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2012-04-02　文芸評論家・山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記

ケビン・メアの『決断できない日本』を読む。国民新党の党内クーデター騒動について考えているうちに、党内クーデターを仕掛け、国民新党の乗っ取り企む主犯・下地幹郎が、前沖縄那覇総領事で米国務省日本部長、そして「沖縄県民蔑視発言」で更迭されたケビン・メアと親しいということが分かり、ケビン・メアが、最近、書いたという『決断できない日本』(文春新書)のことを思い出した。むろん、僕は、例によって例のごとく、この手の粗製乱造の新刊本にはあまり興味がないので、まだ読んだことはなかった。しかし、今回の国民新党の騒動の影響もあって、沖縄選出の衆議院議員である下地幹郎という政治家の正体とともにケビン・メアという人物にも、なんとなく興味を持つようになった。早速、近くの古書店で見つけたので、しかもきわめて低額だったので、買って読んでみることにした。簡単に読める粗雑な本だが、その内容ももちろんだが、どうもこのケビン・メアという男は、「舌禍事件」で更迭されたにもかかわらず、いまだに、日本国民の神経を平気で逆撫でするような発言を繰り返す「鈍感な」物の言い方、無礼な文章の書き方をする男だということが分かった。明らかに、日本国民、ないしは日本人を、上から目線で、侮蔑的に見ていることが分かる。おそらく「日米安保マフィア」の間では常識かもしれないが、「日本」と「日本人」の常識と感性を、植民地との原住民を見るように、冷笑的に見ている。これは、新自由主義やグローバリゼーション、構造改革・・・を自信満々に語る「白人気取りの日本人」にも共通する態度である。たとえば、普天間基地移設問題において、鳩山由紀夫と民主党は、「海外・県外移設論」を主張して政権交代選挙に勝ち、政権交代を実現したわけだが、このことに関して、ケビン・メアは、鼻先でせせら笑うような書き方をしている。鳩山由紀夫に対してはもちろんだが、幹事長だった小沢一郎に対しても、実に横柄なものの言い方をしている。たとえば、2009年2月、「米海軍第七艦隊だけでアメリカの極東プレゼンスは十分だ」と発言した小沢一郎について、ケビン・メアは、「小沢一郎は安保オンチだ」と、一国の政権与党の幹事長を愚弄する書き方(言い方)をしている。在日米軍に対する解釈や評価、意見の違いは分からないでもないが、「在日米軍はいらない」「米軍は日本から出ていけ」という考え方は、日本国民なら、誰でも考える常識的な意見の一つである。それは「安保オンチ」ではない。それを、あっさりと「安保オンチ」と言い放つとは、日本人として聞き捨てならない発言である。小沢一郎発言を「安保オンチ」と愚弄するということは、ケビン・メアが、在日米軍、在沖縄米軍の存在を、そして米軍基地の存在を、当然のことと見做しているということであろう。(続く)

