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外国人が自分の経験や体験を話すことは、相手に気を使う彼らなりの方法
http://www.asyura2.com/12/idletalk40/msg/618.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2013 年 10 月 20 日 21:32:42: KqrEdYmDwf7cM
 

実際は、外国人が自分の経験や体験を話すことは、相手に気を使う彼らなりの方法なのです。

そろそろ英会話でもやってみるか、と思っていたところに、すごく面白い英語学習のためのページを見つけた。


ヤスの英語
http://www.yasunoeigo.com/

私たちの日常


はじめに

最近では、日本人は英語のコミュニケーション力が特に伸びにくいというのが定説になりつつあります。皆さんもこれまで英会話のために相当な時間とお金を投資してはずなのに思ったように伸びていないと感じている方が圧倒的に多いのではないでしょうか?

英会話を学習するに当たって、知っておかなければならないことがあります。それは、英会話とは出身文化が異なった人との間に交わされるコミュニケーションの手段であり、この事実を認識して学習しないと英会話は伸びにくい、ということです。

一見するとこれは当たり前のことのように思えます。日本人とコミュニケートするのであれば日本語を使えばよいわけですし、英語を使わなければならない環境は外国人とのコミュニケーションに限定されます。私たち日本人が英語を使う状況は、出身文化が異なる人とコミュニケートする必要がある状況です。これは当たり前です。

では、出身文化が異なっているとはどういうことを指すのでしょうか?これは相当に難しい質問になります。多くの人は、考え方、価値観、習慣、風習が異なる、と答えるかもしれません。では、考え方や価値観が異なるとは具体的にはどういうことを指すのでしょうか?この問いにはっきりと答えられる人は意外に少ないのではないでしょうか?

この本は英会話の教材ですので文化の問題には深入りはしません。しかし、文化の違いを認識することは英会話力を伸ばすためにはとても重要なことです。ここでは必要最小限の解説を行います。

集団の和を保つ

まず始めに理解しておくべきことは、私たちの日本語文化の特徴です。日本語の文化の特徴は、集団の和を保ち、集団全体の調和を維持することにポイントがあります。このことから、日本語の文化では、集団としての全体性の維持が個人の自己表現よりも優先され、強い自己主張や他の人とは異なる考えを持つことは基本的にはばかられます。集団の規範に従って話し、行動することがどの場面でも求められます。

実は、私たちの文化のこのような特徴が、英会話を学ぶに当たって大きな障害となり、英会話の伸びを止めてしまうという事態が発生するのです。それがどのような障害なのか以下で具体的に説明しましょう。

私たちの日常

私たちの日常生活は多くの「場面」で出来ています。「クラインアントとの交渉の場面」「友人との社交の場面」「家族との会話の場面」など私たちが日常出くわすすべての状況のことを「場面」と言います。私達は、時間の経過とともに、こうした様々な「場面」に出入りしている、というのが私たちの日常です。

さて、こうしたどの「場面」にも、それぞれ「立場」「使用されるべき言葉」「服装」「行動」などのルールが付随しています。私たちがそれぞれの「場面」に参加することは、私たちが場面の「立場」に一貫したルールで話し行動することを意味します。

例えば「クラインアントとの交渉の場面」を考えて見ましょう。この場面のあなたの「立場」は「営業マン」だったとします。ここではあなたは「営業マン」として行動し、それに見合った装いで、相手に失礼にあたらない敬語を使うでしょう。もしここで「営業マン」にはそぐわない、親しい友人に使う言葉、例えば「よう、元気?」などと挨拶したのなら、あなたは常識がないとみなされ、一人前の大人とは見られないでしょう。反対に、「親しい友人との会話」の場面で、「本日はお忙しいところお越しいただきありがとうございます。」などと挨拶したのなら、相手から水臭いと倦厭されるのではないでしょうか?

日本は「らしさ」の文化


文化の根本的な違い(日本語の文化)

こうしたルールは、私たちが日常かかわるどの場面にもが付随しています。それは、日本のみならず、どの外国の文化でも同じことでしょう。それぞれの日常のルールこそ違え、日常の場面が多くのルールで構成されているという事実自体はどの文化においても変わりがありません。

しかし、日本語文化と多くの英語圏の文化圏とではいくつかの点で大きな違いが存在することも事実です。

まず、もっとも顕著な違いは、日本語の文化では日常の場面別ルールが徹底しており、ルールの遵守が厳しく求められるのに対し、英語圏ではルールが比較的に緩やかであるということです。この違いはコミュニケーションを実際に行う上で会話の根本的なスタイルの違いを生み、その違いが日本人の英会話の伸びを止めてしまうことにもなります。

日本語の文化では、集団の和と調和を保ち、個人が集団から突出しないことが重要であると考えられています。これは、各人が場面別ルールを遵守し、自分に与えらた立場をわきまえて行動することが求められることを意味します。具体的にはこれは、たとえばあなたの立場が「営業マン」であるなら、「営業マン」としての立場に一貫した会話や行動が強く求められ、本来の自分を出すことは強く慎まれるようになることを指します。自分を強く出すと、「わがまま」「自分勝手」「社会人としては不適切」などのレッテルを貼られることになりかねません。

これは何を意味しているのでしょうか?それは、個人がそれぞれの場面で与えられた立場に埋め込まれていることを意味します。このことから、立場に一貫した「建前」と、それとは異なる本来の自分の考えである「本音」との乖離が生じることにもなります。

日本語の文化で教育を受けた私たちは、こうした場面ルールに従って話し行動することで集団の和を保つことを徹底的に教育で教え込まれてきているというのが現実です。日本の学校教育の目的の一つは「らしさ」の徹底した習得ではないかと思います。現在ではもはや失われつつあるかもしれませんが、「中学生らしさ」「先生らしさ」「父親らしさ」など、与えられた場面のもとで立場をわきまえて行動し話すことをトレーニングされます。これは、私たちがどんな場面に置かれても、場面を正しく判断し、場面ルールに従って行動することが、日本の社会生活では大変に重要であるからにほかなりません。

