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韓国に誕生した世にも恐ろしい日べ（イルベ）虫
差別発言を繰り返す勢力が伸張中
2013年10月18日（Fri） アン・ヨンヒ
ネット上には、様々なサイトが存在する。その中には政治的な発言をするコミュニティーもある。政治的な発言は民主主義ならではことなので、自由に発言していいわけだが、いかにも差別的な発言を繰り返していて問題になっているサイトがある。
極右のサイトに22万人が登録
梨花女子大前で女性卑下の内容を書いた看板を持っている日べ（いるべ）のメンバー
まるで、日本の右翼と言えば分かりやすいのだろうか。韓国のネット上でのコミュニティーである日刊ベスト（略称：日べ）は、極右と言うべき右寄りのサイトである。このサイトには22万人のメンバーが加入している。最近、この「日ベ」が何かと話題になっている。
話題と言っても決していい話題ではない。なぜなら、彼らは特定人物の卑下、暴力性、女性卑下などを繰返し、反社会的サイトと見なされているからだ。
例えば、昨年の今頃話題になった、「12月24日のソロ大勝」に向けて韓国の独身男女が浮かれていた時、水を差したのは日ベのコメントだった。
まず、12月24日のソロ大勝について説明すると、通常クリスマス・イブはカップルのための日と言っていいほど、街にはカップルがあふれ、恋愛相手のいない独身（＝ソロ）たちは家の中で息をひそめている。
こうしたソロたちに希望を抱かせたのが、あるSNSで提案された「ソロ大勝」であった。12月24日にソウルのヨイド公園にソロたちが集まって大規模な合コンをしようというものである。
主催者を特別に決めず、ただそこに集まった人の中で気に入った人がいれば、手をつかみ、拒まれなければカップル成立という大胆な企画である。
この知らせはあっという間にSNSを通じて全国へ広まり、せっかくならソウルだけでなく、他の都市でもやろうということで、各都市で大規模に人が集まる場所が挙げられ、会場とされた。
これは、すぐにテレビなどマスコミをにぎわして、独身の男女たちはそろって見知らぬ異性とのロマンチックなクリスマス・イブを楽しみにするようになった。
しかし、「日ベ」サイトでは、クリスマス・イブにはソロ大勝へ参加してレイプする打ち合わせをしようというとんでもない意見が飛び出した。
嫌悪の対象となった日ベ
日べの言葉を使い、彼らの支持でヒットしたと言われたアイドルグループ（クレヨンポップ）
この話題もすぐにSNSを通して知れ渡り、女子たちは絶対にソロ大勝へ行かないようにとの注意が出回った。
結果、最大の合コンになるはずだったイベントは企画倒れになり、実際に集まったのは予想をはるかに下回った。それも、男女の性比は8：2と、圧倒的に男子が多かった。
また、梨花女子大学の前には、梨花女子大生たちを娼婦呼ばわりする看板を持って1人デモをする男性が現れ、彼もまた日べのメンバーであることが明らかになった。そこで、梨花女子大の総学生会では、彼を裁判所に訴えることを考慮中である。
こうしたことから「日べ」は嫌悪の対象となった。日べサイトのメンバーに対し、一般の人々は「日べ虫（日刊ベストのメンバーを蔑んだ言い方）」と毛嫌いしているが、彼らはどこ吹く風といった感じである。
日べサイトでは彼ら特有の言葉を使い、毎日のように差別的な内容のコメントが掲載されている。
しかし、日べのメンバーでもないのに、ネットで使われている言葉だと思って、彼らの言語をネットに書き込んだばかりに「日べ虫」にされてしまうことも往々にしてある。
最近、浮上した女子のアイドルグループの場合は、日べが使う言葉を使ったということなどから、日べの勢力によって人気者になったと噂され、一般の受けが悪くなった。そうすると、アイドルグループの事務所の社長自ら弁明に出たほどだ。
10月15日に開かれた国政監査においては、女性議員が「日べ関連法秩序違反是正要求の現状」資料を公開した。
これによると、2011年には1件に過ぎなかった日べ対象の法秩序違反是正要求件数は昨年176件、今年は8月現在で529件の是正要求が放送通信審議委員会に受け付けられたという。
放送通信審議委員会では、犯罪の関連性、淫乱、名誉毀損的な掲示物に関しては、サイトの運営側に是正を要求することになる。
是正要求は、自殺、麻薬類、地域・女性差別および卑下、臓器売買など、反社会的犯罪掲示物やキム・デジュン元大統領、ノ・ムヒョン元大統領に対する卑下などがある。
「日べ」がただサイトで御託を並べているだけでなく、実際に行動に出る場合、現在日本でヘイトスピーチを行っている「在日特権を許さない市民の会」のような集団になるのではないかと見る専門家たちもいる。
「日べ虫」たちは、まだ集団で動いているわけではないが、何かのきっかけでそのおぞましい顔を日にさらす時がやって来るかもしれない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/38951
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