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めぐり逢い / 死んだ男が残したものは / 燃える秋 / Waltz (Toru Takemitsu)
http://www.asyura2.com/12/music7/msg/436.html
投稿者 五月晴郎 日時 2012 年 5 月 19 日 23:49:44: ulZUCBWYQe7Lk
 

 

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コメント
 
01. 2012年5月23日 15:59:11 : hNV3zbeWvM
やばい

02. 2012年5月24日 11:21:53 : hNV3zbeWvM
やっと戻ってこれました。
パソコン調子悪いのでさっさと出来なくて、くやすぃー。

あの〜、昨日ものすごく感動しましてですね。
大げさにいうと「生きててよかったな〜・・」と申しましょうか。
それくらいインパクトある珠玉の作品集でした。

どれも素晴らしくて、感無量&絶句の状態で聞いておりました。
一つだけ無理やり選ぶとなると、ハイファイセットでしょうか・・
歌声もきれいで、ちょっと曲調変わるところが特に美しいですね。

武満さんは、世界的な作曲家らしい、くらいしか知らなくて
まともに音楽を聴いたためしがない人でした。
すでに故人とは・・・もったいなや。

 「こんな天才作曲家、学校でろくに教えないのがそもそもおかしいよね」
 「イマダ、オーベースーハイサセナクチャイケナイホーシンナノカナ・・」

などと心でつぶやきました。
では、せっかくなのでウィキに飛びます。

武満徹-ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E6%BA%80%E5%BE%B9

武満徹作品一覧-ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E6%BA%80%E5%BE%B9%E3%81%AE%E4%BD%9C%E5%93%81%E4%B8%80%E8%A6%A7

アマゾン-武満徹ソング・ブック
http://www.amazon.co.jp/%E6%AD%A6%E6%BA%80%E5%BE%B9%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96-%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B9/dp/B005DIBIPK

アマゾン-武満徹のCDを取り揃え
http://www.amazon.co.jp/gp/search?ie=UTF8&keywords=%E6%AD%A6%E6%BA%80%E5%BE%B9&tag=xlis-cpc55663-22&index=blended&linkCode=ure

K子



03. 2012年5月24日 11:30:34 : hNV3zbeWvM
あれれ、まちがえてあっちにはったw
ほかの情報も知りたいお方に。
えぬえちけーでは、ブルーレイの作品集もあるそうです。

goo検索結果
http://search.goo.ne.jp/web.jsp?IE=UTF-8&OE=UTF-8&MT=%E6%AD%A6%E6%BA%80%E5%BE%B9&from=suggest_top


04. 五月晴郎 2014年2月25日 03:36:20 : ulZUCBWYQe7Lk : aeZXwWpQQ6
偽ベートーベン事件、罪深い大メディアと業界の悪習慣あまりに気の毒な当代一流の音楽家・新垣隆氏(3)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39963

2014.02.18(火) 伊東 乾

伊東 乾 Ken ITO

作曲家=指揮者 ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督

1965年東京生まれ。東京大学理学部物理学科卒業、同総合文化研究科博士課程修了。2000年より東京大学大学院情報学環助教授、07年より同准教授、慶應義塾大学、東京藝術大学などでも後進の指導に当たる。若くして音楽家として高い評価を受けるが、並行して演奏中の脳血流測定などを駆使する音楽の科学的基礎研究を創始、それらに基づくオリジナルな演奏・創作活動を国際的に推進している。06年『さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生』(集英社)で第4回開高健ノンフィクション賞受賞後は音楽以外の著書も発表。アフリカの高校生への科学・音楽教育プロジェクトなどが、大きな反響を呼んでいる。他の著書に『表象のディスクール』(東大出版会)、『知識・構造化ミッション』(日経BP)、『反骨のコツ』(団藤重光との共著、朝日新聞出版)、『日本にノーベル賞が来る理由』(朝日新聞出版)など。

*

月11日のこと、「偽ベートーベン事件」が発生して以降、初めて朗報と言えるものを目にしました。桐朋学園大学で新垣隆君に指導を受けた学生が主体となってネットで署名が集められ、それに動かされて、新垣君自身が願い出ていた非常勤講師の辞職願いを大学側が白紙撤回したというものです。

 2月11日の時点で7700人あまり、そのあとすぐに署名は8000人を超え、本原稿の執筆時(2月17日)には1万7726人に及ぶ人々が新垣隆君の地位保全を求めて大学に働きかけています。