文化の根本的な違い(英語圏の文化)

これに対し英語圏では、集団の和を保つことは絶対的な規範ではなく、むしろ個人がそれぞれ自分の責任や義務をきちんと遂行することこそがもっとも重要であるとみなされます。集団の全体的なまとまりよりも個人としての目的や責任を優先させるのが当然と考えられ、たとえ個人の目的や責任の遂行が全体の調和を失わせることになったとしても、個人を優先します。この結果、場面別ルールの拘束性は比較的に弱くなり、どのような場面のどのような立場においても「本来の私」として表現する余地がかなり残ることになります。よく会議などで、ネイティブが「…の立場では…だが、私の個人の考えとしては…だ」と「個人の立場」を前面に出すことがよく見受けられますが、これがこのよい例でしょう。

これは言い換えれば、個人が場面のルールの拘束から比較的に自由であり、どのような場面でも個人として自分を表現する余地がかなりある、つまり、「場面」には完全には埋没してはいないということを意味します。その証拠に、日本語の文化では個人の呼称が「私」「俺」「弊社」「自分」などと「場面」と「立場」に応じて変化しますが、英語圏では「I」のみです。自分がどんな立場であっても、「I」、つまり「私」として表現します。

日本語では中身は後回し?


形式重視の日本語と内容重視の英語

重要なことは、文化のこのような違いが、会話のスタイルに大きな違いをもたらし、これに無自覚でいると日本人の英会話力はなかなか伸びなくなる、という点なのです。

集団の和を保つことが第一義であるため、日本語の会話は場面のルールに強く拘束されます。「営業マン」は「営業マン」らしく、「中学生」は「中学生」らしく、ぞれぞれの場面で与えられた自分の立場をわきまえて話し、行動することが当然とみなされることはすでに説明しました。この結果、日本では個人が話している内容よりも話し方の形式がより重んじられるようになります。つまり、何を話しているのかよりも、どう話しているのかが日本語の文化では重視され、極端なことを言えば、結婚式のスピーチのように、たとえ話しそのものには中身がなくても、立場と場面をわきまえた適切な話し方をしていさえすれば会話として受け入れられる、という事態が発生します。

反対に、英語の会話ではそのようにはゆきません。どんな場面の会話でも、与えられた立場を超えて一人の個人として意見や考えを表明する機会が非常に多く、この結果、形式的な会話よりも個人の話の内容に自然と焦点が当たるようになります。

言い換えればこれは、会話にしっかりとした内容と中身があれば、たとえ外国人であっても英語圏では比較的に受け入れられやすい、ということを指します。つまり、英会話では、内容こそが重要である、ということなのです。

会話スタイルの違いに基づいた誤解

重要なことは、文化のこのような違いは会話の形式の相違となって反映するので、日本人の英会話の伸びを止めてしまっていることに私たちは気づかなければならないということです。

日本語の会話は場面のルールに強く拘束され、形式を重視します。私たちはこのような会話に慣れていますので、人と会話する場面になると、その場面のルールを探し、その中で与えられる自分の立場をわきまえた会話をするように強く心がけます。つまり、ルールにしたがった、相手にとって失礼にならない会話を心がける、ということです。

日本の多くの英語学習者は、これと同じ原則を英会話にも適用しているように見受けられます。日本の英語学習者は英会話に対し、それぞれの場面で使われる英語の表現やフレーズを学び、場面に見合った相手に失礼にならない適切な会話を行うためのマニュアルである、というイメージを無意識に持っているのではないでしょうか。

しかしながら、これまでの説明ですでにお分かりのように、英会話は個人の発言の内容を重要視します。場面のルールの拘束は非常に緩く、そこには日本語の会話のようなきっちりしたルールは存在しないことが多いのです。

このような根本的な違いを認識していないと、外国人との実際の会話では、日本人はルールを探し(失礼ではない表現と会話のマニュアルを求める)のに対し、相手の外国人はあなたが何を言いたいのか理解しようする、というズレが生じます。

こうした環境では日本人は空回りすることが多くなります。会話の形式にこだわるあまり、正しい表現やフレーズを探しますが、実際に要求されていることは分かりやすく、そして内容のある会話なのです。

例えば、あなたは外国のビジネスパートナーに紹介されたとします。

紹介者:Ms. Kato, this is Mr. Jackson, our new sales manager. Mr. Jackson, this is Ms. Kato, the sales director of TOYO Corp.(加藤さん、こちらがABC社営業部長のジャクソン氏です。ジャクソンさん、こちらがTOYO社営業部長の加藤氏です。)

Kato: Nice to meet you. My name is Mizuho Kato. (お会いできて光栄です。加藤瑞穂と申します。)

Jackson: Yes, I’m glad to meet to you too. I’m Steve Jackson.(こちらこそ。スティーブ・ジャクソンです。)

Kato: So, is this your first trip to Japan?(日本は初めてですか?)

