がすかさずジョークを飛ばす。「売れ」!

 それから25年が過ぎた。そして世界経済はいま2008年のリーマンショックの後遺症に悩まされている。25周年ということで英エコノミスト誌最新号が、このブラックマンデーに関する記事を掲載している。タイトルは「Black marks from Black Monday」。

★あの大暴落から誤った教訓を引き出したことが、世界経済を苦境に陥れた最大の原因であるという記事である。

 この記事の中で最も痛烈に批判されているのがアラン・グリーンスパン前FRB(連邦準備理事会)議長である。
グリーンスパンと言えば、ワシントンポスト紙のボブ・ウッドワード記者(ニクソン大統領の陰謀を暴いたスター記者になった)が「マエストロ」と持ち上げたFRB議長である。ちなみにこの1987年当時はポール・ボルカー議長だった。

 2008年のリーマンショックを「100年に一度の金融ツナミ」と議会証言したのはグリーンスパン議長だ。
それまでグリーンスパンはアメリカ経済を安定的に成長に導いた神様と見なされていた。1990年代のITバブルがはじけたときも大きな混乱はなく、そして2000年代に入ってからは住宅ブームによって、安定的に成長を続けたからである。

 その住宅ブームを支えたのはFRBの低金利政策だった。その結果、カネは余り、資金の自己増殖本能にしたがって金融商品が生まれ、あるところで住宅バブルが弾けた。それを一挙に世界に広げたのが、2008年のリーマンショックである。

★エコノミスト誌の記事では、3つの間違った教訓が指摘されている。

・第一に、株式市場が大幅に下落すると中央銀行が出動するという「前例」が生まれたこと(しかし株価が継続的に上昇しているときは、バブルであるにもかかわらず何もしない)。

・第二は、もともと金融機関の保護というのは預金者を保護するためのものであったにもかかわらず、その範囲が拡大されAIGのような保険会社まで救済したこと。

・第三は、金融取引の中で自分たちの取引に保険をかけるという「商品」が生まれたが、現実に価格が下落し始めると誰も買わないという状況が生まれるということに気がつかなかったこと。

 この指摘が正しいかどうかは別にして、その時点で可能な限りの将来を予見して正しい選択をしたつもりでも、結果的にはそれが間違った結果をもたらす可能性があるということは明白だと思う。中国で人口爆発を防ぐための一人っ子政策が、近い将来の成長力を阻害することは火を見るよりも明らかだ。しかし一人っ子政策を採用したときには、ほとんどの人が賛成あるいは納得したはずだ。

 現在、先進国の中央銀行は大金融緩和をしている。2008年のショックからなかなか立ち直れないからだ。しかし金融緩和、財政出動という処方箋で本当にいいのかどうか。日本もバブルが弾けて以来、基本的にその政策を採ってきたけれども、実際に経済が回復軌道に乗ったと実感できたことはない。デフレから脱却できていないからだ。

 いくらカネを注ぎ込んでも景気がよくならないとすれば、その結果は悪性インフレになるかもしれない。そうなれば年金世代は大打撃を被るだろう。大幅なインフレは政府の借金を一気に軽くすることにつながるとしても、その過程では金融をはじめ経済は大打撃を被ると思う。

 ようやく世界経済が落ち着いたとき、このリーマンショックの教訓は何だったのかについて、改めて議論があるのだろうか。そのときには各国の中央銀行や、国際機関のエコノミストたちはどう総括するのか。ちょっと意地悪に期待したいと考える。


 

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