★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK137 > 143.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
亡国日本の原因は政治に欠けた共和思想への理解という洞察
http://www.asyura2.com/12/senkyo137/msg/143.html
投稿者 フランクリン 日時 2012 年 10 月 12 日 08:32:07: YsxokeAxLx13M
 

30年前に行われた対談が示す現在に対しての洞察は、日本が世界に誇る小室直樹博士と藤原肇博士の二人の政治と社会の問題の泰斗が、英知を傾けて論じ合っただけのことがあって、まさに驚くべき鋭さで現在日本の破綻を読み抜いている。
http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-1682.html#more

これだけ卓越した洞察の威力は素晴らしいものであり、特に政治における共和思想への理解の欠如が、亡国日本に導いた政治的な原因だという観点は、亡国に直面している現在の日本において、何をしなければならないかを考える鍵を提供している。今は亡き小室博士の該博な社会科学における見識と、文明を自然科学の症候と捉える藤原博士の認識は、政体や国体を超えた次元で把えており、これこそが政治や社会を考える基本である。なぜ日本には歪んだ名前の政党ばかり蔓延り、リパブリカンの思想が定着しないのだろうか。これが現在の日本の混迷の原因だと、以下の議論は教えているのである。

<貼り付け>
藤原 それは個人主義のベースを作ることだし、日本人の政治感覚の中にリパブリカンの思想を導入することです。これはある意味でモナルキーに対してのアンチテーゼに相当するので、現在の日本ではとてもじゃないけど認められないのじゃありませんか。下手にリパブリックなどと口にしようものなら、畳に出刃包丁をつきつける物騒な連中が日本にはまだ多いから....。

小室 リパブリックというと、日本人はすぐに共和国と訳したかるけれど、これがそもそも大間違いです。共和ということばは絶対君主としての王様の存在形式ではなく、リパブリックは王様がいるいないに関係がないのです。たとえば、ナポレオンが皇帝になるときに、「皇帝は共和国とその人民のために全力を尽くす」という宣誓をしている。日本語の感覚からすると、皇帝がいたら共和国ではないということになります。もともと、日本語の共和ということばは中国に起源があって、周の時代の皇帝がいないときに、いく人かの貴族と官僚が政治をやった例が強烈なイメージになって残っている。だから、共和国というと王様がいないという意味になってしまいかねないが、英語やフランス語のリパブリックというのはコモンウェルスの意味で、王様や皇帝の存在は無関係であり、共和国に王様がいても少しも差しつかえないのです。

藤原 これまで誰も厳密な意味でこういった議論をしないまま、リパブリックは天皇制を否定する反逆思想に連なるということで、一種のタブー扱いをしてきましたね。それゆえに、日本では幕末期に榎本武揚が五稜郭に立てこもって、蝦夷共和国を宣言したという歴史的な事実でさえ、文部省は懸命になって抹殺しようとしてきたのです。

小室 物事の本質を理解する能力を持ち合わせず、英和辞典を引くだけで横のものを縦に翻訳しようと考える程度の手合が、小役人として文部省で権力風を吹かせる国だから、こんなごく当り前のことさえ何十年も誤解され続けたのです。それくらいのことは、歴史の本を読めば常識以前の事柄で、共和国には貴族政と民主政の二つの政体が含まれているくらいは、日本以外の国では中学生でも知っています。

藤原 それに、行政の形式のいかんにかかわらず、法によって治められる国家を共和国と呼んだルソーの発想にしたがえば、合法的な政府を持つ国はすべて共和国です。現に彼は、君主政体そのものも共和的になる、と書いているし、マキャベルリの『君主論』こそ最も先鋭的な共和思想の教科書だという意味で、日本ほどリパブリックということばが間違った形で理解されている国は他に例がないですね。
<貼り付け終わり>

http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-1682.html#more
という再掲載で絶版で入手困難な本の一部が読め、その一端に接することだけでも幸運だが、現在の日本の言論人を見渡した時に、これだけ問題の本質に迫る見識を持つ人が、日本に不在だということが情けなく思われる。碩学の小室直樹博士は二年前に亡くなり、日本は最も優れた頭脳を失ったのだった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%AE%A4%E7%9B%B4%E6%A8%B9

