★阿修羅♪ > 昼休み52 > 136.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
東電支援で悪玉に仕立てられたメガバンク (陽光堂主人の読書日記)
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/136.html
投稿者 明るい憂国の士 日時 2012 年 3 月 08 日 12:26:44: qr553ZDJ.dzsc
 

http://yokodo999.blog104.fc2.com/blog-entry-556.html
2012-03-08

 東電支援で悪玉に仕立てられたメガバンク


 メガバンクなどが東京電力に総額1兆円以上の融資を行うことにしましたが、原発再稼働や電気料金値上げが融資の前提条件となっており、国民にとってとても受け入れがたい内容です。一体どこまで国民をコケにすれば気が済むのでしょうか?

 東京新聞は、本日付でこう報じています。(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012030802000038.html)

     東電1兆円支援 主要取引銀了承

 メガバンクなど東京電力の主要取引銀行が、東電が要請していた総額一兆七百億円の金融支援を受け入れることが七日、固まった。ただ、融資の実行は、東電がまとめた電気料金の値上げや原子力発電所の再稼働が盛り込まれた資金計画案が実施され、収支が安定することを条件にした。銀行側は「資金計画をもとに了承した」と説明しているが、融資を回収するために値上げや再稼働を東電に求めたことになる

 東電は、火力発電の燃料費の増加や福島第一原発の廃炉費用など支出がこれからも増えるため、政府による一兆円の資本注入と同時に金融機関にも金融支援を要請していた。

 東電側への回答期限だった七日、みずほコーポレート銀行が融資を了承し、三メガバンクがそろって支援することになった。日本政策投資銀行(政投銀)も融資に応じる見込みだ。

 金融支援の内訳は、追加融資が五千億円。東電が必要に応じて、お金を引き出せる融資枠が四千億円、既存の融資の借り換えが千七百億円となっている。

 銀行別では、借り換え分を除き、政投銀が五千億円、メガバンクは三行で約二千億円。このうち三井住友銀行が約一千億円、みずほコーポ銀行が約六百億円、三菱東京UFJ銀行が約四百億円。

◆保身の銀行 国民とズレ
 メガバンクなどが、電気料金の値上げや原発の再稼働を融資の条件にしたのは、それらを行わなければ「東電の経営は成り立たない」(メガバンク首脳)とみているからだ。一方で、東電の経営が行き詰まれば、これまでに貸した分に加え、新たに貸すお金までも返ってこない。メガバンクにとって極めて大きな不安材料になる。だが、国民感情に反するやり方は到底受け入れられるものではない。

 あるメガバンクは融資の了承について、貸したお金をきちんと返済させるための「経済合理性から判断した」と説明している。

 だが、実際に念頭においているのは、東電の収支が安定せずに、貸したお金を回収できなくなる事態だ。最悪の事態を回避するために、東電と原子力損害賠償支援機構が収益を改善するために資金計画案で仮置きした値上げや原発再稼働などの内容が実現することを条件とする特約条項をつけた。融資は値上げ実施後の七月と、再稼働後とみられる来年末ごろに分割して行う方針という。計画が実施されない場合、融資を見送る可能性がある

 とはいえ現状では、電気料金値上げに対して国民や大小の企業、東京都など自治体も強く反発している。福島第一原発事故の影響で原発に不安を覚える人が多い中で、融資を確実に取り戻そうとする条件付けは金融機関の保身にほかならない

 バブル崩壊後の貸し渋りや超低金利など、メガバンクへの批判は強い。国民のお金を預かっているメガバンクは、東電への貸し手として、実現できるかどうかも分からない値上げや原発の再稼働に頼らない収益の改善方法を、東電側に厳しく迫る必要がある。 (下線は引用者による)


 東電は実質的に債務超過状態であり、通常であれば破綻処理されます。ところが、安定的な電力供給が損なわれるといった理由で、政府は東電を救済することにしました。これは実質的な国有化です。

 債務超過に陥った企業に銀行が融資することはありません。東電は政府によって救済されることになったのですから、銀行融資は元々不要ですし、政府が金を出せばよいのです。しかし、無闇に税金を投入することは国民の批判を招くので、メガバンクなどに融資するように迫ったのです。

 植草一秀氏が指摘しているように、東電は日航のように会社整理して再建を果たすべきで、いきなり国有化すること自体、可笑しいのです。破綻処理しないことで、東電の株主や債権者を守ったわけですが、これで利益を得たのが当のメガバンクなのです。

 つまりメガバンクは、本来であれば東電の破綻で債権の大部分が回収不能となり、大きな損失を受けるはずだったのが、国民の血税で救済してもらったのです。それなのに追加の融資を行う際に、原発再稼働や電力料金の値上げという条件をつけたのですから、厚かましいにもほどがあります。1度ならず2度までも、国民から金を巻き上げようというのです。

 メガバンクは、これまでにも散々国から(国民から)救済されています。不良債権処理を進めないと経済に悪影響を与えるという理由で、際限もなく税金が投入されてきました。それにも拘らず、銀行は税金を支払っていません。経理上赤字になっているためですが、国費で救済されたので経営は楽で、賃金体系は依然として高いままです。こんな不条理は許されません。

 メガバンクがこうした救済を受けたのは、財務省の差し金で、官僚としては大切な天下り先が潰れたら困るわけです。東京新聞の記事では、三メガバンクが率先して融資し、日本政策投資銀行がそれに追随しているかの如き書き方となっていますが、実際には財務官僚が筋書きを書いています。その証拠に、彼らの最大の天下り先である日本政策投資銀行に、融資額の約半分に当たる5千億円が割り当てられています。

 つまり、官僚による官僚のための融資で、メガバンクはそのお零れに預かっているわけです。官僚はかつての悪代官そのもので、庶民の膏血を絞り取ろうとしているわけです。

 今回の一件がより悪辣なのは、東電救済という名目で、原発再稼働と電気料金の値上げを強行しようとしていることです。悪の政府・東電にとって、この二つは目下の課題で、早急に何とかしなければならないと考えています。そこでメガバンクに批判の矛先が向くように仕向けたのでしょう。メガバンクの強欲のせいで、電気料金の値上げなどをせざるを得ないという形にするわけです。

 この意味ではメガバンクは犠牲者ですが、これまで散々いい思いをさせてやったのだから、今回は泥を被れというのが官僚の言い分なのでしょう。どっちもどっちで、悪辣な連中であることに変わりありませんが…。

 一方、東電は、来る3月11日に西沢社長が福島第一原発を訪れ、原発事故の被害者向けに謝罪の言葉を述べると発表しましたが、福島県民と対話する機会や、記者会見を開く予定はないそうです。会長の勝俣も、顧問に就任している前社長の清水も、記者会見等しないと報道されています。全く責任を感じていないようで、人間が壊れているとしか思えません。

 病的な嘘つきと金と権力の亡者、非人間的で冷酷な者どもによってこの国の政治経済は壟断されています。日本という国がここまで堕落したのは、建国以来初めてのことではないかと思います。早く鉄槌が下ることを願わずにはいられません。


 「陽光堂主人の読書日記」


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 昼休み52掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 昼休み52掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