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スノーデンなんかにかまっている場合ではない
http://www.asyura2.com/12/idletalk40/msg/561.html
投稿者 あやみ 日時 2013 年 8 月 18 日 05:45:58: oZZpvrAh64sJM
 

つれづればなhttp://turezurebana2009.blog62.fc2.com/blog-entry-127.htmlより転載


青白いヲタク青年がやたらとメディアに露出しているのが引っかかっていた。出すぎである。アメリカにとって本当に都合が悪いことであれば隠蔽できる類の事件であろう、もう彼の存在の目的が見えてきたような気がする。あくまで予測でしかないため短い記事にしておこうと思う。


「のぞき趣味」をすっぱ抜かれた合衆国政府はまっつぁおになり捜査に乗り出す。が、そのころにはスノーデンは香港に逃れていた。彼はNSAのプリズム計画(監視・盗聴システム)が存在することとその手口を告発、NSAから持ち出した機密情報を複製して多数の新聞社に送付し、危害が加えられることがあればその情報を公開するとそして身の安全を図った。
スノーデンはプリズム計画を告発した時点で合衆国政府からパスポートを失効させられている筈であり、そうなれば香港当局に身柄を拘束されアメリカに強制送還されなければならない。なのになぜか香港から出国できた。行き先はロシアだった。

合衆国政府はスノーデンの引渡しをロシア側に要請するが、両国間には犯罪者の引渡しに関する取り決めがないため交渉は平行線をたどる。プーチン大統領は「おいでやすモスクワへ」とも言えないのですぐには入国を認めなかった。その間スノーデンは空港内(ここはロシア国内でないためロシアの法律が及ばないとされる。もちろん外交上の言い訳でしかないが)にとどまり、同じく空港内のロシア外務省出先機関から各国政府に対し亡命の申請をしていた。また人権団体との面会も頻繁に行われていた。

結局ロシアが一年を期限とした亡命を受け入れた。

国家機密の国外持ち出しはどこの国でも最高刑に値する重罪である。アメリカはロシアの犯罪者保護を激しく非難した。しかしその国家機密というのが「国家的のぞきシステム」であったというのが笑うに笑えない。諜報機関がある国ならばどこでもやっていることと主張するオバマには悪びれた様子もない。さて、各国はこれをどう評価しているか。

盗聴の対象にされたのは一般人の個人情報から大学、ひいては各国大使館に及ぶ。各国政府は一様に不快感の声をあげた。しかしその程度である。その筈、冷戦時代から大使館の盗聴などは日常茶飯事であり、KGBとCIAは言うなれば盗聴の家元であった。時代が変わってコンピューター化したために情報の量と速度が増しただけのことであり、NSAの収集したような情報は世界中で共有され使い回される。どの国も文句を言う筋合いでない。

事件は一般人の興味を引いてはいるがその反応は鈍い。個人情報を盗まれていることに対する危惧よりも事件のドラマ性に惹かれて興味本位で成り行きを眺めているといっていい。おそらくこの手の情報収集が行われているであろうことは一般人でも多かれ少なかれ予感していたことで、やや不感症に陥っているのかもしれない。メールの内容や個人情報が盗まれているのではないか、それによる脅迫がこの先おこるのではないか、そんなことは普通にささやかれていた。そして、

「後ろめたいことをしていなければ恐れることはない」

多くの人がそう結論付けている。
強請られるようなことをしなければよい、たしかにそうだがそこでは終わらない。指紋や声紋や筆跡を利用したり、データを改竄した冤罪がいくらでも可能になる。犯罪現場に政府にとって煙たい人間の指紋を人工的に残すことなど朝飯前になる。これはやや極論めいているとしても「データ」の過信が覆すことのできない冤罪を生む可能性はおおきい。

それでも多くの一般市民に直接降りかかる災難というよりは反政府的な発言を繰り返す文筆家や一部の政治家が危惧することであろう、やはり普通に暮らす善良な小市民には縁遠い話である。だからこのスノーデン事件をスパイ映画を観る感覚で眺めていられる。

この事件をいつものヤラセ・アメリカーナだったと仮定する。
大使館をはじめ一般人の個人情報までが公然と盗まれている、そんな事実が公になったとしてもアメリカは痛くもかゆくもない。実はこうして告発されて明るみに出ることで、世界中に盗聴を「承諾」させることができる。既成事実による事後承諾である。それが意味するのはすなわち「あなたは監視されてますよ」という暗示である。

監視を受けていることを潜在的に意識することで人々は政府批判、政治談議、そういったものから無意識に遠ざかるだろう、沈黙を余儀なくされる。政府に従順な国民をそだて、その枠の中で民主主義とやらを展開させればいいことになる。楽だ。

そして親たちは政治から目を背け、ただでさえメディアが垂れ流す娯楽に骨を抜かれたその子供たちは一切政治に触れずに成長することになる。今の子供たちが成人する頃には世の中から政治の話をするものが絶滅することになる。これが第一の目的であろう。