 こうした事例は日本の音楽史上、かつてありませんでした。インターネットの普及があってこそ、とも思います。が、そこに表れる、新垣君の音楽家としての確固たる実力と、素晴らしい人格を、広く社会に誤解なく受け取ってほしいのです。

 この署名は私のところにも送られてきました。このリンクです。

 いま現在でも署名することはできます。 私も1票分ですが、名を連ねさせてもらいました。大学側の合理的な判断に心から感謝と敬意を表したいと思います。

 実際、新垣君は今回、自ら記者会見を開き、事態を明らかにするとともに、潔く責任を取る覚悟を決めました。が、彼自身、民事・刑事を問わず何らかの責任を司直に問われているわけではありません。

 もっと言えば、彼が実行した程度のことで大学の職を去らねばならないとしたら、現在各地の音楽大学で作曲の教授職、あるいは学部長経験者なども含め、非常に多くの人が大学を去らねばならなくなる音楽業界の現実があります。

 さらに、こうしたクリエーター側の去就に注目が集まり、本来より問題の根が深い、NHKを含む公共媒体、マスメディアが加担した今回の問題の、本当の病根が見えなくなることを、大いに懸念しています。

 以下、ポイントを絞って一つひとつお話ししていきましょう。

新垣君が問責されるなら、多数の音大教授がクロ判定

 前回(連載第2回)1999年に作られたゲーム「鬼武者」の音楽関連までの新垣君の仕事は、全く通常に世の中で行われている「スタッフライター」としての音楽書き、買い取りの仕事で、犯罪性など一切ない、ということを明確に確認しました。

 これが問題になるなら、非常に多くのゲームミュージックでクレジットされていない人による何らかの共作の可能性がありますので、全部問題にせねばならないでしょう。2001年以前に新垣君が受けたのは、ごくごく普通の「買い取り仕事」に過ぎません。

 また納品後に「偽ベートーベン」が行った「偽計業務」、つまり「これらは私が作曲した」「私は耳が聞こえない」などと称して米国タイム誌に「現代のベートーベン」として取り上げられるなどの展開は、私たち通常の音楽家の想像を絶したものです。

 かつ新垣君と相談して行われたものではなく、もっぱら偽ベートーベンの作為になる別途の詐称にほかなりません。新垣君は「共犯」ではないのです。

 さて、この状況が変化するのは、週刊文春2月13日号の記事に従うなら2001年以降とのことです。

 米国「タイム」誌に取り上げられるなどした「偽ベートーベン」は「将来はハリウッド映画の音楽を作る」「アカデミー賞を獲る」などと発言するようになり、それと前後して「交響曲第一番『現代典礼』」と称する作品を作るべく、新垣君にアンカーとしての譜面書きを依頼します。

これが「ゴーストライター」と呼ばれ得る最初のケースと思われ、こうした関係は2001年から12年間続いたものと推察されます。

 が、結論を先に書くなら、これを「詐欺の共犯」などと言うなら、日本の音楽大学の非常に多くの責任ある教授陣が、ほぼ同様のことを長年しているので、同様の社会的責任を問わねばならないことになるでしょう。今回の前半はこれについて詳述します。

音楽現場での「マイスター養成」伝統

 ここで新垣君が引き受けたのは、チャートに従って楽曲を合成するという買い取りの譜面書きの仕事です。これが後々「HIROSHIMA」などとタイトルを変えられ、原爆投下直後の何分間だかの情景だ、自分は耳が聞こえないだ、広島市民賞だ何だという展開は、すべて楽譜を納品した後に、偽ベートーベンが勝手にやったことで、これら偽計業務には刑事責任が問われる可能性がありますが、買い取り譜面を提供した新垣君には、一切こうした責任は関係がありません。

 世の中で「新垣氏は詐欺の片棒を担いだ、だから責任がある」式の乱暴な話を目にしますが、冗談ではないと言わねばなりません。

 日本の音楽業界では、映画やテレビドラマなどの「機会音楽」から、オペラのようなものに至るまで、トップの名前で仕事を取ってきて、時間がないためスタッフが手分けして作曲作業し、スタッフには買い取りでギャランティを払っておしまい、クレジットや著作権登録はトップの名前というケースは山のようにあります。

 そうした「アンカー譜面書き」の仕事として、新垣君が請け負った仕事が、そのあと犯罪的な偽計業務に使われたというのが現実であって、新垣君にはあらゆる意味で民事、刑事の責任が及ぶことなどあってはならないことと強調せねばなりません。

