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人も動物も特定の遺伝子をかぎ分けパートナーを選ぶらしい!?
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/830.html
投稿者 富山誠 日時 2013 年 6 月 29 日 13:44:00: .ZiyFiDl12hyQ
 

  「Nature Communications」の2013年3月19日付オンライン版に、非常に面白い説が出ていたそうです。なんと特定の遺伝子の「匂い」をかぎ分けているらしい、そして自分とタイプの異なるパートナーを選んでいるらしいのだそうだ。

  我が家でも夫婦は性格も行動様式もまるっきり異なり、お互い何で選んだのか?非常に不思議なのだが、この説を知ってかなり納得できたのでBioQuick Newsの紹介記事をご紹介します。恐らく心当たりのある方は石を投げれば当たるほどいるのではないかと容易に想像出来ます。

  目から鱗に近い「へーっ」な内容です。興味のある方は是非原著をじっくりと読んで、相手の選択を間違ったなあと心から後悔していた気持ちを、自分の預かり知らない次元の選択だったと、自分の気持ちを慰めてあげてください。

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Mouse urinary peptides provide a molecular basis for genotype discrimination by nasal sensory neurons

Theo Sturm, Trese Leinders-Zufall, Boris Maček, Mathias Walzer, Stephan Jung, Beate Pömmerl, Stefan Stevanović, Frank Zufall, Peter Overath & Hans-Georg Rammensee

Selected groups of peptides, including those that are presented by major histocompatibility complex (MHC) proteins, have been proposed to transmit information to the olfactory system of vertebrates via their ability to stimulate chemosensory neurons.
However, the lack of knowledge about such peptides in natural sources accessible for nasal recognition has been a major barrier for this hypothesis.
Here we analyse urinary peptides from selected mouse strains with respect to genotype-related individual differences.
We discover many abundant peptides with single amino-acid variations corresponding to genomic differences.
The polymorphism of major urinary proteins is reflected by variations in prominent urinary peptides.
We also demonstrate an MHC-dependent peptide (SIINFEKL) occurring at very low concentrations in mouse urine.
Chemoreceptive neurons in the vomeronasal organ detect and discriminate single amino-acid variation peptides as well as SIINFEKL.
Hence, urinary peptides represent a real-time sampling of the expressed genome available for chemosensory assessment by other individuals.
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BioQuickニュースの紹介記事です。

  「動物も人も免疫系関係の特定の遺伝子をかぎ分けることができ、その遺伝子がパートナー選びに影響を及ぼす」という学説がメディアを賑わしており、この遺伝子は、MHC (主要組織適合複合体) 遺伝子と呼ばれている。自分の持っているのとは大きく異なるMHC遺伝子を持った相手をパートナーとして選ぶことは、子孫が幅広い免疫遺伝子を持ち、したがって様々な疾患に抵抗力を持つようになるのだから、これは理にかなっている。しかし、これまで、人や動物の発散する匂いの中にMHC遺伝子の情報を発信する匂いがあるとは知られていなかった。

  最近ドイツのthe University of Tubingen、Immunology departmentとProteome Centerの研究チームが、同国のthe University of Saarlandの研究者と共同研究を進め、その問題を突き止めた。この研究報告は、「Nature Communications」の2013年3月19日付オンライン版に掲載され、科学者が「パートナーを嗅ぎ出す」説をレビューすることになる。

  MHC遺伝子は、細胞がどのMHCペプチドをその表面に提示するかを決定し、免疫系キラー細胞がそのMHCペプチドを認識するということはよく知られている。このペプチドは通常体内のタンパク質で構成され、どのような反応も引き起こさないが、MHCペプチドがウイルス由来のものであれば、免疫系キラー細胞がこれを外敵と認識し、攻撃する。ところが現在出されているある説によれば、MHCペプチドはMHC遺伝子に関する情報を伝える匂いでコミュニケートするとされており、マウスで試験されたのもこの説だ。