だが、小室博士は最高の本として「危機の構造」を遺したが、この本は洛陽の市価を高めた名著であり、文庫本の古本でも3000円近くしている。
http://www.amazon.co.jp/%E5%8D%B1%E6%A9%9F%E3%81%AE%E6%A7%8B%E9%80%A0%E2%80%95%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E3%81%AE%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB-%E4%B8%AD%E5%85%AC%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B0%8F%E5%AE%A4-%E7%9B%B4%E6%A8%B9/dp/4122017866/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1349926739&sr=1-1

一方の藤原博士は30年以上もアメリカに住み、世界の側から日本を観察して報告して、中曽根内閣がホモ政治だと論じたことで、30年前にはその名がよく知られていた。それを論じた「平成幕末のダイアグノシス」という本は絶版だが、最近の政経塾内閣が同じ体質なので、アマゾンの古書で二万円の値がついており、その点では小室博士の本と同じである。最近では野田内閣のホモ政治を論じた対談で、大いに注目を浴びたことが理由だが、本の入手が難しいので追及する人がおらず、辞職するはずの野田内閣は生き延びている。
http://quasimoto.exblog.jp/17771360/

小室博士には格好の二人の対談相手がいて、一人は保守派の評論の山本七平氏であり、もう一人は在外で革新派の藤原肇博士だが、ペンダサンこと山本氏は亡くなって久しく、生存しているのは藤原博士しかいなくなったし、日本の言論界は衰退の極みに達している。だから売国政治の蔓延の中で亡国が進み、日本は近隣諸国から侮蔑され馬鹿にされ、放射能に包まれ国民の財産を米国に奪われ手、奴隷的な存在に成り果てようとしている。その原因を作ったのは米国に操られた自民党政権だから、米国に住む藤原博士はその仕掛けを暴露し、「さらば暴政」という本を書いて告発したので、長年続いた自民党の一党支配は崩壊して、腰抜けだが民主党に政権が移ったのに、その中にトロイの馬が潜んでいたから、隠れ自民党タカ派の政経塾グループが、政治を乗っ取って民主党を内部崩壊させた。
日本中が最近の報道や新聞記事の周辺に群がり、昨日や今日のことを騒ぎ立てる情報に煽られて、右往左往してヒステリックに騒ぎ立てている。その典型が大阪の橋下や民主党の前原をめぐるメディアの扱い方であり、思想も政治理念も同胞を思いやる心もないまま、勝手な思い付きと権勢欲のためだけに、口先だけの軽薄な思い付きを口走っているが、その動機には身勝手な売国行為が見え隠れしていて、自分だけの利害関係しか眼目に入っていないのである。だがたとえ30年や50年の歳月が過ぎていて、一見すると古臭いような印象を与えるにしても、真に優れた洞察力と展望に支えられた冴えた見解に対しては、尊敬の念を抱いて参考にする必要がありそうであり、いまここで小室直樹博士の憂国の著書を心して読みなおすことから始めるべきであろう。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年10月12日 10:43:41 : YbYX3W9Fww
全く同意いたします。小室直樹博士は愛国者です、ぜひ博士の著書を読み直していただきたい、{日本いまだ近代国家にあらず}など、現在も手に入る著書はあります。
・・・・・小室博士の言葉(日本の現状)「国権は政治家不在、官僚がこれを簒奪し、デモクラシ−が窒息している、 一方で主権者たる国民はどうか、公益・国益を忘れマスコミにだまされて私利、私欲以外にその関心を示すところが殆どない、わが国の政治はこれでよいのか」

