★阿修羅♪ > 経世済民78 > 513.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
首相の解散発言で円売りに「号砲」、米株安が反転するか焦点   韓国ウォン急落シナリオの現実味 
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/513.html
投稿者 MR 日時 2012 年 11 月 14 日 21:54:32: cT5Wxjlo3Xe3.
 

 首相の解散発言で円売りに「号砲」、米株安が反転するか焦点
2012年 11月 14日 20:14
トップニュース
衆院選、12月4日公示・16日投開票決めた=民主幹事長代行
中国共産党大会が閉幕、習近平氏の新指導部あす発足へ
首相が16日解散を明言、年内にも総選挙へ:識者はこうみる
16日解散提案に全面協力、「大胆な金融緩和」を=自民党総裁
[東京 14日 ロイター] 野田佳彦首相が定数削減での自民党の協力確約を条件に16日の衆院解散を言明したことで、為替市場で円売りが加速した。

日本の景気悪化や財政規律の緩み、ユーロ/円の底打ち反転と円安進行への素地が出来上がるなかでも、市場のリスクオフムードから多くの投資家は動けずにいたが、野田首相の発言がドル買い/円売り攻勢の「号砲」となった。ただ、本格的なドル高/円安基調に転換するかは、米国で株安と金利低下の流れが転換するかがカギになる。

午後2時50分過ぎ、沈滞ムードが漂っていた為替マーケットの空気が一変した。野田佳彦首相が12月16日の衆院選実施を民主党・輿石東幹事長に提案したとの報道に続き、午後3時からの党首討論では野田首相が今週16日の解散を言明したためだ。

200日移動平均線(14日=79.69円)を下回る状況が常態化していたドル/円は、一気に79.99円まで上昇。バークレイズ銀行・トレーディング部の小川統也ディレクターによると、79.60円を突破した後、さまざまな外国人投資家が一斉に買ってきたという。

海外の短期筋は早くも総選挙後の自民党を中心とした政権の樹立を見越した動きを強めているとされ、「(安倍晋三政権当時の)上げ潮路線が想起され、円安/株高が予想されている」と大手邦銀の関係者は話す。

自民党の安倍晋三総裁はきょうの党首討論で、16日の解散に向けて全面的に協力すると表明。今夕の講演では、新政権下での大胆な補正予算の編成のみならず、日銀法改正やインフレターゲットの導入にも踏み込んだ。

もともと、円売り再開に向けた素地は整っていた。日本の貿易赤字の定着に加えて、9月の経常収支では単月ながら季節調整済で初めて赤字に転落。日本の7―9月期実質国内総生産(GDP)1次速報は前期比年率マイナス3.5%となり、米国の7―9月期実質GDP速報値が前期比年率プラス2.0%となったのとは対照的な結果となった。13日には民自公3党が特例公債法案の修正で合意したが、市場では即座に「財政規律の緩み」(外資系金融機関)との懸念が浮上した。

ただドル/円の基調を決めるのはやはり米国要因との見方も多い。円売り要因が山積にもかかわらずドル/円が圧迫されていたのは、オバマ米大統領再選後、米国市場で株安・金利低下の流れが続いていたためだ。ドルは1週間ぶりの80円回復が迫っているが、今晩、早速、米国市場の「洗礼」を受けることになる。

こうしたなか、バークレイズ銀行の小川氏は「今回のドル/円の上昇場面で参加者が買ったのが79.50―79.60円というレベルなので、79.40円をホールドしていればドル/円に関してはさらに上サイドがあってもおかしくない」との予想を示している。

(ロイターニュース 和田崇彦;編集 伊賀大記)
関連ニュース

外為市場で円売り強まる、野田首相が16日の衆院解散を言明 2012年11月14日
解散は首相の専権事項、提案を撤回することはない=輿石民主幹事長 2012年11月14日
16日解散提案に全面的に協力=安倍自民総裁 2012年11月14日
16日解散、是非やり遂げたい=野田首相 2012年11月14日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8AD06F20121114?sp=true


5
http://www.monex.co.jp/static/jpmorgan/er/g20121114_1.gif
政権が代われば円安は進むか?

