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小沢裁判:検察審査会の疑惑を整理する(徳山勝)
http://www.asyura2.com/12/senkyo128/msg/240.html
投稿者 判官びいき 日時 2012 年 3 月 28 日 20:34:50: wiJQFJOyM8OJo
 

小沢氏を強制起訴議決したのは、東京第5検察審査会(以下単に「第5」と記す)であるが、検察審査会は全国に165ある。彼らの名誉のために書くが、他の審査会も第5と同じだとは言わない。おそらく多くの審査会は、法の目的である犯罪被害者目線で、検察の不起訴に対し、誠実、かつ厳しく、その責務を果たしているはずだ。

処で、第5に疑惑の目が向けられたきっかけは、小沢氏に対する1回目の起訴相当議決をした審査員の平均年齢が、35.11歳と非常に若いことにあった。そして、2回目の起訴相当議決をした審査員の平均年齢も、半数が入れ替わったにも拘わらず、再び35.11歳と発表された。これで第5に対する疑惑は決定的になった。確率*からしてあり得ないのだから当然である。これが第1の疑惑である。

この疑惑を追及する森ゆうこ議員や一市民Tさんが、審査員の「生年月日」の公開を求めた処、「個人情報保護法」を理由に拒否された。なお「生年月日」単独では、個人情報保護法の対象にならない。そこで一市民Tさんは「生年月」の公開を求めた。間違いなら「生年月」を公開し、謝れば済むことなのに、第5事務局はこれも拒否した。こうなると、審査員選定の恣意的工作を隠蔽しているとしか考えられない。

この疑惑追及から出て来たのが、「審査員選定ソフト」疑惑である。内容は専門的になるので、概要だけを書く。選定ソフトの本来の目的は、各選挙管理委員会から送付された審査員候補者から、恣意的に審査員を選ばないことにある。処が、外部入力により恣意的に審査員を選べることが分った。しかも、最高裁事務総局主導で、この選定ソフトを第5で初めて使った。それだけではない。選管からのデータが事務総局に送られていた。このことから、事務総局による恣意的な審査員選定が疑われるのだ。

第2の疑惑は、9月14日の2回目の起訴相当議決。これまで起訴相当議決文書は、議決された当日か翌日に公表された。処が、2回目の起訴相当議決は、民主党代表選があった9月14日とされているが、議決文書の公表は10月4日と遅れた。そして9月14日の会議では11人の審査員の内、2人欠席、1名途中退席。そこで、補充員2名が審査員の代役を務め、次いで1名が追加されて、議決したとされている。

9月14日には議決書が作成されていなかったので、10月4日に審査員が議決書に署名した。当日は審査員・補充員18名全員が出席。署名したのは9月14日の代役3名を含む11名。議決した人と署名した人が同じなのは当然だと思うだろう。だが法25条では、審査員が欠席した時だけ、補充員の中からくじ引きで選ぶと定めている。逆に言うと、審査員が全員出席している場合、補充員を選ぶことはできない。

10月4日に9月14日の補充員3人が署名することができるのは、審査員3人が欠席か途中退席した上に、くじ引きで同じ補充員3人が当たった場合に限られる。つまり、10月4日に署名された議決書は、審査員以外が署名したので無効となる。なぜこれが分ったか。それは森議員が「検察官適格審査会」のメンバーであったからである。そして森議員はこれを公開したのだが、マスコミは全く報道しなかった。

第3の疑惑は、第5に出席した審査補助員の二人の弁護士を誰が、何を基準で選んだのかである。詳しいことは下記URLを読んで頂くこととして、不可解なのは、第5で審査補助員になる予定であった山本幸夫弁護士が、知らない間に米沢弁護士になっていたことだ。しかも、山本弁護士が、東京弁護士会の会長に、その経緯の回答を求めても分らないと、また日弁連も分らないという。そういうことがあったのだ。

この山本弁護士は、日弁連の中の「検察審査会に関するワーキンググループ」で、指定弁護士や審査補助員になる人を研修する立場の人である。弁護士の中でもその道の専門家ということになる。そして氏は「米沢*さんが自分で手を挙げたんだろうと思っています。自分で手を挙げる人を弁護士会が認めてしまった」と批判。さらに「自ら手を挙げる人は利害関係者ではないか」とまで言っているのである。

上記のような三段もの仕掛けをすることは、特捜検察だけでは出来ない。たとえ特捜検察が第5事務局に依頼したとしても、一課長クラス人間が、上司の許可もなく了承する訳がない。ましてや弁護士会を動かすことは難しい。これがエリート裁判官集団である最高裁事務総局から弁護士会への働きかけならどうだろう。一市民Tさんが、最高裁事務総局を司令塔だと指弾することが合理的に肯けるのである。