02. 2012年10月12日 13:07:57 : fjugwhjVDE
正しく、「脱ニッポン型思考のすすめ」という電子テキストを何度も読み返しているうちに、特に、小室博士が「日本人は、全人類の中で、最も猿に近い」ということには、何とも言えないお笑い話になるのでは無いかとさえ感じてしまいましたね。
後は、外交関係における日本のナニワ節外交何ていうのも、あの韓国の歴史ドラマの中での、朝鮮王朝の世子承認の見返りに国境地帯の軍の配置記録を差し出そうとした裏取引を仕出かそうとした悪人共による間抜け話よりも、聞いて呆れるなんてものではありませんよね。
特に韓国にしてみれば、この間抜け話を貴重な教訓として、例えば米韓FTA協定にでも活かし、それを、日中韓FTA協定というものに活かして行くことで、アメリカに対する国益の半分を中国に譲ってあげると同時に、中国に対する国益の半分はアメリカに譲ってあげることで、この電子テキストの最後のタレイラン的外交でに活かすことが出来れば、北朝鮮に対して、良いお手本として示してあげることが出来る分けだし、日本としても反面教師になってあげるまでもなく、むしろ、日本が、騙されたふりをして、アメリカやロシアと共に、貴重な教訓として学び、これを、それこそTPP交渉に活かして行くことが出来る分けだし、それにより、アメリカに対する国益の半分は中国と韓国に譲ってあげると同時に、中国に対する国益の半分は、アメリカと韓国に譲ってあげる様にすれば、結果的に、日本の国益に叶うと同時に、アメリカの国益にも叶うばかりでなく、中国の国益にも叶うし、韓国の国益にも叶うし、北朝鮮の国益にも叶うことになれば、日本は、経済成長率やグローバル競争には、韓国に、喜んで負けてあげる様にしても構わないし、そうすることで、それが結果的に、アジア太平洋地域全体の国益にも繋がることになるし、領土問題等の紛争なんかに巻き込まれることもなく、日本は、もう幾らでも、ただひっそりとした二流国に喜んで転落してあげることになったとしても、それが文明の勝利に繋がって、「困った時はお互い様」ということもある訳だし、日本経済を共に支え合い、助け合い、分かち合いながら、共に幸せに暮らすことが出来るだけの社会福祉国家になることで、国境を乗り越え、全人類が一つの絆となって、世界経済を共に支え合い、助け合い、分かち合いながら、共に幸せに暮らして参りましょう、というメッセージとして、幾らでも発信して行くことが出来れば、国際社会全体の平和と安定を齎すことが出来るわけだし、人口爆発による影響も回避出来る分けだし、日本が世界に対して、明るい光となってあげることが出来れば、此れ程喜ばしいことは無いし、むしろこれだけを大いに誇りとすることが出来れば良いのだし、愛国心というものがあれば、幾らでも出来て当然のことでは無いかとさえ、つくづく感じるところでもあるのですが、少なくとも何も悪いことは一切起きなくなるわけだし、国内社会は、ひっそりと静まり返って安定化させることにより、強欲で傲慢な富裕層と、卑屈で身勝手な貧困層の両方だげが一人もいなくなって、地味で質素な生活をして、ただ無欲な中間層だけが生き残ることが出来れば、それにより、幾らでも貧富の格差は縮小し、東京は、もう幾らでも衰退することになっても構わないのだし、それが逆に地域経済の活性化に繋がり、被災地の復興に繋がるばかりでなく、対米従属からそっと静かに離れて、これを乗り越えて行くことで、沖縄県への基地負担は軽減され、基地の無い平和な島にしてあげることが出来れば、それが何よりのことだし、尖閣諸島についても、地元の沖縄県民をはじめ中国や台湾の方々にも、アメリカにも、自由に利用することが出来てかつ、海洋資源の共同開発と豊かな自然環境の保全の両立をさせることで、そっと静かに維持管理することができれば、それが何よりのことだし、これと同じことを北方領土問題の解決に上手く活かして行くことができれば、北海道の経済活性化にも繋がるばかりでなく、ロシアや北太平洋を面するカナダの国益にも繋がることになる訳だし、結果的にアメリカの国益にも繋がることになるのなら、簡単に取り戻すことも出来ることになれば、それが何よりのことでは無いでしょうか。

03. 2012年10月12日 13:51:00 : FQuprmjf0A
古い話になるが旧ソ連の崩壊を的確に予測したのは小室直樹ただ1人だった。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK137掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK137掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