昨晩(11月13日)開催した、弊社オンラインセミナー「チャット駆け込み寺」では様々な質問をお客様から頂戴した。日本の政局が動き、年内にも衆議院解散が実現する可能性が今週報じられる中で、「自民党政権誕生で、マーケットは変わるか?円安や日本株高はどこまで進むのか?」などの質問をいくつか頂いた。

いわゆる「第三勢力」と呼ばれる政党の動向を含め、政局情勢はなお流動的な部分が大きい。ただ、野田政権の支持率が極めて低いため、最大野党の自民党が次の政権に大きな影響を及ぼす展開が想定できる。そして、これまでの民主党政権による、経済政策運営が大きく変わる可能性がある。

9月25日レポートで、自民党総裁選に立候補した複数の候補者が、金融政策のあり方について、「目標設定や説明責任が曖昧な問題点」などに言及していることを紹介した。そして、安倍氏が、「日銀の政策は十分とは言えない。みんなに『インフレだ』と思ってもらわなければいけない」と最も踏み込んだ発言を行っていること、を紹介した。

安倍氏は自民党総裁となったが、その後も、日銀が金融緩和強化を行うべきとの考えを表明している。11月7日には「日銀に物価目標を3%に設定させ、達成するまでは無制限に金融緩和を行うよう求める」と言及している。現在の政策枠組みにおいては、日銀が自ら定める「+1%の物価目標(目途)」は曖昧で、行われた政策が妥当かの説明責任は明確ではない。安倍総裁は、この現状に問題がある、という認識を抱いているとみられる。

インフレ率の変動は様々な要因が影響するが、最終的に「モノ(やサービス)とマネー」のバランスで決まる。このため長期的には、マネーの量そして価値に、直接影響を及ぼす唯一の権限を持つ中央銀行の金融政策が大きく左右することは常識である。実際に、米FRBは、デフレに陥ることを防ぎ「物価安定」を守るために、各国を先導する格好で2010年から金融緩和の強化を続けた。そして、各国で金融緩和競争の様相が強まっている。

残念ながら日本においては、脱デフレにつながる十分な金融緩和は実現せず、そして米FRBによる素早く大胆な金融緩和と比べて、後塵を拝してきた。この結果、為替市場で円高が進み、デフレ圧力を強め、経済活動や株式市場の停滞をもたらしている。今なお日本銀行は、「一段の金融緩和強化の弊害が大きい」という認識を繰り返し表明している。

今週になって衆議院の年内解散が現実味を帯びてきたが、この場合2013年に任期を迎える、日銀総裁・副総裁の人事が、次期政権のもとで行われる。そして、金融緩和強化により積極的な人物によって、2013年から金融政策運営が行われる可能性が高まる。

目敏い市場参加者は、このシナリオを意識し始めている。本日(11月14日)日経新聞、「安倍トレード膨らむか」という記事では、「安倍総裁が首相になる展開が視野に入り、長期金利が上昇する」との債券市場の観測が紹介されている。具体的には、政治が変わる局面で「財政規律が失われるとの懸念」が、悪い金利上昇をもたらす側面が強調されている。

ただ、8月8日レポート「政治の迷走と日本売り懸念」などでも述べたが、日本の財政規律を巡る思惑で、「金利だけ」が上昇する局面があってもそれは一時的な動きである。この記事が指摘する、安倍政権誕生で「金融緩和強化+緊縮財政(増税)先送り」となれば、日本の脱デフレが早まるシナリオが浮上する。つまり別の経路で長期金利に上昇圧力がかかり、そうであれば株高や円安も起きる。

さて、こうしたシナリオを察知しているお客様から、昨日のセミナーで冒頭に紹介した「自民党政権誕生で、円安や日本株高はどこまで進むのか?」という質問を頂いたわけだが、それに対して筆者は以下のようにお答えした。「安倍総裁がふさわしいと考える日銀総裁が誕生すれば、今年2月から3月にかけて実現したような、円安そして株高が再現してもおかしくないと思います」(グラフ参照)。

http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G903/er/economic.htm


http://lounge.monex.co.jp/pro/gaikokukawase/20121114_kawase_mini.jpg
田嶋智太郎の外国為替攻略法
2012年11月14日
米感謝祭を境に為替相場は一変する!?