Jackson: No, I’ve been here several times. As matter of fact, this is my fourth trip. Last time I came here was three years ago, when Japan was still booming with IT bubble.(いいえ、何回か来たことがありますよ。これで四回目ですね。前回来たときはまだ日本がITバブルの時期でした。)

さて、あなたがMs.Katoだとしたらこのあと何を話すでしょうか?普通、英会話では、場面のルールですでに決まっているものは紹介者の言葉や「How do you do? My name is Mizuho Kato. Nice to meet you.」などの会話の出だしだけです。これが終わったあと何を話し、どのようにして実りある会話にするかは話し手次第なのです。特別なルールが決まってないことの方が普通です。

このような場面では、多くの日本人は「失礼ではない表現」や「適切な表現」の知識に依存します。ですが、こうした表現は会話の出だしだけで、日本語の会話のように話の内容までは決まっていません。自分で思っていることを素直に伝える以外に方法はないことを、英会話では認識しなければなりません。もし「適切な表現の知識」だけに固執し、話の内容に注意が注がれなければ確実に空回りすることでしょう。

多くの日本人学習者は、このような空回りを数多く経験したあと、失敗が表現やフレーズの知識のなさだと考え、さらに知識の習得にさらにのめりこみます。しかし、これでは悪循環に陥ることになります。実りある英会話で必要になるのは、形式ではなく会話のしっかりした内容なのですから、いくら表現やフレーズばかりを覚えても会話の内容が伴わなければ実りある会話は成立しようもありません。

場面のルールにあまり拘束されない英会話では、会話の内容に大きなポイントが置かれます。あなたが考えていること、理解していることをはっきりと伝えることがもっとも重要なことなのです。価値観の異なる多くの人間がコミュニケートする英会話では、話の内容こそが命であると言ってもよいでしょう。

日本語の会話と英語の会話


外国人にとって分かりやすい会話とは?

これで、話の内容が英会話にとっていかに重要であるかが分かっていただけたのではないかと思います。次に、内容のある会話とは具体的にどのような会話を指すのか順を追って見て行きましょう。

英会話は英語で話すのですから、それは外国人にとって分かりやすい会話でなければならないことは明白です。では、分かりやすい会話とはどのような会話を指すのでしょうか?この点はあまり理解されてはいないのではないでしょうか。

結論から言うと、分かりやすい会話とは、英会話の基本スタイルのルールに基づいて、相手が分かるように、丁寧に説明する会話であるということになります。英会話が場面のルールには拘束されず、個人としての立場で行うことが原則であることはすでに説明しました。この結果、英会話では、互いに異なった意見や気持ちの持ち主が、相互に同意できる基盤を会話することを通して見つけて行くことに自然に重点が置かれます。価値観や感情が異なったものが話題を相互に交換するのですから、自分の言いたいことは相手が分かるように発言しなければ相手には理解されないことは当然です。価値観や感情が異なっている人たちの間では、ものごとの感じ方や印象も当然異なるからです。丁寧に説明しない限り相手はあなたの言いたいことを理解はしない、という事実を私たち日本語の文化に育ったものはしっかりと認識しなければなりません。

ならば、「相手が分かるように、丁寧に説明する」とは具体的にどういうことなのでしょうか?自分の気持ちをくどくど述べることなのでしょうか?それとも要点をかいつまんで話すことなのでしょうか?そうではないことはこれまでの説明から感じていただけたと思います。「相手が分かるように、丁寧に説明する」会話とは、1)英会話の基本スタイルのルールをしっかりと踏まえ、2)細かく具体的に言いたい事を説明する会話のことを指します。

会話の基本スタイルとそのルール

ところで、英語でも日本語でも会話の基本となるスタイルとそのルールが存在し、それは英語と日本語では異なっています。「相手が分かるように、丁寧に説明する」とはこのルールのもっとも重要なものの一つです。

まず、下の例を見てください。日本語の会話と英語の会話を比較しました。比較を通して英会話の基本となるスタイルがどのようなものであるか順を追って説明しましょう。

日本語の会話例

場面:会社のキャファテリアで
人物:短大卒、入社4年目のOL

優子:あら紀子、久しぶりね。元気?

紀子:うん、元気だよ。優子は?

優子:私も元気だよ。ところで伊豆行たんだって。どうだった?

紀子:うん、すごくよかったよ!

優子:へ〜、伊豆に行ってすごくよかったってなんて言う人めずらしいんじぁない。

紀子:あのね〜、ホテルとか温泉とかは別に普通のとこだったんだけど、海岸の近くにイタリアレストランがあったのね。別に入る気も無かったんだけど、友達が入ってみいって言うから入ったのよ。そしたらさ、すっごくすてきなレストランでびっくりしちゃった。

優子:そんなにすてきだったの?

紀子:そう!ウエイターもコックもみんなイタリア人でインテリアもすっごく凝っていてさ。だから本当にイタリアにいる感じなのよ。窓側の席だったんだけど、窓から地中海の太陽がさんさんと入ってくるっていう気分nなのよ!あんなレストラン絶対に東京にはないわよ。一瞬ね、私は誰ここは何処って感じなのよ!

優子:そんなレストラン、伊豆にあるって珍しくない?

紀子:そう!だからびっくりしたのよ。今度一緒に行ってみない?絶対に気に入るから。

場面:居酒屋
人物:50代半ばのサラリーマン

加藤:野田さん、久しぶりですね。お元気でしたか?

野田:私の方はあいかわらずですがね。加藤さんの方は何か変わったことでもありましたか?

加藤:いや、別に。私もあいかわらずですよ。ところで、確か野田さんの趣味、旅行でしたよね。最近どっか行かれましたか。

野田:まっ、行くっていってもこの歳ですからあんまり遠出もしないんですが、家内と温泉巡りしているんですよ。

加藤:ほ〜温泉ですか。うらやましいですな。

野田:いやいや、最近の温泉街もだいぶ変わりましてね。思ったほどくつろげなくなりましたよ。残念なことに。

加藤:そうですか。そんなに変わりましたか?

