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マニフェスト選挙はどこへ それでも「唯一の道具」(東京新聞:特報)
http://www.asyura2.com/12/senkyo140/msg/486.html
投稿者 みょん 日時 2012 年 12 月 06 日 11:57:44: 7lOHRJeYvJalE
 

マニフェスト選挙はどこへ それでも「唯一の道具」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2012120602000119.html
2012年12月6日 東京新聞[こちら特報部]


多党乱立選挙で投票先をまだ決められない−。前回は聞こえの良い政権公約すなわちマニフェストに飛びついたが、今回はより真剣に一票を託したい思いをよそに、戸惑う人は多い。政権交代への高い期待と、その後の迷走劇への反動とはいえ、結局は公約に頼るしかない。マニフェスト選挙は本当に死んだのか。(荒井六貴、小倉貞俊)


◆前回の看板倒れ 教訓に

「皮肉なことに公約の書き方で、党の違いが簡単に分かるようになった。どの政党が本気で国民に向かい合っているのか。それが見える唯一の道具。マニフェストはまだ生きている」

政治の政策実行の評価を続ける「言論NPO」(東京)の工藤泰志代表は、今回の衆院選こそ各党のマニフェストに注目すべきだと訴える。

マニフェストとは、政権を担ったときの国民との約束の表明だ。今、日本はどのような政策課題を抱え、どの政策を優先して実行するかを、その工程や手法、財源の裏付けを含めて提示する。

マニフェストを使った選挙は2003年の衆院選から本格化。前回09年8月は、子ども手当、高速道路の原則無料化、農家への戸別所得補償制度などを盛り込んだ民主党が大勝利を収めた。

その衆院選の前、各党のマニフェストに対し、全国知事会や民間シンクタンクなどがこぞって点検・評価した。民主党に高得点を与えた団体もあったが、言論NPOは「財源が明確になっていない」 「目指すべき社会などの理念の記述が少ない」などとして、最低の「31点」をつけた。

政権交代した民主党政権下、マニフェストに書かれた多くが看板倒れに終わり、有権者の期待を裏切った。厳しい結果を当てた形の工藤氏は、その教訓を「政策を実行するにも政党、政府のガバナンス(統治)が弱く、財源も捻出できない。日本が抱える課題に向き合うマニフェストになっていなかった。課題に真剣に向き合わないと、どの政党でも失敗する」と指摘する。

日本の課題について社会保障、財政再建、原発を含めたエネルギー、経済成長、安全保障、国会改革の6つを挙げる。「国民の不安に、勇ましい言葉だけを使うのは、ただの大衆迎合。その中から課題を選び、答えを出すのが政党の役割。党の代表の意見が異なっても開き直るような政党は信用できない。マニフェストを手にすると、その姿勢の本気度が見えてくる」

言論NPOは連日徹夜に近い状態で、ようやく12党のマニフェストを点検し終えた。今回はどのように評価しているのか。工藤氏は「自己主張にすぎないのもある。電話帳のような政策が並ぶだけで、課題に答える形で政策が絞られていなかったり、いつまでに実現するのか、財源をどのように捻出するのか全く書かれていないのもある」と続ける。

自民党の安倍晋三総裁が公約発表の際に「できることしか書かない」と述べたことについては、「できることなら、僕でも書ける。やらなければならないことを書かないといけない」と批判する。

有権者に「白紙委任」を求めるような主張をする新党幹部もいる。「有権者に説明することが、民主主義の前提。説明もしようとしないのは、政党ではなく、選挙のための政治団体だ」

◆目先語るより 将来デザイン

マニフェストは実績評価も行い、有権者に報告することも重要だ。民主党は衆院選を前に、マニフェストに掲げた160余の項目のうち、3年間余の政権担当で実現できたものは、約30%とした自己検証をまとめた。

これに対し、言論NPOは「政治家主導の政治へ」は国会改革関連法案を撤回したことで、評価は「実現できず」。「地域主権へ」は出先機関廃止法案が先送りされ、「道筋見えず」などとし、「実現」としたのは3%ほどだ。


工藤氏は言う。「評価は大甘だが、民主党は最低限のことをした。外部団体も評価を出して、次に生かしていくサイクルを回すことが大事だ」

同じく前回衆院選前に「こちら特報部」の取材に、マニフェスト選挙の危うさを語っていたのは常磐大の塚原正彦准教授(社会デザイン学)だ。「プレゼンテーション力や演説力、政策論を競い合うという間違った選挙が、迷走する民主党政権の3年間を生み出してしまった」と振り返る。

今回の各党のマニフェストについて「原発や消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)の是非といった注目の争点に飛びついているが、目先の課題であり、ビジネスの話でしかない」と指摘し、こう求める。「『枝葉』の政策は盛り込まれているが『幹』がない。国の将来の在り方をどうするのか、というグランドデザインを描くべきだ」