米大統領選の結果を受けてからというもの、日米の株価は大きく下押し、ドル/円、クロス円は総じて弱含みの推移となっています。一部には「オバマ・ショック」などと囃したてる向きもあり、「オバマ再選」と上下院の「ねじれ」で「崖」の問題が警戒されていることによって市場がリスク回避ムードを強めているとの解釈が聞かれます。

しかし、市場関係者の間では「少々不可解」との感想を述べる向きが少なくないことも事実です。なにしろ、米大統領選の結果が明らかになるずっと前から、市場では「オバマ再選」、上下院は「ねじれ」がコンセンサスでした。そうなれば当然、年末に向けて「崖」の問題が関心を集めることもわかっていましたし、市場では「崖の問題は土壇場で回避される」というのが、もともとのコンセンサスとなっているのです。

もちろん、米議会における民主党・共和党の協力と調整がうまく行かず、そのままタイム・リミットを迎えてしまうという"不慮の事故"も考えられないわけではなく、一応は要警戒ということなのかもしれません。また、QE3などの押し上げ効果で長らく高止まりしていた米株価が、調整のきっかけを待っていたという見方もあります。

ただ、過去を振り返ってみますと、例年11月は米株価が調整安となりやすく、それに連れて日本株の値動きも弱含みになりやすいという事実が浮かび上がってくることも確かです。もちろん、日本株とドル/円の値動きに強い連動性があることはよく知られているところであり、日本株が弱含みとなればドル/円も下押ししやすくなります。

実のところ、こうした展開は「世界で主要なヘッジファンドの多くが11月に決算を迎えることと大いに関係している」との見方が、市場関係者の間では有力です。つまり、例年11月の決算期末に向けてヘッジファンドによる対策売りやポジション調整の動きが加速することにより、市場ではリスク回避のムードが拡がりやすくなるということなのです。そして、このヘッジファンドによる決算対策売りやポジション調整の動きは例年、米国が連邦法定休日に定める11月第4木曜日の「感謝祭」前後までに終息することが多いということも過去の事例で明らかとなっています。

下の図は、昨年(2011年)の年初から現在に至るまでのNYダウと日経平均株価の値動きを示したもので、これを見れば昨年も米国の「感謝祭」に向けて日米株価の調整が進んだことを確認することができるでしょう。
http://www2.monex.co.jp/html_mail/mkt/monexmail/20121114/20121114_kawase_graf.pdf

そして、今年も米感謝祭の日程(11月22日)が間近となってきており、日米の株価はともに調整含みの展開となっています。結果、市場はリスク回避のムードに包まれ、ドル/円、クロス円も上値の重い展開を続けています。

昨年の例では、米感謝祭を境に日米の株価が持ち直しの動きを見せ始め、年明け以降に大きく上昇していることが確認できます。よって、今年も米感謝祭を境に市場のムードが一変する可能性は十分にあると言えるでしょう。もちろん、しばらくは米国の「崖」の問題が警戒されるところとなるでしょうが、徐々に問題回避の見通しが立ってくるようになれば、そこから一気に日米株価は反転上昇し、ドル/円、クロス円にも強い買いの手が伸びてくるようになるものと見られます。いまのうちから、変化の兆しを見逃さないように市場を注視しておきたいものです。

前の記事:各通貨ペアと200日線との関係に大注目! −2012年11月07日
http://lounge.monex.co.jp/pro/gaikokukawase/2012/11/14.html


2012年11月13日

第36回 トレンドを探る〜ドル円相場は買いなのか売りなのか

◆現状のマーケット環境
大統領選挙という大きなイベントを通過してマーケットは次なる焦点である「財政の崖」問題を意識し始めました。あるいは選挙後に堰を切ったように出てきたギリシャを巡っての欧州問題や世界景気後退への懸念も重しとなって、現在は残念ながら積極的にリスクを取って投資できるような環境にはありません。選挙直前から既に米株は崩れ始め、為替市場ではドルの上昇が顕著化してきています。オバマ大統領再選なら緩和政策継続、つまりドル安政策が継続されるという思惑からむしろドル売りとなってもいい局面なのですが、そうはなっていないのです。これは何を意味しているのでしょうか。

