★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK130 > 599.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
官僚の独走を防ぐ(小沢一郎/中央公論より)   
http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/599.html
投稿者 スカイツリー 日時 2012 年 5 月 28 日 13:11:25: 4rDsyq9LYu0rI
 

官僚の独走を防ぐ(小沢一郎/中央公論より)

小沢一郎が思い描く政治思想が、端的に綴られた文章がある。
少し古いが、2004年中央公論の9月号に寄稿された文章だ。以下抜粋する。

「戦後保守政治の哲学ともいわれる吉田ドクトリンは、長い間、自民党ならず、官僚、企業、さらには一般社会まで浸透し、日本人全体の考え方となっていた。

具体的にいうと、日本人はアメリカの占領体制に身を委ね、難しい政治課題は、すべてアメリカに任せて、自分たちは、日本国内の経済的な復興と繁栄に専念するということだ。

この吉田ドクトリンという政治思想のもとで、日本は半世紀以上が過ぎた。
ただ政治判断をすべてアメリカに委ねてしまったために、戦後体制においては、本当の意味での「政治」が存在しなかった。

金儲けに専念し、儲けたものを国民にいかに配分するかが、日本の戦後政治のすべてだった。

だから、徴税権と税を配分する権限を持つ官僚の支配が強まるのは当然だった。
ある意味、戦前以上に強力な官僚支配は、日本国の津々浦々まで及んだともいえる。

実質的な支配権を官僚が握り、政治家は富の配分によって自分の立場を守ろうとする。
業界は、その体制の中で金儲けを進める。それが政治癒着の構造だ。

政治家は、官僚の支配権とそれを維持するための仕組みを守ってやり、官僚はそのお返しとして、
政治家や業界にサービスを提供する。そうした持ちつ持たれつの関係でずっとやってきた。

『国民の主人は国民の選挙によって選ばれた政治家であって、選挙を経ない官僚ではない」「官僚は、目標なく自分たちの個別利益、あるいは役所の利益のためにやっている。カネの使い方を、国民の利益のためのカネの使い方を変えるべきである』と結んでいる。

(以上転載終了)


(以下感想)

日本は、その場しのぎの戦術はあっても、確固たる国家戦略は存在しなかった。
これには2つの理由があった。
ひとつには、国家が酷い戦争をして人々を苦しめた。国家とか国というのは、ロクなもんじゃないという考え方が主流を占めた。だから戦後、東大には国家論をやる学者がひとりもいなかった。

もうひとつは、日本はアメリカの子分だったということだ。
子分だから戦略なんていらない。むしろ邪魔ですらあった。世界をどうするなんていう大問題には一切口をはさまず、紛争があっても長い間、自衛隊を出さなかった。その代わり、官民をあげて盛んに商売をした。

西側の親分アメリカの子分として、西側相手に商売をしたのはもちろんのこと、
旧ソ連を親分とする東側とも商売をした。
東西には鉄のカーテンがあると言ったのは、チャーチルだが、日本は戦争に関与しないから、東西冷戦時代でも鉄のカーテンを透明人間にようにすり抜けて、莫大な利益を蓄えていったのだ。

金儲けに専念し、儲けたものを国民にいかに配分するかが、戦後の日本の政治のすべてだった。徴税権と税を配分する権限を持つ官僚の支配が強まるのは当然だった。

実質的な支配権を官僚が握り、政治家は富の配分によって自分の立場を守る。
産業界は、その体制の中で金儲けを進める。まさに官民政治癒着の構造が出来上がっていった。

政治家は、官僚の支配権とそれを維持するための仕組みを守ってやり、
官僚はそのお返しとして、政治家や業界にサービスを提供する。
そうした持ちつ持たれつの関係でずっとやってきた。

しかし、1991年の湾岸戦争あたりから、そのやり方が通用しなくなってきた。
2001年の9.11、その後のアフガン戦争、03年のイラク戦争と「国際貢献」の必要が叫ばれて、
イラクのサマワに自衛隊派遣とか、インド洋上での給油とかお付き合いをした。

しかし、今度は親分のアメリカが壊れてきた。イラク戦争で大失敗。サブプライムなど、親分の懐具合もガタガタになった。

だから急に親分は、いままでざんざんお前のために尽くしてきた。俺様の陰に隠れて行ってきた数々の悪事も見逃してやった。だから、俺様のためだけに何でもしろ!すぐにしろ!と恫喝し始めた。

前述の文章には、小沢一郎のブレのない政治思想が描かれている。
「アメリカからの自立」である。そして「官僚主導体制からの政治家の自立」である。
そして、ここには書かれていないが、もっとも重要なのは「日本人の個の自立」である。
「個人の主人は自分自身である」という近代的合理主義の思想である。

「国民の主人は国民の選挙によって選ばれた政治家であって、選挙を経ない官僚ではない」
「官僚は、目標なく自分たちの個別利益、あるいは役所の利益のためにやっている。カネの使い方を、国民の利益のためのカネの使い方を変えるべきである」ということだと度々述べている。