 すでに亡くなった人の例を挙げましょう。伊福部昭という作曲家は映画「ゴジラ」などの音楽でも知られますが、北海道帝国大学出身の学究肌も持ち合わせる人でした。

 その伊福部さんの名前で依頼があった映画の音楽に、若き日の黛敏郎、芥川也寸志、松村禎三、池野成など伊福部門下の作曲家がアシスタントとして参加して、仕事を覚えています。

 松村禎三は私の子供時代からの師匠で、細かなことを直接聞いています。映画音楽という現場で、演奏・録音の機会があることから、松村が作品として考えている断片を伊福部名義の映画音楽の中で書かせてもらい、いろいろな実験をした、というような事実があります。

 いずれにせよ、真の作曲者と別の名義で音楽が発表され、著作権その他の処理もなされていますが、特段「詐称」とか社会的責任が問われるようなことにはなっていません。

 こうした「分業」は、むしろ美談的に子供時代に師から教わったものでですが、脈々と受け継がれるうちに変質していきます。

 伊福部門下で映画音楽を覚えた黛敏郎さんは、やはり同様にアシスタントとして、正規の音楽教育を全く受けていない武満徹さんに、やはり映画音楽の一部をまるごと任せ、武満さんはそこで貴重な初期の体験を持つことができました。

 いわばこれは「マイスター」職人としての親方を養成するための伝統で、これと選んだ人をアシスタントにし、ほどなく彼らを独立させてきちんと世に送り出すものとして長年続いてきたものでした。

事実、武満徹さん自身も映画音楽のアシスタントをはじめ、芸術作曲家としての作品についてもピアノスケッチから管弦楽総譜を起こす作業はしばしばアシスタントに頼っていました。

 多くの方がまだ存命なので、ここでは故・八村義夫(1938-85)、故・毛利蔵人(1950-97)2人のお名前のみを挙げておきます。が、現在も存命の、日本を代表する作曲家が何人も、全く同じことをしています。

 音楽に詳しくない方も、「毛利蔵人」などの名前で検索してみると、芸術音楽の作家としての充実した活動と並行して、武満徹、芥川也寸志などとの映画や劇音楽の共作が目に留まることでしょう。

 つまり、ネットで検索しても引っかかってくるくらいに、これら「元アシスタント」の人々は、その後きちんと世に送り出され、長じては共作としてクレジットも出され、著作権などもきちんと守られて仕事をしていることに注意して頂きたいと思います。こういう人々は例外なく、最初は名を出さないアシスタントとして仕事を始めています。

 私は松村禎三の下で学び、黛敏郎さんが亡くなった後、テレビ番組「新・題名のない音楽会」の音楽責任を持ちました。

 毎週の番組作りで委嘱されるオーケストラ編曲を、黛さんは優れた若い世代の作曲家に仕事として振り、彼ら自身の名前でクレジットし、世に出るサポートをしました。

 ポップスの編曲を前田憲男さんなどの巨匠にも委嘱しつつ、無名時代から故・鈴木行一(1954-2010)、伊福部門下最後の直系・和田薫(1962-)などをアレンジャーに起用、仕事の現場で後進を育てました。私自身もその恩恵を受けて今日に至っています。

 週刊文春の記事で新垣君自身の発言として「クラシック界では、大家の下でアシスタントが譜面を書いたりオーケストラのパート譜を書いたりすることはままあることです」とあるのは、こういう実態を指します。この述懐が以下、

 「ところが、その後分かったのですが(偽ベートーベン)は楽譜に弱いのではなく、楽譜が全く書けない。正式なクラシックの勉強をした形跡もない。ピアノだって、私たちの常識では『弾けない』レベルです」

 と続くように、当初から新垣君は騙されてアシスタントをさせられていた。しかも、最初の譜面が完成した段階で、

 「この作品はぼくの名前で発表したい。君の名前は演奏家としてクレジットするし、将来かならず引き上げるから、しばらく協力してほしい」

 と、さらに2番目のウソで騙され、押し切られてしまいます。その後18年、いったいどこで「将来必ず引き上げ」られたでしょうか?