コメント
01. 2012年4月02日 06:59:01 : MvjNfDVkUU (続く) さらに、たぶん、これは日本の保守論壇からの受け売りだと思うが、こんなことまで言っている。 中国への大訪問団を組織した小沢氏がなぜ、訪米を計画したのか。自身、オバマ大統領に会い、また自分の息のかかった議員をも大統領に会わせることができれば自分の派閥の基盤を強化できると判断したためでしょう。日米関係を思う戦略的な発想があって訪米を計画したのではなく、自身の選挙や派閥だけを念頭に置いてのことだったのでしょう。小沢氏はその程度の「政治屋」とワシントンでは思われているのです。 小沢氏は、自分に有利になると見れば、日米安保体制さえ平然と犠牲にするように見えます。彼が重視しているのは、自分の政治勢力を強化することだけです。そのためには選挙が有利になることしか考えていない。自分の選挙に勝ち、自分の派閥を強化するために役に立つことしか考えていない。 だから小沢氏は信頼されていないのです。 僕は、この文章を読んで、この男は随分、幼稚な知性の持ち主だなー、と判断しないわけにはいかない。おそらく、この文章は、日本人のゴーストライターが書いたものだろうから、こんなことに目くじら立てても始まらないとは思うが、やはり、こんなボンクラなアメリカ人が、日本の安保政策で重要なカギを握っていることを考えると、驚き呆れるほかはない。アメリカの日本支配の戦略だけではなく、アメリカの世界戦略がことごとく失敗と破綻を繰り返しているのも、頷けるというものだろう。ケビン・メアの「小沢一郎論」はネット右翼以下のシロモノである。 (続く)
02. 2012年4月02日 07:55:56 : PYNtUvjwyc 私は、元公安調査庁調査第二部長 菅沼光弘「この国の不都合な真実」徳間書店を読んで目が醒めました。 http://www.tokuma.jp/book/tokumabooks/3053306e56fd306e4e0d90fd5408306a771f5b9f
03. 2012年4月02日 10:00:04 : BlKMapnszQ 決断しなくて、よいのだ。 アメリカの要望を取り入れると、悪政となるから決断できないのだ。 従米隷属政治、小泉、菅で終わらせたいものだ。 悪政を決断して行うのは、さらによくない。 ケビン・メアよ、アメリカに帰れ！ 日本の富を収奪するな！ 日本文化を壊すな！
04. 2012年4月02日 12:50:14 : fzGEP2jiO6 CIAの手先ゴミ売りがテレビで良く使ってるが なるほどねぇ
05. 2012年4月02日 13:56:07 : MOmQ35pfqw 読売はこのメアをよく使う（笑） よぽど都合がいいのであろう！ 面白くもなんともない話をする
06. 2012年4月02日 20:16:56 : VXyecWHd2Q メアなど小物にすぎない。しかしアメリカ中央政府で大した出世もできずに、日本という植民地のまた植民地の沖縄に張り付かされているだけの凡庸なこの白人を利用し、利用されて、沖縄の基地利権をあさってきた醜い日本人は許せぬ。下地もその一派のようだな。
07. 2012年4月03日 04:14:04 : ObnzX9gnP6 　アメリカにとって日本が世界戦略上どれほど重要か、アメリカの世界外交を考えれば日本の対米必要度以上である事は明白な事だ。しかもアメリカが世界で最も警戒し、最も敵にしたくない国こそ中国やロシアでもない我が日本である事は、アメリカ中枢部での常識と言える。 　そんな日本国民に、幼稚な文章で反米感情を抱かせるメアの稚拙さはむしろ本国からも、あっさり更迭されるレベルだったと言う事だ。ゴミ売がメアを使うのも、小沢先生を良く知らないで低いレベルでしか評価出来ないからだ。要するに小沢叩きの道具でしかないって事だろう。 　むしろ本当の問題は、この板でも見られる「反米感情」と、オバマ大統領とアメリカ政府が小沢先生を余りにも単純に軽視したと言う事実だ。 　アメリカの言いなりになる菅・野田内閣を期待し、率直な意見を言う小沢先生を逆に軽視したツケは、アメリカの経済回復をむしろ遅らせ、ヨーロッパや中東にまで無駄な悪影響を及ぼしている事は事実が示している。 　このメアの様な愚鈍な外交官が、結果的に「良好な日米関係維持より普天間基地の辺野古移設が重要」と言う、誤った結論を出させた事は想像に難くない。この板でも改めて、「誰が沖縄県民を怒らせたんだ。」とホワイト・ハウスで揉めている情況の良く解る話は無いだろう。 　小沢先生の「ワシントン訪問」を、オバマ大統領が変な情報に惑わされず素直に受け入れていれば、我が国がここまでの政治的混乱は起きなかったし、碌に会いもせず先入観で小沢評価を下した事は、アメリカ政府の痛恨な失態でもあったろう。 　「鳩山総理ルーピー評価」も、それが総てこのメアたち駐日アメリカ情報局に拠って引き起こされたのだとしたら、むしろその被った代償はアメリカの方が遥かに大きかったのではないか。 　その意味でもオバマ大統領が今後、日本にどの様なメッセージを発信して来るかが注目される処だ。そして一日も早く、「小沢総理」と本格的な会談をするべきだろう。
08. 2012年4月03日 09:13:41 : XJL2YLIhEs メアの沖縄蔑視発言のあと、東北でのアメリカの活動の名前が『トモダチ』作戦。いつもながらアメリカのネーミングセンスは素晴らしく屑。 『ありがとう！！アメリカはやはり日本のオトモダチ！！』と絶賛する本土の声に、沖縄の方々はどう思われたか。 まあ、震災で壊滅した仙台空港での海兵隊の活動は、海兵隊がどうイウもんか、知らしめる役にちょっとはたったかな。

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