野田:いやね、この間もね、伊豆の温泉に行ってきたんですがね。知人がひなびたいい温泉宿があるって言うものでね。そこで、ま〜くつろいで家内と一杯やろうかな、と思っていたんですよ。確かに宿は古い作りで風情もあるところなんですがね。ところが温泉街に行くとイタリアレストランやらファーストフードやらの店が並んでいて、そこを若いカップルが大勢いちゃいちゃして歩いているんですよ!これが温泉街かと思いましたですね。風情も何もあったもんじゃないですよ。逆に疲れてに行ったようなものですよ、まったく。

加藤:なるほど、それは災難でしたね。我々のようなおじさんは何処に行けばいいんでしょうかね?

野田:まったく、何処に行っても若い者ばかりで我々の年代が落ち着ける場所がなくなりましたですよ。近頃は。

英語の会話例

場面:会社のキャファテリアで
人物:30代前半のキャリアウーマン

CathyHi. How are you today?(こんにちは。元気?)

Youko:Fine. How about yourself?(元気ですよ。あなたは?)

Cathy:Oh, just fine! (元気よ。)

Youko:That's good. Did you have a nice weekend?(よかったわね。いい週末だった?)

Cathy: Yeah, I had a splendid weekend. We had a real good time. My husband and I haven’t been going out together for sometime, so we decided to go hiking to Takao Mountain. We were just planning a short day trip. But as we got really tired walking, we decided to look for an accommodation where we could stay overnight. Luckily, we found an old inn near the hiking road. And this place was one of the best inns I stayed in Japan! The inn was on top of the small hill and each room had a bathroom with huge windows. From there, we could see the panorama of whole Takao Mountain while we were bathing! Scenery was just marvelous! And also the rate was very reasonable too. It was only 7000 yen a night.
(すごく良い週末だったのよ。楽しかったわ。このところ、主人と一緒に出かけることがなかったから、高尾山でハイキングでもしようかと思ったのよ。日帰りの予定でね。で、歩き疲れたので一日泊まることにしてホテルか旅館を探したのよ。そしたら運良くハイキングコースのすぐ脇に旅館を見つけたのね。そこは、私が日本で泊まった旅館では最高のところだったのよ!旅館は小高い丘の上にあって、大きな窓のある大きなお風呂が全室にあるのね。だから入浴すると、お風呂場から高尾山の全景が一望できるのよ!すごい眺めだったわ!そして料金もすごくリーズナブルなのよ。一泊7千円よ。)

Youko:That's nice. Oh, I also remember staying at a hotel like that in Izu. This summer my boyfriend and I went to a hot sprng in Izu for a couple of days. Hotel there was just marvelous! When we got to the hotel, first thing we wanted to do was to bathe in the hot spring and relax. Funny thing was that no matter how much we looked for a bathing facility we just couldn't find it. We asked the hotel people where the hot spring was. Then all people just pointed to the ceiling with their fingers and said "Ue". We thought maybe these people were saying that hot spring was in the upper floor. So we decided to go up to search it. And guess what we found! Whole roof was a huge huge open-air bath! The hotel was 10 stories high and there weren't any tall buildings aroud, so from there we could see the grand view of whole Izu peninsula! I felt like I was floating in the sky bathing!
(それはよかったわね。私も伊豆でおなじようなホテルに泊まったことがあるわ。今年の夏、彼氏と一緒に伊豆の温泉に二日ほど出かけたのね。そこのホテルがすばらしかったのよ!まずホテルに着いたらすぐに温泉に入ってゆったりしたかったのね。でもおかしなことに、どんなにお風呂を探してもそれらしきものはないのよ。で、ホテルの人に温泉の場所を聞いたのよ。そしたらみんな天井を指して“上にありますよ”って言うのよ。きっと温泉は上の階にあると思って見つけに行ったのよ。そしたら何があったと思う?そこのホテルの最上階全部が本当に巨大な露天風呂だったのよ!このホテルは10階建てで、周りには高い建物がまったくないから、そこから伊豆半島全体が見渡せるのよ。なんか、お風呂に入って空を浮いている気分だったわ!)

Cathy: Sounds like you had a real good time there.(すごく楽しかったようね。)

Youko: I sure did (本当に楽しかったわ。)

日本語の会話と英会話の比較

まず、しっかりと理解してもらうために、日本語と英語の会話を簡単に比べて見ましょう。

(1)
日本語の会話は聞き手と話し手の二つに役割が分かれているが、英語では両方の話し手が同時に話している。以下が質問をしている箇所です。

(1)そんなに素敵だったの?そんなレストラン、伊豆にあるって珍しいくない?

(2)そこまでいっていますか。そしたら我々のようなおじさんは何処へ行けばいいんでしょうね?

(3)そうですか。そんなに変わりましたか?

これらの質問は会話全体の中で重要な役割を果たしています。聞き手は質問をすることによって相手から話を引き出し、会話の流れスムーズにしようとしています。

これにたいして英会話ではほとんど質問されていないことに気づきます。会話は話し手が話したいことを自由に話しているようにも見えます。

(2)
日本語では具体的な事実の説明よりも当人の印象を話しているが、英語ではなぜ当人がそういう印象を持っているのか具体的に説明されている。下記の部分が印象を語っている場所です。

(1)窓側の席だったんだけど、窓から地中海の太陽がさんさんと入ってくるっていう気分よ!一瞬ね、私は誰ここは何処って感じよ!

(2)温泉街の風情も何もあったもんじゃないですよ。

これらの表現では、なぜ窓側の席が地中海を連想させたのか、また、温泉の風情とはどういうことなのかまったく説明されずに印象だけが与えられています。

それにたいして、英語では印象の内容が具体的な事実に基づいて詳しく説明されています。下記がそうです。

(1) The inn was on top of the small hill and each room had a bathroom with huge windows. From there, we could see the panorama of whole Takao Mountain while we were bathing! Scenery was just marvelous!(旅館は小高い丘の上にあって、全室に大きな窓のある大きなお風呂があるのね。だから入浴すると、お風呂場から高尾山の全景が一望できるのよ!すごい眺めだったわ!)