 偽ベートーベンは悪質なウソをつきました。我々楽隊の感覚では、明らかにここで新垣君は被害を受けています。さらに作曲もしていないものを「自分の名前で発表したい」という偽計業務は100%偽ベートーベンからの強要で始まったもので、良心的な音楽家は一貫してウソと強要によって名を消され続けてきた。その事実を社会や司直にきちんと理解してもらう必要があります。

しかし、どうしてまた、こんなことが永続してしまったのか。もちろん偽ベートーベンに最大の責任がありますが、背景には、先ほど述べた「マイスター養成」の牧歌的な美風ではなく、ある時期以降の日本の音楽業界に見られるようになった「アシスタントを食いつぶす」商慣習と傾向を想起しないわけにはいきません。

アシスタントを食いつぶす商慣習

 ここから先は、すでに人口に膾炙したミュージシャンも多数関わっていることなので、一切の実名を避けてお話しせざるを得ません。

 と言うのは、そうした音楽家にも多くのファンがおり、ファンは好きになってしまうとそういう目でしかものを見ませんから、無用の混乱を生じるもとになるだけだと思われるからです。

 今日の日本の音楽界には、ネームバリューのある人の名で仕事を取り、実際は分業で仕事する商慣習が深く定着しています。中にはそうした「工房制」を前提に見積書を提出するケースなどもあります。

 自分自身が最初から最後まで譜面を書き、買い取りで納品し、それが別人の名で発表される、という今回明らかになった新垣君の役割と同様のことをしている人が、数え切れないほど存在します。

 これが、かつての牧歌的な「マイスター養成」と明らかに違うのは、アンカーはずっとアンカー、つまり裏方のまま30歳、40歳と年を重ねてしまうこと、また、若い世代に人材が出ると古い人は仕事が減るといった、アシスタント食いつぶしの状況が見られることだと思います。

 似て非なる例を建築工房で考えて見ましょう。「磯崎新」「安藤忠雄」(いずれもお世話になっている方です)といった現代日本を代表する建築家がコンペに勝って大きな仕事を受注したとして、現実に建物を建てるには施工図面から資材の買い付けから現場の調整から何から何まで、およそおびただしい雑務が発生し、マスターアーキテクト1人では絶対に処理できません。

 しかしトップは、必要があればどんな仕事の現場にも出ていき、直接自分で問題を解決する能力と器量を持っています。このあたりが「マイスター」らしいところですが、磯崎アトリエや安藤研究所はスタッフを非常に大切にするところと思いますし、そこから独立して次の世代を代表する建築家になった人も多く、独立しないスタッフもしっかり社会的に保護されています。

 音楽の業界はこれと大きく異なっています。結論だけ先に述べるなら「偽ベートーベン」が(・・・こんな偽計業務でも、何とかやっていけるだろう・・・)と勘違いする程度に、コピーライトの考え方に相当混乱がある、日本の現実があるわけです。

むしろ問わねばならないメディアの責任

 NHK出身の池田信夫さんがJBP連載で「NHKはなぜ偽ベートーベンにだまされたのか」という勇気あるコラムをお書きになっています。池田さんとはツイッターなど公開の場でもお話ししました。

 そこで「番組を作り始めているうち、スタッフはだんだんおかしいことに気づき始めたけれど、誰も止めることができなかったのではないか?」という点で意見が一致しました。

 まず100%、現場でロケーションしたスタッフは「耳が聞こえないはず」の偽ベートーベンが突然の物音に反応したり、インターホンにすぐ反応したりする様子などに遭遇して「?」と思ったことでしょう。ただ、受注で作っている番組ですから、

 「はは〜ん、これは、まあせいぜい難聴程度の症状をオーバーに言って、そういう商売しているんでしょう・・・ま、芸能界にはあることだから」的な大人の判断で流していた可能性が高いと、これは芸能人もゲストに呼ぶ民放テレビ番組を作ってきた私個人の見解として考えます。

さらに「作曲」に至っては、いろいろ不可思議なパフォーマンス(座禅を組んだり、被災地で“神が降りる”のを待ったり)はして見せても、実際に楽譜を推敲したり書いたりする現場でついぞカメラは回らないので、

 「どうせ、例によってアシスタントとか使ってやらせてんでしょ」

 と見切っていた可能性は高いと思います。ただ、それでもメロディの断片くらいは「降りてきた神」から指示して適当にやってるんだろう、体もキツイんだろうし、当然だろうね、くらいに見ていた可能性を考えます。

 よもやまさか、何一つ楽譜が書けないまま、20年近くアンカーに丸投げで、米国タイム誌だ、広島市民賞だ、NHKスペシャルだと、すべて騙し通してきたとは、そこそここなれた大人のテレビマンでも、考えなかったと思います。