    特殊な感受性細胞が見つかっており、この感受性細胞はMHCペプチドを認識し、識別できることが突き止められている。また、実験では高濃度の合成MHCペプチドがマウスの行動に影響を及ぼすことができ、そのマウスの尿からMHC遺伝子の匂いと思われるものが抽出されている。これまで尿の中にMHCペプチドが自然に含まれるものかどうか知られていなかったが、研究チームは、マウスの尿に含まれるMHCペプチドを同定し、対応するMHC遺伝子を知る方法を開発した。ただし、その濃度は極端に低く、マウスの尿に含まれるMHCペプチドの濃度もこれまで行動実験で用いられていたMHCペプチドの量に比べて100万分の1という極微量だ。また、マウスの尿からはMHCペプチド以外にも何百という種類のペプチドが検出されており、それぞれがあらゆる種類の遺伝子由来のものと判明しているが、MHC遺伝子とは何の関係もなかった。これらのペプチドで他のマウスの遺伝子のほとんどをマップ化することができるはずであり、またその濃度はMHCペプチドよりも最高100万倍と非常に高く、行動実験に用いられた量にほぼ匹敵する。さらに、どちらのペプチドもマウスの特定の嗅覚細胞を活性化できることは、University of Saarlandの研究者が証明した通りである。

  これらの結果から、ゲノム全体の「匂い」の類似性、異質性が、免疫原性の匂いよりも重要な役割を果たしていることが推測され、匂いは2つの個体の間の関係について総合的な情報を伝えることができるのではないかと考えられる。また、研究チームは、同じ種の2匹のマウスから採取した異なる非MHCペプチドもにおい受容細胞が正確に識別することを突き止めた。その結果、不自然に高濃度な合成MHCペプチドを使って行われた先の実験の結果をどのように解釈すべきかという疑問が生まれてきた。

  これまでのところ、ヒトの尿、汗、唾液からはMHCペプチドは検出されていない。ほとんどすべての遺伝子が対象になっており、高濃度ということを考え合わせると、将来の行動実験では、膨大な数の他のペプチドも考えに入れなければならない。こういったよく見られるペプチドが、免疫系に情報を伝える上で、他のペプチドの効果を完全に覆い隠してしまっている可能性もある。

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  当ガラパゴス史観の主張は人類は多様性を大きくし、集団のエネルギーが増大する方向に進む、と言うものです。昔習ったエントロピー増大の法則のようなものです。

  従って異なる遺伝子亜型の他民族との交配を選んだ集団は集団エネルギーを増大させ大きく発展してきたが、中世〜近代で「国と国民」という概念と国境ができてから人々・集団の移動が不自由になり純粋化してくると集団エネルギーは停滞し徐々に落ち込み落日を迎えるのです。そうして古今のほとんどのかって活躍した種族や国が興亡をしてきたのです。

  我が日本も特に第二次大戦後、それまで支配階級として交配を拒んできたY-DNA「O3」の中の下層が、縄文−弥生系と積極的に交配するようになり集団エネルギーが一気に高まり、もともと明治維新後、没落した清に代わりアジアの盟主になった大いなる素地のあった高い文化度が同期して一気に国家パワーが高まり、Japan as No.1になる手前で失速し、その感に盛り返した中国に抜かれたのがついこの間のことである。

  しかし50以上の民族集団からなる民族構成でエネルギーを高めてきた中国もいよいよ失速に近づいてきたようですが。

  世界中に他遺伝子集団との交配・支配を嫌い辺境の少数民族化してきた集団は多いがいづれも集団エネルギーが殆どなく、衰退を待つばかりなのだが、これは集団エネルギー論から見て残念ながら当然です。だんだん近親婚化し弱体化してゆくのです。民族の純血を守ることは美しいのですが、それは人類(動物)の進化の方向に反しているのです。

  自分たちとは異なる「匂い」=「遺伝子特に免疫系」を持つ相手を異なる集団から選ぶように生まれついているのです。いやぁ久し振りに自分の境遇を納得した価値ある論文でした。
http://www1.parkcity.ne.jp/garapagos/  

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コメント
 
01. 2013年6月29日 13:51:42 : W18zBTaIM6

人類(特に男性)は今でもダーウィンの「適者生存」で進化しているらしい

  Webでイギリスのニュースが見つかりました。近々PNASで発表されるらしいので先取りでご紹介します。→PNAS論文が発表されましたのでAbstractを転載します。
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↓ PNASのAbstractです。非常にわかりにくい文章なので訳はパスします。

Natural and sexual selection in a monogamous historical human population

PNAS May 22, 2012 vol. 109 no. 21 8044-8049

Alexandre Courtiola, Jenni E. Pettayd, Markus Jokelae, Anna Rotkirchf, and Virpi Lummaa

