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株式日記と経済展望
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「半沢直樹」のように「あいつはできる」というようになると、無理な仕事を
やらされて潰されるのが現実であり、「倍返し」ができるのはテレビドラマだからだ。
2013年8月26日 月曜日
◆「倍返し」できる銀行員は本当にいるのか?――ドラマ「半沢直樹」、現役バンカーはこう見た! 7月26日 週刊ダイヤモンド
http://diamond.jp/articles/-/39353
?ドラマ「半沢直樹」が、高視聴率スタートを切った。
原作は直木賞作家の池井戸潤氏の人気小説『オレたちバブル入行組』、『オレたち花のバブル組』(ともに文春文庫刊)の2作。実はこの「半沢直樹シリーズ」第3弾である『ロスジェネの逆襲』(ダイヤモンド社刊)は「週刊ダイヤモンド」の連載小説で、最終回では本誌の巻頭を飾る初の快挙を達成したほどの人気を誇った作品。さらに今年5月からは第4弾『銀翼のイカロス』の連載がスタートしたばかりだ。
?そうした絶妙なタイミングだっただけに、本誌はドラマ化が決まった直後に池井戸氏と主演の堺雅人氏の対談を実現(2013年6月22日号)。ドラマ開始後も当編集部はもちろん欠かさずチェックしているわけだが、一視聴者として楽しみながらも、ふと「週刊ダイヤモンド」の記者としての興味が湧いてきた。現役の銀行員たちは、このドラマをどういう気持ちで見ているのだろうか、と。
?というのもこのシリーズ、舞台は「銀行」だ。堺氏演じるバブル世代の半沢が、上司相手に正義感をむき出しにし、歯に衣着せぬ物言いで立ち向かう“爽快感”が小説同様、視聴者にウケているものと見られる。ドラマでは、支店長の命令で5億円の融資をした途端にその企業が倒産、その責任を一人負わされそうになった融資課長の半沢が、その危機からいかに脱するかが描かれる。
?しかし実際のところ、そのリアリティについては銀行員にどう映っているのだろう??半沢のように「やられたら倍返し」を真似でもした日には、「とんでもない事態」に陥るであろうことは言うまでもあるまい(笑)。
そこで早速、銀行への取材を試みた。
「『半沢直樹』ですか??もちろん見ていますよ。あっ、ちょっと待ってくださいね。場所を変えますから」
?ある銀行マンに電話で趣旨を伝えると、そういって数分後に折り返し電話がかかってきた。どうやら、周りに行員がいる場では、ホンネでは話しづらかったらしい(苦笑)。
「そりゃね、話題になっていますよ。行員はほとんど見ているんじゃないかな」
?そう明かすのはメガバンクの中堅クラス行員。半沢よりは少し年次が下くらいの世代だ。彼が注目したのは第2話の最後に出てくる「裁量臨店」というキーワード。
?第2話では半沢の所属する支店の支店長が本部に対し、「近々、当支店に裁量臨店を行なってはどうかな」と密かに伝える。裁量臨店とは、銀行本部にある監査部門が支店の融資内容に問題がないかどうか検査を行う、というもの。
?そういった表向きの目的とは裏腹に、実際には「半沢が5億円を回収するための行動を邪魔するという“嫌がらせ”以外のなにものでもないのでは?」と、この銀行マンは読む。本部に対し、半沢は融資課長として説明する時間をかなり割く必要が出てくるはずからだ。
?その答えはおそらく7月28日放送の第3話が明らかにしてくれるだろうが、こういった嫌がらせは現実の世界でも想像に難くない出来事らしく、「我々からすると、珍しく銀行員が理解できる面白さがあるドラマですね」とこの銀行マンは語る。
?また別のメガバンク幹部は、社宅での奥様方のやりとりを見て楽しんでいるという。彼女たちの上下関係が夫のそれで決まってしまうというリアルさもさることながら、実際の世界では、たとえばボーナスの支給日を妻に秘密にしていたのに、ある日家に帰ると「今度のボーナス、増えるらしいじゃない」と奥様から突っ込まれることもあるのだとか(笑)。もちろん、社宅における井戸端会議でダダ漏れというわけだ。(後略)
(私のコメント)
TBSのテレビドラマで「半沢直樹」が高視聴率を稼いでいるようです。銀行業界を舞台に銀行業界の上司と部下の葛藤を描いたドラマですが、主戦ドラマ向きに作られたドラマであり、実際の銀行業界は典型的なサラリーマン社会であり、「半沢直樹」のようなスーパーマンは居ないか、いたとしても銀行業界から追い出されているでしょう。
私も銀行業界に十数年ほどいましたが、「半沢直樹」と性格が重なる部分があり、上司には意見をずけずけと言い、背広をびしっと決めてきりっとした二枚目なところは私と似ていますが、「半沢直樹」とは違って二流大学出の非エリート社員だった。バブル崩壊後は銀行もかなり体質も変わり、融資も厳しくなり金を貸さなくなった。