 そういう間隙を縫って、こういう、あってはならない恥ずかしい事態が起きていることを指摘せねばなりません。

 つまり、メディア側のけっこう多くの人間は、偽ベートーベンの挙動の不自然さに気づいたはずです。「これはどっかでウソついているな」と思っても、セールスがそれで伸び、仕事が回り始めているものに、待ったをかける装置が一切なかった。

 民放のみならずNHKそれも大きな予算を使う長尺の「NHKスペシャル」が、こんなザル状態のチェックで偽計業務をバックアップしてしまった。むしろそちらに圧倒的に多くの責任が問われるべきで、決してうやむやにすべきではないと私は考えます。

全体像を知った新垣君の判断

 「18年にわたって」楽譜を提供してきたとされる新垣君ですが、実はこうした「偽計業務」の全体像をはっきり認識するようになったのは、ほんの7カ月ほど前のことに過ぎないことも、週刊文春の記事から明確に分かります。

 新垣君は、それまで興味もなかった「偽ベートーベン」の偽計業務の数々に、十分に通じてはいませんでした。

 ただ、業界にはよくあることですが、偽名で発表する楽譜を提供させられるのに、一抹以上のいやなものを感じつつ、彼の優しい性格(1万7000人以上の署名が、学生の呼びかけに応じて、たった1週間ほどで集まったことから、これはあまりに明らかでしょう・・・)から応じていただけのもので、「耳が聞こえない」「広島」「震災津波犠牲者との交信・神が降りる」などなど、詐欺行為の本体とは全く無関係、共謀の事実などもなかったことが、以下から明確に読み取れます。

 つまり2013年、去年の6月になって幻冬舎文庫から偽ベートーベンの自伝本が出たのをたまたま目にし、その内容を読んで愕然とし、こんなことはもうやめなければ、と楽曲の提供をそれ以降一切行わないことにしたわけです。

 18年間そのままでいた、ではなく、弁護士や信頼できる人々と相談、身辺も整理して記者会見まで7カ月を要した。決して長すぎる時間とは思いません。文春記事から新垣君の言葉を引用します。

 「全体的に嘘だらけのものなのですが、特に(偽ベートーベン)の幼少期のピアノレッスンの部分は、かつて私が彼に聞かれるままに自分の幼少期のレッスン体験を話したそのままでした(中略)」そのあまりの捏造ぶりに驚いた新垣(文春掲載ママ)は、読了後すぐに(偽ベートーベン)にメールを出した。

(この本が世間に流布し、その内容をすべて事実と信じている多くの人々が存在している現在、これ以上今のことを続けるのは非常に「危険」であると、直感致しました。〜中略〜現在のオーケストラおよびピアノソナタのツアーまでを最後として、ここで活動を一度打ち切るのが賢明と思います。)

 昨年の夏まで、新垣君は偽ベートーベンの偽計業務の全貌を全く知らされていなかった。そして、事実を知った直後に上記の連絡をし、以後実際に、楽曲提供はしていません。

 このあと、執拗に食い下がる(偽ベートーベン)を振り払うべく、新垣君は大変な犠牲を強いられている様子が、文春記事で表になっているメールからよく分かります。

 「一切連絡を取らない」「電話番号を変える」「家を引越しする」などなど。17年間ずっと騙されてきた新垣君は、この関係にケリをつけ、きちんとけじめをつけるべく、半年ほど本当に苦労したはずです。共謀など一切あり得ません。

 しかしそうした事実をきちんと認識せず「共謀者だ」などという無責任な発言をメディアでいくつも見ました。率直に怒りを覚えました。冗談ではありません。

 さらにこの3カ月ほど後、『新潮45』13年11月号に「『全聾の天才作曲家』(偽ベートーベン)は本物か?」(野口剛夫)で、

 「時にはバッハ風、時にはマーラー風の美しい響きの瞬間も随所にあるが、それらが刹那的な感動の域を超えることがない(中略)、交響曲の最後で(中略)ほとんどマーラーの交響曲(第三番の終楽章?)の焼き直しのような響き」

 との指摘を新垣君は目にします。偽ベートーベンの「自伝」を読んで以降約3カ月、詐欺師と連絡を絶っていた新垣君でしたが、12月8日、偽ベートーベン宛に以下のようにメールを送りました。

 「その小さな記事はしかし、『第三者による、ほぼ真相を突き止めてしまったもの』であり(中略)いわばオセロゲームの四隅の一角をとられてしまった状態で今後の展望が可能か」