Whether and how human populations exposed to the agricultural revolution are still affected by Darwinian selection remains controversial among social scientists, biologists, and the general public. Although methods of studying selection in natural populations are well established, our understanding of selection in humans has been limited by the availability of suitable datasets. Here, we present a study comparing the maximum strengths of natural and sexual selection in humans that includes the effects of sex and wealth on different episodes of selection. Our dataset was compiled from church records of preindustrial Finnish populations characterized by socially imposed monogamy, and it contains a complete distribution of survival, mating, and reproductive success for 5,923 individuals born 1760?1849. Individual differences in early survival and fertility (natural selection) were responsible for most variation in fitness, even among wealthier individuals. Variance in mating success explained most of the higher variance in reproductive success in males compared with females, but mating success also influenced reproductive success in females, allowing for sexual selection to operate in both sexes. The detected opportunity for selection is in line with measurements for other species but higher than most previous reports for human samples. This disparity results from biological, demographic, economic, and social differences across populations as well as from failures by most previous studies to account for variation in fitness introduced by nonreproductive individuals. Our results emphasize that the demographic, cultural, and technological changes of the last 10,000 y did not preclude the potential for natural and sexual selection in our species↓ 5月13日付けのMailOnlineのニュースです。こっちの方がわかりやすいです。

Men are getting MORE attractive as Darwin's 'survival of the fittest' evolution theory still holds true for humans

・Characteristics changing 'mating success' of men changing faster than those that affect women・Men evolving attractive traits of looks and success to have more partners・Having more partners ensures DNA passes on・Mencientists studying people in Finland find evidence that natural selection is still taking place・Researchers say being rich or poor does not affect success at mating or fertility ratesダーウィンの「適者生存」進化論がまだ人類に当てはまるとともに、男性は更に魅力的になっています。
・男性の「(女性との)交配の成功度」を変える特性は、女性の男性に対するそれより速く変化します。
・より多くのパートナーを持つために外見と成功の魅力的な特性を発展させる男性。
・より多くのパートナーを持っていることは、DNAが確実に受け継がれます。
・フィンランドで人々を研究する研究者達は、自然淘汰がまだ起こっているという証拠を見つけます。
・研究者は、金持ちか貧乏かということは「交配や受精率」での成功に影響しない、と言います。
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  Rocket News24にわかりやすく解説が出ていましたので、余計なチャチャの部分を省いて転載します。論文がでたら自分の訳に入れ替えます。

  イギリス・シェフィールド大学の研究チームが行ったある興味深い調査結果が、現在話題になっています。それは、「男性の方が女性よりもどんどん魅力的になっている」という事実!

  海外サイト『dailymail.co.uk』をはじめとする多くの記事によると、どうやら男性は「進化の過程」として日々性的魅力を増していっているのだそう。なぜ男性だけが「魅力的になる」という進化を続けているのか。そしてそもそも、我々人間は本当に進化を続けているのか。

  医学や科学の発達によって、本来自然界では生き残ることができない人々でも生きていくことができる現代。そのため人間は、他の動物と比べて自然淘汰される心配がほとんどありません。またそれに加えて、地球上の多くの地域が『一夫一婦制』を採用していることで子供を作る機会が限定されており、一般的に人間の進化は停滞しているといわれています。

    しかしこのたび、シェフィールド大学の研究チームが行ったある調査によって、人間も他の種と同様に未だ進化をし続けているということが判明しました。彼らが行った調査とは、1760年から1849年の間に生まれたフィンランド人6000人を対象に、人口・文化・技術の変化が自然選択や性選択などに代表される「人間の進化」にどのような影響を与えたのか、というもの。

  フィンランドには元々、税金徴収のために、教会に人々の誕生や死、結婚や経済状況などの情報を登録するという決まりがありました。そのためこのリストから、進化を調べる上で必要なこと、たとえば「生まれてきた子供は大人になるまで生きることができたのか」ということや「その後子供を作ることができたのか」ということなどを、詳細に知ることができたのだそう。