◆ドル高になるということは・・・
通貨高は基本的にその国の景気が良く、インフレ気味であるため資金を引き締める為に金利が高くなり資金が集まるという好循環で起こるケースもあるのですが、ゼロ金利政策下にある現在のアメリカで起こるドル高は、決して好循環からの通貨高とは言えません。景気が安定してくるとリスクを取る動きが高まりますが、その際に金利がかからないドルを借りて利回りのいい商品に投資するドルキャリートレードが活発化します。これは円に対しても積極的に行われた時代がありましたが、今は日米欧どの通貨もゼロ金利ですので、特に円だけが選ばれるということはありません。(過去に円だけが選ばれてキャリーされた時代がありました。この時ドル円相場は124円台まで円高ドル安が進行しています)

リスクを取って投資されたものですから、先行きに不安が生じると手仕舞う動きが起こりますが、この時、借りたドルが巻戻ってくるためにドル高となる動きが生じます。リスクを回避しようとする動きがドル高につながるのはこのためです。市場ではレパトリエーションと呼んでいます。今、ドルが上昇しているのは欧州問題の再燃からのユーロ売りで相対的にドル高となっている、という側面もあるかとは思いますが、同時にヘッジファンドの決算に絡む「45日ルール」も時期的に重なって、リスクを解消する手仕舞いの動きが加速しているという側面もあるのでしょう。

※ヘッジファンドの多くは、解約できるタイミングを四半期末に限定しており、投資家は各四半期末の45日前までにヘッジファンドに通告する必要があります。つまり毎年、2月15日、5月15日、8月15日、11月15日までに通告されるため、その前1〜2週間は価格が大きく動きます。

手仕舞いの動き、欧州不安などから、他の通貨と比較して相対的にドルが強い状況となっていても、ドル円相場はまだ70円台後半。4ヶ月ぶりに80円台に乗せる局面も見られ、円安トレンドが発生しているようにも見えますが、ではここから本格的なドル円上昇となるのでしょうか。

◆ファンダメンタル分析から見ると
アメリカは9月、10月と2ヶ月連続で予想を上回る雇用の改善がみられ、7−9月のGDP速報値も2%成長と予想を上回る内容でした。ハリケーンサンディの被害が10−12月期のGDPにも影響するとも言われていますが、復興需要も出てくるだろうとも。一方の日本、7−9月期のGDP速報値は輸出の激減から▲3.5%と3期ぶりにマイナスに転じています。貿易赤字も拡大傾向、先般発表された9月の経常収支も赤字となってしまいました。ファンダメンタル面から現状の日米を単純比較すれば、米国買いの日本売りといった状況に変わってきています。ファンダメンタル比較だけで通貨変動を予想できるなら、いよいよ日本の通貨は売られる通貨へと歴史的転換を見せる可能性が高まってきていると捉えることもできるのですが、それでもまだ本格的な円安トレンドかと言われると、悩ましい動きになっていますね。

◆テクニカル面から判断すると
今年5月から長らく上値を抑え続けていた日足チャートでの一目均衡表の雲。これを10月に確りと上抜けしていますので、上値は軽くなっています。遅行線がロウソク足を確り上抜けていることもトレンドが好転していることを示しています。フィボナッチリトレースメントを使って、10月からのドル円の上昇を見てみると、半値押しでピタリと下げ止まり、現在は38.2%どころでもみ合っています。つまり、まだ円安のトレンドが崩れてしまったとは言い難く、押し目を形成しているところだとの判断もできますね。気がかりなのは一度上抜けた200日移動平均線を再度下回ってしまったこと。リスクを解消する動きが活発となる時はやはり円も買われるのです。円も巻き戻されていると見ることができるのですが、しかし、円だけが高くなるという環境ではなくなってきています。

