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「日本封じ込め」の時代 ――日韓併合から読み解く日米同盟―― 原田健夫著(2007年) 前文
http://www.asyura2.com/12/senkyo134/msg/526.html
投稿者 五月晴郎 日時 2012 年 8 月 18 日 02:55:15: ulZUCBWYQe7Lk
 

はじめに

 東京都港区麻布台。外務大臣が外国からの賓客をもてなすために使う飯倉公館の並びに外務省の外交史資料館がある。近現代史の日本外交に関する史料を集めた場所だ。

 最近はインターネットによる情報公開のスピードが速い。外交資料館もその渦のなかにある。「聞かれてもすぐには答えない」がルールである霞ヶ関のなかにあって、そのホームページには珍しくも細かな「Q&A」が掲載されている。

 ある日、私は何気なく眺めていたこの「Q&A」に、一つの事実を見つけ、衝撃を受けた。

Question
 韓国の日本への併合を定めた「日韓併合条約」の原本はありますか。

Answer
「日韓併合条約」の原本は、戦後アメリカにより接収され、現在日本にはありません。外交資料館には写真版のみがあります。(外務省ホームページより抜粋)

 日本が韓国を併合したのは、一九一〇(明治43年)年のことである。それから既に百年近い月日が流れようとしている。それなのに、日韓併合の証文はどういうわけか、日本人の手ではなく、米国人の手中にあるのである。

 一般には語られることのない「事実」を知って、私は背筋に寒さを覚えた。一九四五(昭和20年)年から一九五二(昭和27年)年まで日本は占領軍(GHQ)による統治下にあった。その中心は言わずと知れた米軍である。彼らが、当時の日本にあった多くのものを接収してまわったことはよく知られている。外交文書も当然、そのなかに含まれていたのだろう。

 しかし、GHQによる占領統治が終わってから、既に五十年以上の年月が経過している。それでも、接収した「日韓併合条約」原本を返さない米国は、一体何を考えているのか。――そう考えたとき、私たちはある一つのことに気付かざるを得ないだろう。

 それは、この条約の原本に示された日本の朝鮮統治という「史実」が、日本、そして韓国や北朝鮮だけでなく、米国にとっても今なお重大な意味を持つということだ。正確に言えば、過去において「重大な意味を持っていた」ことは間違いなく、さらに現在においても「重大な意味を持っている」に違いないということである。

 それではなぜ、同盟国・米国はこの条約原本を握り続けているのか。米国は今、そのことに一体どんな意味を見出しているのか。

 もちろん、正面から米国に聞いたところで率直な答えが返ってくるとは思えない。あの手この手で言い逃れをされるのが落ちだろう。日本人にありがちなそうした生真面目な態度は、物事を明確にするどころか、かえって混迷に陥れることがよくあるものだ。

 むしろ必要なのは、こうしたシンボリックな出来事を目の前にして、「戦前期の日本と朝鮮」、そして「戦後の米国と日本」とをつなぐミッシング・リンク(失われた継ぎ目)を論理的に導き出すことであろう。そう考えるとき、「統治するもの」と「統治されるもの」という二つの役回りが見えてくる。

      統治する日本、統治される朝鮮。

      統治する米国、統治される日本。

 この二重構造を踏まえるときにはじめて、日本を媒介としつつ、戦前の朝鮮と現代の米国とがつながってくる。そう、日本を統治するため、日本を知り尽くす必要があったからこそ、米国は日本自身による朝鮮半島に対する統治のやり方を学ぶ必要があったのだ。

 そしてまた、この条約の原本が返されていないという現実は、今もなおその「必要性」があることを物語っている。米国による対日統治は続いているのだ。それに気付いていないのは私たち日本人だけである。

 
 このことについて、私たちが気付くための方法が一つだけある。
 
 それは戦前日本による朝鮮統治と、戦後日本におけるGHQ統治とを比較してみることである。時代も違い、環境も大きく異なるこの二つの「史実」を比較した研究は皆無である。しかし、あえてそれを行うことで、意外にも数多くの事実が私たちの目の前へ舞い降りてくる。