「アメリカ親分の庇護の元で67年目の春を迎えた日本、戦略なき未来やいかに」と思わずを得ない。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 天橋立の愚痴人間 2012年5月28日 13:37:36 : l4kCIkFZHQm9g : saCmvQLjSs
>具体的にいうと、日本人はアメリカの占領体制に身を委ね、難しい政治課題は、すべてアメリカに任せて、自分たちは、日本国内の経済的な復興と繁栄に専念するということだ。

>この吉田ドクトリンという政治思想のもとで、日本は半世紀以上が過ぎた。
ただ政治判断をすべてアメリカに委ねてしまったために、戦後体制においては、本当の意味での「政治」が存在しなかった。

吉田ドクトリンと言うのは、GHQが存在していた時の話であり、その後は、自民党が政治を忘れ、経済の復興、繁栄の余録に預かろうと、それに没頭していただけである。アメリカが当時日本に課していたのは安全保障の面のみである、ことを棚に上げ、何でも、かんでもアメリカのせいにして、自らの怠慢をごまかしている。

>金儲けに専念し、儲けたものを国民にいかに配分するかが、日本の戦後政治のすべてだった。

そうであろう、アメリカとは関係ないことだ。

>だから、徴税権と税を配分する権限を持つ官僚の支配が強まるのは当然だった。
ある意味、戦前以上に強力な官僚支配は、日本国の津々浦々まで及んだともいえる。

だから、とは、何が言いたいのだ。
自民党政治の怠慢が招いた結果であろう。

>実質的な支配権を官僚が握り、政治家は富の配分によって自分の立場を守ろうとする。
業界は、その体制の中で金儲けを進める。それが政治癒着の構造だ。

>政治家は、官僚の支配権とそれを維持するための仕組みを守ってやり、官僚はそのお返しとして、
政治家や業界にサービスを提供する。そうした持ちつ持たれつの関係でずっとやってきた。

今更、何を目出度いことを言っている。

>『国民の主人は国民の選挙によって選ばれた政治家であって、選挙を経ない官僚ではない」「官僚は、目標なく自分たちの個別利益、あるいは役所の利益のためにやっている。カネの使い方を、国民の利益のためのカネの使い方を変えるべきである』と結んでいる。

誰に、話しているのか。
国民に話しているつもりなら、そんな事は、聞き飽きた。
だから何をどのように変えるかを具体的に示すべき。

民主党の仲間に話しているのなら、
そんなことまで説明しなければならない議員等、やめさせてしまえ。


>日本は、その場しのぎの戦術はあっても、確固たる国家戦略は存在しなかった。
こんな事は、戦略、戦術の話でもなかろう。

>前述の文章には、小沢一郎のブレのない政治思想が描かれている。

ぶれないとは、馬鹿の一つ覚えの様に、原理原則論を繰り返すことか。
そりゃ、ぶれる事はすくないであろう。
自分の意見を実際に世に問うている訳ではないのだから。

何、小沢が、まだ、こんなことを言っていると。

書生のころの思い出ではないのか!


02. 天橋立の愚痴人間 2012年5月28日 13:48:23 : l4kCIkFZHQm9g : saCmvQLjSs
小沢の、この手の話の紹介はやめてくれ、

哀れにも思うし、情けない。

力が萎える。


03. 2012年5月28日 14:00:18 : FUviF2HWlS
>>02
>小沢の、この手の話の紹介はやめてくれ、

■小沢一郎ウェブサイト 発言・出演記録
http://www.ozawa-ichiro.jp/massmedia/ctr/column.php



04. 2012年5月28日 14:32:05 : pphEUA8yso
紛争があっても長い間、自衛隊を出さなかった。それ正解でないの?
自衛隊(軍隊)が早々出動していたら今頃、徴兵制が復活したのではないのかに。
米国属国の日本のツケは今も脈々と払い続けている。米軍沖縄駐留(74%)等。
何でもアメリカ様マンセーと今や米国の手先となった政治屋、シロアリ官僚、財界、マスゴミ、85%の国民が米国に親近感をもっている(?)との世論調査結果。
この閉塞状況から永遠に脱却できない、と言うより、そにの気がないか日本人は。

05. 2012年5月28日 15:44:10 : DspEKsFJy6
東南アジア・東北アジアはともかく、中東やアフリカの紛争は欧米植民地支配の後始末
なんだから、日本が関わる筋合いはそもそも無い。それに、紛争当事者に武器を売りつけている
「死の商人」の動きを止めない限り意味もない。

