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首都直下“難民”５００万人への対処法…家路を急ぐと命取り！
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120419/dms1204191544015-n1.htm
2012.04.19 夕刊フジ
想定される４地震の被害概要（冬の午後６時を想定）
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/photos/20120419/dms1204191544015-p2.htm
東京都が見直した首都を襲う巨大地震の被害想定。最大震度７にみまわれたとき、都心を中心に５１７万人もの帰宅困難者が路上などにあふれかえることが判明した。昨年３月に発生した東日本大震災では３５２万人（都内）だったが、それを約１・５倍も上回ることになる。この「帰宅難民地獄」をどう乗り切ればいいのか。専門家の見解は−。
首都地震が起こると、交通機関がまひし、自宅へ帰れなくなった帰宅困難者が大量に発生する。
今回の想定では、都内で５１７万人の帰宅困難者が生じると推計。このうち首都圏に自宅がある人は４７１万人。観光やビジネスで首都圏以外から東京を訪れている人が４４万人で、海外からも１万２０００人が訪れていると仮定した。
２３区内に限ると３７９万人の帰宅困難者が発生。４分の３に当たる２８６万人が自宅まで２０キロ以上の遠距離通勤・通学者と見込んだ。立川市や町田市などの多摩地区でも９２万人が帰れず、うち７０万人が２０キロ以上の通勤・通学者だ。
「３・１１」の震災時に都内で発生した帰宅困難者は３５２万人。内閣府が行った調査では、首都地震が起きた際、約半数が「すぐに徒歩で帰宅する」と回答。首都地震が起きれば、東京のターミナル駅で帰宅困難者がごった返すことになる。
想定では、東京駅周辺に留まる「滞留者」は４７万６００人にのぼり、新宿駅は３６万５０００人、渋谷駅は１８万人に達するという。
この「帰宅難民地獄」に飲み込まれないためには、どんな行動を取ればいいのか。
危機管理コンサルティング会社「クライシスインテリジェンス」代表の浅利眞氏は「当たり前のことですが、困難者にならないためには（勤務先など）その場に留まることが大前提。救援活動の妨げにもなるため、家族と連絡が取れないなど特別な事情がない限り、被災後はすぐに行動を起こさない方がいい」と力説する。
一斉に家路を急ぐと「群衆渋滞」が発生し、震災パニックという二次災害も起きかねない。
内閣府の防災関係者は「帰宅者の半数が１日、（勤務先など）その場に留まれば、群衆渋滞は起こらないという調査結果が出ている」とし、「現場に留まるのが一番の手段です」と念を押した。
だが、滞在する建物が倒壊するなど、屋外に出ざるを得ない事態も考えられる。それを踏まえた上で、どんな準備をしていればいいのだろうか。
「乾パンなど３日分の非常食を用意しておくことです。被災時にはがれきが散乱し、足場の悪い地面を歩かなければならない。はき慣れた山登り用のトレッキングシューズ、ヘルメットがわりに野球帽などを用意しておくといいでしょう。寒冷期での被災も想定し、厚手の手袋とコンパクトな防寒具も必須。防寒用シートのエマージェンシーブランケットは、折りたたみ可能でポケットにも入るため、便利です」（浅利氏）
準備を怠らず、冷静に行動する。これしかない。
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