国が抱える莫大な借金、少子高齢化、年金、医療への不安…。深刻な問題が山積する中、東日本大震災と福島原発事故は、科学技術に偏重する国民の価値観を根底から揺るがせた。

塚原氏は「被災者をはじめとする国民の人生設計モデルが崩壊し、どう生きていけばいいかが見えなくなってしまっている。政治家に必要なのは、国民の声をしっかりくみ上げ、国の未来を描くデザイン力。有権者はそこをしっかりと判断しなければ」と話す。

一方、日本総研の西沢和彦・上席主任研究員は「今回のマニフェストはひと言でいえば『ポエム』。声に出して主張を訴えれば気持ちがいいかもしれないが、多分に文学的で具体性に欠ける」と批評する。

前回の民主党マニフェストで具体的な数値目標や工程表が示されたものの、多くが挫折した。「その教訓を悪い方向に生かしてしまったのか、多くの党で表現が抽象化、消極化した。あいまいだったり、解釈が分かれる言い回しが増えた」

有権者はマニフェストをどう読み解いたらいいのか。西沢氏は、少子高齢化に直面し、社会保障制度の見直しが急務の現実を重視。「例えば『社会保障を充実する』と公約するなら、実際は税か保険料で賄うしかないが、財源の裏付けをどうするのか。厳しい財政状況を正確に捉え、負担を呼び掛ける正直さ、真摯さがあるかどうかだ」とする。

慶応大の土居丈朗教授(財政学)は「小政党は論点を絞って威勢のいい政策をアピールしているが、財源では全体的な整合性に欠ける。逆に大政党は各分野に目配りしているものの総花的」と印象を語り、「突然の解散で、急ごしらえの部分もある。党内の議員間で本当に合意しているのか、実現可能性があるのかを検証するべきだ」

さらに民主党が実現できなかった埋蔵金の発掘を例に挙げ、「注意すべきは、『これを行えば財源が得られる』などの一発逆転の特効薬はないということ。聞こえの良い政策は要注意なのに、いまだに各党に散見される」と警鐘を鳴らした。


[デスクメモ]
どっこい生きているマニフェスト。ただ、各党の表紙はみんなの党の「アジェンダ」をはじめ、「選挙公約」 「重点政策」 「政策集」
「改革ビジョン」 「約束」 「骨太」 「誓い」とさまざま。マニフェストと記したのは新党日本だけ。民主党は英語の「Manifesto」を”死守”する。育てていくのは私たち有権者だ。(呂)
 

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コメント
 
01. 2012年12月06日 12:11:28 : FwaetxOVHc
>原発や消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)の是非といった注目の争点に飛びついているが、目先の課題であり、ビジネスの話でしかない

この塚原とかいう学者は、霞でも食べて生きているのかね?


02. 2012年12月06日 12:18:43 : V1WDGNFKLc
本来、今回の選挙は、消費増税解散であるから、
第一には、国民に、消費増税の賛否を問う選挙である.

第二に、脱原発、
第三に、TPP、・・・である筈である.

なのに、どの党も原発問題ばかりを優先させて、
消費増税問題を二の次にし、問題無いかのようにしている.

消費増税反対者は優先順位を忘れることないように行動しよう.


03. 2012年12月06日 12:53:35 : oUqzwcXs3s
「マニフェスト」と書いて「ウソ」と読むかのような価値観を我々は刷り込まれた
たしかに民主党は大嘘をついた
だが、その嘘は「できもしないことを言った」のと「やる気のないことを言った」のと、どっちだったんだろう?

ここんとこの選挙報道で繰り返し繰り返し聞かされるのは
「二度と騙されないために各党の公約は、『実現性』も含めてよく見なければなりませんね」
と言う言葉。
これは、この3年間マスコミが日本人の心に刷り込んできた「できないことは最初から言うな」とワンセットである
「できないことは最初から言うな」は、つまり「実現しても国民にとってうれしくもなんともない公約」を掲げている政党にとって(「でもそれが現実」と思わせることによって)有利に働く
我々は「本当に『できないこと』だったのか?」ということを検証する場をメディア自身が無視することによって奪われた
本当にできないことだったのか?
民主党にはできないことだが他の党にはできるんじゃないのか?
そもそも民主党は実現しようと何かしたのか?
最初からやる気が無かったウソだったのなら、「誰にも実現不可能なできないこと」ではないのじゃないのか?


04. 2012年12月06日 14:51:05 : H9nAtGHldA
政治にできないことは何かありましたか?
戦争だって起こせるのですよ。

彼らが「できない」というのは「やらない」と言うことです。


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