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政府・日銀、協調演出の限界 G20声明 ユーロ危機が解消しない理由
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/405.html
投稿者 MR 日時 2012 年 11 月 06 日 12:09:06: cT5Wxjlo3Xe3.
 

政府・日銀、協調演出の限界

2012年11月6日(火)  松村 伸二

日銀が9年半ぶりに2カ月連続の金融緩和を決めた。しかし緩和発表直後に市場は円高・株安で反応した。脱デフレに向けた政府との連携の限界を市場は見透かす。

 日銀が追加金融緩和の決定を発表した10月30日午後3時前、外為市場で円が買われ、1ドル=80円近辺から79円台前半へ円高が加速。それまで高く推移していた日経平均株価も下げに転じた。事前に強まりすぎていた期待に届かない内容と市場は受け止めた。

 国債などの資産買い入れ等基金の増額幅は11兆円。買い入れの規模は91兆円となった。

 増やした11兆円の内訳は、長期国債と短期国債がそれぞれ5兆円ずつ。残り1兆円は株価指数連動型のETF(上場投資信託、5000億円)や社債(3000億円)などリスク資産だ。「長期国債と短期国債を合わせて最低で10兆円の増額」という市場予想の下限にとどまったわけだ。

 日銀は今回、従来の成長基盤強化支援のための資金供給策に合わせ、金融機関の貸し出し増加を支援するための資金供給策を新設すると発表。この新資金供給の総枠を「無制限」とした。「量」とは別に金融緩和姿勢を推し量る物差しとして市場が期待していた「アナウンスメント効果」を狙ったと言える。


 これは、いわゆる「オープンエンド(無制限)」政策の姿勢で先行する欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備理事会(FRB)に歩調を合わせた格好だ。

 しかし、「緩和策の主体である資産買い入れ等基金の増額と、物価の目標値を結びつけるような分かりやすさに欠け、市場参加者の評価を得にくい」(国内証券)との声が聞かれた。

2014年度の物価、「1%」届かず

 政策変更の直接的な根拠になったのは、同日発表の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」だ。初めて公表した2014年度の物価見通しは、予定される消費税増税の影響を除くベースでプラス0.8%。2月に導入した事実上のインフレ目標である物価安定のメドの「当面は1%」がまだ見通せないことが明白になった。このため、日銀は物価安定を目的に、自らの説明責任を果たす意味で金融緩和を強化せざるを得なかったことになる。

 今回の展望リポートは、来年4月に任期満了になる白川方明総裁にとって、最後の取りまとめとなる。「白川日銀」が脱デフレに向けた金融緩和強化の最終局面を迎えるにあたって、今後の課題は政府との政策連携だ。

 今回の金融政策決定会合には、緊急経済対策を打ち出した政府からの代表として前原誠司・経済財政相が出席。会合終了後には、白川総裁と前原経財相、城島光力財務相の連名で、「デフレ脱却に向けた取り組みについて」という共同声明文も打ち出した。「連携」という名の「政治サイドからのプレッシャー」が続くことを市場は見透かす。

 民主党政権の終焉が近いと市場が意識する中、次期首相との観測が広がる安倍晋三・自民党総裁は、26日の時事通信とのインタビューで、「何兆円という枠を決めて金融緩和をしても効かない。無制限でなければいけない」とまくし立てた。

 石原慎太郎・前東京都知事が設立する新党との連携が視野に入る日本維新の会も、国会議員団が次期衆院選に向けて作成した公約素案の中に「日銀による100兆円規模の経済復興基金の創設」を盛り込んだという。

 期間が残り少ない白川体制下で、日銀はさらなる金融緩和の強化でどんな工夫を見せ続けられるか、正念場の最終局面を迎える。


松村 伸二(まつむら・しんじ)

日経ビジネス記者。


時事深層

“ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121102/238979/?ST=print


G20声明の為替めぐる表現、日本の立場を反映=城島財務相
2012年 11月 6日 07:43 JST
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[メキシコ市 5日 ロイター] 城島光力財務相は5日夕、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、G20声明は日本の為替に関する立場を反映しており、為替相場の安定につながることを期待すると表明した。

G20は今回の声明で「為替レートの過度な変動、無秩序な動きは、経済・金融の安定に悪影響を与えることを再確認する」と表明し、今年6月のG20首脳会議(ロスカボス・サミット)でまとめた行動計画の表現を踏襲した。

財務相は現地で4日夜に行われた全体会議でも「経済のファンダメンタルズが強固でないにもかかわらず円高が続いており、復興に取り組んでいる日本経済に大きな下振れリスクをもたらしている」と発言したことを明らかにしている。