 そして文春記事の冒頭にある2013年12月15日、横浜市保土ケ谷区にあるマンションの一室での会見があり「手話なし、読唇術なし、通常の健常者同士の会話」でまくしたてる偽ベートーベンに新垣君は押しまくられ、その場では新作のアンカー書き、ゴーストライティングを受け入れる返事をしたところ、偽ベートーベンは「ほっとした表情だったという」(「」は文春記事引用)わけです。

 しかし実際に新垣君が取った行動は、アンカー書きの協力ではなく、偽計業務の事実を世に知らしめ、自らは長年勤めた母校・桐朋学園を去る覚悟を決め、辞表も提出したうえでの記事発表・記者会見でした。

 時系列に沿って公開情報を整理するだけでも、何が実際に起きていたか、非常にはっきりすると思います。

「ブローカー以下のゴロ」と「日本の将来を担う教授」の峻別を!

 今回の「偽ベートーベン」の所業を「プロデューサーだったら問題なかった」などという発言がありますが、とんでもないことで、そんなことを言ったら、まじめなプロデューサーに失礼どころの騒ぎではありません。

 例えばスタジオジプリの宮崎駿と高畑勲両氏を考えてみて下さい。1人が監督し、1人が制作統括する、この後者が「プロデューサー」で、あらゆる財務から著作権からタイアップから、およそこまやかなケアの必要な大変な激務です。

 宮崎駿さんがプロデューサーとして高畑作品の赤字に対して自宅を抵当に入れた話など伝えられるように、制作統括というのは重要な堅気の仕事です。

 偽ベートーベンの所業は「ブローカー」以下の業界ゴロというのが過不足ないところと思います。音楽にも、音楽制作にも、実質的に一切貢献する能力がなく、また通常の健常者として働き得る部分は、障害を詐称して免れています。

 「失聴」「ピアノの練習のしすぎで腱鞘炎」と称するおかしなサポーター「手話通訳者」その他もろもろ、あらゆる詐欺行為はすべて「偽ベートーベン」が主犯で、他に協力者がいた可能性はありますが、新垣隆君とは一切関係のない偽計業務です。そこで発生した損害に関する民事上の責任はもとより、刑事責任など全く無関係なものです。

 本件に関して、新垣君には、参考人としての聴取以上の何事もあるわけのないことを、音楽家の立場からここに強く明記します。

 むしろ、アンカーやゴーストが常態化した商慣習を背景に、非常に歯切れが悪く、反応の遅い関連業界、とりわけ「全聾の天才作曲家」を商標にビジネス展開した関係諸機関、震災や津波の被災者への慰霊を詐称する芝居に多くの番組制作費をかけ、公共放送の信頼の下NHKスペシャルでオンエアしてしまった日本放送協会、「売れる商品」としての偽ベートーベンをどういう了見であれ持ち上げ、それこそ詐欺の片棒を担いだ関係者(新垣君は一切これを潔しとはしなかった、そのことを忘れないでほしいのです)には、再発防止に向けて、よくよく事態の分析と事後の対策をしっかり取って頂きたいと思います。

 最後に、新垣隆君は単に作曲、ピアノ、ソルフェージュなど音楽の実技に優れるにとどまらず、あらゆる共演者や学生がその人格を信頼し、愛し尊敬する、日本を代表する芸術音楽家であることを重ねて記しておきます。

 桐朋学園は改めて、今回のことで、新垣君が桐朋の本当の至宝であることを知るべきでしょう。いったいどこの世界に、こんな事件が持ち上がった直後、学生が主体となって署名が集められ、たった3〜4日の間に8000を超す数、1週間少々で2万人に及ぶ署名を集める音楽家がいるでしょう?

 これがコマーシャルに売り出された芸能スターならまだしも、あの地道で控えめな新垣君であることを思い出して下さい。これはもう、どこの音大の教員とか、そういう話でなく、クラシック音楽全体で考えても、こういうケースは稀有の存在と言わねばなりません。

 新垣隆君は、恩師・三善晃の最良の後継者の1人、日本を代表する大教授として音楽界を支える人、何万人という学生や共演者に愛され信頼される、芸術音楽の未来を支えるべき中心的な人物です。

 社会が無責任な一過性の興味で彼を損ねることのないよう、衷心から読者の皆さんにご一考をお願いして本稿を閉じます。

(この項おわり)


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