(2)The hotel was 10 stories high and there weren't any tall buildings aroud, so from there we could see the grand view of whole Izu peninsula! I felt like I was floating in the sky bathing!(このホテルは10階建てで、周りには高い建物がまったくないから、そこから伊豆半島全体が見渡せるのよ。なんか、お風呂に入って空を浮いている気分だったわ!)

(1)の会話ではなぜ「Scenery was just marvelous!」なのか、また(2)の会話ではなぜ「I felt like I was floating in the sky bathing!」なのか、具体的な事実に即して詳しく説明されているのが分かります。

このように、二つの会話を簡単に比較しただけでも英語と日本語ではかなりの違いがあるのが分かるでしょう。こうした違いはいったい何を意味しているのでしょうか。


二つの会話の異なるルール


二つの会話のルール

英会話でも、また、日本語でも社交的な会話には次の三つのプロセスでかならず進行します。このプロセスが存在すること自体は日本語であっても英語であっても変わりません。

A 挨拶
B 共通のトピックスの設定
C 会話の交換
A 挨拶

最初の挨拶の段階では日本語と英語のたいした違いはありません。両言語とも相互に挨拶をして簡単な質問をし合うのが共通のルールです。おそらく他の外国語の場合もこの段階では同じなのではないでしょうか。

日本語

英語

優子:あら紀子、久しぶりね。元気?
紀子:うん、元気だよ。優子は?
優子:私も元気だよ。

Cathy: Hi. How are you today?
Youko: Fine. How about yourself.
Cathy: Oh, just fine!
Youko: That's good.

加藤:野田さん久しぶりですね。お元気でしたか。
野田:私の方はあいかわらずですがね。加藤さんの方は何か変わったことでもありましたか。
加藤:いや、別に。私もあいかわらずですよ。

英会話の方法は?

基本的に英会話では、場面ルールの適用は緩く、異なる考えや意見を持つ個人のあいだの対等な人間関係を前提に進行します。したがって会話のトピックスは、パートナーが相互に相手にたいして話題を提供し合うことで見つけ出し、自分の意見や体験、また印象などを交換することで会話を盛り上げます。

このことからも、すでに説明したように、英会話では互いに異なった意見や気持ち、さらに感情の持ち主が、相互に同意できる基盤を、会話することを通して見つけて行くプロセスが重要になる、ということが理解できると思います。このような方法で、人間としてそれぞれ異なった個人が信頼関係を深めてゆくのです。

日本語会話の方法 同意が重要

これに対し、日本語の会話は、ぞれぞれの場面でそれぞれに与えられた立場をわきまえて話し、行動することが当然とみなされます。これが集団の和を保つ方法として尊重されます。こうした環境では、会話の途中で個人の意見や感情を全面に出し、自分が相手に同意していないことを表明することは極力避けます。自分の考えを前面に出すと、これは集団の和を乱す行為としてみなされます。この結果、日本語の会話は、立場を尊重し、集団の和を保つ必要から、さも相手が自分と同じ意見や印象を持っているかのように進行します。英会話が、異なった個人のあいだの関係として出発するのとはまったく対照的です。英語では、会話の過程で個人間の違いを調整し、同意できる共通の基盤に達することが目標になりますが、日本語では、集団の和を乱す不同意の表明は出来るだけ避け、相手と同意していることを会話の過程で確認しながら進みます。会話の進行のためには、自分が本当に同意しているかどうかは問題ではありません。同意していることを相手に見せればよいのです。例で示しましょう。

A:ねぇ、経理課の田中君ってなんとなく変じゃない?もしかしたらオタクかしらね。

B:そうそう、なんか変よ。私も前からそう思っていたの。このあいだなんか廊下で会ったら変な目付きで私のこと見るのよ。気持ち悪かったわよ。

A:それってよく分かる。私も何度か見られたけどなんか気持ち悪いのよね。

おそらくこのあと二人は田中君の印象をぶつけ合いながら盛り上がるのでしょう。ですが、この二人が田中君のことをどのように変だと感じているのかここではまったく説明がありません。この「変」という感情が互いに同じ気持ちなのかどうかの確認もありません。田中君の印象で互いに同意しているという事実だけがここでは重要なのです。

相手が同意しなかったら?

また、同意が重要であるということは、反対に、同意を壊す行為は避けられねばならないということを意味します。相手と同意しないことをはっきり言ったり、同意できるかどうか相手の印象の内容の確認を求めることは極力避けられるのです。例えば次のように上の会話が進行したとすれば会話は盛り上がるでしょうか。

A:ねぇ、経理課の田中君ってなんとなく変じゃない?もしかしたらオタクかしらね。

B:なぜそう思うの?どんなふうに変なの?

A:なぜって、はっきり説明できないけど。変だと思わない?

B:私は思わない。確かに彼は個性的だとは思うけど変だとは思わないわよ。

A:そう。

このあとどうなるでしょうか。きっと話が途切れてしまうか、同意できる話題の方へと話を移そうとすることでしょう。いずれにせよ会話が盛り上がることはないでしょう。


英語によるコミュニケーションのスタイル


英語のスタイルと基本ルール

日本語とは対照的な英会話では、外国人にとって分かりやすい会話をするためには、次の実践的ルールを守ることが重要になります。
1) 相手が話題を提供したら自分もかならず話題を提供すること