  研究チームを率いるVirpi Lummaa博士によると、「(被験者となった)彼らは当時自然選択や性選択を行っており、それは現在もなお続いている。そしてその状況は、人間が野生の状態にあった大昔とさほど大差がない」とのこと。つまり、人は今もなお進化を続けており、科学技術や医学などの発展および『一夫一婦制』などの交配を制限するような制度は、人間の進化にほとんど影響を与えていないということが判明したのです。

  Lummaa博士曰く、これはつまり「パートナーをみつけるのに有用な特徴が、女性よりも男性の方がより早く進化している」ということのよう

  要は、子孫を残す確率を上げるために、男性はたくさんの女性と交配しなければならない。そのためにはより交配の成功率を上げることが必要。だからできるだけ多くの女性を惹きつけられるように、「ルックスが良い」「自信に満ち溢れている」など、女性がより性的魅力を感じられるよう男性が進化している、というわけ。

  たしかによくよく考えてみると、動物の世界でもこういった現象が見られますよね。魚も鳥も、そのほとんどがオスの方が美しいのは、子孫を残す相手としてメスに選んでもらうため。人間の男性もこれと同様、ひとりでも多くの女性に交配相手として選んでもらうため、日々魅力的に進化しているってことですか……。

  ちなみにLummaa博士の話では、男性が女性に交配相手として選ばれる確率は、男性の経済的な優劣に関係しないということもわかっています。「裕福だろうと貧乏だろうと、彼が魅力的なら構わない!」という言葉は真理だったのですね〜。女性が選び、男性が選ばれる。これを進化と呼ぶならば、この研究結果は、人類が直面するこれから先の未来を暗示しているのかもしれません。
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  この結果は全く当たり前のことです。このブログでも触れましたが、過去は社会的・経済的・武力的など力のある者だけが子孫を残し、貧しい者が子孫を残すことは極めて難しかったのです(強者の目が届かない地域の個体は例外的に残せたようですが)。

  そもそも「オス」が創られたのは「メス」だけでは生物の多様性が得られないからです。「オス」が創られたことで生物は大腸菌のような前核生物から真核生物に進化し、最後に人類にまで発展することができたわけですが、「メス」から見て「オス」は選ぶ対象(つまり自分の子孫をより選ばれ易く魅力的にするために)として魅力がないと「メス」は選ばなかったわけです。あくまで選ぶ側は本来メスであってオスではないのです。

  ここを勘違いしている男子が多いようです。くどいのですが「オス」は生物の多様性を得るために創りだされた存在であるため、選ばれるように努力をする必要があるのです。「利己的な遺伝子」風に言えば、遺伝子は自らを残すために、他の遺伝子よりより選ばれ易くするために、遺伝子の外観である形態を他の遺伝子より魅力的に見せ、「メス」から選ばれる確率を上げる努力をする宿命なのです。

  先の当ブログの記事で、近代化とは昔なら子孫を残すことができなかった弱者男子でも子孫を残すことができるようになったことだ、と書きましたが、これが事実です。昔は民話にいくらでもあるように美女は強者の男子が召し上げてきたのです。モンゴル帝国もジンギスカンの子孫達が割り当てられた各征服地で地元の美女を全て召し上げたことは良く知られている歴史です。

  ところが、近代化のおかげで弱者でも子孫を残す機会が飛躍的に増え、1%の権力者等強者の子沢山に加え99%の弱者・貧乏人も子沢山になったため、現代は飛躍的に人口が増えましたが、つまり弱者遺伝子の割合がドンドン増えているのです。かくいう当ガラパゴス史観も昔ならこの世にいなかったでしょう。なんとかmtDNAとしては次の子孫までは残すことはできましたが、Y-DNAは当方の代で断絶しました。これ以上Y-DNAを残す必要がないと、創造主の天体地球に烙印を押されたようです(本当は電子線障害なのですが)。残念ですが遺伝子的にはあくまで弱者の中でも極めつけの弱者という訳なのです。人類の多様性の拡大に貢献できなかったわけです。
http://www1.parkcity.ne.jp/garapagos/


02. 2013年6月29日 14:07:42 : W18zBTaIM6


うまくいかない相手に苦心惨憺するよりも、新しい相手を捜す 2013-06-28


イスラエルとパレスチナは和解できないまま、60年以上を経過して、いまだに激しい言い争いを続けている。相互理解など、どこにもない。

チェチェン人とロシア人も分かり合えないままずっと歴史を刻んでいる。セルビア人とロシア人もそうだ。アルメニアとアゼルバイジャンもそうだ。ボスニアとヘルツェゴヴィナも分かり合えない。

