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スパイの暴走は繰り返される:そのずる賢さゆえにアレグザンダーNSA長官のあだ名は「イタチ」
http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/750.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 11 月 07 日 18:13:24: Mo7ApAlflbQ6s
 


『ニューズウィーク日本版』2013・11・12
P.32〜33


スパイの暴走は繰り返される

盗聴疑惑:70年代にこっぴどく非難されたアメリカのスパイ機関の本質は結局何も変わっていなかったのか


 キース・アレグザンダー米国家安全保障局(NSA)長官は、そのずる賢さからかつてCIAで「イタチ」というあだ名で呼ばれていた。
「会議が終わって彼が部屋から出て行くと、みんなで顔を見合わせたものだ」と、ある元CIA高官は言う。「苦笑するしかなかったときもある。彼が嘘をついていたり何かをごまかしているのは見え透いていた」
 元CIA職員エドワード・スノーデンがばらした極秘情報のおかげで、今やCIAだけでなく世界中がアレグザンダーは嘘つきだと知っている。上院司簑茶のパトリック・リーヒー委員長もその1人だ。
 6月に同委月会に呼び出されたアレグザンダーは、問題とされるNSAの情報収集活動によって「何十件もの」テロ計画が未然に阻止されたと証言。リーヒ一に具体的な数字を求められて、54件としていたが、10月初めの公聴会で1〜2件であることを認めた。
 先週には、NSAがグーグルとヤフーの通信回線に侵入していた疑いが浮上し、両社から激しい怒りの声が上がった。いったいNSAの情報収集活動はどこまで及んでいたのか。組織として制御不能になっていたのか。
 そこで思い出すのは「ゾウの暴走」という言葉だ。今から釣40年前、CIAによる非合法活動を記したレポート「ファミリー・ジュエルズ」がリークされたのを機に、米議会にCIA、NSA、FBI、および軍の情報横問の活動を調査する「情報活動調査特別委員会」が設置された。


大統領は知っていた?

 委員長を務めたフランク・チャーチ上院議員の名を取って、チャーチ委員会と呼ばれたこの委員会は、反戦活動家などアメリカの一般市民もスパイ活動の対象になっていたことや、CIAによるキューバの指導者フィデル・カストロ暗殺計画などを明らかにした。
 タガが外れたようなスパイ機関の行動を、チャーチは「ゾウの暴走」と呼び、当時大いに話題になった。しかしその言葉の真には、歴代大統領と議会は何も知らなかった、という意味が込められていた。
 これにはCIAのOBたちは今も怒っている。「ケネディ兄弟(当時のジョン・F・ケネディ大統領とロバート・ケネディ司法長官)は、キューバでわれわれがやっていることをちゃんと知っていた」と、リチャード・ヘルムズ元CIA長官の側だった人物は語っている。
「情報機関は常に大統領の管理下にある」と、当時について書いた『ザ・ファミリー・ジュエルズ』の著者ジョン・プラドスも同意する。もちろんホワイトハウスが情報機関の計画や活動を事細かに把握しているわけではない。「だが(情報機関は)自分たちが何をやろうとしているかは明確にしていた」
 今回のスノーデンの暴露では、情報機関が機密情報に合法的にアクセスできるスタッフの行動をまともに管理していなかったことも明らかになった。中には職場の高性能なコンピューターを駆使して、元妻や恋人の素行を調べていたNSA職員もいる。
「平均の法則で考えると、彼らのうちの何人かは違法行為に手を染めるだろう」と、ジャーナリストのニコラス・ボンホフマンは言う。例えばアンゲラ・メルケル独首相とドイツ連邦銀行(中央銀行)やIMF(国際通貨基金)との会話は、「カネになる。市場操作やインサイダー取引にも使えるはずだ」。
 9月未、NSAが自らの情報収集活動の歴史をまとめた機密文書が、情報公開法に基づき公開された。そこにはチャーチ委員会も暴けなかった驚きの事実が記されていたと、政治ストラテジストで、27歳のときチャーチ委員会に加わったピーター・フェンは言う。
「(委員会は)NSAの監視対象者リストを発見したが、その中にチャーチとハワード・ベーカー(上院議員、後の駐日大便)がいたことは知らなかった。2人の上院議員がスパイされていたことが40年近く秘密にされてきたのだ。これが当時明らかになっていたら、アメリカは大変なことになっていただろう」
 当時こうした活動の具体的な内容については、大統領には明言しないという不文律があったと、フェンは言う。「活動の多くは暗黙の了解で進められた」
 その後こうした慣行は縮小し、ジョージ・W・ブッシュ大統領の時代には、CIAはテロ容疑者のせ致や拷問について、大統領から書面でゴーサインをもらうほど慎重になっていた。


機能しない監視システム

 では、バラク・オバマ大統領はNSAの活動をどこまで知っていたのか。「私の推測だが、大統領が毎朝各所から報告を受けるとき、特定の情報については(スパイ活動で入手したことくらい)開かなくても想像がつくだろう」と、フェンは指摘する。「バーで酒を飲みながら得られるたぐいの情報ではない」
 NSAの活動について、チャーチ委員会のような議会の調査委員会が設置されるとの噂もある。だが問題は、チャーチ委員会を横につくられた情報収集機関を監視するシステムが十分に機能してこなかったことだと、フェンは指摘する。
 議会の軍事委員会や情報特別委員会、国土安全保障・政府活動委員会、さらに外国情報監視裁判所など、情報機関を監視するはずの組織は、「監視対象寄りの見方をするようになりがちだ」と、フェンは言う。「(NSAの情報収集活動を)黙認していた人間は大勢いる」
 上院情報特別委員会のダイアン・ファインスタイン委員長もその1人だ。スキャンダルの発覚以来、NSAを擁護してきたファインスタインだが、先週は違った。メルケルの通話盗聴を「上院情報特別委員会が十分知らされていなかった」ことにショックを受けたと発言した。実にしらじらしい。
 アレグザンダーは今度は何と言い訳するつもりだろう。一番効果的なのは「大統領のせい」にすることだが、書面の証拠でもないと難しい。NSA長官の狭滑な言い逃れに注目だ。

ジェフ・スタイン


 

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コメント
 
01. 2013年11月08日 22:24:17 : smLGXp3ViM
[阿修羅内参考投稿]
・アメリカ奥の院で大変動 !! 本当の米国大統領は この人物 !![[飯山一郎氏:キース.B.アレキサンダー陸軍大将]
http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/863.html
投稿者 傍観者A 日時 2013 年 10 月 20 日 10:33:48: 9eOOEDmWHxEqI

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