2) 会話を続けるための質問は連発しないこと

3) 言いたいことは詳しく説明し、漠然とした印象で話さない

これらのルールは実際に会話をする場合になくてはならないものですので、ここでは一つ一つ詳しく説明してみましょう。

ルール1 相手が話題を提供したら自分もかならず話題を提供すること

挨拶の段階が終わると、今度は会話を盛り上げるために共通の話題を設定します。英会話とは、互いに異なった意見や気持ち、さらに感情の持ち主が相互に同意できる基盤を、会話することを通して見つ出すのですから、共通の話題を発見することは重要です。何の話題も共有できないとなると、会話は成り立ちようがありません。共通の話題は、パートナー相互が話題を提供し合うことで見つけ出してゆきます。

ですから、相手が話題を先に提供したのなら、今度はあなたが話題を提供する義務を負うことになります。英会話は、日本語のように話し手と聞き手に役割が一方的に分裂することはなく、会話はパートナー同士の対等の関係を基に進行します。パートナーは相互に話題を提供し合うことによって会話を盛り上げて行くのがルールです。

例えば、例文の会話では外国人が自分の週末の体験について最初に話しています。会話を盛り上げるためにはあなたも話題を提供しなければなりません。上の会話は高尾の旅館についての会話でした。この場合、あなたには次の五つの話題について話すことができます。これらの話題であれば問題もなく相手と共有することができるでしょう。

(1)自分の週末について(2)高尾について(3)印象的なホテルや旅館について

(4)休日一般について(5)温泉について

英会話で人間関係をスムーズに形成するためには、相手の提供した話題に瞬間的に反応して話しを展開できなければなりません。

ところで日本では、外国人は自己主張が強いというのが定説になっています。確かにそうした側面

もありますが、多くの場合この印象は外国人の話題の提供スタイルを誤って自己主張と取り違えたことから来てきているように思われます。実際は、外国人が自分の経験や体験を話すことは、相手に気を使う彼らなりの方法なのです。先に話題を提供して相手を楽しませ、そして会話を盛り上げることで両者の信頼関係を深めるために行っているのです。決して単なる自己主張ではないのです。したがって、あなたが話題提供の義務を怠ったのなら、それは相手に気を使わないことを宣言し、人間関係を作らない決意を表明したことと同じなのです。

ルール2 質問を連発しないこと

日本語の会話では、会話が話し手と聞き手に分かれるので、聞き手が一方的に質問することは当たり前です。失礼な質問でない限り、質問は逆に相手に気を使っていることの現れとして受け取られます。

反対に英会話は話題の交換で進行して行くのが原則なので、一方的に質問を連発することなどありません。英会話は、共通の話題を通して相互に同意できる基盤を発見するためのプロセスです。相互に相手を理解するためには、自分の気持ちや考えを相手に知ってもらうことがとても重要になります。ですから、自分の発言を抑制し、相手に気を使って質問を連発することなどほとんどないと考えてください。

英会話で質問をする場合は次の三つに限られます。

(ア)相手の言っていることが本当に分からないか、自分が特に知りたい内容があるとき
(イ)挨拶などの会話の始め 
(ウ)相手と打ち解けた人間関係が出来ておらず、相手のことが分からないとき

こうした場合は確かに外国人でもよく質問をします。しかし日本語と大きく異なることは、会話が始まり一度話題の交換が開始されると、上記の(ア)の動機以外では質問をしなくなるということです。

ルール3 最重要! 言いたいことは詳しく説明し、漠然と話さないこと

これは日本人にとってもっとも難しく、また、英会話のルールの中でも最も重要な点です。

くどいようですが、英会話とは、互いに異なった意見や気持ちの持ち主が、相互に同意できる基盤を会話することを通して見つけて行くプロセスです。相手が分かるように、丁寧に説明しない限り相手はあなたの言いたいことを理解はしないのです。

この理由から、英会話は日本語の会話に比べてはるかに具体的にならざるお得ません。自分の印象、

例えば「好きだ」「嫌いだ」「良い」「悪い」などといったことを何の説明もなく発言するとなどあり得ません。なぜ自分がそう思ったのか、そう思うようになった経緯は何だったのか、かならず細かく説明します。これが「丁寧に説明すること」の中身です。

これを分かりやすく説明するために、英語スタイルの会話を日本語で行ったのならどのようになるのか見てみましょう。

日本語のスタイル

A:クリスマスの時期って街中でジングルベルが聞こえてくるでしょう。あれ聞くと私ね、何か寂しい気分になるの。

B:へぇー珍しいね。私はクリスマスだなってウキウキしてくるけどな。

英語のスタイル

A:クリスマスの時期って街中でジングルベルが聞こえてくるでしょう。あれ聞くと私ね、何か寂しい気分になるの。私のような40代の世代って60年代に子供時代を過ごしたでしょう。あの頃はすごく貧しかったわけではないけど、今ほど豊かな生活はしていなかったのね。テレビも白黒だったし、家はすごく狭かったし、食事も粗末だったしね。まだみんな生活に追われていたのよ。そして暮れになると親は借金の支払いやら仕事やらで急に忙しくなって、家を空けるときが多かったの。よく一人で留守番させられたものだわ。そんな時ジングルベルが聞こえてきたのよ。一人で 留守番して寂しい気持ちになっていたときに明るい音楽が聞こえるから余計寂しくなるのよ。だから今でもジングルベルを聞くとその頃の記憶が甦ってきて寂しくなるの。

この例からも英語の会話ではなぜ長く話すことになるかが分かると思います。ここまで細かく説明しない限り相手はあなたの印象や気持ちを理解しない、とうことなのです。

この点は非常に重要なので後で詳しく説明します。

では日本語の会話のルールは?