財政の崖問題、欧州リスクなどまだまだリスクは山積しており、その度に円高が進む瞬間はあるかと思いますが、相対的に判断すればドル円の構造には変化が起こり始めており極度な円高が進行するとは考えにくく、現在の79円台は後から見ればいい買い場だった、と思える時が来るのではないかと思っています。また、中国との摩擦が数字となるのはこれからです。今期もマイナス成長となるだろうことは明白で、景気後退入りとなった日本、このままでは消費税増税は出来ないでしょう。政府は補正予算の編成も含め、追加的な経済対策の本格検討に入っています。今月にもまとまるという「日本再生戦略」関連の施策が円安を導くキッカケとなる可能性があることを覚えておきたい局面です。

コラム執筆:大橋ひろこ

フリーアナウンサー。マーケット関連、特にデリバティブ関連に造詣が深い。コモディティやFXなどの経済番組のレギュラーを務める傍ら、自身のトレード記録もメディアを通じて赤裸々に公開中。

http://hiroko.yutaka-shoji.co.jp/

2012年11月14日
第17回「ETFと指数の不思議な関係」ETF解体新書

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。

ETFは特定の指数との連動を目指す金融商品です。日経平均株価やS&P500など、ETFの骨格を成す「指数」がなければ、ETFはそもそも存在できません。しかし、指数のほうはETFが登場するずっと前から存在していました。指数は元々、市場全体の動向を示すバロメーターの役割を担っていたのです。

ところで、指数を日々算出し管理しているのは「指数提供会社」というところです。たとえば、日経平均株価(指数)を算出するのは日本経済新聞社、またMSCI指数を提供しているのはモルガンスタンレー・キャピタルインターナショナル社です。株価指数の歴史を紐解くと、1884年にチャールズ・ダウ氏が11の株価を寄せ集め、その平均を算出したのが「指数」の始まりとされています(当時は鉄道株のみだった)。ダウ氏は1896年に指数をDow Jones Industrial Averageと改名し、これが今日の「ダウ平均」の発祥とされています。指数提供会社は長らく、市場平均という名の物差しをマーケットに提供してきたのです。

ところが、ETFという金融ツールが登場し、状況は一変しました。一例を挙げますと、時価総額で世界最大の「スパイダーS&P500ETF」(SPY)は、S&P500という指数を用いて運用を行っていますが、実はこの際、運用会社は指数提供会社に対して「ライセンス料」を支払う必要があります。ETFマーケットの隆盛に伴い、指数は付加価値を持った「商品」となりました。そして、指数提供会社のビジネスも驚異的な発展を遂げたのです。ETF運用会社ブラックロックのレポート「ETP Landscape」によりますと、2011年4月末現在、ETFに指数を提供する指数提供会社「上位7社」は、1. MSCI 25.5%、2. S&P 23.%、3. Barclays Capital 8.1%、4. STOXX 7.2%、5. Russell 6.0%、6. FTSE 4.3%、7. Dow Jones 3.8%となっています(実は今年の7月に、スタンダード&プアーズとダウジョーンズが合併会社「S&Pダウジョーンズ・インディシーズ」を発足させ、現在はETFに指数を提供するもっとも大きな指数提供会社となっています)。ETFマーケットが急成長を遂げ、指数提供ビジネスも拡大の一途を辿った結果、ETFの運用会社と指数提供会社の間に確執も生じ始めています。

今年の10月に、バンガード社がETFを含むインデックス・ファンド22本の使用指数を変更すると発表しました。一例を挙げますと、これまでMSCI社のエマージング・マーケット指数を使用していた「バンガード・MSCIエマージングマーケッツETF」(VWO)が、使用指数をFTSEエマージング指数に変更することになったのです(実際の移行は数ヶ月をかけて行われる模様・・)。バンガード社は「低コスト」のETFがウリなのですが、今回の指数変更はMSCI社のライセンス料が割高になったことが一因と言われています。バンガード社はライセンス料の支払いを安定させるため、FTSE社とは長期契約を結んだ模様です。今後もETF運用会社と指数提供会社の主導権争いが続きそうですね。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表 

2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。
前の記事:第2回 信用取引の制度変更から可能となる戦略について@(先物との違いについて) 【福永博之の信用取引講座 〜制度変更について〜】 −2012年11月13日
http://lounge.monex.co.jp/pro/special1/2012/11/14.html