中国も、チベット、モンゴル、新疆ウイグルと激しい領土闘争を継続して、互いに互いを憎みきっている。

インドも、国内でヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立から、カースト間の対立から、民主主義勢力と共産主義勢力の対立まで、ありとあらゆる対立を抱えている。

比較的、人種融合に成功したと思われているアメリカですら、やはり人種差別が撤廃できていない。

アメリカでは、人種差別主義団体であるKKK団がいまだに残っているというのに驚く。しかし、こういった団体を持ち出さなくても、身近なところで人種間の差別が依然として残っているのが実情だ。

誰がどんな思想を持っても自由であるべき

人間には信じている哲学もあれば、伝統もある。自分が何を信じていても、それは自由だ。どんな反社会的な思想であっても、それを信じる分については自由だ。

逆に自分とはまったく違う哲学や伝統を信じる人もいる。相手が何を信じていても、それはまたそれで自由だ。

こういった違いあって当然だし、認められなければならない。

ヒンドゥー教徒、イスラム教徒、仏教徒、キリスト教徒は、それぞれ自分の信じる思想を信じる自由があり、自分がそれを認められている以上は、相手の思想も認めなければならない。

誰がどんな思想を持っても自由であるべきなのだ。

また、肌の色がどうであっても、性別がどうであっても、生い立ちがどうであっても、それはそれで差別があってはならない。多様性は維持されなければならない。

しかし、実はその多様性が激しい差別と憎悪と殺戮を生み出しているのが、現実の世界でもある。

人々は宗教が違う相手を憎んで殺し合い、人種の違う相手を憎んで殺し合い、民族の違う相手を憎んで殺し合う。

一見、和解したように見えるものでも、実は和解ではなくて、一方が武力で圧倒されて屈服させられただけで、本当は和解になっていなかったりする。

たとえば、スリランカで長らく続いていたシンハラ人とタミル人の骨肉の争いはシンハラ人の勝利で闘争が終結し、和解したと思われている。

しかし、単にタミル人の武装勢力が完全破壊したからタミル人が「屈服した」だけで、憎悪はむしろ以前よりも深まっている可能性もある。

「タミル人に対するジェノサイドを止めろ」と訴えていたタミル人少女。2009年にはスリランカのタミル人の闘争は終了したが、タミル人の完敗だった。これでスリランカの人種問題は解決したのか?


多様性が、相手との行き違いや憎悪を生み出す

世の中には、自分とまったく信念や感覚の人間は絶対にいない。同じ宗教を信奉していても、その中でも性格の違いや、感覚の違いで人間関係が分裂していたり、争いがあったりする。

多様性はあるべきなのだが、多様性があることによって、相手との行き違いや反発や憎悪が吹き出していく。

これは仕方がないことだ。

日本人は比較的大人しいと言われるが、その日本人の社会でも、日本人同士が100%仲良くやっているのかと言えば、まったくそうではない。

会社でも家庭でも、人間関係のトラブルに満ち溢れている。

人間関係のトラブルを経験したことのない人は、もしかしたらこの世にいないのではないかと思うほど人はトラブルの中で生きている。

家族の間でも激しい喧嘩やトラブルが起きるのに、赤の他人や違った民族の間で、何も起きない方がどうかしている。必ず何かが起きるのだ。

そうなったとき、いったいどうすればいいのか。

もちろん誤解は解いて互いに分かり合えるように話し合うのもひとつの方法だ。家族や職場のように縁が切れない人間関係の場合は、そうせざるを得ないかもしれない。

しかし、話し合って議論をしても、性格や感覚や信念が違っている場合は、結局のところ相互理解は非常に難しい。家族でも、あまりに個人個人の性格や信念が違っていると、一緒にいることは難しい。

だから、「違う」と思った人間に対しては、相手を変えようとしたり、自分が変わろうとしたりしないで、ただ「切ってしまえばいい」のである。

関係を終わらせる方向で進めていく。

スリランカのチャンドリカ・クマラトゥンガ元大統領。当初、タミル人との和解を目指して積極的に交渉に打って出たが、自爆攻撃で右目を失った。それ以降、彼女はタミル・タイガーとの関わりを一切断った。