バブルのころは預金さえ集まれば融資先はいくらでもあった。土地を担保にすれば焦げ付きは容易に回収ができたからだ。しかしバブル崩壊は土地担保制度を崩壊させて、それに代わる融資制度ができていない。信用で貸してそれが焦げ付けば銀行経営を揺るがすから金を貸さなくなった。
「半沢直樹」は焦げ付きの回収で実績を上げて出世しましたが、私はやった事がないから分からない。銀行員としては経営アドバイス的な能力があれば顧客から信用されますが、多くの銀行員はサラリーマンであり会社経営者との話も世間話しかできない人が多い。
多くの銀行員は預金の獲得競争で一生懸命であり、私はこのような銀行業界に疑問を持ち続けて、バブルの崩壊を予想していて、どのように利益を上げて行くかに疑問を持っていた。いわば人海戦術で預金集めをしていたわけですが、ゼロ成長時代となって焦げ付きが増えて融資では利益が上がらなくなり、国債運用で銀行は利益を上げるようになってしまった。
100万円の預金があっても200円程度しか利息は付かないのに、長期国債なら2万円の利息が付く。つまり19800円の利ザヤが稼げるから融資よりも国債を銀行は買いたがる。償還期限が来れば確実に100万円が戻ってくるからリスクは限りなくゼロだ。国債が暴落することは円高傾向が続く限りないだろう。
私は係長を最後に銀行を退職したので、それ以上の事はわかりませんが、支店長の権力は絶大であり人事権も持っているからだれも逆らえない。だから支店長の性格ひとつで支店の雰囲気もガラッと変わってしまう。やり手の支店長よりも無能な支店長のほうが仕事が楽でしたが、やり手の支店長はワンマンが多くて部下に厳しい。
中には泣く子も黙る鬼店長もいて、支店長の部下を怒鳴る怒号が支店中に響き渡ることもあった。私はヘマをしなかったから雷が落ちることはありませんでしたが、ヘマをしでかす行員には全行員が見守る前でカミナリと怒号が響き渡ってつるし上げられた。その行員は神経がおかしくなって入院しましたが、私もストレスで体を壊して銀行を退職した。
最も最初から5年か10年で退職して事業を始めようと計画していたから、資金を貯めて不動産の資格なども取って準備はしていた。だから上司にも意見が言えたのでしょうが、やり手の支店長でもバブル崩壊のようなことは想像ができずに、目先の営業目標だけにしか関心がなかった。
バブル崩壊後になって、銀行経営の効率化にも手が付けられるようになりましたが、今度は効率化が行き過ぎて、支店が閉鎖されたり窓口サービスがカットされたりと行き過ぎた気もしますが、金融機能がマヒして銀行の融資という機能が働かなくなっている。銀行があまりにもリスクに敏感になって、保証協会の保証がないと貸さなくなった。
私は預金集めと現金勘定ばかりしていましたが、融資にしても一人あたりの件数が多くて書類作成に追われて融資内容にまで十分に検討される事は少ないのではないかと思う。融資金額が多ければ稟議に回されて幾つものハンコが押されて、焦げつたとしても誰の責任とは言えない。支店長はOK出しても本部で蹴られれば融資はできない。
支店長裁量で信用で貸せるのは300万程度だから、だから億単位の融資が焦げ付いて支店長や融資課長の責任になるというのは理解に苦しむ。焦げ付いて左遷されたという話も聞かない。だからテレビドラマのように責任を押し付けられて左遷というのはピンと来ない。
一緒に仕事をしていれば誰が仕事が出来て、だれが使いものにならないかはわかりますが、出来る人物ほど仕事に酷使されて体を壊してリタイヤという事が多い。できない社員は自分で自覚していて開き直っているから、支店長のカミナリが落とされても自覚は治らない。
女子職員も腰掛がほとんどであり、キャリアウーマン志向の女子職員はまずいなかった。第一の理由は体力的に女子では無理であり、連日のサービス残業で体が持たないだろうし女性の支店長や管理職が居ないのは能力よりも体力が問題だからだ。仕事自体が時間との勝負だから非常に神経を使うし、体力もいる。
「半沢直樹」のように銀行中枢部の問題は、私には分かりませんが、銀行というところは職員同士の足の引っ張り合いがひどくて、裏では「あいつはバカだの使えない」だのと上司に告げ口が絶えない。しかしその方が責任の軽い仕事に回されるからいいのかもしれない。「半沢直樹」のように「あいつはできる」というようになると無理な仕事をやらされて潰されるのが現実であり、「倍返し」ができるのはテレビドラマだからだ。
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