注*確率:ランダムに選んだ異なる集団の平均年齢を計算して20.00から65.00まで、同じ4桁の数が続けて2回算出される確率は4500分の1の二乗。即ち20,250,000分の1となる。東京都の有権者を母集団にして、11人の平均年齢を計算したのでは起こり得ない。だが、特定の人間を対象にすれば起こりうる。例えば、同じ年齢の人を入れ替えるなど。平均年齢を同じ数字にしたのがミスであった。

注*米沢敏雄弁護士。
URL:[[http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-623.html]]
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?m=0&i=12
 

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コメント
 
01. 2012年3月28日 21:20:29 : Uz2Avdq37w
さっきまで、岩上チャンネルで「シンポジウム 検察・司法・マスコミを改革せよ」を放送していた。視聴者は140名ほど。少なかったのが残念。

講演者は、八木啓代氏、平野貞夫氏、植草一秀氏、生田睲雄氏。

内容については、いずれこの阿修羅掲示板に掲載されるだろうが、

なかでも、弁護士で元大阪高裁判事の生田睲雄氏の話は興味深かった。
日本の司法制度の腐敗ぶりについて具体的に話していた。

最高裁判所が腐っている。最高裁判所が腐っているために、公務員も腐り、政治家も腐った。

そんな感想を持った。


02. 2012年3月29日 00:04:13 : FOnDfjRxlw
@先ず形式的な誤りの指摘をする。
1回目と2回目の議決では11人全員が入れ替わっている。半数というのは誤り。それが同じ年齢というので多くの疑問が寄せられた。
それから第3の疑惑の「山本幸夫弁護士」は東京弁護士会所属の「山下幸夫弁護士」の誤り。

A第2の疑惑については、私も腑に落ちないところがある。
2010.9.14の議決に対して2010.10.4公表というタイムラグもさることながら、1週間前の9月7日のNHKニュースが事実だとするとかなり無理な議決のような気がするのである。
NHKはこう伝えた。

『検審 小沢氏の2回目審査開始
9月7日 17時42分
民主党の小沢前幹事長の政治資金をめぐる事件で、東京第5検察審査会が、小沢氏を強制的に起訴すべきかどうか2回目の審査を始めたことが、関係者への取材でわかりました。審査には一定の時間がかかり、議決は来月末までに出されるものとみられます。
この事件で、東京第5検察審査会は、平成16年と17年分の収支報告書の記載について、ことし4月、小沢氏を「起訴すべきだ」と1回目の議決をしましたが、再び不起訴になったため、強制的に起訴すべきかどうか2回目の審査をすることになっていました。関係者によりますと、法律について専門的なアドバイスを行う審査補助員の弁護士が選ばれ、2回目の審査が始まったことがわかりました。2回目の審査では、審査員11人のうち8人以上が賛成して、再び「起訴すべきだ」と議決した場合は、検察官に代わって裁判所が指定した弁護士が強制的に起訴し、賛成が7人以下だった場合は起訴はせず、一連の審査は終わることになります。捜査資料は膨大で、審査には一定の時間がかかり、議決は来月末までに出されるものとみられます。一方、平成19年分については、東京第1検察審査会の不起訴不当の議決を受けて、東京地検特捜部が小沢氏に4回目となる任意の事情聴取を要請していますが、事情聴取は民主党の代表選挙のあとに行われる見通しで、この年の分はあらためて不起訴になるとみられます。』

その後の議決の経過からすると9月7日NHKのニュースはまったくの誤報ということになるが、NHKの取材がそんないい加減なものとも思えない。だとすると、このニュースの後、民主党代表選に合わせて、審査補助員の吉田弁護士が議決文の下書き(箇条書き程度のもの)を急遽作成し、若い審査員に「これでよいか」と確認し全員了承というところではないか。恐らく議論などほとんどしてないのではないか。そしてその箇条書きを文章化して(後の指定弁護士が作成する起訴状を考慮しながら作るのである程度の日数を要する)公表したのが10月4日ということではないか。これだと辻褄が合う。

Bさて4月26日に予定されている「判決」であるが、私は次のように予測する。
「有罪」はまずない。2月17日の証拠採否で「共謀」の直接証拠である供述調書をことごとく不採用にし、検察の取調を違法不当とまで断じた以上、有罪はあり得ない。そもそも収支報告書の虚偽記載罪は会計責任者と事務担当者が罪に問われるものであり(身分犯)、共謀共同正犯を認定するには、これらの者に対して積極的な関与がなければならないからである。

では「無罪」かというと、それもないと思う。大善裁判長は「無罪」にするにはかなりプレッシャーを感じるはずである。理由は、ここ阿修羅でも多くの人が言っていることから推測して欲しい。