これで英会話の大まかな流れをつかんでもらえたと思います。さて今度は、比較のために日本語の会話を見てみましょう。

先にも説明したように、日本語の会話では、集団の和を維持する必要から、会話では相手に同意していないことを表明するのは極力避けようとします。この結果、次のルールが生まれました。
1) 共通のトピックスが定まるまでの間、会話は聞き手と話し手に分かれ、ときどき役割を交代する。

2) 相手と同意しやすくする必要から印象はあえて具体的に説明しない。

以下で詳しく説明します。

1) 共通のトピックスが定まるまでの間、会話は聞き手と話し手に分かれ、ときどき役割を交代する。

挨拶の後、日本語ではすぐに質問のやり取りが始まります。話題の提供がすぐ始まる英会話とは対照的です。おそらくこれは、日本語が同意を前提にした会話であるために、自分の方から積極的に同意できる話題を見つけないことには会話が始まらないので行うのでしょう。

確かに英語でも場面によっては質問をよくします。特に初対面の相手と会話する場合は、相手が何に興味をもっているのか分からないために、興味の対象を発見しようとして質問します。しかし日本語の会話の質問と大きく異なる点は、英語では共通のトピックスを見つけるために質問をするのであって、日本語のように相手と積極的に同意するためではないのです。その証拠に、相手がいったん話題の提供を始めたなら、英語では意味のない質問は差し控えます。質問は先に示した三つの場合以外にむやみやたらとしません。

2) 相手と同意しやすくする必要から印象はあえて具体的に説明しない。

英語とは異なり、相互の同意を失わせるどんな機会もできるだけ避けようとするのが日本語の会話の原則です。日本人は相手との不同意を表明するのが苦手です。

英会話と日本語のそれとのもっとも大きな違いは、日本語では印象を具体的に説明しないことです。印象を具体的に説明するとは、話題に関して自分がどう感じたのか、その意見や考えを明確にすることを意味します。ですから具体的に説明すればするほど印象の内容ははっきりする一方、相手が自分と同意できる余地はますます狭まります。次の例を見てください。
印象を具体的に説明しないケース

A:ねぇ、「マディソン郡の橋」見た。

B:見たわよ!すっごくよかったでしょ。本当に感動しちゃった。

A:そうそう。すっごくよかったわよね。クリント・イーストウッドとメリル・ストリープがかっこいいのよ。イーストウッドって老けてもなんであんなにかっこいいのかしらね。そう思わない?

B:思うわよ。本当にかっこいいもんね。あんな男日本にいないかしらね。いたら絶対捕まえるのに。

A:いるわけないでしょ。いても私たちなんか見向きもされないわよ。

この会話では、クリントイーストウッドのどこがどのようにかっこいいのか具体的な説明はまったくありません。説明抜きでaとbはクリントイーストウッドが“ かっこいい”ことに完全に同意しています。もしかしたら“かっこよさ”の印象が二人のあいだではまったく違っているにもかかわらずです。では両者が“かっこよさ”の内容を説明する次の例を見てください。印象の内容を具体的に説明すると相互に同意するのがはるかに難しくなるのが分かります。
印象を具体的に説明するケース

A:ねぇ、「マディソン郡の橋」見た。

B:見たわよ!すっごくよかったでしょ。本当に感動しちゃった。

A:そうそう。すっごくよかったわよね。クリント・イーストウッドとメリル・ストリープがかっこいいのよ。イーストウッドって老けてもなんであんなにかっこいいのかしらね。そう思わない?二人は最後にはきちんと別れるでしょう。人生では二度とないかも知れない運命的な巡り合わせなのに、イーストウッドは別れざるおえない定めを男らしく冷静に受け止めて一人で静かに去ってゆくのよね。きっぱりと未練を捨ててゆくあの態度に私は大人の男の魅力を感じるわけよ。今の日本の若い男だったらすぐ泣いたり喚いたりしてあんなにきっぱり別れられないわよ。

B:確かに別れ上手な男って少ないわよね。でも私はあなたとは違うところに感動したの。イーストウッドの方もメリルストリープを誘うでしょ。確かキッチンで誘うと思うんだけど、その時の目つきが全然いやらしくなくて、逆に相手を本当に気遣っている気持ちが伝わってくるような暖かい眼差しなのよ。あんなさり気ない気遣いができる男ってそうざらにいるもんじゃないわ。私はそこにぞくぞくっとくるわけよ。

この例から分かるように、自分の印象を細かく説明すればするほど内容の細かな食い違いが相手との間に生じ、相手が同意できる余地は狭まります。イーストウッドが“かっこいい”と両者が思っていても、その印象の中身はかなり違っているのです。

したがって、もし相互に同意しているという前提を崩すことなく会話を進行するのであれば、印象はなるべく漠然とした表現にとどめることが必要になります。


二つの会話の異なる流れ


二つの会話の流れは異なる

以上のようなルールの違いから、英語と日本語の会話の流れには大きな違いが出てきます。これを図式化してみました。AとBの会話です。
英会話の流れ

A:挨拶(質問)

B:挨拶(質問)

A:話題提供

B:話題提供

共通のトピックスの設定

A:トピックスの具体的説明

B:トピックスの具体的説明

以下同様
日本語会話の流れ

A:挨拶

B:挨拶

A:質問(聞き手)

B:答え(話し手)時々役割を交換

A:質問(聞き手)

B:答え(話し手)

共通のトピックスの設定

A:トピックスの印象のみ

B:トピックスの印象のみ    

A:印象のみ

B:印象のみ

以下同様

二つの会話スタイルが出会うとどうなるか?

これで会話のスタイルが、英語と日本語ではどれほど異なるか理解できたと思います。ところで日本人は英語で話すときも知らず知らずのうちに日本語のスタイルで会話をしてしまっています。これではトラブルが多くなり、話は通じ合いません。次の例を見てください。日本人が、外国人と日本語のスタイルで会話をしていまい。どうなるでしょうか。

まず「日本語会話のルール1」、つまり「共通の話題が定まるまでの間、会話は聞き手と話し手に分かれ、ときどき役割を交代する」を英会話に知らず知らず適用したケースを見ましょう。先の会話例で見ます。

失敗例1 日本語会話ルール1の適用例

Cathy:  Hi. How are you today?

