党首討論で、衆院の定数削減という野田佳彦首相の“条件”を安倍晋三・自民総裁がのみ、週末解散の見通しとなった１４日。大分１〜３区に候補者擁立を決めている各党も、師走決戦に向け、早速走り出した。

　◆民主
　小嶋秀行・県連幹事長は解散時期の適否は「首相判断」と明言を避けたが、党支持率は伸び悩み「厳しい戦いになろうが頑張るしかない」。擁立方針の２区は「選対本部長の足立信也参院議員と相談し早々に判断する」と話した。
　◆自民
　御手洗吉生・県連幹事長は「『近いうちに信を問う』人が予算編成しても意味がない」と解散を当然視した。前回総選挙は１〜３区とも苦杯。「惨めな思いをした。総力挙げて今度は全勝し、衆院で単独過半数を」と意気をあげた。
　◆国民の生活が第一
　１、３区擁立を目指す吉冨幸吉県議は「こんな早い解散になるとは」と驚いた様子。小沢一郎代表の来県時に創立を予定していた県支部を「早々に設立したい」と意気込んだ。自身は国政には転じないという。
　◆公明
　竹中万寿夫・県本部代表は「遅きに失した」と断罪。九州・沖縄では小選挙区擁立予定はなく、比例代表の定数削減を「それだけでなく、より民意を反映できる選挙制度にしないと」と批判し、民主が主導し、自民が応じた動きに一石を投じた。
　◆共産
　比例代表が民意を反映すると訴える林田澄孝・県委員長は「定数削減は言語道断」。消費税増税、原発、ＴＰＰ、オスプレイと争点を挙げ「国民の願いに応えると訴える」と語った。２区の候補者擁立は「中央との最終調整段階」。
　◆みんな
　神雅敏・県３区支部長は「解散なら消費増税法案成立の時。物事にはタイミングがある」と批判。年末選挙による観光の冷え込みや忘年会自粛を懸念し、「求められているのはきちんとした補正予算」と言いつつ選挙準備を急ぐ。
　◆社民
　内田淳一・県連代表は「脱原発、ＴＰＰ反対、消費税増税反対の姿勢を貫くだけ」。２区だけの擁立で「第１次産業を踏まえた雇用・景気対策を訴える」と話した。１２月４日公示の短期決戦。「戦術はこれからしっかり詰める」
１１月１５日朝刊