「いつもと違う」は「予知」では無いと思います。

「いつもと違う」時、どういう現象が発生したか一つ一つ検証し積み重ねてこそ
「どういう変化がある時、このような事態が予測される」と言えるものと思っています。

「これから始めよう！」に異論はありません。否定する根拠は無いので。
しかし実用的な「予知」に何十年、何百年が必要と考えていますか？

同じ地域で被害が発生するような地震の周期は数十年間隔です。
10個データを集めるだけで数百年必要です。
それとも微少な地震のデータを集めることで大地震は判るのものですか？

「判るもの」として実際に大地震を予知するとういう実証実験が必要なはずですが？

実用的な「予知」に何十年、何百年が必要と考えていますか？→どんな仕事にも言える事ですが、「締め切り」の無い仕事などいつまでも認められるものではありません。

「判るもの」として実際に大地震を予知するという実証実験が必要なはずですが？→「破壊」は物理学でも難しい分野ですね、同じコップを同条件で100回割ってもヒビの入り方が違う。
地殻を人工的に破壊したとしても自然現象と同様の前兆現象が得られるとは思えません。
次に地震が起きそうな場所に観測機器を多数配置も、元々それが判れば苦労はしないだろうし。

結果、今までのような莫大な予算も得られず、人員も削減される事は仕方無しだと考えます。

「予知」は無理！

すぐに解決できない大きな研究テーマなんてゴマンとありますよ。
核融合、増殖炉、ガン撲滅、いじめ撲滅、男女共同参画・・・、古来からの究極のテーマは「不老不死の薬」

１９０１年に報知新聞の行った「２０世紀の予言」には、寫眞【写真】電話の実現という興味深い項目がありますが、ちょうど１００年たってテレビ電話として解決しています。
火山予知も不完全ではありますが、最近になって成功しつつあります。
数学でも、ポアンカレ予想は１００年ほどで解決されたようです。リーマン予想は、１５０年たった今も未解決ですが。

目標として高い旗を掲げるのは結構なことではないですか。
問題があるとすれば、地震予知できるとした警戒宣言発令などの行政措置が仰々しく法制化されていることではありませんか。研究より先に、こちらを見直すべきと思います。

と、敗北宣言して白旗を振り、降参したのですよ。
既にやる気の無い方々にこれからも税金を使い、続けさせるべきだと考えますか？

目標として高い旗を掲げるのは結構なことではないですか→研究者が私財を投じるなり、新たなスポンサーを得て続ける事は結構、自由です。

よくわかってるではありませんか。ただし、「現状では」の前置きがありませんが。
ゴマンとある研究（核融合など）どれもが、現状では全く目標に到達どころか、到達への明確な道筋もついていません。しかし、できれば大そう人類にとって役立つものです。基礎研究とはそういうものです。ＩＰＳ細胞だって、研究の初めには達成できるかどうかなんてわからなかったのではありませんか。たまたま、アイデアと努力がうまく機能して、幸運にも早くに目標達成できたのでしょう。
問題があるとすれば、「事前に予測されるかのような誤解を生んでいる」ことでしょう。したがって、今すべきは研究の旗を降ろすことではなく、東海地震予知ができるという幻想に基づく法律を見直すべきだといいたいのです。もちろん法律ですから国会議員の賛同が必要ですが、そこへの働きかけこそが地震学会として急務であって、遠い将来に向けた立派な目標の旗をいじる必要などありません。

「もう無理、駄目っぽいかも」
「あんまり俺らに期待されても困るんだよね」
「責任なんか取れないよ」

っと、言ってるわけです、
これが「現状では」です。

「事前に予測されるかのような誤解を生んでいる」→税金を頂いて仕事をさせて貰っているのです、せめてその位は背負いなさいよ、
と、言いたいです。
老人達の「遠い将来に向けた立派な目標の旗」は一旦　降ろそうではありませんか、
投稿者さんの「若者よ　地震予知で　大志をいだけ」へのコメントなのですから。

だから、なぜに「すぐに解決出来ない大きな研究テーマ」である核融合や増殖炉の研究はよくて、地震予知研究はダメなのでしょうか。さらに、この基準を適用するならすべての研究テーマをふるいにかけるべきです。

むしろ、核融合や増殖炉はできなくても、当分電気不足になんてならないし、全然困りませんね。だから、ダラダラ研究費使っても目に見えないだけでしょう。

地震については、残念なことにしばしば襲ってきて大きな被害を出しています。その時の研究成果の無力さに打ちひしがれて、いらだつのはわかります。しかし、むしろ逆ではないですか、地震災害軽減の研究には、きわめて大きな緊急性の高い社会ニーズがあります。もちろん、地震予知だけに特化する必要はないでしょうが、幅広く地震津波研究を進め、究極目標としての地震予知の旗は降ろすべきではないと思っています。

何度も言いますが、今すべきことは研究のストップではなく、予知が実現できることを前提とした東海地震予知体制の見直しです。

地震予知学会なる学会はありません。公益社団法人日本地震学会のもとに地震予知検討委員会なら設置されていますが。批判するにしては、「地震予知」以上にいいかげんな用語法ですね。要するに、地震学会の発表文をちゃんと読んでないんでしょ。マスゴミのいい加減な印象操作記事を鵜呑みにしているだけなのではありませんか。

地震学会では地震予知を「ギブアップ」などしていませんよ。
「日本地震学会の改革に向けて：行動計画2012」において、「地震予知」の用語法についての問題は指摘しつつも、「地震発生予測の研究は，今後も基礎研究として継続する価値があることはいうまでもない．」としています。

現在できないことと永遠にできないことを混同してはいけません。現在はできないが将来できるようにするのが研究です。「地震予知」は現在できないのに、できるように期待されていることが問題なのでしょう。そのための、用語の見直しであって旗を降ろすわけでないのは、地震学会の声明でも明らかです。