Youko: Fine. How about yourself?

Cathy: Oh, just fine!!

Youko: That's good. Did you have a nice weekend?

Cathy: (相手が会話を楽しめるようにするために気を使って話題を提供している)
Yeah, I had a splendid weekend. We had a real good time. My husband and I haven’t been going out together for sometime, so we decided to go hiking to Takao Mountain. We were just planning a short day trip. But as we got really tired walking, we decided to look for an accommodation where we could stay overnight. Luckily, we found an old inn near the hiking road. And this place was one of the best inns I stayed in Japan! The inn was on top of the small hill and each room had a bathroom with huge windows. From there, we could see the panorama of whole Takao Mountain while we were bathing! Scenery was just marvelous! And also the rate was very reasonable too. It was only 7000 yen a night.(すごく良い週末だったのよ。楽しかったわ。このところ、主人と一緒に出かけることがなかったから、高尾山でハイキングでもしようかと思ったのよ。日帰りの予定でね。で、歩き疲れたので一日泊まることにしてホテルか旅館を探したのよ。そしたら運良くハイキングコースのすぐ脇に旅館を見つけたのね。そこは、私が日本で泊まった旅館では最高のところだったのよ!旅館は小高い丘の上にあって、大きな窓のある大きなお風呂が全室にあるのね。だから入浴すると、お風呂場から高尾山の全景が一望できるのよ!すごい眺めだったわ!そして料金もすごくリーズナブルなのよ。一泊7千円よ。)

Youko: (優子は自分を聞き手だと思っている)Oh, that's nice. Did you have a good time?
(それは良かったわね。楽しかった?)

Cathy: (自分がすでに”good time”と言ったのであっさり答える)Yeah, I had a good time.
(ええ楽しかったわよ。)

Youko: (気を使って、会話を続ける必要から質問する)Good. Was it expensive?
(よかったわね。そこは高かった?)

Cathy: (すでに” rate was very reasonable”と説明しているのであっさり答える)No, the rate was very reasonable.(いえ、リーズナブルだったわよ。)

Youko: (キャシーが話に乗ってこないので再度質問する) Oh. Did your husband also like the hotel? (ご主人もそのホテルは気に入った?)

Cathy: (話題の提供が行われず、意味のない質問ばかりされるので会話が成り立たない) He also liked the hotel. Well…. I have to go now. Good-bye.(彼もホテルは気に入ったみたい。えっともうそろそろ行かなくちゃ。またね。)

確かに裕子は英語を話せまずが、これではコミュニケーションになりません。英語が話せることとコミュニケーションができることとはかならずしも一致しないのです。英語力があるにもかかわらず、外国人と友好的な人間関係を築くことができな日本人は意外と多いものです。

反対に、英語力が低いからといって、かならずしもコミュニケーション能力が低いとは限りません。英会話のルールをきちんとわきまえて話すことに心がけるならば、英語力の低さを十分に補って余りある会話力が身につきます。確かに英語力とコミュニケーション能力の両者をともに兼ね備えているのが理想でしょう。しかし英語力そのものの伸びだけに依存していては、有効なコミュニケーションはいつまでたってもできないことに注意しなければなりません。語彙力やイディオムの知識はしっかりと付けてゆくにしろ、とりあえずは自分の持っている今の英語力を駆使して有効なコミュニケーションを行うようにトレーニングするべきでしょう。このワークブックはこのようなトレーニングを行い、きちんとした英会話のルールをマスターするためのものです。

さて、ここで失敗例をもうひとつ見てみましょう。こんどは、日本語会話ルール2の「印象は具体的に説明しない」を英会話に適用した例です。

失敗例2 日本語会話ルール2の適用例

Cathy: Hi. How are you today?(元気?)

Youko: Not very good. I had a small argument with my boss today.
(あんまり元気じゃないわね。上司と口論したの。)

Cathy: Yeah? Why did you have an argument with your boss?
(ほんと。どうして口論になったの?)

Youko: I thought my boss was selfish.(上司がわがままに思えてね。)

Cathy: Oh yeah, why did you think your boss was selfish?
(そう。でも、どうして上司がわがままに思えたの?)

Youko: (優子は自分の印象を普通に言ったつもり)Because he was tying to get off work when every body was working overtime.
(みんなが残業しているときに、自分だけ先に帰ろうとしたからよ。)

Cathy: Did your boss finish his day’s work?
(あなたの上司は自分の仕事を終わっていたの?)

Youko: Yes.(ええ。)

Cathy: Then, why did you think going back home early was a selfish attitude?
(だったら、どうして早く帰るのがわがままな態度だと思うの?)

Youko: Well…

Cathy: (具体的な説明がないので黙る)

これも最初の例と同じようにコミュニケーションにはなりにくい場面です。優子は日本語と同じ感覚で自分の印象を伝えたつもりになっていますが、実はキャシーにとって優子の発言は、具体性が乏しく理解できにくいものなのです。優子が、みんな残業しているときになぜ自分の上司が早く帰るのがわがままな態度なのか具体的に説明しない限りキャシーには伝わりにくいのです。

まとめ

これで日本人が持っている会話の問題が理解できたのではないかと思います。例え英語が話せたとしてもコミュニケーションがスムーズに行くとは限りません。話題を積極的に提供し、自分の印象を具体的に説明することは難しいように思われることでしょう。これを解決し、スムーズなコミュニケーションを実現するためには、まず自分の言いたいことを徹底して細かく表現することがもっと重要です。


ヤスの英語
http://www.yasunoeigo.com/
 

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