合わない人を切り、合う人を残すことに専念する

結局、個人の関係でも、国同士の関係でも基本は同じだ。合わない人と苦闘する必要性はまったくない。

国と国の関係が大きすぎて捉えにくいと思えば、個人の関係に置き換えて考えればいい。個人の人間関係でも、トラブルは山ほどある。

自分の人生で常に関わっていけるのは150人が限度だとイギリスの人類学者、進化生物学者であるロビン・ダンバー氏は「ダンバー数」で提唱した。

人生に密接に関わることができるのは、せいぜい150人なのである。それ以上の人間と関わったところで、人間関係が希薄になって関係を保てない。

全人類はすでに70億人を超えているが、その中でたった150人しか強い人間関係を築けないとしたら、「合わない人と苦闘する」というのがいかに時間に無駄なのか分かる。

だから、人間関係を切ってしまうというのは、時間を節約する意味で非常に重要だ。人生は短いのだから、合わない人を切り、合う人を残すことに専念すればいい。

人間関係がうまくいくように努力するのは重要だ。非礼な態度でいるべきではない。

しかし、努力しても報われず、違和感や異質感を感じて引っ掛かるのであれば、それ以上望むべきではない。逆に切ってしまう方向に向かうのが重要だ。

完全に断ち切るのが難しければ、関係をフェードアウトさせる。そして、静かに「切れる」ようにする。

そして、この「合わない人を断ち切る」というのが、皮肉なことに共存共栄になる。なぜなら、互いに没交渉になれば争いが起きないからである。関係がなくなるのだから、互いに独自の道を行くしかない。

スリランカでは、シンハラ人とタミル人が骨肉の争いを続けていたが、シンハラ人はインド大陸のタミル人と何か問題があるわけではない。互いに関係がないからだ。

タミル・タイガーはリーダーのプラブハカラン議長を2009年5月18日に失って完全崩壊した。これは、民族闘争であり、宗教闘争であり、領土闘争でもあったが、シンハラ人が国土を制圧した。


合わない相手を切るというのは、共存共栄すること

うまくいかなくなった関係も、長い歳月が問題を氷解させて和解になることもある。仲違いして離れ離れになった親子も、数十年後に静かによりを戻すケースもある。

一緒にいれば殺人事件が起きていた可能性もあるような憎悪剥き出しの人間関係だったとしても、数十年も経てば怒りも憎しみも薄らいでいることもある。

合わない人間とは離れ、関わりをなくすことによって、また関係が築けることもある。関わりを消すことによって、逆にうまくいくきっかけがつかめることもある。

だから、「うまくいかないものを切る」というのは何かを解決する上でも重要なことである。

自分自身の人間関係も、あるいは世界中で起きている民族闘争も、ありとあらゆる対立は、互いに完全に相手を断ち切ることによって逆に致命的な破滅を避けることが可能になる。

それをしないで、一方的に関わろうとすればするほど問題は激しくこじれて行き、最後には破壊的な事態に陥っていくことになる。

領土問題が関係を断ち切ることで解決できるとは思えないという人もいるかもしれない。その通りだ。国際問題は単純な話ではなから、往々にして関係が断ち切れないことが多い。

しかし、断ち切ることに成功すれば、そこから別々の道を歩むことができるようになる。そして、逆にそこから新しい歴史を育むことができるようになる。

「合わない相手を断ち切る」という合理的な方法論は、もっと取り入れられて然るべきだと言える。

「うまくいかない相手に苦心惨憺するよりも、新しい相手に注視し、うまくいったものだけを残す」

シンプルな方法論だ。

相手の感情や心情や信念をどうにかできるものではない。だから、相手を「説得する」よりも、相手を切り捨てて別人に「取り替える」方がうまくいく確率が高い。

どのみち、合わない相手とは自然にフェードアウトする。

遅かれ早かれ「自然に切れる」ものを、大きくこじれて収束不可能になる前に「早めに切る」に過ぎない。

切った相手には、その相手に合う別の相手がいる。自分には自分に合う別の相手がいる。

だから、合わない相手を切るというのは、互いに共存共栄することでもある。

スリランカの闘争は、スリランカ女性と知り合うことで間接的に知った。憎悪は消せないが、そこにのめり込めばのめり込むほど事態は悪化するのだと知った。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20130628T2240030900.html


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