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国有化の裏で東電が構築を目論む、NTTが27年前に放棄した「私的独占網」とは? 現代ビジネス町田 徹 
http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/699.html
投稿者 gikou89 日時 2012 年 5 月 31 日 05:45:15: xbuVR8gI6Txyk
 

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32540

電気の使用状況の「見える化」や省エネの切り札と期待される「スマートメーター」を政府が普及支援するのに便乗して、27年前にNTTが放棄したのと同種の私的独占網を、これから膨大な費用をかけて構築し、そのコストを国民に転嫁する---。

 そんな無謀な計画を、原発事故の賠償ができないと政府に泣き付いて、国有化という支援をうけることになったばかりの東京電力が練り上げている。

 枝野幸男経済産業大臣、こんな企業カルチャーを持つ会社を存続させて本当によいとお考えでしょうか。

インターネットを生んだ端末の接続自由化
 スマートメーターというのは、通信機能を持つ電力計のこと。

 電力会社の検針係が毎月、家庭や事業所を回って電気の使用量を確認しなくても、自動的に利用状況が送信されて人員削減が可能になるうえ、ピーク時間帯の使用量に応じて機動的に適用料金を変えることも容易になることから、スマートグリッド(次世代送電網)における省電力や新産業創出のコアとして期待を集めているものだ。

 そのほか、家庭内の電気の使用状況を「見える化」したうえで、外出先から無線通信網を介して家電製品のコントロールができるようにしたり、要介護のペースメーカー使用患者の状況を自動的に病院に送信したり、コミュニティ内部やコミュニティ間での電力の融通や効率利用の道を開く機能なども追加されていくとみられている。

スマートメーターへの期待は高く、政府の国家戦略会議の「エネルギー・環境会議」が昨年11月にまとめた「エネルギー需給安定行動計画」で、「需要家によるピークカットを促す料金契約を可能とするインフラである」として、「今後5年間で、総需要の8割をカバーすることを目標に電力会社が集中整備を行うよう、政府として制度的な枠組みを構築する」方針を打ち出した。

 この方針を受けて、経済産業省は早速、昨年度の第3次補正で建物や家屋へのスマートメーターを使った電力管理ステムの普及を後押しするための補助金の予算(300億円)を確保していた。

 歴史的にみて、スマートメーターの普及策の参考になるのは、電力と同じネットワークビジネスである電気通信分野で、NTTが1985年の民営化にあわせて実施したネットワークに接続する端末(当時のNTTの場合は電話機、現在の東電の場合は電力計)の自由化である。

 それまで、NTTは通信ネットワークに支障を与える懸念があるとして、自社製の電話機以外の接続を認めていなかったが、このときから一定のスペックを満たしていることが第3者機関の検査で確認された電話機ならば、ユーザーが自由に購入やレンタルで入手して接続できるようにした。

 NTTの前例となったのは、日本と同様に、通信市場の独占を認められていた米国の旧AT&Tのケースだ。同社は、1968 年に「カーターフォン事件の裁定」を受けて、AT&T製でない電話機の通信網への接続を容認させられていた。

 ちなみに、このカーターフォンというのは、油田などで使われていた、公衆電話網に接続できるコードレス電話機だ。

 この端末の接続自由化をきっかけに、日米両国では、以前とは比較にならないほど廉価でおしゃれなデザインや便利な機能を持った電話機の接続が大きなブームになった。

 さらに、留守番電話機能の付いた電話やファクシミリ、コードレス電話、コンピューター、PCなどが次々と接続されるようになっていく。

 今日のように、インターネット関連のビジネスが急成長する最初のきっかけになった自由化だった。

系列内で独占利潤を享受しようという狙い?
 その後、通信市場では、端末の自由化が成功体験となり、固定、携帯を問わず、新規参入を促す政策が繰り返し実施されて、通信料金を大きく引き下げるのに役立った

通信市場の主体が電話だった時代には、先進国で1、2を争う高い料金をとっていたNTTが大きく変身。市場競争の中で、積極的に効率化と成長のための企業努力を積み重ね、世界一早いブロードバンドサービスを世界一低廉な料金で提供する通信事業者に飛躍した。

 ただ、サービスの多様化と料金の低廉化が需要を喚起して通信市場の規模を飛躍的に拡大したため、通信事業者の業容も急拡大した。1985年度の大手通信会社(NTTとKDDの2強体制)の売上高は合計5兆1,340億円に過ぎなかったが、2009年度のそれは3強体制(当初の2社にソフトバンクを加えた体制)でほぼ3倍の15兆4,606億円に達している。

 事業者にも、利用者にもWIN・WINの状況が構築できたのだった。

 ところが、政府のスマートメーター振興策を受けて、東電が今年3月に公表した端末の調達案は、NTTが27年前に開放した端末市場とよく似た電力メーター市場を、改めてこれから独占市場として再構築し直そうという動きに他ならない。

 そもそも、スマートグリッドの構築は、今後の電力市場の競争環境を大きく左右するものなのに、東京電力は今後5年以内に、スマートメーターを集中配備すると独断専行で進める構えを固めている。

 すでに4月20日に仕様に関する意見募集を締め切っており、6月に意見を踏まえた仕様を開示、10月には入札を実施するというのだ。しかも、募集に応じたメーカーなどの意見は10月入札分には反映されない見通しという。その一方で、東電の調達数は空前の規模。製造設備の増強も容易ではない。こんなペースについていけるメーターメーカーがそれほどあるはずがない。系列メーカーとの間で、電気の独占利潤を享受しようという狙いが露骨なのだ。