「反乱軍」「正規軍」「多国籍軍」「国連軍」などなど、いろんな立場で武器を買ってもらえて
死の商人はウハウハ。


06. 2012年5月28日 15:51:10 : jylWuhXUI2
> 官僚の独走を防ぐ

というタイトルで、

> 前述の文章には、小沢一郎のブレのない政治思想が描かれている。
> 「アメリカからの自立」である。そして「官僚主導体制からの政治家の自立」である。

こうつないで、

> そして、ここには書かれていないが、もっとも重要なのは「日本人の個の自立」である。
> 「個人の主人は自分自身である」という近代的合理主義の思想である。

こう結論する。さすがプロ市民。
いまどきこんな朝日な文章、なかなかお目にかかれないぜ?w

つまり「自立」というキーワードを使って、ミーイズムを刷り込もうとしている。
権利に必然的に伴う義務に関しては一切関心がないのがこいつらの特徴。
これには注意を喚起しておく。

> 「国民の主人は国民の選挙によって選ばれた政治家であって、選挙を経ない官僚ではない」
> 「官僚は、目標なく自分たちの個別利益、あるいは役所の利益のためにやっている。
> カネの使い方を、国民の利益のためのカネの使い方を変えるべきである」
> ということだと度々述べている。

これなんか、主体思想並みの論理的撞着。
「個人の主人は自分自身である」というのが近代的合理主義の思想というなら、
役人が好き勝手に振舞う方が合理的ということだし、そもそも国家などいらん。

それに選挙などして代議士に責任を投げてしまえば、
その時点で個人の独立を放棄しているではないか。
また、政府の再分配機能に期待して他人の金を頼るのもおかしい。

工作つぶしは以上。

吉田ドクトリンは冷戦の終了とともに終了させるべきだった。
これを無理やり継続させていったのは、中曽根の仕業だと思う。

直接には赤報隊の朝日襲撃のせいで、世論が左傾化したのが原因だが、
あの事件を裏で糸を引いた人間が存在すると思う。
偶然にしては出来すぎのタイミングだから。

で、橋立尊師は知ってるんだろ?犯人をw

ケネディら、アメリカのエリートがイスラエルの危険性に気づき始めたから、
そこでアメリカを弱体化させて、中国にスイッチさせるという絵を描いたのだが、
結局中国にはその力はなかった。

イスラエル親分の庇護の元で67年目の春を迎えた朝鮮人、
戦略潰えて、グローバルな孤立に陥った者の心境やいかに、と思わざるを得ないw



07. 2012年5月28日 16:24:41 : FpisRp260Q
>>01
>「国民の主人は国民の選挙によって選ばれた政治家であって、選挙を経ない官僚ではない」
>「官僚は、目標なく自分たちの個別利益、あるいは役所の利益のためにやっている。カネの使い方を、国民の利益のためのカネの使い方を変えるべきである」ということだと度々述べている。


こう主張している小沢氏と小沢マニフェストをおまえは否定し、自民党支持を他スレで公言していたな。

>実質的な支配権を官僚が握り、政治家は富の配分によって自分の立場を守ろうとする。
業界は、その体制の中で金儲けを進める。それが政治癒着の構造だ。

>政治家は、官僚の支配権とそれを維持するための仕組みを守ってやり、官僚はそのお返しとして、
政治家や業界にサービスを提供する。そうした持ちつ持たれつの関係でずっとやってきた。

結局は、おまえは官僚&族議員差配の斡旋分配&利益誘導のブローカー政治=自民党政治の復権を望む根っからの自民党信者だということがよくわかった。


08. 2012年5月28日 23:10:27 : 7EMXMkqABQ
折角の面白そうな投稿が、01 & 02さんのいつもの自慰行為で台無しだな..
今回も「小沢と聞くと鼻息荒げて、小沢の横に自分を置いて背伸び」の典型NPDパターンですね。w
政治家でもない貴殿のような掲示板生甲斐人間に「小沢より俺の方が上だ」と言われてもね..

09. 天橋立の愚痴人間 2012年5月28日 23:33:37 : l4kCIkFZHQm9g : saCmvQLjSs

アッハッハ

出鼻をくじいてやったのさ。


10. 2012年5月28日 23:41:19 : 7EMXMkqABQ

この軽さがNPDの証なんだけど..判らないだろうね。仙石さんが小沢さんに抱く情念と基本同じですよ。
彼の性格性向もNPD。小沢さんはNPDに囲まれて大変だな..w

11. 2012年5月29日 04:33:07 : ipJwK1SZ7M

 黒川弘務は極悪人を世に知らしめた。
 

12. 2012年5月29日 15:22:20 : 8Os4Y8EQgI
中央公論社が読売に乗っ取られれて間もない頃の記事であり、まだまともな編集者が残っていたんだね。長い間、「中央公論」は立ち読みもしたくない雑誌になったが、昔は「世界」ほどは左寄りでなく、公正な公論が掲載されていた。

13. 2012年5月29日 22:06:12 : il8UW33C8Q
>>01

天橋立も一々食いつくなよ。
真面目なコメがお前さんへの反論だったりして、正直言って「邪魔臭い」
お前さんは、大体何が言いたいのかわからない。
お前さんの夢でも語ってみろや。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK130掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK130掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