コラム:
韓国ウォン急落シナリオの現実味=村田雅志氏
2012年 11月 14日 16:15 JST  
為替フォーラム
アングル:首相の解散発言で円売りに「号砲」、米株安が反転するか焦点
コラム:資本の流れが示す「円安加速」への分岐点=亀岡裕次氏
首相が16日解散を明言、年内にも総選挙へ:識者はこうみる
焦点:米主要企業が税制議論に参戦、ロムニー氏支持派は軌道修正へ
村田雅志 ブラウン・ブラザーズ・ハリマン シニア通貨ストラテジスト

[東京 14日 ロイター] 現在、底堅く推移している韓国ウォンだが、筆者はその先行きに対して慎重な見方を持っている。なぜなら、たとえ韓国の格付けが相対的に高い水準にあるとしても、ウォンが市場のリスク回避姿勢に対して脆弱と考えられるからだ。

その理由を説明するためには、まず春先以降のウォン相場の動きとその背景要因を押さえておく必要がある。

韓国景気が春先から減速感を強めるなか、北朝鮮が4月に「人工衛星」を打ち上げたことで地政学的リスクも高まり、ウォンは4月初めの1ドル=1120近辺から5月下旬に1180近辺まで下落した。しかし、6月に入ると上昇基調に転じ、11月14日午前11時現在1ドル=1080台後半と、ギリシャ債務危機が本格化する前の2011年9月中旬以来のウォン高水準で推移している。

韓国の輸出企業500社を対象に実施した大韓商工会議所の調査によれば、6割弱の企業でウォン高による被害が発生しているという(調査対象企業の輸出採算レートは平均1ドル=1086ウォン)。また、同会議所はウォン高による輸出採算性の悪化が韓国経済を脅かすとも警告している。韓国景気の減速に加えて、韓国中銀が7月と10月に2度の利下げを実施したにもかかわらず、ウォンが輸出採算レート近辺まで上昇している点は注目に値するだろう。

ウォンがここまで上昇した背景の一つに韓国国債の格上げがある。欧米系主要格付け会社3社は8月下旬から9月中旬にかけて韓国債の格付けを相次いで引き上げた。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは8月27日、韓国の外貨及び自国通貨建て長期債務の格付けを「A1」から「Aa3」に1段階引き上げた。「Aa3」は最上位から4番目でマレーシアの「A3」より高く、日本や台湾、中国と同水準。依然としてBクラスにとどまるインドネシア、フィリピン、タイと比べると韓国の信用格付けが一段高い水準にあることがわかる。

また、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は10月下旬、欧州の景気低迷と住宅不況で打撃を受ける恐れがあるとしてフランスの金融機関3社を格下げした。スペインやイタリアといったユーロ圏の高債務国だけでなく主要国ですら信用リスクが高まりつつある状況のなかで、韓国の格付けが日本と同水準に格上げされたことで、先進国を中心に韓国への資本流入が拡大した。

韓国中銀が利下げに対して慎重な姿勢を続けているのもウォンを下支えしている。同中銀は7月に25ベーシスポイント(bp)の利下げに踏み切ったものの、それまでは景気減速にもかかわらず利下げを見送ってきた経緯がある。11月9日に開催された中銀会合の声明でも「(韓国景気の)低成長は続いているが、最近は景気の落ち込みが緩やかになっている」と指摘し、政策金利を2.75%で据え置いた。金総裁は政策金利が適正水準から遠くないと発言し、追加利下げには慎重な姿勢を示し続けている。

日本銀行や米連邦準備理事会(FRB)は共に政策金利を事実上ゼロに固定化し、量的緩和の拡大を継続。ECBは政策金利を0.75%としているが、ドラギECB総裁がインフレリスクの後退を指摘しているように利下げに含みを持たせるなど、先進国は当面、超低金利が続く見通しとなっている。こうしたなか、たとえ景気が減速し、政策金利が3%を下回る水準であっても、格付けが比較的高く、利下げペースが緩やかなものであれば、超低金利状態の先進国にとって、韓国は魅力的な投資先の一つに思えるのも不思議ではない。