 とりわけこのとき、比較のターゲットとすべきが「金融」と「メディア」である。目に見えるようで、実は目に見えないこの二つの領域であえて思考の深堀りをしてみることで、「かつて日本がやったこと」から「今、日本がやられていること」が見えてくることだろう。

 その意味で、この本は思考の枠組みを提供するものである。センセーショナルな新事実を示すことや、ひたすら謝る自虐史観、あるいは感情的なナショナリズムを鼓舞することのいずれをも目的としていない。

              (以下略)  

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コメント
 
01. 2012年8月18日 07:37:01 : Op2sM8LHZQ
>「日本封じ込め」の時代

 何なら、日本は鎖国してみては?


02. 2012年8月18日 09:26:58 : NwY4PkoReY
この視点は学術的に秀逸なアイデアだ。

事実アメリカの研究機関は対中構想を構築するために、中華民族の歴史的価値
観を調べる目的で本気で八卦占いの研究をしていた。

日本の2世紀先までの対外構想を練り上げるためには、こういう研究はもっと
盛んになるべきだ。


03. 2012年8月18日 15:12:02 : wPMlGRej6t
>>02
いやいや全くナンセンス

簡単に言えばアメリカの日本統治の為に、日本の韓国統治を参考にしている
ということが書いてあると認識するが

そんなことしなくたってノウハウはアホ程持ってるし
それに失敗した事例を参考にしてどうするの?

>それは、この条約の原本に示された日本の朝鮮統治という「史実」が、日本、そして韓国や北朝鮮だけでなく、米国にとっても今なお重大な意味を持つということだ。正確に言えば、過去において「重大な意味を持っていた」ことは間違いなく、さらに現在においても「重大な意味を持っている」に違いないということである。

アホウヨの妄想ですな

今頃原本が帰ってきてみろ
韓国、お祭り騒ぎだわw
アメリカは日韓に適当に仲違いしておいて欲しいだけということ

五月晴郎さんにしては珍しく投稿の取捨選択を間違いましたな


04. 2012年8月24日 07:36:05 : txbu087ACs
アメリカに占領され続けている国が敵視する唯一の国が日本だというこの矛盾だらけの愛国心を扇動する手段は、異常である。中国の江沢民が選んだ悪魔の手法をなぞる反韓主義の大統領が率いる国には、誇れる過去がなく、被害妄想の発想が大半を占めている。自らが平和的な統一を大上段に構え、北朝鮮との対話による統一という夢物語はいまだ成就しないのは当たり前の矛盾であり、このままの対立構造を壊したくないのである。対話の出来ない国が対話で物事を解決したがる矛盾に誰も、冷静に判断する術を知らない。アメリカの望む対共産圏と自由圏の最前線に据え置く半島分裂状態は、韓国国民がそれを望んでいるからである。それゆえにFTAPなどの強姦行為にも似た不平等貿易協定で根こそぎ利ざやを吸い取られる条約にも署名せざるを得ないのである。売国と国民から言われようとそれが現在の経済を支えるための手段であり、民族の誇りは二の次で、その誇りを日本に向けて自慰行為を行っている。阿呆な絵図が浮かび上がる。国連軍という名のアメリカ軍の存在は北からの守成に不可欠で、いなくなれば北に負けることは誰もが知っているがためのジレンマである。日本は韓国を見捨てる。北に対して取った経済封鎖をされれば韓国は部品調達ができず車も、電子製品も壊滅的で、レアアースの場合と同じ遭遇にあうのである。北はいま拉致を解決し、日本と経済的な協力を目指している。日本も生意気な韓国よりも、北にTVの生産工場を建てればいいのである。それをよく知る現体制の北朝鮮は、友好モードに変身してくることだろう。拉致さえ解決すれば大きな前進が保障されている。

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