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地方自治とは何なのか?・・近代の「戦争と貨幣」の浸透によって分娩された擬制社会!
http://www.asyura2.com/12/senkyo137/msg/339.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 10 月 17 日 10:27:40: EVQc6rJP..8E.
 

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=269685 

地方分権、大阪都構想、道州制など中央と地方の関係を見直す議論が活発だが、そもそも「地方自治」とは何なのか。地方分権、地方自治を考える上で根本的な疑問が多々ある。

○「地方自治」というものの、実態は国で決められたことの下請け仕事が大半で、地方が主体性・独自性を発揮している領域はほとんどない。そもそも法制度含めそのような仕組みになっていない。要するに、地方自治というに相応しい自主管理の中身がない。
○「公務員」はこんなに必要なのか。これだけの人数、人件費とも多すぎるのではないか。民間企業に比べて役所の組織体制が旧態依然という不思議、いったい何故か。
○「議会、選挙」は何のためにあるのか、必要なのか。そもそも数年に一回投票するだけで、自治に参加していると言えるのか。大衆は税金を納め、たまにサービスを受けているだけで単なる消費者のようなもの。この状態を「自治」とは言えないのではないか。

自治=自主管理の精神は、「自分たちの生きる場を、自分たちの手でつくってゆく」ことにあるのだが、地方自治体の現状は少なくともそうなっていない。これはどういうことなのか? 
日本の歴史を辿ってみると、「地方自治」という言葉がなかった時代のほうが、また専任の「公務員」もほとんど存在せず、「議会、選挙」もなかった時代のほうが、地方の自主管理が実態として行われていた、つまり自主性・自治性がはるかに高かったと思われる。まずは日本の地方自治の歴史を整理してみたい。

■江戸時代の幕藩体制下、地方自治はどうだったのか?
・江戸時代は大きくは、幕府−藩−村落共同体(大衆)という社会構造。幕府直轄の仕事は、貿易、国防、金の採鉱などに限られ、決して多くはなかった。基本的に幕府から独立した機構だった。藩の側から見れば、幕府はいわば御神輿、それで体制が安定するなら幕府を担いでいた方が良いという感じか。
・大衆は村落共同体における自主管理、自給自足が基盤。村の規範(法制度に近い)も共同体の構成員=大衆自身が決めていた。

江戸時代の村落共同体の大衆には「地方自治」という言葉はなくとも、自治=自主管理が当たり前のこと、ごく自然なことだった。おそらくこれが、縄文以来、ほとんどの日本の地方、村落共同体が歩んできた姿だっただろう。

■明治〜戦前の中央集権体制はどのように形成されたのか?
・明治政府下の新体制により、行政は一気に中央集権化する。明治憲法には地方自治に関する規定は全くなく、要するに地方行政は中央官庁を頂点としたピラミッドの末端と位置づけられた。
こうした中央集権化の第一の要因は、「国家間の戦争圧力」だろう。国家間の戦争圧力が近代に入って上昇してきた背景には「近代市場の形成」と「金貸しによる支配」がある。

★この国家間戦争のやっかいなところは、地方分権体制を維持していては勝てないこと。国内の資源と労働力を結集して国家総力で対応する必要があった。これによって日本古来の村落共同体の自治=自主管理の姿は大きく変容していった。殖産興業のための大量の労働者が必要になり、人口は都市へ移動し、全国一律の学校教育制度も設けられた。社会の構成単位が村落共同体であったのが、徐々に解体されてゆく。

■戦後の地方自治、民主化とは何だったのか?
★・第二次大戦後、国家にとっては専ら「市場拡大=経済成長」が目標となる。大衆的には個々人の豊かさ追求が第一という価値観、これらによって村落共同体は致命的に解体されてゆく。共同体から切り離されたバラバラの家庭・個人がそれぞれに私権追求に励むことが是とされ、地域社会のことは誰も考えなくなってしまい、結果的に地方の自主管理、独自性、創造性は失われてゆく。

・戦後の地方行政の歴史は、教科書やマスコミでは、「民主化の流れ」「地方自治、地方分権の流れ」が拡大していったと言われるが、実態は上記の通りである。実際に、生活者としては地方自治が広がったという感覚はほとんどないし、地方自治体が独自の政策を立案し実行しているという認識もほとんど持てない。少なくとも江戸時代の藩ような自治裁量権を今の地方自治体は有していないし、大衆自身も自治=自主管理の場を有していない。

・歴史的事実として、民主主義が浸透するほど自治=自主管理は失われてきた。戦後の「民主化」「民主主義」とは何だったのか、まさしく「民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である」 リンク のとおりである。

★ 歴史を辿って明らかになったのは、古来からあった「共同体」と、近代以降に組織化されてきた「自治体」は出自も原理も異なるということ。共同体は農漁村から(生産体から)、自治体は都市から(戦争と市場から)という言い方もできる。都市というバラバラの家庭・個人が私権追求を行う場において、利害調整を行ったり、自給できなくなった(自前で担えなくなった)サービスを行う機関として必要になったのが自治体という機関とも言える。(世界史を見ても、戦争、貨幣の浸透という二大要因によって中央と地方自治体の問題が登場している)