<ウォンの脆弱性の背景にあるもの>

確かに、韓国の格付けの高さや中央銀行の利下げに対する慎重な姿勢は今後も短期間で変わるものではない。それらが韓国への資本流入を促すのであれば、結果としてウォンの底堅さも続くと考えるのが自然だろう。しかし、市場のリスク回避姿勢に対して脆弱であるという韓国ウォンの特性を考えると、そうとは思えない状況が整いつつある。

実際、投資家の不安心理を映すとされるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー(VIX)指数が上昇すると、市場のリスク回避姿勢が強まり、対ドルでのウォン安が進行する傾向にある。たとえば、世界的な金融不安が高まった08年10月にVIX指数は20台から80台まで急伸したが、ウォンは対ドルで50%下落した。

ウォンの脆弱性の背景には、韓国の対外債務に占める短期債務の比率の高さが挙げられる。今年6月末の韓国対外債務は4186億ドルと過去最高水準だが、うち短期債務は1414億ドルと対外債務の33.8%を占める。これは同じアジア圏に属するインド(23.0%)やインドネシア(17.0%)に比べても高い。

韓国の場合、外貨借り入れの主体は民間銀行で、外貨建て預貸率は300%超と中国(約200%)や日本(約100%)に比べ高く、市場のリスク回避姿勢が強まり韓国の対外短期債務が急速に引き上げられると韓国の民間銀行はウォン売りによって外貨を調達する必要性が高まる。

上述したように08年の世界金融不安の際にウォンは大きく下落したが、この時は韓国中銀がFRBと結んだドルスワップ協定によって米ドルを調達することで流動性危機を抑え込んだ。

現在、韓国中銀とFRBが締結したドルスワップ協定は失効したままであり、また日韓スワップ協定は先月末に拡充措置が終了し限度額が700億ドルから130億ドルに縮小している。08年当時のように対外短期債務の回収ペースが高まると、ウォンへの下押し圧力は急速に強まる可能性がある。

<韓国の外貨準備に潜む構造問題>

韓国の外貨準備の多くが流動性の低い証券で運用されている点も、ウォンの脆弱性を高めている。

通常、外貨準備は緊急時に備えて米国債といった流動性が高いもので運用される。たとえば、日本の場合は、外貨準備(約1.27兆ドル)のうち1.18兆ドル程度が米国債であると言われている。一方、韓国中銀の年次報告(2011年版)によると、韓国の外貨準備のうち流動性資金と分類される資産は全体の4.5%に過ぎず、残りは収益性資産が79.7%、委託資産が15.8%となっている。

商品別に見ると韓国の外貨準備のうち預金に分類される資産は全体の6.6%、政府債は36.8%となっており、政府機関債、社債、資産担保証券(ABS)、株式といった流動性の低い資産が外貨準備の過半を占めている。韓国の外貨準備は3234.6億ドルと世界第7位の規模に達しているが、流動性危機が生じた際に転用できる外貨準備はせいぜい4割程度と考えられ、ウォン売りの流れを食い止めるには十分とはいえない。

ユーロ圏ではギリシャ、スペインを中心とした債務問題に加え、これまで底堅く推移してきたドイツも含め景気悪化懸念が強まりつつある。米国では、いわゆる「財政の崖」問題をめぐりオバマ大統領と議会との交渉が難航するとの見通しが強まっている。これを受けてムーディーズは、連邦債務の中期的な安定・削減策で政策当局者が合意できなければ、最上位の「Aaa」としている米国債の格付けを1段階引き下げる可能性もあると警告した。

今後、市場のリスク回避姿勢がさらに強まる可能性も否定できず、これまで底堅く推移してきたウォンが急落するシナリオが現実味を帯びてきたように思える。

*村田雅志氏は、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア通貨ストラテジスト。三和総合研究所、GCIキャピタルを経て2010年より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(here)
 
〔表〕LIBOR=英国銀行協会 9:30pm
上海外為市場=人民元が3日連続で最高値更新、終値6.2252元 9:14pm
この記事に対する皆さんのコメントをお寄せくださいコメント投稿の注意
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE8AD01N20121114?sp=true  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民78掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民78掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