(ロイターニュース 梶本哲史、基太村真司)
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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A405O20121105

IMF専務理事:米国は「財政の崖」に迅速に対応を−声明
  11月5日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は5日、「米国は財政の崖に迅速に対応することが重要だ。時間が重要であり、政策の重大な不確実性に対処する必要がある」と強調した。メキシコ市での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で声明を発表した。
同専務理事は「日本は同様の課題に直面しており、政策の方針を早急に明確にしなければならない。欧州は引き続き世界的な問題であり、より安定したユーロ圏を確実にするとの政策上のコミットメントを実行する必要がある」と指摘した。
原題:IMF’s Lagarde Says ‘Time Is of the Essence’ on U.S. FiscalCliff(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ブリュッセル Kevin Costelloe kcostelloe@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Kevin Costelloe kcostelloe@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/06 07:07 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MD1C456S972D01.html

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2012年 11月 6日 07:37 JST
[メキシコ市 5日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は5日、世界の経済状況は依然困難で、必要な政策措置が実施されなければ脆弱な景気回復がリスクに直面するとの認識を示した。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議閉幕に際して語った。

専務理事は「米国にとって、いわゆる財政の崖に迅速に対応することが重要だ。時間が最も重要で、政策をめぐる著しい不透明感に対処しなくてはならない」と述べた。

さらに「日本も同じような問題に直面しており、早急に行動計画を明確に示す必要がある。一方、欧州は依然として世界経済の問題となっており、より安定的なユーロ圏の実現に向け政策のコミットメントを示すことが必要だ」と語った。

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世界経済の健全性と成長強化へあらゆる措置=G20声明
2012年 11月 6日 06:57 JST
[メキシコ市 5日 ロイター] 4日─5日にメキシコで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、世界経済の健全性と成長を強化するため必要なあらゆる措置を講じる、との声明を発表して閉幕した。

声明は「われわれは、世界経済の健全性と成長を強化するため必要なあらゆる措置を講じる」としたうえで、今後の主な課題として、信頼感の回復、国際金融市場におけるリスクやボラティリティーの低減、景気回復の加速と雇用創出に対する貢献、強力かつ持続可能でバランスのとれた成長の促進、を挙げた。

さらに、開かれた貿易や投資にコミットし、市場拡大を進める一方、いかなる形態の保護主義にも反対していく考えを示した。

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ユーロ危機が解消しない理由

2012年11月6日(火)  FINANCIAL TIMES

欧州中央銀行(ECB)は9月、ユーロ圏の銀行と国債の両方を支える対策を整えた。しかし問題が流動性でなく、ソルベンシーだとすると、何も解決していない。危機は先延ばししても解消しない。政策的にソルベンシーを回復するしかない。
 ユーロ危機の差し迫った局面は、今のところ明らかに治まっている。銀行間取引市場は、正常化の兆しを見せているし、ユーロ各国の国債利回り格差も落ち着きを取り戻した。イタリアとスペイン両国は、来年度までの財政赤字を手当てできる見通しも立った。

 これまでも、欧州中央銀行(ECB)が長期の資金を大量に供給し、域内の銀行を支えてきた。9月上旬に打ち出したOMT(国債買い取りプログラム)*1と呼ぶ新たな政策をECBが、もし本当に実施すれば、各国の国債を買い支えるはずだ。

*=Outright Monetary Transactionsの略

 国と銀行が互いを追いつめ、共倒れになりかねない関係を、「2人の酔っぱらいが酒場でもたれ合っているようなもの」だと考えれば、ECBは今回、それぞれに松葉杖を与えたと言えるだろう。酔っぱらいは少なくとも松葉杖を得たことで、歩くことはできる。だが、だからといって、危機は過ぎ去ったと言えるのだろうか。

問題は流動性ではなく支払い能力


ポルトガルは財政赤字削減への取り組みが評価されてきたが、政府が10月、さらなる増税を発表したことから首都リスボンでは市民によるデモが発生している(写真:AP/アフロ)
 目先の出来事から一歩引いて全体を俯瞰してみると、いつも同じ疑問に突き当たる。「これは単なる流動性の危機なのか」という疑問だ。流動性の危機ならば今回の対策で十分なはずだ。だが、「ソルベンシー(返済能力)の危機」だったらどうか。

 ソルベンシーの危機だとすれば、ECBの支援では役に立たない。中央銀行はその法的定義から、自身が保有する債務を減損処理したり、債務の再編に関与したりすることはできないからだ。

 もし、ある国が無秩序なデフォルト(債務不履行)に陥ったら、その国はECBから借り入れができなくなり、恐らくユーロ圏からの離脱を余儀なくされる。ただ、ECBの計画は、こうした事態が発生することを前提としていない。