スノーデンは香港から出国できたというだけでも十分におかしいが香港は完全に中国とは言い切れない地帯である。100年もの英国支配を受けた土地は返還の一言でその影響が一蹴されるようなことはない。国家機密を持ち出したとされるスノーデンは女王陛下のスカートの中にかくれた。盗聴されて困るようなことが何もない中国政府は「しらんかお」を通し目をつぶり、英国情報部との細かい調整を終えたスノーデンはモスクワ・シェレメチヴォ空港へと発った。

英国とアメリカは別の国はあるが親子関係にある。本店と支店の関係ともいえる。

スノーデンのもつ情報がはたしてロシアに有益なのか、ゴミ屑同然かもしれない。そしてスノーデンを受け入れることで米から批判を受けるのと米露関係が傷つくのは明らかである。しかしロシア行きは最初から決まっていた。なぜか。

この事件を受けてオバマは九月に予定されていた訪露を一方的に中止した。メドヴェーシェフ時代に氷解に向けて動いていた米露関係はプーチンの再就任により逆戻りしたように見える。

W・ブッシュ時代の外務大臣であり現在は大学で教鞭をとるゴンドリーサ・ライスはCBSの番組に出演しオバマの訪露中止を支持する発言をした。「ロシアによるスノーデン亡命受け入れはアメリカの顔に食らわせた平手打ちだ」、そして「米露関係は冷戦時代に逆戻りしたとは言わないまでも恐ろしいものとなった」と言った。

ここにきて「冷戦」の言葉をちらつかせている。
第二の目的がこれである。冷戦状態はアメリカにとってもロシアにとっても都合がいい。大統領の支持率は上がり、武器弾薬がよく売れる。

そして第三の目的は中東問題の長期化である。
九月に予定されていたプーチン・オバマ会談では長引くシリア問題の解決が重要な議題とされていた。表向きは内戦という触れ込みのシリア問題もアサドを利用したロシアと欧米の代理戦争である。双方ともまだ停戦する気がないためわざと仲たがいして見せることで和平協調の席に敢えて着かないのである(イラン系サイトのアサドを支持する記事を鵜呑みにするとロシアが正義の味方に見えてしまうので注意が必要である。普通どの国も自国の利益のためにしか動きはしない)。


当ブログに中東事情を綴るのは単なる興味や暇つぶしではない。ましてや無責任な正義感からでもない。中東で常に非道をはたらく影の勢力と、わが日本人が憧れて止まず生き方や思想の手本としている国々は同一であることを申し上げたいのである。そのようなことは判りきっているとおっしゃる方々には、ではなぜそれに甘んじて生きてゆかねばならないのかをお尋ねするためである。
わが国は知らぬうちにその非道に加担していることも、いずれ同じ非道を行うであろうことも逆に同じ非道を受けるであろうことも目に見えている。中東の戦火は対岸の火事ではない。
日本には日本の先祖が残した知恵と生き方がある。近代の訪れとともにその全てを「非合理」と見なしかなぐり捨てて、西欧に学び西欧を真似て生きてきた150年間の負債をいま突きつけられている。このまま非道に迎合し続けるか、踵を返すかを日本人がその胸に問いただす時は今である。


エジプトでは敬虔なイスラム教徒でありムルシー大統領を支持する非武装の市民が軍のクーデターの餌食になり、13日から続いたなりふり構わぬ虐殺で600人以上の命が失われた。黒幕でありながらこの恐ろしい殺人劇に気づかぬ振りをしてきたアメリカはここに来てようやく流血を非難、アメリカに続いて西欧諸国と国連も似たような声を上げた。西欧には非難に必要な死者数というものがあるらしい、さすがは数量でしか物事を判断しない民主主義の信望者である。しかし軍と市民のどちらを非難しているのかまったく不明瞭なゆるい発言であった。エジプトにはコプトと呼ばれるキリスト教徒が生活しており、その宗教活動のための教会も多数ある。その教会が放火による被害を受けていることをオバマは軍部に反抗するイスラム教市民の仕業と発言しているが明らかな虚偽である。なぜならたとえ異教徒のものであろうと聖域は聖域、決して侵してはならないという教義がイスラームにはある。なによりも無抵抗で凶弾に倒れることを選んだ市民は蛮行など働けない。

アメリカとイスラエルも親子である。イスラエルと国境を接するシナイ半島では混乱に乗じてイスラエル軍が侵入し市民に危害を加えている。ここでも馬鹿息子に火事場泥棒をさせている。
ムルシー支持派の市民を軍に殲滅させ、その軍事政権はこのまま世界世論に抹殺させてエジプトの全土、あるいは一部をイスラエルの手に委ねようとしているのかも知れない。そしてパレスチナを完全に孤立させることを目論んでいるのかも知れない。

イラク、シリア、レバノン、パレスチナ、エジプト、ソマリア、紅海をはさんでイエメン、いま非道が進行している地域である。この地域を人の近づけぬ地獄にしてしまいたいのである。なぜか、石油目当てというだけではない。
ここはユダヤ教・キリスト教の初期の教徒たちが流浪した土地である。ローマ教会とシオニストたちが歪曲する前の純粋な教義を記した、教義とともに生きて死んだ教徒たちの魂を刻んだ紙片が、羊皮が、木片が、石碑が石油の如く埋もれている土地である。宗教を大義名分に世界地図を作り上げた欧米が知られて本当に困ることはこの地に昏々と眠る。スパイが持ち出した情報などは紙屑にも及ばない。