 さらに、意見募集の対象になった原案の柱は、

@幹線部分で、NTT、KDDIなど各通信事業者が整備済みのものを使わずに、独自の光ファイバー網を構築する
A一般住宅エリアで、携帯各社の低コストのネットワークを使わず、世界でも実用化例がほとんどない無線マルチポップネットワークを構築する
B住宅内のECHO liteを除いて、通信方式は、インターネットで国際標準となっているIPに非対応の、東電の独自仕様とする
Cスマートメーターそのものを東電が独占的に所有、設置、運用する

---など。

この内容には、専門家の間から「当面は、東電と関係の深いメーターメーカーしか入札に参加できない。中長期的にみても、競争メカニズムが働かないばかりか、新規事業者の創意工夫の余地が乏しく、通信市場で創造されたインターネットのような大きな市場が生まれにくい」とか、「仕様がコストのかかる話ばかりで、調達コストが高騰するのは確実。引き続き、電力の独占供給体制を前提にして、コストを国民にツケ回そうとしているとしか考えられない」「27年前のNTTと比べても時代錯誤が過ぎる」といった批判が噴出している。

電力の自由化・競争促進が阻害される
 実際のところ、スマートメーターの調達には2,700億円程度(2700万個×単価1万円)が必要になるほか、独自の光ファイバー網の建設には1,000億円以上の追加投資が避けられないとみられている。

 さらに、第3世代携帯電話(現行の携帯電話)のネットワークを使えば、技術的に確立してないマルチポップ方式の開発リスクとコストを回避できるのに、東電はあえてマルチポップ方式を採用するという。

 ところが、マルチポップ方式は、家庭や事業所の電気の使用状況を東電に伝える「上り」はまだしも、圧倒的に「下り」のコントロールが極めて難しく、そもそもスマートグリッドには不向きとされる技術。

 他に実用化した例がほとんどなく、規模の経済が見込めないため、機器の価格が高止まりする公算も大きい。

 血税の回収を危うくする国有化のリスクに加えて、こんな乱暴な投資のツケを回される利用者にとっては堪ったものでない。

 なにより気掛かりなのは、こうした国際標準とかけ離れた東電独自仕様満載のスマートメーター網がいったん構築されてしまうと、ユーザー情報が東電に囲い込まれてしまううえ、対抗できる電力網を構築することが非常に困難になり、20〜30年単位で電力の自由化・競争促進が阻害される恐れが強いことである。

 国有化という公的支援を受けながら、その裏側で、これからの時代を睨んだ新たな独占体制を作ろうとする東電の企業体質は、国民からみれば到底許容されるものではない。

 その一方で情けないのは、こうした調達方針に即座にノーを突きつけて、是正を迫れない経済産業省や東電国有化の母体となる原子力損害賠償支援機構だ。国民は、このレベルの行政しかできない行政官を養うために血税を払っているのではない。猛省してほしいものである。

インフラ分野の監督機関はひとつの方がよい
 そこで、改善策である。まず、すでにあるネットワークを競争入札的な手法を用いて一段の廉価で最大限利用する道を模索させるべきだろう

次に、一切の独自標準を排して、規模の経済の働く方式のスマートメーターの調達を義務付けるべきである。

 そして、一番重要なのは、今後は、東電によるスマートメーターの保有を大幅に制限し、利用者が自由にメーターを選んで入手して設置できる体制に移行することだ。さもないと、魅力ある端末作りや周辺ビジネスの開拓に企業家精神を発揮する企業が現れない恐れが強いからだ。

 この際、福島第一原発事故と東電国有化(電力行政の失敗)のけじめ、そしてスマートメーター普及策の緒戦の体たらくの責任をとらせて、経済産業省をばっさりと解体するのも一つの手ではないだろうか。

 例えば、通信自由化のノウハウを持つ総務省の通信部門を独立のうえ経済産業省の電力部門を吸収合併させて公益事業省を構築し、そこで電力の競争促進策をゼロから組み立て直させた方が、国民の利益になるだろう。

 実際のところ、全米の50州では、通信、電力のほか、交通も所管する「公益事業委員会」方式をとるところが珍しくない。この3業種は、いずれも通信網、送配電網、交通網を構築するインフラ分野のネットワークビジネスであり、競争を導入する政策的な手法に共通点が多く、監督機関がひとつの方がノウハウを蓄積したり、発揮したりし易いからである。

 緊急対策としては、枝野大臣が即刻辞任して、総務大臣に経済産業大臣を兼任させる手もあるかもしれない。

 民主党政権に、その場しのぎの弁舌ではなく、戦略的見地に立って判断してほしい問題である。

 

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コメント
 
01. 2012年5月31日 07:49:11 : BDDFeQHT6I
すべては東電が今のままの形で民間企業として存続するから発生する不条理、通信の現状で言えばNTTを機関ネットワークの維持専門の会社にせず関連会社で一般の通信事業者と同じ業務を行わせることによりどれだけ多くの弊害が発生しているか調べてみれば分かる。
電力では発送電分離を行わなければ、電力事業は地域独占会社のやりたい放題になることは目に見えている。
まずは東電を破綻処理で解体して、発電会社と送電会社に分け送電会社は送電網利用の制限を撤廃させることが重要、スマートグリッドは少資源社会の実現と新規産業としての経済効果を鑑みても近い将来の日本経済を復興させる有力な分野であるので、既存権益を守る1私企業に独占させることは何としても防がなければならないだろう。
NTTの送電網管理会社と電力送電網は社会インフラの根幹部分なので国の事業として行うことも考慮したらどうだろう、その際内部留保や関連企業設立の禁止など利権構造が出来ない方策が必要だろう。

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