 しかし、トロイカ(国際通貨基金=IMF、欧州委員会、ECBの3者による調査団)の予備的調査報告書によれば、ギリシャの債務が、楽観的な想定の下でさえ持続不能であることは明白だ。ポルトガルは底なしの穴に落ちる瀬戸際にあり、スペインも、このまま民間部門の債務問題を公的部門の緊縮策によって解決しようとし続ける限り、同じ道をたどることになる。

 GDP(国内総生産)の10%近くに相当する財政赤字を(数年かけて)解消していくとして、財政乗数が1.5だとすると、GDPは少なくとも15%縮小する。スペインの場合、景気が後退する中で銀行部門の損失が拡大するため、成長のマイナス幅は恐らくもっと大きくなる。しかも、損失を吸収する新たな策はもはや何も残っていない。

状況は何も変わっていない

 ユーロ圏の危機をソルベンシー危機と見る立場からすると、この6カ月で状況はほとんど変わっていない。ただ、ECBが直近で事故が発生する小さなリスクを取り除いただけだ。昨年盛んに用いられた比喩で言うなら、「ECBは向こうに蹴飛ばしていた缶(問題を先送りにするということ)」をOMTという策によって、大きな缶に取り換えたにすぎない。缶を道の向こうに蹴っていることに変わりはない。

 ユーロ圏の各国政府は、流動性危機の進行を押しとどめる決断は下したが、それと同じくらい断固として、これがソルベンシー危機であることを認めようとしない。ECBとユーロ圏加盟各国は、例えばギリシャの国債やスペインの銀行の負債については、債務の借り換えを続けることはいつまでも我慢するかもしれないが、損失を認めようとはしないだろう。

 筆者がそう思ったのは、ドイツが、ギリシャ支援計画の2年間延長を受け入れる用意はあるが、これ以上の資金投入をする意思はないという報道を読んだ時だ。ギリシャが自力で不足額を調達するに任せるということだが、そんなことができるはずがない。

 欧州安定メカニズム(ESM)から直接、スペインの銀行に資本注入する案が否定されたのも同じ考え方だ。スペインで発生した債務は、どこまでも最終的な保証人であるスペイン国家の債務であるという姿勢なのだ。

 危機を解決するということは、政策によってソルベンシーの回復を確約するということだ。ソルベンシーとは分析上の概念であり、想定される利率や経済成長、加えてもちろん債務負担の大きさによって変化する。

 財政乗数の値と、世界の経済状況と、構造改革が成長に及ぼす影響について、非現実的な楽観的予測を立てれば、どんな債務でも計算上は解消できる。そうした姿勢は、これらの想定が実際に反証されない限り続けられるが、永遠には続かない。

 最近発表された恐ろしく低い信頼感指数は、緊縮財政が2013年の経済成長に重大な悪影響を及ぼすという筆者の見通しと合致している。ギリシャを含む南欧諸国の景気後退は、少なくとも2014年まで継続するだろう。その時点でも債務残高のGDP比は現在とさほど変わっていない可能性が高い。

危機が自然治癒することはない

 緊縮計画を何年にもわたって重ねていけば、いずれ効果が表れるかもしれない。しかし政治的に言って、そうした政策は現実的でない。ポルトガルなどは既に、合意した赤字目標を達成するために、最貧層の生活保護手当まで切り詰めているのだ。

 だからこそ、やはり危機を解決する政策を実施する必要があるということだ。だが、我々がそこに向かっているという証拠が見えない。小さな一歩すら踏み出しているとは思えない。筆者は来年のドイツの総選挙後でさえ状況は少しも変わらないと見ている。

 危機が自然治癒することがない以上、この状況が根本的に変化することは考えられない。例外は、ECBが短期的な事故のリスクを取り去ったというだけだ。

 別の言い方をしよう。楽観的な見方をしている人は、これを「流動性危機」として対処しているはずだし、6カ月前も同じ考えだったに違いない。その見方は間違っていると筆者は考えるが、少なくとも当人の立場は一貫している。

 しかし、理解できないのは、数カ月前に悲観的だった人が、なぜ今楽観的になれるのかだ。誰か説明してくれないだろうか。

Wolfgang Munchau(cFinancial Times, Ltd. 2012 Oct. 28)

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コメント
 
01. 2012年11月06日 18:28:34 : cqRnZH2CUM

>脱デフレに向けた政府との連携の限界

本格的に脱デフレになれば、それは、3%程度ではすまない、かなり急激なインフレになる。
年金高齢者を含め、政治的強者である多くの既得権層が悲惨な目にあう

そう簡単に進むとは思わない方がいい


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