北朝鮮を訪問中の米プロバスケットボールＮＢＡの元スター選手デニス・ロッドマン氏に対して、米国内での批判が高まっている。北朝鮮に拘束されている米国人についてテレビで「暴言」をはいたうえ、金正恩（キムジョンウン）第１書記に高額な贈り物をしていた疑いも浮上しているためだ。

　ロッドマン氏は金第１書記の誕生日にあわせて訪朝。「スポーツを通じた交流」（同行した元ＮＢＡ選手）として、８日に米国と北朝鮮チームの親善試合を開催した。

　これに対し、米ＣＮＮテレビがインタビュー番組で「おじを処刑したばかりの独裁者への誕生日プレゼントだ」と批判。するとロッドマン氏は「お前はマイクの前で危険すら冒していない。我々は一つのことを成し遂げようとしている」と激高した。

　同じ番組でロッドマン氏は「反共和国敵対犯罪」で１５年の労働教化刑を言い渡された韓国系米国人ペ・ジュンホ氏について、「（ペ氏が）この国で何をしたのか知っているのか」ともまくし立てた。

　この発言を受けて、ペ氏の妹は「ショックで憤慨している。（ペ氏の）問題を何も知らずに無礼な批判を浴びせた」と非難。米政界などからも批判の声が相次いだ。

　ロッドマン氏は親善試合の前に、金第１書記のために誕生日を祝う歌も披露。高級ウイスキーや欧州のクリスタル、毛皮のコートなど１万ドル（約１０５万円）以上の贈り物をしたとも報じられ、９日の米国務省会見では「（ぜいたく品などの輸出を禁じる）制裁対象にならないのか」との質問も出た。（ワシントン＝奥寺淳）

http://digital.asahi.com/articles/ASG1B3SWZG1BUHBI00D.html 　

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