結局「公訴棄却」にするのではないか。いわゆる門前払いである。弁護側の論調に濃密に肉付けをして棄却するのではないか、これなら弁護側は主張どおりであり弁護側から控訴することはない。
指定弁護士はどうか、「有罪」か「無罪」なら控訴しないと思うが(検審の法廷で白黒つけるべしという議決は1審で十分と考えるはず)、しかし「公訴棄却」だと話は別だ。指定弁護士は3月9日の論告求刑で、『検察審査会法には、検察審査会の議決が無効となる場合の定めはない。検察審査会の手続きが違法であった場合は、別途の考慮が必要となるとしても、少なくとも、それ以外の事由で議決が無効になることは予定されているとは到底考えられない」「検察審査会のよる起訴議決がなされた場合には、裁判所は取り調べに証拠を総合して評価し、その上で事実の証明がないとの判断に達したのであれば、判決で無罪を言い渡すべきであり、それで足りると解すべきである」と言っているのであるから、「公訴棄却」に対しては、法律の解釈に誤りありとして控訴するのではないかと私は見る。

だとすると、この裁判はまだまだ続くということになる。


03. 2012年3月29日 00:20:47 : z317CnunFE
私はそもそもの「検察審査会」に告発した、頑なに匿名扱いになっている「甲」なる
人物が一体誰なのか、噂などでなくきちんと裁判所に明らかにしてもらいたい。

ずっとこの「甲」を人間として最低の卑怯者だと思っている。
人を陥れるような行為をした、この「甲」は、絶対来世は人間に輪廻できない。
今日、食事を取っていて、「甲」はせめて来世は人間に食される生き物になれれば
良いが、それも叶わぬかも知れない、ゴキブリやねずみになるかも・・・と、
ふと思った、、、


04. 2012年3月29日 00:22:56 : rtMJJcDb6o
ちょっとうろ覚えで書いちゃいますが
小沢弁護団は確か、検察審査会の2回の起訴議決の内容が異なっていることなど、強制起訴は手続きに不備があるので無効だとする行政訴訟を起こし、それに対して最高裁は「刑事裁判」で判断せよ、と回答していたはず。
また、審査員の「あり得ない平均年齢」の件だって当然知っていなければならない。

となると弁護団は、本番の裁判で、第五検察審査会の実態と起訴議決の有効性を検証するために最高裁事務局の責任者等を証人に呼ぶべきだったと思うが、申請もしなかったような?なぜなんだろうか?

審査員の抽選に関わった最高裁事務局の人間を、証人台に立たせ、追求するいい機会だったのに。


05. 高次 2012年3月29日 11:15:43 : 8TChQBJ4l5GEE : GWFDOrySKw
子供でも出来る平均年齢の計算を間違えた
検察審査会の事務員は「真の愛国者」だ
計算間違いは犯罪ではない
全てはここから始まった
それも司法の崩壊に結びつく
深刻な計算間違いだ
検察審査会にも愛国者は存在した。

06. 2012年3月29日 18:35:50 : MqXtNVzHK2
平均年齢は2回とも34.55歳ですね。

07. 2012年3月29日 21:50:56 : FOnDfjRxlw
>>04
>小沢弁護団は確か、検察審査会の2回の起訴議決の内容が異なっていることなど、強制起訴は手続きに不備があるので無効だとする行政訴訟を起こし、それに対して最高裁は「刑事裁判」で判断せよ、と回答していたはず。

1回目の起訴相当の議決になかった
「、陸山会が、平成16年10月初めころから同月27日ころまでの間に、被疑者から合計4億円の借入れをしたのに、平成16年分の収支報告書にこれらを収入として記載せず、同収支報告書の「本年の収入額」欄に、過小の5億8002万4645万であった旨の虚偽を記入し、」
という部分が2回目の議決に入っている。強制起訴するには、2回の起訴相当議決が必要であり明らかに検察審査会法違反である。
この点も公訴棄却の重要な柱である。

さて
>>02
>だとすると、この裁判はまだまだ続くということになる。
それ以降どうなるかについて簡単に記すというか大胆な予測。

・大善裁判長 公訴棄却の判決
・指定弁護士 公訴棄却には重大な法律違反があるとして東京高裁に控訴
・東京高裁  検察審査会の起訴議決制度には不備な点もあるが、違法とまでは言       えないとして原審に破棄差戻し
・東京地裁  原審とは別の裁判官に代わり、再度事実審理を行い、最終的に「無       罪」判決
・指定弁護士 控訴せず判決確定

この間、約2年を要すると思う。その間、小沢氏の党員資格は停止のまま。衆議院選挙で小沢氏再選を経て事件は急速に風化。その後の無罪判決。ほとんど国民の関心は無くなっている。


08. 2012年3月30日 07:33:45 : ZrMDpsyito
徳山勝さん、これからもさらに司法の闇を追求し、そのあくどさを国民に知らせてくださいな。

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