スノーデン事件。アメリカがとっつきやすいスパイ劇をメディアにばら撒いたという予測とその理由に関する覚書きとして読んでいただければ幸いである。

ただし理由とした部分は予測などではない。
 

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コメント
 
01. 2013年8月24日 19:54:46 : Q82AFi3rQM

 大変興味深い内容であり、考えさせられました。

 スノーデンをつかって米露の対立を作ってみせるということは、あるのかも
 しれません。そういうことを、あの国々はするかもしれない。
  そして、中東のシリア・エジプト等についてのこの数十年間の米英イスラ
 エルの関与の、真の理由は、石油ではなく、キリスト教の「真実」にあるの
 か、となると、...確かにうなずけないことではないと思いました。
  
  現代のキリスト教は異常ですから。

  キリスト教の内容についてはキリスト教の宗教界が「宗教」と無縁の政
 治的利用を強引に押し進めた実態が明らかになっており、バチカンに見ら
 れるごとく、実際に、現代のキリスト教は政治的な一大勢力です。
  初期の(純粋)宗教としてのキリスト教と現在に至るこの宗教との相違
 が中東の考古学的調査研究により、今後明らかになる可能性があるとする
 と、それを恐れる勢力があるだろうということは想像できます。
  が、それだけの動機で中東地域を破壊しつくすことを目指すのかどうか
 は、そこまでは、私の想像力が及びません。
 その世界の内部を知っておれば詳細を実感として理解想像できるのかもし
 れないとは思います、が。

  ここまでイスラエルがアメリカを使って中東に無理を押し進める様子を
 みていると、ドイツのユダヤ人強制収容所の話ですらイスラエルが自国に
 有利な情勢を作るための話であっても不思議ではない、と思うくらい、イ
 スラエルは傲岸不遜な「ならず者国家」に成り下がっていると思われます。
 (もともとそうだったのかも知れないけど。)
  
  今や、原始キリスト教の意義がそのまま21世紀に引き継がれていると思
 うひとはいない。
 だれが見たってキリスト教は政治勢力以外の何物でもない。
 欧米でもキリスト教から(宗教としてのキリスト教から)離れるひとは
 多い。

  前カトリック法王(ベネデイクト何世かでしたっけ)がカトリック神父
 とカトリック世界が行った児童虐待や不正資金利用について謝罪したこと
 などを思うと、彼らが宗教の皮をかぶった強欲オオカミの集団だというこ
 とがよくわかる。表に出てきた問題は氷山の一角だろう。
  どんな宗教も組織ができると腐敗するのは政治と一緒です。イスラエル
 も「ドイツに迫害された」との皮をかぶって中東に気の狂ったような攻撃
 をし、「愛」など人間世界にはないことを証明している。
  
  スノーデンは米露の戦略の道具かもしれず、あの事件もこの事件も各
 国の戦略謀略の道具かもしれず、人間世界はこういうことで満ちあふれ
 ているのかもしれない。
  この、生き残るため(であろう)かく勢力間の闘争は、今後どのように
 この地球を破壊してゆくのだろうか、と、わたしは考えることがあります。
 ここまで闘争を拡大継続する必要があるくらい、人間が増えすぎたのか、
 あるいは、もともと(生物として)愚かなのか、生物としてこの姿が当た
 り前なのか。
  わたしにはわかりません。

 わたしが感じているのは、きれい事の皮をかぶって悪をなす者より、正直
 な姿をさらして悪をなす者のほうが、まだ、許せるということです。

 だから、様々なことについて怒りを感じます。今日ではほとんどのことに
 ついて悪事は「きれい事」の皮をかぶっている。

  宗教も政治も、ジャーナリズムも学者も、原子力世界も。


 
 
  


02. あやみ 2013年8月27日 04:47:06 : oZZpvrAh64sJM : N3tClO39CQ
01さま 貴重なコメントありがとうございます。

>それだけの動機で中東地域を破壊しつくすことを目指すのかどうかは、そこまでは、私の想像力が及びません。

普通の感覚では思いもよらないことだと思います。私も普通の人間として「本当にそれだけの理由で?」と悩むのですが、それだけでないにしても相当に大きな要素であると思います。
欧米の一神教の一般社会では今でも「神」の存在は日本人の想像の及ばないほど大きく、たとえその解釈が初期の信仰からかけ離れてしまったとしてもかけがえのない存在です。西洋主導の民主主義・正義感・倫理、これらの背後には彼らの宗教観が控えています。今の欧米の政府や国連などの組織はその上に立脚しているため宗教の純粋性に疑いが向けられると、彼らはあたかも壇ノ浦で「三種の神器」を失った皇室のような立場におちいるのだと思います。


この記事はいつか書くつもりでいます。調べなければならないことが炊く亜奈留のでまだ先になると思います。


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