○共認の時代における地方自治のあり方を考える上で重要なのは、「民主主義からの脱却」と「共同体の再構築」だろう。(岩井裕介/抜粋)
 

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コメント
 
01. 2012年10月17日 22:31:15 : pheboE9jkI
墨染様
その通りです。
かって公家と武士が開国を合意をした。
1866年英、米、仏、和と「江戸協約(協定)」を締結した。
ここから、すべてが始まる。
地方自治もそうだ。
結局は、世界システムの自由貿易に取り込まれてしまった。
資本の本性は「世界性」。
「江戸協約」は日本解体指南書であった。

02. 賢者の石 2012年10月18日 03:33:10 : Qf5ShLuWtoZHs : CNWc213ObU
なかなか、よい文章だ。
しかし、日本は江戸時代ですら末端の自治や藩でも入れ札による選挙が
行なわれていたところもある。

ただ幕府の支配はそれほど強力ではなく
藩の側にも幕府がいたほうが平和の配当が受けられる
いわゆる藩の支配体制が平和により安堵されると言う
メリットがそれなりにあったし、
幕府支配の論理として水戸学を根拠に朝廷の権威もあったわけだ。

民主主義なんてものは、アリストテレス的に言えば
民主政体の腐敗の結果の衆愚制にすぎない。

真なる民主政体は参加型である。
つまり、自らが住む地域や国家の運営に常に関心を持ち
自ら公の義務を果たすと言う権利を行使してこそ
衆愚制である民主主義を脱却し、真なる国民国家=民主政体になるのである。

戦争に負けた当たりまえだ。国にやらされるからやるような自主性のない
連中が国家総力戦を勝ち抜けるわけがない。何事も自主的に行なう構成員が
集まる集団が強いのである。

中央集権と地方分権は別に矛盾しない。
自治とはその権利を行使する事によって、中央支配よりも
自治により地域の管理がうまくいき、国力の増強を+にするから
許されるのである。

問題は明治維新ではない。明治維新では市町村制、その後ではあるが
郡制も始められている。将来的に自治意識が芽生えてきたら
地方自治が行なわれる事を想定していたのは明らかだ。

真の問題は全て体制のせいにして、他人任せで
3割自治で自治の権利を行使する気も責任も背負う気も無く、
地方分権、大阪都構想なんてスローガンを喚いている連中が
溢れている衆愚の民主主義とやらである。

自治権がえたられるのは自治を行なったほうが中央が治めるよりも
良い結果を残し、国民の共同体に貢献するから認められるのである。
これhは中世の惣村からそういう理屈だ。つまり本人たちやる気そのものが
あるのが自治であり、上から目線で与えられるような自治はないし
同様に民主政体も同じである。

自治とは民主政体の根幹である。


03. 2012年10月18日 09:35:38 : Ebk21yg5CI
賢者の石様
01です。

>中央集権と地方分権は別に矛盾しない。
自治とはその権利を行使する事によって、中央支配よりも
自治により地域の管理がうまくいき、国力の増強を+にするから
許されるのである。

同意します。

>戦争に負けた当たりまえだ。国にやらされるからやるような自主性のない
連中が国家総力戦を勝ち抜けるわけがない。何事も自主的に行なう構成員が
集まる集団が強いのである。

共感します。
祖国大防衛戦争でのソ連邦。
現在のキューバが、そうだ。

>問題は明治維新ではない。明治維新では市町村制、その後ではあるが
郡制も始められている。将来的に自治意識が芽生えてきたら
地方自治が行なわれる事を想定していたのは明らかだ。

賢者の石様は、地方公共団体の関係者?
「郡制」は、そうかも知れない。
自由貿易参加派の中にも、「地方自治」派がいたのかも知れないね。
刺戟的な視点、ありがとう。

これは、現在の住民の課題でもある。
維新や生活も「道州制」を提案している。
私は「地方自治」の立場なので反対。
しかし、議員でないので、主権がない。
でも「道州制」を骨抜きにするには、その中に「郡制」を押し込むしかないだろうね。


04. 賢者の石 2012年10月19日 00:07:00 : Qf5ShLuWtoZHs : CNWc213ObU
道州制は断固、阻止すべきである!

十字軍の燦燦たる結果、教皇の権威が低下
信教と旧教に分裂し、各地の王の力が増し、封建体制から主権国家体制に移行した
欧州の歴史を髣髴させる。危険だ。

日本は東洋の教皇たる天皇陛下を中心とした一つのまとまりである。
欧州のような歴史的惨劇は御免だ。

分権はあくまで中央政府と基礎自治体に集約されるのが望ましい。

私は真理を知るものであり、人はそれを賢者と呼ぶ。
通りすがりの尊皇攘夷の志士であり、ついでにたまたま賢者なだけだ
私は公務員ではない!真理を知るものは忙しいさらばだ。


05. 2012年10月19日 07:29:09 : ufFgS8iebE
賢者の石様
01です。

>道州制は断固、阻止すべきである!
同意します。

行動を起こしましょう。


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